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iPhone 5で苦しむSoftBank。シンプルだった原点を取り戻して欲しい

iPhone 5の発表と、au・SoftBankによるLTE向けプランが出揃いいよいよ今週末には発売を迎える。
鉄は熱いうちに打てという言葉があるように、Appleの戦略はしたたかだなと思うのはこの辺りで、発表から発売までの間隔が短いので話題になってるから買うなんて人もまた多い。明日あたりから銀座Apple Storeに並ぶ人も出てくるだろうし、iOS 6も出る。発売までの話題に事欠かないというのはほんと上手いなと思う。

こういうイメージ戦略が得意な国内キャリアというのはSoftBankだ。白い犬のお父さんが代表格だが、これはホワイトプランという基本料金プランに掛けているのは明白で、これを核に爆発的にユーザを増やした。最近で言えばプラチナバンドというのもそれで、あの帯域はdocomo・auでは昔から使っていた周波数。それを特別なもののように伝えるのが上手いのは、SoftBankの真骨頂。そのSoftBankが今回苦しんでいる。

はっきり言えば、当初のシンプルさを失ったことが起因しているんじゃないかと思う。

この記事の掲載内容は、2020年12月21日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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ホワイトプランのシンプルさ

ボーダフォン(Vodafone)をSoftBankが買収してから一番大きな変化は、スーパーボーナスと呼ばれる端末の2年割賦販売とホワイトプラン導入だと思う。ただ、もう忘れている人も多いかもしれないが、このホワイトプラン導入前にはゴールドプランというものがあった。

ゴールドプランは今のホワイトプランに似たような通話プランだが、無料通話が付いていたり、キャンペーンで何割引きにもなったり、2年縛りがあったり、とにかく付帯条件が多くわかりにくいプランだった。その反省を踏まえて生まれたのがホワイトプラン。付帯条件などはほとんどなくシンプルで文字通り「純白」な基本料金プランだった。

実は初めてSoftBank携帯を2台契約したのはこの頃だ(705SH)。月980円の基本料金で2年間使用すれば、機種によっては追加料金が一切かからない。途中で解約したら、残っている端末代が請求される。これ以上ないくらいシンプルで、当時付き合ってた彼女とのトランシーバー的電話として大活躍した。

徐々に複雑になっていくホワイトプラン

このホワイトプラン、実は2010年4月に内容が少し変った。
ホワイトプランN(iPhone向けホワイトプラン(i)も同様)と呼ばれるもので、ホワイトプランは2年契約が前提となり更新月以外で解約すると、違約金が請求されるようになった。

僕がiPhone3GSを購入した時はホワイトプランNではなかったが、昨年4Sに機種変更すると強制的に変更させられた。正直これは納得いかなかったので、昨年4Sの契約時にホワイトプランはそのままにして欲しいと言ったが、ダメとの事で渋々変更した経緯がある。

この辺りからホワイトプランってなんかわかりにくくなったね、と思い始めた。

iPhone 4S発売時の徳政令

ただ、ホワイトプランは若干複雑になっても端末については一括購入・割賦購入に関わらず必要な分は全て支払うというのが絶対的なルールだったのに、iPhone 4S発売時に3G/3GSユーザー向けに残債を免除する、いわゆる徳政令的なキャンペーンを行った。僕はまさにその対象ユーザだったので飛びついた。多くのユーザもそうで、これで4SからiPhoneを発売したauへの顧客流出は未然に防がれ、4Sの売上げではSoftBankが勝利した

でも、この施策短期的には良かったんだろうが、歪んだ構図を生んでしまったと思う。5発売前に4ユーザ向けに同様の施策をやると思っていた人は僕を含めて多かったし、ユーザがこれを期待するようになってしまった。こうして、割賦契約の意味が薄れていく(auは知らないが、docomoも同種の事を実はやっている。ただ、余り露骨に宣伝しないし、一部ユーザのみに案内を出したりしているようだ)。

スマホに限らず元々高額な携帯端末を販売奨励金で安くし、その原資を料金プランを高額にする事で回収するのは不公平だという総務省の指導で、端末代金は本来の価格で販売すようになった。それで生まれた割賦契約だったのに、自ら壊してしまった。

そして現在

4S発売時のような徳政令は行わず、LTE導入によりパケット通信料が1,000円程度高くなってしまう事にユーザの批判が集まっている。auの場合はテザリングが使えると言うことと、3G時代の料金と大きく変らないことからそれほど問題になっていない。唯一のメリットは「パケット定額 for 4G LTE」は3G時代と変らずデータ通信量の制限がないことくらい。

でも、それなら「LTEいらんから3Gと同じ料金プランにさせて欲しい」って言いたくなりますよね。さらにプラチナバンドのキャンペーンで自らが散々ダメなものとして扱った、2.1GHz帯での通信サービスをLTEで開始して誰が信じるんだって話し。さらに「標準プラン」、「タイプX」など別の基本料金プランまで現れる始末。

ホワイトプランのシンプルな料金プラン、ホワイト家族24で家族間無料通話など音声通話では数々の予想外な展開を起こしたSoftBank。今度はデータ通信領域でシンプルで分かりやすいプランを作って欲しいなぁ。

データ通信の定額制というのは、ガラケー時代の名残だし、今や不公平なプランだという意見もあるし、1GB1,000円から始まり、1GB毎に1,000円単位とかで増え、上限はユーザーが自由に設定(超えたら通信制限)できますみたいな料金体系とか難しいのだろうか。ARPUが下がるから無理なんだろうなぁ、、、。

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6件のコメント

今のソフトバンクは、1,000万パケット(0.8GBくらい?)で速度制限してますよ。
制限に引っかかると、翌々月が1ヶ月間丸々速度制限されます。

また、iOS5.1.1辺りからiCloudが改善されて、
全体的にパケット通信料が増えているので、
制限されているユーザー数が徐々に増えていますよ。

LTEでも1.2GB以上通信すると速度制限なんて話がありますね。正直厳しすぎる印象です。
そういう意味でSoftBankは微妙だなと思い始めてます。

以前に比べると今のSOFTBANKは他社に劣る所しかないですね。。

日本語で検討しましょうは、すぐにはできませんの意味です。デザリングの件で上位の帯域独占USERが移動してくれたほうが、ソフトバンクには実はすごくメリットかも。
ただし、実はwifiを使えないuserのほうが帯域を殺してたりするから、完全に裏目にでるかも。3ヶ月ではっきりするでしょうね。

まあ結局やることになりましたね。
来年1月にテザリングを開放してからSoftBankの回線がどんな感じになるのか見物です。