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℃-ute苦労の歴史。「頑張って」武道館公演を実現したアイドルグループ

少し古いニュースだが、先日ちょっと嬉しいニュースがあった。

ハロー!プロジェクトのアイドルグループ℃-uteが、毎年恒例のイベント℃-uteの日(9月10日)に日本武道館公演を行う事が決定したというものだ。

モーニング娘。から始まったハロー!プロジェクトは、原点から言えば負け組の寄せ集めだ。

そういう意味で、℃-uteは一番モーニング娘。っぽいグループ。松浦亜弥のように大プロモーションで結果を出したのも評価されるべきだが、頑張ることで評価されたという、珍しいグループでもあると思う。

この子達が小学生とかの頃から知っているおっさんとしては、感慨も一塩なのだw

この記事の掲載内容は、2020年12月25日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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Berryz工房になれなかった残り物

℃-uteのメンバーは元々ハロープロジェクトキッズと呼ばれた人達。この中にはBerryz工房のメンバーも含まれる。この事については以前、以下のような記事を書いたことがあるのだが、

芸歴10年を超えるのに、最年長メンバーでも20台前半という恐ろしさで、およそ「アイドル」というカテゴリーでは比較出来ないくらい、パフォーマンスレベルが高い。

特に℃-uteメンバーはBerryz工房がデビューしてからもレッスンをかなり積んでいたと言われていて、インディーズ時代からレベルは高かった。

ただ、℃-uteとしての活動は始めたが、それでも残り物という印象はぬぐえなかった。

良曲が提供され、単独ライブも開催、確実に売れていくBerryz工房を尻目に悔しい思いはしていたと思う。

ようやく掴んだメジャーデビュー

℃-ute1stアルバム
℃-ute 1stアルバム

℃-uteの結成は2005年6月11日の話

確か安倍なつみソロコンサートの「前座」として登場してお披露目。

以後オリジナル楽曲1つを引っ提げて、主に関東圏のハロプロ系ライブでオープニングアクトをやっていた。翌年はインディーズ扱いで、シングルを4枚リリースし、イベントを中心に活動を徐々に拡大。当時のハロプロではかなり珍しい活動だった。

このインディーズ扱いというやつは一部のCDショップで販売するなんてものではなく、ライブ・イベント会場やハロー!プロジェクトオフィシャルショップのみ。普通には手に入らない。

その後2006年10月にハロプロでは恐らく初めてになるであろう、アルバム発売によってメジャーデビューした。

まあそこそこ売れたようだが、正直僕みたいな固定客が買ったのみでファンの裾野を広げたわけでもなく、ひっそりとしたデビューだった。

まあその事よりも、直後に主要メンバーの村上愛が抜けたことの方が話題としては大きかったと思う(上記画像上段左から2番目の子)。

ちなみに言うと僕は℃-uteでは村上愛を推していた。なので、これをきっかけに℃-uteへの関心は薄れてしまった。

主要メンバーの脱退という事態を受けて、多分内部で色々な再考があったんだと思う。結果、アルバム発売から半年近く経った2007年2月に「桜チラリ」でシングル曲によるメジャーデビューをした。

℃-ute結成から1年8ヶ月が経っていた。中学生など学業優先のメンバーが多いという事情があるにせよ、アイドルの下積み期間としてはかなり長かったと思う。

第一次ピークのレコード大賞新人賞受賞

未開封だった1stシングル「桜チラリ」
1stシングル「桜チラリ」

「桜チラリ」は今まで散々焦らされていたファンが頑張った事もあってか、かなり売れた。

その後2nd、3rdシングルも順調にリリースされ、楽曲の質も高かった。ライブツアーも開催された。ライブの評判も高く、今までの苦労を思うと怖いくらいに順風満帆だったと思う。

順調だった2007年の締めくくりが第49回日本レコード大賞にて、最優秀新人賞受賞したことだと思う。

これにはさすがに驚いた。℃-uteというユニットは露骨なプッシュがあるわけでもなく、どちらかと言えば地味なユニットだった。

そんな℃-uteがライバルとなるBerryz工房でも成し遂げられなかった賞を受賞したことは、ハロプロファンのほとんどが喜んでいたし、モーニング娘。や松浦亜弥の人気が低下する中である意味希望の星だった。

ただ、この頃になるとファンも翌年以降を心配していた。ハロプロではソロ・ユニットに関係なく訪れる2年目のジンクスだ。

ハロプロで必ず起る2年目のジンクス

2000年代のハロプロというのは、モーニング娘。を筆頭に、松浦亜弥、後藤真希、藤本美貴、安倍なつみ、Berryz工房、℃-uteなど数多くのソロやユニットが産まれた。

これらに共通しているのが1年目または売れた年の翌年に必ずと言っていいほど、下降線を辿り始める事だ。

例外と言えるのは看板であるモーニング娘。(抱いてHOLD ON ME! で売れた翌年は下降線だったが、LOVEマシーンで大ブレイク)、2年目にモーニング娘。入りした藤本美貴くらいだと思う。主な理由としては、

  • シングル、アルバム問わず楽曲の質低下
  • ライブの乱発による飽き
  • 売れた年にがんばり過ぎた弊害か、体調不良が頻発
  • メンバーの脱退、卒業

これくらいだろうか。特に楽曲の質低下は本当に顕著で、ハロプロだと1stアルバムは名盤とされることが多いが、2nd以降は大体評価が低く、それによってライブの楽しみも減っていく。

