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iPadの普及が招いたスキャン代行業者訴訟について思うこと

昨日の事だがスキャン代行業者に対して、作家・漫画家が訴訟を起こすという出来事があった。このニュースを聞いて、僕の好きな作家である東野圭吾氏も名を連ねてるのかなと思ったら、まさかの本人登場で驚いた。というのも、この人の書籍の最後には「著作者は自炊と呼ばれる行為を認めていません」的な記述があったので、多分反対なんだろうなぁと思っていたからだ。

何とも残念な思いだ。僕は自炊について賛成でも反対でもないが、このニュースを見て感じたのは作者のエゴじゃないかなぁと言うことだ。

この記事の掲載内容は、2020年12月24日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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この訴訟が起こる背景になったのは間違いなくiPad人気だと思う。僕も、以前から電子書籍には興味があったが、パソコンでみたりスマートフォンでみるのは不便な事も多く、やはり紙には勝てないと思っていた。その考えが変わったのはiPadを持ってからだ。紙には勝てないし、紙はなくならないけど、電子化にメリットがあると分かった。

iPadのサイズは紙の書籍を見るのと同じ感じで閲覧することができる。あれよりも大きくても小さくてもおそらくダメ。それくらい絶妙なサイズだと思う。この事を知ってから、自炊に俄然興味が出てきた。なのだが、調べてみるとドキュメントスキャナー・裁断機などが必要で、それなりのものを揃えれば5万円近くかかるし、大体裁断してスキャニングするというのは案外面倒だ。これで心が折れた。なので代行業者の存在を知って、一度利用してみようと思っていた。自分でやるのはOKだが、業者に依頼するのはNGというのは理屈としては理解できるが、正直微妙な感じだ。

また、持ち家だろうが賃貸だろうが、書籍というものは場所をとる。日本の狭い住宅においては、書庫なんてある家はまれだろう。場所の確保という意味でも本の電子化って意味があるんじゃないかと思う。もちろん大切な本はとっておけばいいが、一度読んだら終わるもの、数年に一度しか読まないものも多い。そういう本は電子化した方が断然利便性が高い。古本とかで再流通することを思えば、著作権者にとってもメリットがあるんじゃなかろうか。

バラバラにされた本は見るに堪えないという作者の気持ちも理解できないことも無い。でも、良い本をいつでも閲覧できるようにしたいという読者の気持ちも理解して欲しいと思う。

僕は小説とか漫画を自炊する気は無いが、読み終わった技術書で頻繁に読まないものは年末年始で整理して自炊業者に出してみようと思っている。OCR化して検索も可能にし、クラウド経由でデータを自宅と会社とかで同期すれば、いつでも調べたいときに検索できるようになる。これは大きいと思うんだよなぁ。

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チー
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2件のコメント

僕は東野圭吾さんに賛同します。
業者によって大規模に本がスキャンされてネット上に人の商品がタダでばらまかれたら商売成り立ちませんからね。
本が売れなくなれば、作家の労働環境が悪化し、必ず作家の質も数も減ります。業界が廃れて、良い本が減っていくと思いますので。
東野圭吾さんとしても何でもオッケーではなく、ある程度線引きをすることで、著作権、知的財産に対する意識を持って欲しいのではないでしょうか。

業者が顧客から送られてスキャンしたデータをばらまいたらそりゃあ商売が成り立たないと思います。でも、それって代行業者が悪という前提ですよね?
そういう業者が仮にいれば、それは淘汰されるべきと思いますが、オレは全ての業者がそうだとは思いません。もちろんそれを判断する基準がないので、結局は信じるしかないんですが。そういう意味では、書籍の電子化っていうのはまだまだ過渡期で今後法整備含めて考えて行かないといけない問題だとは思います。