メカニカルな外観、滑らかな金属の質感、ジョグダイヤルの絶妙なグリグリ感…たまらんぜ!
おっと申し遅れました。みなさま初めまして。
この度、アナザーディメンションに寄稿させて頂くことになった「aruteo(@aruteo)」と申します。
世間一般で「変態」と呼ばれるガジェットが大好きな、至って普通のサラリーマンです。
要するに変り物好きではあるのですが
「変態」=「ニッチ且つ実用的」
というのが私なりの定義です。
ようこそ!変態ガジェットの世界へ!
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ハイレゾオーディオプレーヤー「Lotoo PAW 5000」について
今回ご紹介するガジェットは、ハイレゾオーディオプレーヤー「Lotoo PAW 5000」です。
まずは基本的な情報から。
項目名 | 仕様 |
---|---|
本体サイズ | 98mm×55mm×20mm(高さ×幅×厚さ) |
重量 | 110g |
ディスプレイ | 2インチ有機EL(解像度:220×176) |
バッテリー | 1700mHa |
再生可能時間 | 10時間 |
ストレージ | micro SDHC/XC(要FAT 32フォーマット) |
価格 | ¥59,400(2016/7/11時点) |
Lotoo PAW 5000とは何か
「Lotoo」は中国のオーディオ機器メーカー「インフォメディア」のブランドです。
このインフォメディアという会社は、中国国内、東南アジアなどの業務用デジタル放送機器で高いシェアを持ち、スイスの老舗音響メーカー「Nagra」の一部製品のODMを手掛けるほどの技術力があるとか。
(※ODM:製造する製品の設計から製品開発までを受託者が行うこと。)
そのインフォメディア社が個人向けに立ち上げたブランドが「Lotoo」で、「PAW 5000」はこのブランドの第2弾の機種になります。
ちなみに第1弾の「PAW Gold」は30万円近くする超高級機でしたが、本機は5万円台まで価格を下げてきました。
aruteoの「ココが変態」!
さぁ始まりました!通称「ココ変」です!
「ニッチ」かつ「実用的」な部分 = 「変態」
と定義してピックアップするコーナーです。
で、今回ピックアップするのはコチラ↓↓
超カッコイイUIとジョグダイヤル!
見てください!この「業務用機器」みたいなUIとジョグダイヤル!
超カッコイイですよね??
そしてジョグダイヤルには利便性を高めるための秘密が…!
これ、後ほど動画で紹介します!
購入の経緯
私はオーディオマニアではないのですが、学生時代(2010年頃)にイヤホン集めにハマっていました。
「イヤホンを変えるとこんなに音が変わるのか!」
とまぁ、普段使いのイヤホンを買い換えて驚いたことがきっかけです。
しかし今度は、徐々にプレーヤー側の能力に物足りなさを感じるように。
当時「ハイレゾ」という言葉はまだ一般的ではなく、デジタルオーディオプレーヤー(以下DAP)といえばウォークマンかiPodの2強時代で、突出した性能のものはそれほどありませんでした。
そして2016年現在。
ハイレゾという言葉、規格がそれなりに市民権を得て、それに対応したDAPも入手しやすくなりました。
「今なら学生の頃のイヤホンコレクションを生かせるかも!」
開封と外観
前置きが長くなりましたがいよいよ本題。
ゴツめで高級感のある箱を真ん中からパッカーンすると、メカニカルで無骨なロマン溢れる筐体が姿を現します。
どちらかと言えば男の子向けというか「漢の子向け」みたいな(意味不明)。
もちろん女の子でもウェルカムですが、間違いなく「可愛さ」は皆無です。
続いてiPhone 6sとのサイズ比較。
うーん、とってもコンパクト!…とは言い難いかもしれませんが、エッジは滑らかにラウンドしており、手に馴染む形状です。
筐体は、樹脂製の本体をアルミ製のパネルでサンドイッチした構造となっており、それなりに高級感があります。ただしスイッチ類は一部を除いて樹脂製なので、過度な期待は禁物です。
底面にはmicro SDHC/SDXCスロットを備え、理論上は2TBまでのメモリーを認識するようです。内蔵メモリーは無し。
ちなみに使用するmicro SDカードはFAT 32形式でのフォーマットが必要になります。
電源ボタン周りには「ブリージングLED」が仕込んであり、音楽再生中に明滅させることができます。
素敵な遊び心ですね!眩しくて速攻でオフにしたのは内緒。
そして非常に目を引くのがジョグダイヤル。
これのために選んだと言っても過言ではありません。
表面には滑り止めのギザギザがあり、回しやすくなっていいます。
また、回した時に細かい「刻み」のようなグリグリした感触があります。
中央のボタンは音楽の再生/停止/決定となっています。
ジョグダイヤルの機能については後述します。
左側面にはボリュームとゲイン調整、そして「DAMP」の切り替えスイッチがあります。
DAMPスイッチについては…ざっくり言うと「音の柔らかさ切り替え」みたいなものです。
右側面には充電/通信コネクタがあります。
見慣れない形状で、一見すると独自端子のようにも見えますが、これは「USB 3.0 micro B」という規格の端子です。
スマホで広く普及したタイプのmicro USB端子と互換性があるのも特徴です。
また、転送速度は80MB/sとのことなので、大量の音楽を転送する時も安心です。
上面には通常のイヤホンジャックの他、ラインアウトに加えて、2.5mm 4極バランス接続に対応したジャックを装備。
これが何なのかご存知の方は、既にマニアの領域に両足を突っ込んでいる方です。
使用した感想
まず使い勝手について。
とにかく電源のオンとオフが早いです。地味に重要。
ハイレゾプレーヤーは扱う音楽データが大きくなりがちなので、読み込み→起動までに時間が掛かる機種があるのですが、PAW 5000は僅か3秒程度で起動します(曲の数によっては多少変動するかも?)。
また、操作のレスポンスも非常に軽快です。
曲の管理は昔ながらのフォルダ単位で行います。
プレイリストを外部から転送するのは不可能。
プレーヤー本体での簡単なプレイリストは作成できます。
ディスプレイについてはサイズ、解像度共に小さいものの、UIの工夫により、視認性は問題ありません。
こだわりその1「レベルメーターやスペクトラムアナライザーの表示が可能」
レベルメーターやスペクトラムアナライザーの表示ができます!
