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男性の育休取得が難しい理由。トップ自らが実践する事でハードルを下げて欲しい

2016年2月12日。何とも残念な出来事がありました。
育児休業を取得すると表明し話題になった自民党の宮崎謙介衆院議員が、議員辞職すると発表したのです。

直接のきっかけは週刊文春に女性タレントとの不倫疑惑報じられたことなので、これに関して事実がどうとか擁護するとかそんな気はありません。というか、タレントのベッキーさんの件も含めて思いますが、不倫疑惑とかほんとどうでも良いネタで世間を賑わすのやめてほしい。

ですがこの事で、男性の育児休業取得はまた遠のいたなぁと思われて、残念だったのです。

この記事の掲載内容は、2020年12月29日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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国会議員が育児休業を取得することには賛成でした

妻(金子恵美衆院議員)の出産に伴い、育休を1カ月程度取る考えを表明したのは2015年12月末。
この事については

  • 議員という公職に就きながら、育児休業とはけしからん
  • 年収が1000円以上あるのだから、ベビーシッターを雇うなり何とでもなるのでは
  • 議員こそ寧ろ率先して育休をとるべき

など、賛否両論様々な議論が出ました。

僕はこのニュース静観していたのですが、凄く応援していたのです。

僕は2013年1月に長男、2014年8月に長女が生まれ、2人の子育て中。ですが、育児休業は取得しませんでした。1人目は妻が里帰り出産をしたためあまり考える必要がなかったのですが、2人目は里帰りではなかったので出来れば育休をとりたかった。でも出来なかったのです。

働く男性が育児休業をとる難しさ

ちなみに言うと僕が今働いている会社は、制度として男性でも育児休業は取得出来ますし、実際取得した人もいます(=前例がある)。

ですが、これは事前にかなり調整をしないと難しいというのが僕の印象でした。

  • 上長や会社と交渉する事のしんどさ
  • 忙しいプロジェクトに参画中は、声に出さないまでも「やめて」という空気
  • 「男が育休?」という空気

やはり雰囲気的に難しいというのが一番の理由です。
僕は2014年8月当時非常に忙しいプロジェクトに参画していたので、休むとは言えず、せめて残業は出来ませんというのが精一杯でした(そこは理解していただけた)。

また、

奥さん実家に帰らないの??

みたいな事を言う人は、男女ともに多く里帰り出産を前提にされるというのも困りました。

なので、結局そういう空気感や様々な手続きを経ることの面倒くささの方が勝ってしまい、育児休業は取得しませんでした。

その時、強く思いました。

男女関係無く、育休が当たり前くらいじゃないと無理だと。

社会的立場が高く裕福な人からまずは育休を取得して欲しい

そう考えた時、物事はなんでもそうですがいきなり全員が育休取得、なんて出来るわけはありません。望まない人もいるのですから。

重要なのは、やろうと思えば簡単にできるようになるって事で、その為には例えば会社の経営者、政治家、芸能人など、

  • 社会的身分が高い
  • 知名度が高い
  • 裕福

などの属性を持つ人から実践してもらう必要があると思いました。理由は単純でこういう人が取得すれば、賛否はともかく多くの人が問題意識を持つようになるから

なので、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOが妻の出産後、2カ月間の育児休暇を取得することを発表した時、

グローバル企業はやっぱり違うなぁと思ったし、この動きを僕は手放しで喜びました。トップが実行する事で、少なくともFaceBook社では男性の育児休業が非常にとりやすくなると思うので。

そして、その後に出てきたのが今回議員辞職を表明した宮崎謙介衆院議員の育休取得発言。こういう人達が寧ろとってくれることで、日本でも徐々に男性の育休取得が広がると期待していたのです。

そもそもこういう声を上げることすら勇気が必要で、僕はどちらかと言えば勇気も無く空気を読んでしまった人間。なのでそういう意味でも、応援していました。

なのにこの事態、、、

終わりに

イクメン・イクボスなんて言葉がもてはやされるように、かつては子育て=女性だったかも知れませんが、今は男性も家事・育児は積極的に行うべき、というのが主流の考え方。

これは核家族化、都心への一極集中が進む時代ではとても重要なことだと思います。

かつては女性が専業主婦になることでなんとか回っていた子育ても、今は夫婦共働きが増加。しかし、自身の親・親戚や地域コミュニティに頼るのも難しい今、頼れるのは夫だけって人は多いのです。それがないから、子供が欲しいと不妊治療に悩む夫婦が多い一方で、虐待や育児放棄で命を失う子供が増えているのだと思います。

また、僕自身もその事に異論は無いし、むしろやりたいと思うタイプではあるんですが、フルタイムで働きながら家事育児を両立というのは口で言うほど簡単じゃないって言うことは、実感としてあります。

時間や作業効率以前に、周りの理解と協力が何より重要だと思うのですが、今回の事件で、

あの人みたいに、遊ぶ時間を確保したいだけじゃないの

なんて言う人は出てくるはずで、それが何より腹立たしいし残念だなと思います。