本来10月中にリリースされると言われていて、延期となっていたiTunes 11がおそらく今週中にリリースされる。
iTunes 11はUIの刷新やクラウド対応の強化など、久々の大規模アップデート。また、日本ではこれに合わせてiTunes Matchというメディアライブラリをクラウド化するサービスが始まると言われていて、そういう意味でも注目されている。
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iTunesの歴史
iTunesは今や10年以上の歴史を持つメディア管理ソフト兼プレイヤー。この歴史の中で様々な機能が増えたり減ったりしたが、UIが大きく変ることはなかった。それは以下のサイトを見てもらえば分かると思う。
僕は比較的早い段階(2000年くらい)からPCで音楽を聴くようになったので、Winampとかを昔は使っていた。iTunesを使うようになったのは2005年くらいだろうか。上記サイトのスクリーンショットを見る限りでも、iTunes 5から見覚えがあるのでおそらく間違いない。
ちなみに、当時はまだiPodすら持っていなかった。なんでiTunesに移行しようと思ったのかは覚えていないが、これからはiPodしかないとでも思ったのかもしれない。
iTunes 11の新機能
iTunesは昨年までiPhoneなどiOS機器のアクティベーションで必須アプリだったためよく使っていたが、iOS 5から不要になりWi-Fi同期も可能になったため、普段あまり意識する事のないアプリになった。ただ、利用頻度が減っただけで必要なアプリなのだが、歴史が長い故に今やお世辞にも使いやすいUIではなくなっていた。とにかくごちゃごちゃしている。
そんな思いが届いたのか、iTunes 11では以下のような機能が用意される。
- ライブラリ表示の一新
- iTunes Storeのリニューアル
- iCloud対応
どんな操作性になるのか非常に楽しみだが、個人的に一番気になるのはやはりiCloud対応。
iCloud対応とiTunes Match
iCloud対応によってMac・iPhoneなどで購入した楽曲がシームレスに連携するようになる。基本は購入情報だけを持っておいて、メディアファイルはクラウド化。ストリーミング再生や必要に応じてダウンロードして使う事となる。これのメリットはネットにさえ繋がれば、どこでも必要な曲がダウンロードできる事により、MacはもちろんiPhoneなどのストレージ節約になる。
そしてこのサービスはやはりiTunes Matchとセットで使ってこそ生きる。iTunes MatchはiTunesストアでの購入有無にかかわらず、年間一定金額を支払えばローカルに持っているメディアファイルの中で、iTunesストアで提供している楽曲については購入したような扱いとなり、iTunesストアが提供するクラウド上のメディアファイルが使えるようになる。
これによるメリットは、
- 過去にエンコードしたメディアファイルが最新/高音質化
- ローカルのメディアファイルが減る
などがあって、特に一つ目がとてつもなく大きいが、それ故に日本では導入が進まなかった。なぜかと言えば、過去に違法ダウンロードしたメディアファイルでも正規品扱いとなってしまうためだ。
しかし、今年になってDRMフリーなど日本でも許可の流れとなってきて、ようやく導入の流れが出来てきた。ほんとに長かったが、今年こそ実現してくれると信じたい。最近SONYミュージックの楽曲もiTunesで提供されるようになり、この恩恵は計り知れない。
まとめ
先日NASを購入して自宅内で大容量ストレージをようやく導入したが、やはり今の理想はクラウド化。家庭での利用だと大容量ストレージが必要になるのは、ほとんどの場合メディアファイルと写真なのでiTunesライブラリの大半がクラウド化すると、大容量ストレージの必要性がかなり減る。わざわざPCと繋げて同期なんて作業をする必要もないし、利便性も高い。
ただ、LTE時代になって通信量に制限が出てきたため、なんでもかんでも携帯回線使ってダウンロードしたら、あっという間にリミットオーバーで通信制限となる。完全に矛盾した状態だが、かといって有限のリソースである無線回線を際限なくというのは難しく、キャリアを批判する事もできない。
この辺りのバランスは難しい問題だなとつくづく思うわけで、使う側にもITリテラシーが求められるようなサービスになってきたなぁと思う。