音楽に合わせて表示が移り変わるのを見ているのは非常に楽しいです。そして、これが、
めっちゃ格好良いんです!
DAPというより「業務用機材」みたいな感じです。ロマンです。
ただしカバー写真を表示をさせると荒いです。かなり。
こだわりその2「ジョグダイヤルで細かい再生位置指定が可能」
お待たせしましたジョグダイヤルの真骨頂!
UIのカーソルを動かすためのダイヤルであると同時に、シークバー(曲の再生位置を示すアレ)を操作することもできるんです!
曲の早送りや巻き戻しをしたい時、みなさまはどうしますか?
DAPにもよりますが、一般的には、対応したボタンを長押しする場合と、タッチパネルで操作を行う場合の二通りが考えられます。
しかし、例えば「今の部分だけもう一度聞きたい」みたいな時に、シークバーを意図したところで正確に止めるのは意外と面倒だったりします。
これに対して、PAW 5000のジョグダイヤルは、回した時の「1刻み」につき3~4秒で曲の早送り/巻き戻しができます。
聞きたいところだけを正確に狙って聴くことが可能なわけです。
このジョグダイヤル、かつてiPod classicやiPod nanoが搭載していたスクロールホイールに近いものを感じます。
実は私、アレの操作感が大好きだったんです。購入には至らなかったんですが。
ダイヤル(もしくはホイール)状のキーで操作ができるプレーヤーがあったら良いなと前々から思っていたので、PAW 5000はドンピシャだったということです。
そんなわけで
『ハイレゾ』ってどう?
とか
ウォークマンとかと比べてどうなの?
とか聞かれると激しく動揺します。
『格好良いUIとジョグダイヤル目当てでハイレゾプレーヤー買ったなんて言えない…』
ま、まぁ敢えて言い訳をするなら、近隣の家電量販店には実機が無かったんです(汗)
試聴とかできないんですもん!(笑)
さてレビューに戻りますが、面白い機能としては、曲のスピード調節機能があります。
音の高さを変えることなく、曲のスピードを80%~120%まで調節できます。
語学学習やランニングのお供にぴったりです。
肝心の「音質」については使用する方の好みやイヤホンによって大きく左右されるので、ここでは深くは触れませんが、解像度の高いクリアな音、というのが個人的な感想です。
とても良いです。
先述の通り、購入前に試聴ができず
『音質は、老舗音響メーカーのODM企業なら大丈夫だろう』
という完全な見切り発車だったので、実物が届くまでは激しくドキドキでしたが(笑)
まとめ
というわけで、まとめとして使用したメリット・デメリットを紹介すると以下のような感じになります。
良い点
- 軽量
- 大きめのバッテリー
- USB 3.0対応
- メカニカルで無骨なデザイン
- 業務用機材のような格好良いUI
- 軽快なレスポンス
- iPod classicを彷彿とさせる、ジョグダイヤルによる快適なシークバー操作
- 曲のスピード調節機能
- 解像度の高いクリアな音
悪い点
- 少しサイズが大きめ(一般的なDAPと比較した場合)
- 曲の管理が昔ながらのフォルダ単位
- カバー写真の表示が荒い
- 高額
おわりに
SONYのウォークマンやAppleのiPodなどと比べると、良くも悪くもレトロな雰囲気があるのは否めません。
しかし堅実な基本性能、メカニカルで無骨なデザイン、業務用機材のようなUI、そしてジョグダイヤルの快適な操作性は「変態」の定義と所有欲を十分に満たすものと思います。
そうそう、当初の目的をすっかり忘れていましたが、学生時代のイヤホンコレクションもちゃんと活かせるようになりました(笑)
音楽にこだわりのある方は、一度店頭で実物をグリグリしてみてはいかがでしょうか!(試聴もしてね!)