2014年1月に購入したAirMac Time Capsule。
購入から3年経過した2017年時点でも愛用しているが、次期モデルの噂が出ない事から近い将来販売停止になると予想される。
だが、Mac・iPhone・iPad用周辺機器としては、発売以来色褪せることなく相性抜群で便利だ。特に12インチMacBookなど、ノートタイプのMacを使っている人には利用を検討して欲しいと思う。
この記事では過去に書いて来た、AirMac Time Capsuleのまとめという位置付けで、製品の概要とどのような人におすすめしたいかを紹介しようと思う。
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AirMac Time Capsuleの概要
2017年時点で販売されているAirMac Time Capsuleは、2013年6月に発売したモデル。
つまり、2017年時点で発売から4年近く経過した製品ということになる。いわゆるガジェット系の製品で、これほど息が長い製品も珍しいと思うが、機能を理解すると納得できる面がある。
AirMac Time Capsuleは簡単に言うと、
Wi-Fiの最新規格IEEE 802.11acに対応した、Wi-Fiルーター兼NAS(ネットワークハードディスク)
という表現が正しいと思う。
ポイントは、Wi-Fiの最新規格IEEE 802.11acに対応している部分で、2013年の発売時点ではIEEE 802.11ac(ドラフト)だったが、その後正式版となり、2017年現在は標準的なWi-Fi規格となっている。
つまり、発売から4年経過しても機能的に陳腐化していないと言える。価格はハードディスクの容量に応じて、
容量 | 価格(税込) |
---|---|
AirMac Time Capsule – 2TB | 32,780円 |
AirMac Time Capsule – 3TB | 43,780円 |
と分かれている。
容量は接続する端末の数と容量に応じて選べば良いと思うが、基本的は2TBモデルを購入するのがお勧めだと思う。理由などは後述する。
ただ、価格的には正直ちょっと高い。2TB程度のNASとWi-Fiルーターであれば、別々で購入しても2万円もあればお釣りが来るレベルだ。
コスパも悪いAirMac Time Capsuleを買うメリットなんてあるのか??
そう思う方も多いだろうが、メリットはあると僕は思う。
AirMac Time Capsuleはどんな人に便利か
AirMac Time Capsuleはこんな方に特にお勧めと思う。
- MacBookユーザー
- バックアップに何となく不安を抱えている人
- 無線LANとかバックアップってよく分からないけど、何も考えずに使いたい人
ポイントはやはり3つ目で、何も考えずに使いたい人に向いているという部分だ。
無線LANとか便利そうだし、バックアップも重要なのは分かるけど、設定が難しそうでめんどくさい
という人は実に多い。
僕なんかはガジェット好きであり、設定で悩むのも含めて遊び感覚だが、世の中そんな人ばかりではない。
むしろ、このような機器の存在なんて意識しないで使える事が理想で、そういう部分でやはりApple製品であるAirMac Time Capsuleはよく考えられているし、Apple製品同士で使うには非常に利便性が高い。
僕が魅力的と思うポイントは以下の3つ。
- リビングにもおけるデザイン性の高さ
- Mac・iPhone・iPadなどApple製品を繋ぐなら設定が簡単
- 「Time Machine」を使ってワイヤレスバックアップが可能
リビングにもおけるデザイン性の高さ
無線LANルーターやNASと言えば、
- 黒基調で無骨なデザインが多い
- ACアダプタも外付けで、本体だけでなく場所をとる
というのが共通仕様と言える。
NASはともかく、Wi-Fiルーターは今や一般家庭で標準的利用されている機器。だが、デザインの悪さ故に、特に女性からは嫌煙されがちだ。結果、
- 部屋の隅の目立たない所に置かれる
- 箱などに格納されてしまう
というのがよくある姿。
だが、Wi-Fiルーターって電波を発する機器なので、基本的には見通しの良い場所で、利便性の高い場所(リビングなど)に配置するのが理想だ。
そう考えた時に、AirMac Time Capsuleは魅力的な機器になる。理由は2点。
- 白基調の美しいデザイン
- 本体にACアダプタを『内蔵』しており、本体からは電源ケーブルが延びるのみ
デザインの良さなんて主観的な感想だが、それでも一見Wi-Fiルーターと分からないデザインは魅力だと思う。
同時にNAS機能を搭載しているため、気になるのはファンやシーク音などの騒音だが、静粛性も非常に高い。
ACアダプタ内蔵であるため、多少サイズは大きいがリビングにおいても違和感がない。また、1人暮らしでワンルームマンションに住んでいるような人にもお勧めだ。これなら部屋に置いてもガジェットヲタク的に見られる事もないだろうw
Mac・iPhone・iPadなどApple製品を繋ぐなら設定が簡単
Apple製品と言えば、『Apple縛り』なんて揶揄されることもあるが、Apple製品同時の連携が非常に楽でよく考えられていることが魅力とされる。
オンラインストレージサービスの『iCloud』なんかは典型だが、Mac・iPhone・iPadなどデバイスの垣根を越えて連携するのが、Apple製品に限らずスマホ・モバイル時代のトレンドとも言える。
この分野でAppleはやはり少し先を行っている感じがあり、それを体感できるのはWi-Fiの設定じゃないかと思う。Wi-Fiの設定と言えば、
- アクセスポイント(SSID)を検索し、『パスワードを手入力』
- AOSS・WPSなどの『簡単設定を使う』
- NFC・QRコードなどを使う
というのがよくあるパターンだ。ただ、いずれの場合においても、端末毎に設定するというのは変わらない。
Time Capsuleを使うのはMacユーザーが多いと思うが、例えば、
- MacでTime Capsuleをセットアップ
- MacでTime CapsuleにWi-Fi接続
