運営者チーの最新活動はXをチェック

キャリアの本分は通信。SoftBankが2013-14年冬春モデル発表

昨日SoftBankが2013-2014年冬春の新商品発表を行った。

新商品の内容よりも、iPhone 5c/5s発表から公の場にほとんど登場しなかった、孫正義社長がどのようなコメントを出すかに注目が集まっていたが、正直それほど驚く内容はなかったと思う。

また、発表された端末も今後発表予定の他社と比べると明らかに見劣りする感じで、若干苦しい印象を受けた。と同時に、端末ってそれほど重要ですか?というメッセージを暗に送っているようにも感じた。

この記事の掲載内容は、2020年12月22日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

SoftBank2013-14年冬春モデルの概要

発表されたのはスマートフォン4機種とフィーチャーフォン2機種、その他にWi-Fiルーターとスマート体組成計。目玉はやはりAndroidスマートフォン4機種で、FDD-LTE(4G LTE)およびAXGP(4G/TD-LTE)に対応した「Hybrid 4G LTE」が大きなトピック。

FD-LTEとTD-LTEの両方に対応する端末は、今年から来年にかけてAndroidではトレンドになると思われ、次期iPhone(iPhone 6?)でも対応する可能性がある。こういう端末を他社に先駆けて出す辺り、ネットワークが貧弱と言われたイメージを払拭し、LTE時代を睨み淡々と環境整備を行ってきたSoftBankの自信が現れている感じがする。

はっきり言えば、孫社長にはdocomoがiPhoneを導入しようが、今ならもう負けないという自信があるのだと思う。そして、今後必要なものもおおよそ見えているのだろう。

通信キャリアの本分は通信か端末か

そういう意味で、明確な指針を出しているのはSoftBankだと思う。SoftBankは当然前者だ。

だからこそ、ネットワークに最大限投資をしてネットワーク品質で選ばれるキャリアを目指している事がよく分かる。逆に言えばiPhoneを核にスマートフォンを普及させた今、端末に投資する必要はないと判断しているようにも思える。今回の発表でも、新商品の発表よりネットワーク品質の事に多くの時間を割いたようだ。

今年から遂にdocomoがiPhone販売に参戦し、もはや「iPhone」という端末の魅力で顧客を奪うことは出来なくなった。SoftBankもいつかはこういう日が来ると思っていただろうし、準備は進めていたと思われる。実際iPhone 5時代でiPhoneでLTE使うならSoftBankと思わされたし、旧世代となったiPhone 5でも現5c/5sと同じ品質が得られる事は大きい。

だが、それにしてもやはり端末ラインアップは弱すぎると思うのだ。

iPhone以外グローバル端末のないSoftBank

3キャリアでiPhoneが取り扱われた今、端末ラインアップで差別化できるのはAndroidとなった。

docomoにはSONYのXperiaとSamsungのGalaxyシリーズがある。auもdocomoのiPhone投入を意識して、SONYとSamsungを取り込んでいるようだ。で、SoftBankはというと、それこそJ-PHONE時代から続くシャープが軸だ。最近は富士通も増えて来ているが、それでもシャープ中心である事は変わりない。

今回発表された端末でSoftBankらしい魅力的な端末の「AQUOS PHONE Xx mini 303SH」だと思う。
03_pic_02
だが、これを例えばXperia Z1(XPERIA Z1 miniというのも発売すると言われている)と比べて魅力的かと考えると微妙。良い端末だとは思うが、ブランド力とかが圧倒的に弱いと感じる。

また、国内においてはそれでもまだいいが、シャープのスマートフォンなんて国外に出たら弱小メーカー。認知度だって相当低いだろうし、そもそも海外展開なんてほとんどやっていないはず。

スプリントを買収して世界進出する携帯キャリアにしては、グローバルモデルが弱すぎると感じる。iPhoneを使うのに最適なキャリアとして売っていくのか、シャープのAQUOS Phoneをグローバルブランドとして育てるのか、SONYやSamsungに近づくのか、、、

今回は過渡期だと思うが、来年発表される端末でその答えが見えてくると思う。

終わりに

端末を多く出せばいいわけじゃないし、今回発表された端末が少ないとも思わない。
特にdocomoとかここ数年は半年に1回のペースで、10種類ほどの端末を発表してきたが、OSはAndroid、大画面のタッチパネル液晶という似たり寄ったりのスペックではどう考えても多すぎた。NECやPanasonicの撤退で今後数は減るだろうが、特にAndroidメーカーは時間をかけて端末開発して成熟させる時期に来ていると思う。

そういう部分をここ数年一番頑張ってきたのはSONYだと思うので、SoftBankにSONY端末がないというのは今後大きなウィークポイントになって行く気がする。

ただ、日本においてiPhoneを普及させ育てたのは間違いなくSoftBankなので、今までもこれからもiPhoneではSoftBankが一番であって欲しいと思う。それでもiPhoneは嫌という人もまた多いので、そういう人も今後は拾って行かなければ成長戦略は描けなくなるのは明白だ。

いずれにせよ、通信と端末の2方面作戦で勝負するdocomoとauに対して、通信で勝負するSoftBank。同じ通信キャリアでも目指すものがはっきり分かれてきたと感じるし、来年の今頃にどのような結果になっているか今から気になって仕方がない。

この記事のシェアはこちらから!

2件のコメント

ソフトバンクは、回線も端末も貧弱で、選ぶ理由が何も無いでしょう。