SONYのフルサイズミラーレスを購入して、まず1本だけレンズを選ぶとしたら、どんなレンズを選びますか?
わたしが最初に選んだレンズは、「SONY FE 24-105mm F4 G OSS SEL24105G」。
幅広いシーンで活躍する、
これがあれば、ひとまずOK
なすごいレンズです。
わたしは2019年9月に「SONY α7R III」と「SEL24105G」を買ってから、旅行や取材仕事の8割はこのレンズで撮影しています。
この記事では、「神レンズ」との呼び声も高い、「SEL24105G」を使った感想を紹介します。
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SONY Eマウントレンズ「FE 24-105mm F4 G OSS(SEL24105G)」のスペック
SONY Eマウントレンズ「SEL24105G」のスペックは以下のとおりです。
名称 | FE 24-105mm F4 G OSS |
---|---|
型名 | SEL24105G |
レンズマウント | ソニー Eマウント |
対応撮像画面サイズ | 35mmフルサイズ |
焦点距離 | 24-105mm |
開放絞り(F値) | 4 |
最短撮影距離 | 0.38m |
手ブレ補正 | レンズ内手ブレ補正方式 |
外形寸法 | 最大径x長さ 83.4 x 113.3mm |
質量 | 663g |
発売日 | 2017年11月25日 |
ソニーストア価格 | 164,593円(税込) |
SEL24105Gをおすすめする人
SONYのフルサイズ対応レンズは全体的に値段が高いので、慎重に選びたいですよね。
「SEL24105G」を2019年9月以来使ってきて、「1本で幅広く使えることが魅力」と感じていますが、特にこんな方にはおすすめです。
- 最初の1本を探している人
- どんな画角のレンズが必要かわからない人
- できるだけ便利なレンズが欲しい人
今後レンズを増やすにしても、「撮影しながら自分に必要な画角を探る」のに、SEL24105Gは最適と感じました。
おすすめの利用シーン
「SEL24105G」は以下のような時に使いやすいでしょう。
- 荷物をコンパクトにしたいとき
- レンズを交換する時間がない撮影
具体的には以下のような撮影です。
- 旅行
- 山登りやツーリング
- イベント
- 結婚式
- 日々の暮らし
- 近づけるステージ撮影
- 取材仕事
- フォトウォーク
景色・物・お花・子ども・動物…どれもいい感じに撮れます。
向いてない利用シーン
逆に、こんな時には向かないかなと感じました。
- 癖の強い写真を求めるとき
- 撮るのが難しいレンズで腕を磨きたいとき
- 超広角/望遠など、求める画角が合わないとき
- 撮る画角が決まっていて、強いボケが欲しいとき
以降、SONY Eマウントレンズ「FE 24-105mm F4 G OSS(SEL24105G)」を使って感じたことを、詳しく紹介します。
SEL24105Gの良いところ
「SEL24105G」最大の魅力は、
24mm~105mmの焦点距離をF4で撮れる
ことです。
これだけでも便利なのですが、SEL24105Gの魅力はそれだけではありません。
- これ1本でだいたい撮れる
- 純正レンズなので、AF(オートフォーカス)が一瞬
- 近接撮影に強い
- 解像感がすごい
- ボケがきれい
- 逆光耐性がある
- 動画撮影にも便利
これ1本でだいたい撮れる
幅広い撮影領域でオールラウンドに活躍する、標準ズームレンズ
と謳われているとおり、「たいていの状況で撮れる」レンズです。
人気が高く、販売開始後しばらく品薄が続き、入荷数カ月待ちだったのもうなずけます。
旅や山登り、ゲストとして呼ばれた結婚式など、「できるだけ交換レンズを持ち歩きたくない時」の撮影に大活躍!
わたしは『倉敷とことこ』の取材撮影も、これ1本のことが多いです。
イベントやライブ撮影のように、1枚1枚に時間をかけられない&広い画も寄った画もほしいときに助かります。
レンズに手ブレ補正機能があるため、ボディ内の手ブレ補正と合わせると暗所にさらに強くなりますよ。
純正レンズなので、AF(オートフォーカス)が一瞬
AF(オートフォーカス)が優秀なカメラの性能を最大限発揮してくれるのは、純正レンズでしょう。
アイドルのライブ撮影でも助けられました。
近接撮影に強い
SEL24105Gは、最短撮影距離が「0.38m」。
つまり、イメージセンサー面から被写体までの距離が38cmあれば、ピントを合わせることができます。
わたしは旅の記録に使うので、次の2シーンが特に嬉しい!