- iCloud経由でWi-Fiアクセスポイントの認証情報が同期される
- 同一のApple IDにログインしている端末(Mac・iPhone・iPad)からは、認証情報の入力なく接続可能
と言う感じで、Apple製品同時で使うと利便性が非常に高い。
また、一番最初に利用する時のセットアップが案外ハマるポイントだ。これらの設定はMacの場合付属している『AirMacユーティリティ』を利用すれば、ほとんど悩む事無く設定が可能となる。
今でも、
無線LANの設定方法が分からない、繋ぎ方が分からない
という問合せはよく受ける。だが、AirMac Time Capsuleを使う人にこのような問合せを受けたことがない。初心者であればあるほどおすすめしたい機器と言える。
まあ、ユーザーが少ない事と、Macユーザーにほぼ限定されることも無関係ではないだろうが、、、
※WindowsやAndroidからでも使えます
最後に、Wi-Fiルーターの機能的な部分で言うと、ビームフォーミングという利用者が多いエリアに電波を優先的に割り当てる技術に対応しており、特に自宅内では快適に使える確率が高い。この技術は2017年現在でも安価なWi-Fiルーターでは搭載していないので嬉しいポイントだ。
Time Machineを使ってワイヤレスバックアップが可能
Macは2007年にリリースされたMac OS X v10.5 Leopard(レパード)の時代から、OS標準のバックアップ機能として『Time Machine』を用意している。
これは、基本的にはMacにUSBなどで直接接続したストレージに、バックアップを行う機能なのだが、特にMacBookシリーズなどのノートパソコンとは相性が悪い。
何故かと言えば、
ケーブルでいちいち接続するのは面倒だし、忘れる
「そんなことはない、私は毎日ちゃんとバックアップする」、なんて言う人程忘れるのが世の常。ソースは僕だw
バックアップの大切さは誰もが認めるところだ。データを誤って消した・HDDがクラッシュしたなんて苦い経験がある人ほどその認識は強くなるが、定期的なバックアップと、利便性は相反するものだと思う。
ノートPCは例え自宅内でも手軽に持ち歩けるから便利なので、バックアップ用HDDに縛られてしまっては本末転倒だ。
そんな、時にAirMac Time Capsuleは非常に便利。何故かと言えば、AirMac Time Capsule上のストレージをTime Machineのバックアップとして設定可能だからだ。
つまり、ワイヤレスでバックアップが可能となる。
Time Machineに対応したNASはTime Capsule以外にも売ってる
という意見は確かにある。確かにコスト的にはもっと安価に使えるものがあるのだが、僕も試してみた感想として、非常に不安定という難点がある。
- バックアップのスピードが遅すぎる
- MacがNASを認識しておらず、バックアップできていない
- スリープ中のバックアップは動作しない(Power Nap非対応)
という辺りが、僕が直面した問題。
この辺りも純正故に上手く制御してくれている面はあるようで、
Time Machineをワイヤレス化するならTime Capsuleが最適
というのは間違いないと思う。
つまり、Time CapsuleのストレージはTime Machine用として使うべきだと思う。
そういう意味で、MacBookファミリーのバックアップに特化すればよいので、ストレージは2TBあれば十分だろう。本来の外部ストレージとしての役割は、USB接続のポータブルHDDや、RAIDなど冗長化に対応しているNASを別途用意した方がよい。
逆に、iMacなどのデスクトップPCはワイヤレスバックアップするメリットはそれほどない上、ストレージも大きくなるので、USB3.0接続のHDDを導入するのがおすすめだ。
僕は、2017年1月に27インチディスプレイのiMac 5K Retinaディスプレイモデルを購入したが、iMacのバックアップはロジテック製のUSB3.0対応ハードディスクとしている。
バックアップの基本は『自動化』。
AirMac Time Capsule自体の故障というリスクはあるが、一般的なバックアップとしてはほぼ完璧だと思う。
対象とするデバイスによって使い分ける必要はあるが、これほど頼もしいバックアップはないと思うし、設定も簡単で誰でも安心して使う事ができのは最大の魅力だ。
終わりに
AirMac Time Capsule購入のきっかけは、友人から子供の写真を山盛りいれたハードディスクがクラッシュして、復旧に10万以上のお金がかかったという話を聞いたことだった。バックアップを自動化する為に、多少の投資は仕方ないと思った。
2017年現在の基準から、特にWi-Fiルーターとして見た場合割高感は否めない。むしろ、おすすめできない端末だ。そういう意味で、Windowsユーザーが購入するメリットは皆無といっても良いだろう。
だが、Macのデータをワイヤレスで『安定して』バックアップするデバイスと見た場合は、全く違った印象になる。実は、AirMac Time Capsule以外の選択肢がないというのが、発売から3年以上経過しても変わっていない。
単純にスピードが早かったり、容量が大きかったり、RAIDなどで冗長化可能なNASはいくらでもある。
ただ、Time Machineのバックアップ先としてはこれ以上のものはない。
これが、発売から既に3年以上経過してもTime Machineを使うメリットだ。
僕は購入から3年以上経過しているが、安定動作している事から初期投資の25,000円の元は十分にとったと思っている。元々基本は3年、長くて5年くらいで使う想定だったので、もう少し頑張って欲しいと思っている。
が、AirMac Time Capsuleは買って心から良かったと思う製品だし、数年後壊れて、後継機種が発売していなかったとしても、同じものを買おうと思うくらい満足度は高い。
2007年以来のMacユーザーである管理人が、これまで書いて来たMac関連レビューを、Macカテゴリートップページでは整理して紹介しています。
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