DropboxやiCloudに代表される、クラウド(オンライン)ストレージサービスを使っている方は結構多いんじゃないかと思う。
僕もこの手のサービスは長年利用しており、昨年まではSugarSyncというサービスを利用していた。
ただ、他サービスがどんどん値下げ and 容量拡張を続ける中で、SugarSyncは相対的にかなり割高になり、使うメリットがほぼ無くなってしまった。
結果、2014年からはMicrosoftのOneDriveというサービスを使うようになった。
このサービス2014年末時点でOffice365ユーザーは将来的に容量無制限になると言われていたが、2015年10月時点でも実現しておらず、最終的には撤回されてしまった。
容量はOneDriveを選択した理由の1つだったが、約1年使って結局使用をやめてしまった。
その理由を紹介しようと思う。やはりMacでの使い勝手が悪かった。
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OneDriveの魅力
OneDriveはMicrosoftが提供するクラウドストレージサービスだ。
つまり、Microsoft製品であるWindowsやOfficeとは非常に相性が良い。具体的には、
- クラウド上のファイルをPCにダウンロードしなくても、Windowsのエクスプローラー上から参照が可能
- Windowsとの融合が進み、最新OSのWindows 10ではほぼOSに組み込まれた状態
- Office製品から直接参照 and 保存が可能
- Office365契約者であれば、OfficeにOneDirveのストレージ1TBがセットで付いてくるイメージでお得感が高い
といった辺りだ。これは本当に便利。
だが、逆に言えばこれ以外の環境からだとお世辞にも使いやすいとは言えなかった。
特にMac版のOneDriveは厳しかった。
MacでOndDriveを使って感じた不満
Mac版に限定したOndDriveに対する不満は主に2つある。
全て、クライアントアプリケーションに起因する問題だと思う。
OneDriveのMac版クライアントアプリが頻繁に落ちる
以下のようなことは、Mac版を使った人なら1度は体験したことがあるんじゃないかと思う。
- 気がついたらアプリが落ちている
- アプリが落ちているので当然クラウドと同期はされない
- 出先でスマホとかから参照しようと思ったら「あれ?ない??」みたいな状態になる
この問題はMicrosoftも認識はしていたようで、クライアントアプリのアップデートのたびに「クラッシュする問題に対応」みたいな事が書かれていた。
確かに、2014年末時点に比べると随分マシになったとは思うのだが、それでもわりとよく発生する印象が強い。
つまり Macで使うには信頼性が低い。
複数端末で同期するとファイルが増殖する現象が発生
これは僕だけかもしれないが、僕はOneDriveにアップロードしたファイルを、MacとWindowsで同期していた。
具体的には自宅にあるMacBook ProとSurface Pro 3なのだが、例えばMacでExcelのファイルを編集する。
そうするとOneDriveにアップロードされ、Surfaceで同名のファイルが更新されるはずだのだが、何故か「ファイル名(MacBook Pro).xlsx」みたいな感じで、ファイルが増殖する。
1度ファイルそのものを消して、再度アップロードしたりすれば元に戻るのだが、どうもWindows・Mac間の同期は怪しい印象が強かった。
流石に会社のPCと同期するような事はしないが、場合によってはオンライン上でOneDriveのファイルを会社から参照する僕としては、この信頼性の低さは致命的だった。
OneDriveというサービスそのものに対する不満
また、これはMac版に限らずOneDriveというサービスそのものに対する不満。
特に以前利用していたSugarSyncや、この手のサービスの代表格であるDropboxと比較しても劣っている部分だと思う。
バージョン管理機能が無い
これはOneDriveの一番盲点だった部分。
OneDriveの前に使用していたSugarSyncは簡易的なバージョン管理機能が搭載されていた。
つまり、誤って上書きしてしまったとか、削除してしまったという場合に、過去版のファイルを取得して復元する事ができたのだが、OneDriveの場合Officeドキュメントについてはバージョン管理機能があるものの、それ以外のファイルは対象外と言うことでこれが地味に不便だった。
僕はSEという仕事をしている関係上、ソースコード管理でGitやSubversion(SVN)などのバージョン管理システムを日常的に使っておりこの便利さはよく理解している。
今後、自宅でも時間をみて入れよようと思ってはいるものの、後回しにしていた理由が世代数や期間などの制限があっても、クラウドストレージでバージョン管理が実現していたからだった。
ところがこれが無くなってしまった。
バックアップの基本は自動化。クラウドストレージとの相性が抜群な部分だけでに、この機能が無いのは非常に使い勝手が悪かった。
スマートフォンアプリケーションの対応が遅い・進んでいない
スマホはiPhoneを主に使っている。
iOSのアプリで例えば1Password(パスワード管理アプリ)のように情報をクラウドに保存するケースがあるのだが、こういうアプリは大体クラウドストレージに対応している。
その他にもドキュメント作成アプリなどは、クラウド保存に対応しているものが多くいのだが、iOS系だと、
- iCloud
- Dropbox
ここまで対応しているのがほとんどで、後はあってもGoogleDrive。
OneDriveに対応しているアプリは 皆無 と言っても過言ではない。
結果、例えばPDFデータの参照、Officeドキュメントの修正程度ならなんとかなるが、テキストドキュメントを保存するなんて事はできないし、それらは結局iCloudかDropboxに保存され、データが分散化してしまった。
この問題についてはAndroidでもほぼ同じ事がいえ、Androidの場合iCloudがGoogleDriveに置き換わるだけだ。
今後増えていくかもしれないWindowsPhoneの行方次第だが、PC・Macで使用するならともかく、スマホ・タブレットからOneDriveのデータを使って何かすると言うのは案外面倒だった。
OneDriveの良い所
ここまでOneDriveの悪いところを書いて来たが、もちろん良い所もある。
最大のポイントは安いということだ。
これはOffice 365を利用している人限定だが、この人達はOfficeを買ったら無料で1TBのストレージがついてくるというイメージになる。
ちなみに僕はOffice 365 Businessを契約しており、1TBのストレージは保有しており、これは嬉しいところだ。
だが、僕は同時にMacユーザーでもあるし、主要ファイルのバックアップも兼ねている。だから、不満もたまるわけだが、
- パソコンはWindowsしか使わない
- スマートフォンアプリからアクセスしない
なんて人には非常に使い勝手がよいオンラインストレージだと思う。
なにせ、Windows 10においてはOSそのものにOndDriveが組む込まれており、非常にシームレスに操作が可能となっている。
また、ローカルディスクにファイルを保存せず、エクスプローラーからオンライン上のファイルを操作することも可能で、まさにMicrosoft製品同士だからこそ出来る、一体感もある。
なので、そいういう方にはお勧めできるサービスだ。
また、1TBという容量を活かして、画像ファイルなど、用途を限定したバックアップ先として私用するのもありだと思う。
終わりに
以上がOneDriveの利用をやめた理由だ。僕は前述の通りOffice356ユーザーだのだが、
これによって実質的に無料で(目的はOffice2016なので)1TBのOneDriveストレージを手に入れた。
しかし、この記事で紹介した理由で、メインのクラウドストレージとして利用するのは厳しいと判断した。
僕は今後OneDriveについてはサブのバックアップ的な位置付けとして、大容量ファイル置き場として使用しようと思う。
そして、メインストレージはDropboxプロにすることを決意した
OneDriveをやめてDropbox プロを契約しました
その後、Dropbox プロを契約して利用しています。
OndDriveであった不満が全て解消して、快適です!