- 左手で持ったものを右手で撮れる
- 席に座ったまま料理が撮れる
お花の撮影にも便利です。
解像感がよい
質感をしっかり写してくれます。
わたしは高解像度の「SONY α7R III 」を使っているので、カメラ本体の解像力を生かしてくれるのが嬉しいところ。
ピントが合っていない場所はふんわりぼかしながら、ピントが合っている場所は、まつげまでしっかり写りました。
ボケがきれい
ボケかたがスムーズで、素直でふわっとしたボケが得られます。
「F4だとボケ具合が足りないかな」と心配していましたが、ふだん使いにはじゅうぶんでした。
逆光耐性がある
逆光で撮影するとき、フレア・ゴーストと呼ばれる現象が起こることがあります。
「フレア」とは、写真全体が白っぽくなること。
「ゴースト」は、絞りの形や楕円などの形で光が写るもの。
ズームレンズはフレア・ゴーストが起こりやすくなるのですが、「SEL24105G」ではほとんど気になりません。
上の海の写真も、ゴーストが出やすい状況でしたが出ませんでした。
SONYは独自のコーティング技術である「ナノARコーティング」を採用し、高い逆光性能を実現しています。
他メーカーもコーティング技術が進化しているようです。
動画撮影にも便利
SEL24105Gは「F4通し(広角から望遠までのズーム全域で開放絞り値が一定してF4)」です。
ズームしても明るさが変動しないので、動画撮影に便利!
またSEL24105Gは、オートフォーカス時に音がしません。
フォーカスが動くときに「ジャッジャッ」という音が鳴るレンズは、動画撮影時に音が入ってしまいます。
良い写真が撮れるレンズが、動画に適しているとは限りません。
「SEL24105G」は動画のことも考えて作られているので、創作の幅が広がります。
SEL24105Gのここがイマイチ
ほとんど困っていないのですが、あえて悪いところを上げるとしたら、次の2つです。
- 価格が高い
- お出かけで持っていくには、ちょっと重い
価格が高い
2024年12月現在、SEL24105GのAmazon販売価格は「157,520円(税込)」です。SONY Eマウントのフルサイズ用標準ズームレンズとして、SEL24105Gとよく比較されるのが、タムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036)」。
こちらも評価の高いレンズです。
「タムロン A036」は、2024年12月現在Amazonで「92,400円(税込)」で販売されています。
比較すると、SEL24105Gは高いといえるでしょう。
しかし、「SEL24105G」は「タムロン A036」よりも使える画角が広く、レンズ内手ブレ補正もあります。
わたしにとっては「A036の広角(28mm)」だと、旅行時に足りません。
なので、わたしには価格差以上のメリットがあります。
また、SONY Eマウントの最高峰「G MASTER」ブランドのレンズだと、「FE 24-70mm F2.8 GM SEL2470GM」は、2024年12月現在Amazonで「264,000円(税込)」。
SEL2470GMと比べると、まだ手が出しやすい価格です。
ちょっと重い
SEL24105Gの重量は「663g」。
お出かけで持っていくには、女性にはちょっと重いです。
ミラーレスカメラは本体がコンパクトなので、このレンズを付けると重心が前のほうになり、持つ手が疲れます。
しかし、SONY調べでは、フルサイズ用24-105mm F4標準ズームクラスにおいて最軽量(2017年10月25日時点)。
たとえば、Canon「EF24-105mm F4L IS II USM」なら795gです。
レンズを数本持ち歩くよりは軽いので、これだけの性能のレンズが663gなのは、ありがたいといえるでしょう。
SEL24105Gの焦点距離について
「SEL24105G」の焦点距離は、24mm~105mmです。
どれくらいの範囲が撮れるのでしょうか。フルサイズ機での作例を紹介します。
もっとも広角の24mmで撮影すると、こんな感じです。
建物や部屋の中、景色などを撮ることができます。
日常やレポート記事で使うには、じゅうぶんな広さではないでしょうか。
次に、どれくらいの拡大できるのか見てみましょう。
山の上から工場地帯が見えるスポットで三脚を立てて、同じ場所からズームしてみます。
24mmでは、手前の木々や道が見え、空も広く写ります。
もっとも望遠側の105mmだと、紅白煙突がはっきり見えるようになりました。
イメージセンサーの中央部分のみを使用する「APS-Cサイズ撮影」を使えば、さらにアップの157mm相当に。
高画素の「SONY α7R III 」なら、APS-Cモードでも2000万画素あるので、じゅうぶん実用的です。
まとめ
「SEL24105G」は、SONY Eマウントのフルサイズカメラで使うレンズとして、まず1番におすすめしたいレンズです。
日常使いに、旅に、イベントに。
プロも使っていてアマチュアも使いやすい、かなり便利なレンズです!
吉野なこのカメラの話
当ブログでは、写真を愛する吉野なこ(@naco_ysn)さんが、大好きな写真や機材(カメラやアクセサリ)について解説する記事を連載しています。
メインの使用機材について
メインで使っているカメラは、SONY「α7R III(α7RM3 ILCE-7RM3)」。
- ミラーレスの開発力と技術力にわくわくする
- 瞳AFが優秀、動物瞳AFもある
- 動画の評判が良い
「こんなシーンも撮れるの?」「撮影が楽」と思うシーンは数知れず。
どんどん使って、学びながら気づいたことなどを詳しく解説していきます。