フリーランスでフォトグラファー&ライターをしている吉野なこ(@naco_ysn)です。
2019年9月に、メインで使うカメラとして、SONY「α7R III(α7RM3 ILCE-7RM3)」を購入しました。
友人のカメラコンシェルジュが「超エリート」と評する、高解像で、高速・高精度AF(オートフォーカス)を小型ボディに凝縮した、優秀さに定評のフルサイズミラーレス一眼カメラです。
それまで14年間、Nikonの一眼レフを使っていました。
NikonからSONYにカメラを変えると、単純にカメラが変わるだけでなく、レンズも変わるため、14年間蓄積したレンズ資産も使えなくなります。
なぜ、これまで使っていたレンズなどの継続使用をあきらめてまで、SONY「α7R III」にしたのでしょうか。
この記事では、SONY「α7R III」を購入した理由を説明します。
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フルサイズのミラーレスを選んだ理由
まず、カメラを買い替えた理由は、「フルサイズミラーレス機」が欲しくなったから。
なぜ、「フルサイズ」で「ミラーレス」なのか、それぞれ説明します。
「フルサイズ」にした理由
カメラのイメージセンサーは、光を受け止める場所です。
一般的な一眼カメラのセンサーとしては最大となるのが「フルサイズ」、フルサイズよりも小さめなのが「APS-C」です。
フルサイズ機の大きな特徴は以下のとおり。
- ボケが大きい
- 暗いシーンもきれいに
- 階調が豊か
「これまで使っていたAPS-Cでは足りない」と感じることが増え、フルサイズのカメラを使いたいと思いました。
「ミラーレス」にした理由
2010年頃から増え始めたミラーレスカメラは、長らく「入門用のカメラ」という印象でした。
しかし、どんどんパワーアップして、「プロも使える、一眼レフとは違う特徴を持つカメラ」になってきました。
ミラーレスカメラの特徴の中で、私がとくに心惹かれたのは以下の点です。
- サイレント撮影ができる
- 本体がコンパクト
- EVF(電子ビューファインダー)なので、明るさや色味などを撮影前に確認できる
「サイレント撮影」はインタビュー中の撮影、赤ちゃんの撮影など、シャッター音を立てたくないときに、とっても便利。
実はずっとフルサイズがほしいと思っていましたが、「フルサイズの一眼レフ」は、わたしには重くて長時間持ち運べず諦めていたんです。
「フルサイズのミラーレス」が増えたことで、ようやく使えるようになりました。
「SONYのフルサイズミラーレス」を購入した理由
「フルサイズミラーレス」は2024年現在、多くのメーカーが発売しています。
- Canon
- Nikon
- SONY
あたりが代表的ですが、数あるフルサイズミラーレス機の中で、SONYを選んだ理由はなんでしょうか。
他のメーカーもそれぞれ魅力的で何ヶ月も悩みました。その上で、SONYを選んだ理由をお伝えします。
- ミラーレスの開発力と技術力にわくわくする
- 瞳AFが優秀、動物瞳AFもある
- 動画の評判が良い
ミラーレスの開発力と技術力にわくわくする
2013年に世界初のフルサイズミラーレス一眼を発売したSONY。
先駆者として、プロやハイアマチュア向けにミラーレスカメラの技術を磨いてきました。
イメージセンサー市場で世界ダントツのシェアを持ち、他社にもイメージセンサーを供給しているSONY。
SONYのイメージセンサー開発力を最大限に発揮できるのは、SONYのカメラでしょう!
瞳AFが優秀、動物瞳AFもある
人物を撮りたいので、瞳を判別し自動でピントを合わせてくれる「瞳AF(瞳オートフォーカス)」がほしいなと思っていました。
SONYの瞳AFはとても優秀!