℃-uteも結果的にこのジンクスにはまった。

レコ大最優秀新人賞を受賞した翌年の第一弾シングルは「LALALA 幸せの歌」。

これは、前年からハロプロライブ(関連グループ・ソロが一堂に集まる合同コンサート)で全員が歌うような曲として使われていたもので、人気のある楽曲ではあったが焼き直しに過ぎなかった。

僕の周りだけかもしれないが、これの評価はものすごく低かった。

また、梅田えりか(冒頭画像の後列右端の子)、有原栞菜(冒頭画像の前列右端の子)が相次いで卒業した。

結果メンバーは5人となり、元々楽曲面では鈴木愛理が中心でサブが矢島舞美くらいだった構成の中で、さらに鈴木愛理シフトが進んだ。これによって、アンチ化するファンが増えた。

僕はこの頃のハロプロであればどのユニットも1度はライブに行ったことがあるのだが、℃-uteだけは批判の声が増えて来た事もあり機会を失ってしまい、以来10年行くことが無かった。とにかく2008年の℃-uteは前年と打って変わって試練の年だったと思う。

停滞期

2009年以降は僕自身もハロプロからほぼ離れていたため、この頃の活動情報はあまり持っていない。

ただ、元々℃-uteファンだった人もどんどん離れていき、僕の周りで℃-uteを見ている人が皆無となったし、ファンが減っている事だけは間違いないと思う。

この頃からAKB48が本格的にブレイクし、アイドルといえばハロプロ(モーニング娘。)ではなく、AKBとなっていた時期だけに、ハロプロ系アイドル全般に言えたことだとは思うが。

ただ、この頃からメンバーが高校生中心になってきたこともあってか、今までと変わった露出をするようになった。

雑誌のグラビアに登場する機会が増えたし、比較的目立たないメンバーだった岡井千聖が「踊ってみた」シリーズでセルフカバー的な事をして、これがかなり話題になった。

それでもCDの売上げなどは芳しくないし、正直無くなってもおかしくないような状況だったと思う。

アイドルブームと抜きん出たパフォーマンス力

こういった地道な活動と継続的にライブをやってきたお陰か、状況が変わりはじめたのは昨年辺りから。

アイドルブームなんて言われて、スパガなど後発のアイドルが増える中で、ハロプロはハロプロ以外のイベントにあまり参加しなかったものの、℃-uteだけがアイドル横丁祭などの他流試合に出始めた。

ここで初めてハロプロ以外のアイドルファンに露出するようになっていくが、

「℃-uteってすごくね」

なんて話を目にするようになる。

そりゃあ年齢は近くても、片や活動始めて1年くらい、℃-uteは10年選手。

パフォーマンスというアイドルを見る上では、あまり重要ではない要素を加味しても注目されてしまうくらい圧倒的だったのだろう。

当初のメンバーから半分近い人数になっても、頑張り続けて来た成果だと思う。それが武道館公演にも結びついた。

終わりに

℃-uteの武道館公演決定に際して、批判・懐疑的な意見をしている人をあまり見た事がない。

見てる人は、多分ほとんどみんな℃-uteが頑張ってきた事を知ってるんだろうなぁ。

アイドルは今本当に沢山いる。みんな頑張っているのは事実だが、ビジネスと同じく頑張れば報われるという世界ではない。

どちらかと言えば、デビューして大体3年で結果が出なければ、終わりというのが普通。

スパガが2013年6月に武道館公演をするが、大規模プロモーションをしてブレイクする事を期待されているものの、逆に言えばこのままだと先が無くなりつつある証拠とも言える。

そうやってある程度プロモーションに金をかけないと、ブレイクは中々難しいというのがアイドルだと思う。

ハロプロという枠組みの中にいるだけで恵まれているとは思うが、グループ結成から7年、アイドルを10年やってここまで来たというのも珍しい。

主観ではあるが、特別ビジュアルが優れているわけでもない。歌もダンスも元々特別上手かったわけでもない。

継続は力なり

頑張って報われるアイドルが少しくらいいてもいいじゃないか、これこそまさに夢と希望だと僕は思うのだ。

アイドルだって努力の積み重ねでここまで来ることが出来る。賞味期限ばかりが重視される中で、アイドルを目指す人にとっては励みになるんじゃないかなぁと思う。

なので、武道館公演が℃-uteにとって第二次ピークになるのであれば、第三次・四次と続いて欲しいものだ。

℃-ute武道館公演ちょっと行きたい。卒業メンバーもきっと見に来てるだろうなぁ。SNSを見る限り今でも多少の繋がりは維持しているっぽいし。そういうグループっていいですよね。

特に元ハロプロファンの人はこの晴れ舞台を、是非見にいって欲しいなぁと思う。おっさん達は娘達(?)の成長を泣きながら見てるかもしれないw

℃-uteに関するコラム

2000年頃からのハロプロファンで、Berryz工房と℃-uteはハロプロキッズ時代から応援していました。

昔の記事から、お気に入りをピックアップして紹介します。

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チー
2児の父親でありながらアイドルヲタクという、残念な大人ですが、記事を書き続けていることには、それなりの理由があるんです。
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