2013年1月1日に長男、2014年8月1日に長女が生まれ、現在は2人の子育て中。
子供が生まれるまでは、子育てに不安はありつつも憧れてはいたし、実際子供が欲しいとも思っていたが、理想と現実が違う面はかなりある。我が子は確かにかわいい。ただ、かわいいだけで済まないくらい大変だし、ストレスも溜まる。
近年3歳以下の乳幼児が虐待や育児放棄などによって幼い命を失う事件が後を絶たないが、そういう事情が裏に潜んでいるという事は、自分が子育てするようになってよく分かる。頭ではダメなことと分かっていても、様々なストレスでつい手を出したり・大きな声で叱ったりしてしまった、なんて経験は大抵の親にはあるんじゃ無いかと思う。
じゃあなんで、そんなにストレスが溜まるのか。
それは自分の予定が自由にならない事に起因すると僕は思う。そして、さらに言えばこの事は育児の中心を担う女性なら分かっていただけると思うが、男性はあまり理解していないことも問題だと思う。
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子育てするようになって感じた、「家事育児は嫁に任せろ」という空気
2016年現在の日本では、母親が家事育児を担い、父親は仕事をするというスタイルが一般的。さらに言えば、減ったとは言え母親は専業主婦という家庭が非常に多い。
この事の問題や意見などは色々あると思うし、例えば男性が家事育児を担う専業主夫というスタイルを実践するブロガー友達のヨスさんなど、新しい動きがあるのも事実。だが、この記事では触れないでおこうと思う。
僕は今サラリーマンとして働いており、子供が生まれた後は妻が育児休暇を取得し、育児の大半を担っていた。現在は妻も職場に復帰し、共働きとなっているが、妻は時短勤務で僕はフルタイムのまま。つまり、家事・育児の主体が母親というのは変わっていない。
まあ一番よくあるスタイルじゃ無いかと思う。なので、世の中の大半の男性は僕も含めて家事育児の主体になった事はない。だから、こんなことを普通に言ったり言われたりする。
- 仕事が忙しいから、家事・育児は全て嫁に任せてる
- 嫁が子供見てるんだから、仕事が遅れてるなら残業すればいい
- というか「なんで残業しないの?」
- 飲み会行ったら、2次会・3次会まで付き合うのは当たり前
こういう事は主に男性(特に妻が専業主婦の男性)が言うのだが、意外な事に女性も結構言ってくる。女性は家事育児、男性は仕事という意識は案外根深いんだなと思った。
仕事の忙しさと育児の忙しさは似ているようで全く違う
仕事が忙しく、残業が多くなったり、休日出勤があったり、勤務時間が増えれば誰でもしんどい。
僕だってそれが起因してうつ病になったことがあるし、キツいのは事実。だが、仕事が忙しいことと、育児の忙しさは疲労が溜まるという意味では同じでも、気分的には随分違う。
僕はシステム業界という一般的に残業が多い仕事をしているため、1ヶ月の残業時間が100時間を超えるようなことは何度も経験している。この時確かにしんどいが、そんな時でも自分で決めた予定はある程度自由にコントール出来た。
例えば、複数人で進めている仕事でトラブルがあり朝9時から働き続けて、疲労のピークにある25時(深夜1時)に「限界だから26時から1時間仮眠しよう」、と決めたとする。それを止める人は流石にいない(いたとしても極めて少ない)。
そしてこの仮眠が仮に2時間になったとしても、起こすような人も少ないだろう。疲れが溜まっているのは周りも分かっているからだ。
だが、育児の場合そうはいかない。
- 子供を寝かしつけ家事を終わらせ26時ようやく寝られると思ったら、子供が起きてしまった or 夜泣きを始めた
- 再び寝かしつけるのに2時間程かかって、気がつけば早朝
みたいな事ってザラ。子供は会社の同僚のようにある程度空気を読んだり、気遣ってくれたりはしない。自分の予定通りに行くことの方が少ないというのは非常に大きな違い。
仕事をしていると割り込み作業っていうのは結構イライラするものだが、それが常に続いているような状態が育児だ。これってものすごいストレスだと僕は思う。
解決するには男性の残業時間を減らすしか無いと思う
- 育児で疲れて睡眠もままならない
- 夫は残業で帰りが遅く、家事も育児も妻任せ
- 自分の親や義理の両親など親族でも頼る人はいない
こんな状況に陥って、限界を超えた時に事件は起こるんだと思う。
この問題は保育園の充実とか、女性の社会復帰を促すだけでは解決出来ない。仕事に行くことである程度ストレスは解消されるかもしれないが、仕事そのものがストレスになることもあるし、今度は朝(出勤前)と夜(帰宅後)に家事育児の忙しさが集中するだけだからだ。
夫は残業で帰りが遅く、家事も育児も自分任せ
という状況こそが問題だと思う。仮に家事・育児がほとんど出来ない人だったとしても、見ているだけでも随分違う。だが、これの解決は非常に難しい。自分自身の体験としても非常に難しい。
何故かというと、前述のように「家事育児は嫁に任せとけ」って空気が間違いなくあるからだ。自分で言うのも何だが、僕は特にここ1年くらい残業時間を極力減らして、少しでも家事育児が出来るように努力している。
それでも、残業を0にするどころか月10時間を切ることすら難しい(大体20~30時間くらい)。逆に言えば自分で出来る努力はもう限界とすら思っている。
終わりに
僕は子供が生まれてから、せめて3歳まではなるべく家族で過ごす時間を増やそうと思っている(今、特に息子には非常に嫌われているが)。僕は今36歳だが、同じ年代の男性にはそういう人が結構多いように思う。
だが、逆に仕事に没頭する人もまた多い。それは守るものが出来たという使命感なのだと子供が出来るまで思っていて、凄いなと尊敬もしていた。だが、最近はそうでもないかもと思うようになった。
何故かと言えば、はっきり言って家事育児を妻に任せて、仕事に没頭する方がよっぽど楽だと思うからだ。もちろん全ての人がそうだとは言わないが。そして、1つの事に集中するというのは聞こえもいい。
だが、本当に凄いのは仕事をちゃんとやりつつ、家事育児も出来る人だと思う。それは男性も女性も関係無い。時短勤務なのに恐ろしく仕事が出来る人って少ないが、実際存在する。そう言う人こそ社会でも評価されるべきと思うが、現実はそうでないことの方が多い。
ただ、僕はこうありたいなと、子育てするようになって思うようになった。