しかも、瞳AFが「動物」に対応しています。
動物対応は、2024年10月時点でSONYだけです。
動画の評判が良い
SONYは、映画やテレビなど、業務用の動画撮影機器で世界トップクラスのシェア。
映画やテレビの撮影機器開発で培った技術が、コンパクトなミラーレスに落とし込まれているんです。
SONY「α7R III」を購入した理由
ここまでで、「SONYのフルサイズミラーレス」を購入することは決まりました。
ただ、「SONYのフルサイズミラーレス」って意外と種類が多いんです。
購入を検討した2019年9月当時、比較検討した候補は下記3モデルでした。
モデル名 | 販売価格(税込) | 特徴 |
---|---|---|
α7 III | 252,868円〜 | 2018年発売のベーシックモデル この中ではコスパ良好 |
α7R III | 362,868円〜 | 2017年発売の高画素モデル |
α7R IV | 438,900円〜 | 2019年発売の高画素「最新モデル」 |
本音から言えば、最新モデルの「α7R IV」を買いたかったんですが、α7R IIIを選択した理由は以下のとおりです。
- 高画素が便利なときがある
- 「α7R IV」は高かった……
高画素が便利なときがある
α7R IIIは、有効画素数約4240万画素(7952 x 5304px)の高画素機です。
α7 IIIは「有効画素数約2430万画素」なので、「数字」をみればその大きさは分かるかと思います。
しかし、Webに掲載することがメインの普段の用途では、これほどの画素は必要ありません。
「α7 III」で十分です。
画像が大きいと、1枚の写真データの容量が大きくなり、ハードディスクを圧迫するので、デメリットにも繋がります。
それでも高画素がほしかったのは、タイムラプス撮影のとき。
一定の間隔で何枚も撮影して、写真1枚を動画の1フレームとしてつなげた動画です。
一般的なタイムラプス撮影では、三脚に固定して同じアングルで撮影します。
上の写真はα7R IIIで撮影した写真で、画像内の四角が4K動画(デジタルシネマ)の範囲です。
後処理する際にトリミング領域を白い四角から緑の四角までちょっとずつ動かすことで、カメラを横向きに振ったような効果を得ることができます。
α7R IIIでのタイムラプスならば、これだけ横に動く4K動画が作れます。
手持ちレンズの望遠がどうしても足りないときも、高画素で撮っておけば、後ほどトリミングしてアップにできます。
極端な例で試してみましょう。
たとえば上の写真は、ズームレンズ「SONY FE 24-105mm F4 G OSS SEL24105G」で105mmまで寄ったもの。
これを、Webメディアやブログ用に、1000×667pxでトリミングしてみます。
ずいぶん寄った画になりました。
写真の美しさとしては、適切な望遠レンズで撮ったときよりだいぶ下がります。
でも、記録写真やレポート写真には使えるのではないでしょうか。
「α7R IV」は高かった……
2019年9月に発売されたα7R IIIの後継機「α7R IV」も、とっても魅力的でした。
しかし「α7R IV」は、「約6100万画素」とさらに高画素になったのですが、さすがにそこまでは必要なかったですし、何より2019年9月の購入当時「約11万円」の価格差がありました。
結果、「α7R III」を選択することにします。
「α7R III」は購入当時、発売から2年近く経っていましたが、まだまだ現役として使えるカメラです。
α7R IVとの差額をレンズ代に回したほうが、わたしにとっては正解だろうと判断しました。
「α7 III」のほうがいいなと思ったポイント
高画素を優先して「α7 III」ではなく「α7R III」にしたのですが、「ここはα7 IIIのほうがいいな」と思ったポイントもありました。
- 「α7R III」は高画素なので、パソコンスペックやHDD容量がつらい。快適に使うためにはカメラ以外のコストが嵩む。
- 「α7 III」のほうが、暗いところに強い。
高画素ということは、1枚の写真データが大きいので、レタッチなどで使用するパソコンも高スペックでないと時間がかかりストレスがたまります。
そして、データが大きいのでHDD(ハードディスク)をあっという間に消費してしまうんです……。
わたしの普段の撮影には、α7R IIIの画素数は必要ありません。
タイムラプスを撮らないならば、「α7 III」にしたと思います。
終わりに
こうして購入した「α7R III」ですが、実際に使った感想を端的にいえば……。
撮影が楽!
「α7R IIIってすごいっ!ありがとう!」と思うことが何度もありました。
正直「もっと早く買えばよかった……。」と思っています。
前のカメラ(NikonのAPS-C機)を持って旅行した場所を、SONY「α7R III」を持って撮り直しに行きたいくらいです。
「最高の相棒」と呼べるように、今後もどんどん使っていきたいです。
吉野なこのカメラの話
当ブログでは、写真を愛する吉野なこ(@naco_ysn)さんが、大好きな写真や機材(カメラやアクセサリ)について解説する記事を連載しています。
メインの使用機材について
メインで使っているカメラは、SONY「α7R III(α7RM3 ILCE-7RM3)」。
- ミラーレスの開発力と技術力にわくわくする
- 瞳AFが優秀、動物瞳AFもある
- 動画の評判が良い
「こんなシーンも撮れるの?」「撮影が楽」と思うシーンは数知れず。
どんどん使って、学びながら気づいたことなどを詳しく解説していきます。