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LG 4Kディスプレイ「27UL850-W」レビュー。Thunderbolt 3(USB-C)対応、MacBook Pro・Airにケーブル一本で全部繋がる!

LG 4Kディスプレイ「27UL850-W」レビュー
作業環境はMacに落ち着いてしまった

2019年に「Mac mini」を購入した時、まず必要になったのがディスプレイ。

候補になったのは、主に以下の3種類。

  • 20,000円程度で買える、フルHDディスプレイ
  • 40,000円程度で買える、4Kディスプレイ
  • 60,000円以上する、Thunderbolt 3対応4Kディスプレイ

1つ目と2つ目は「解像度(画面の広さ)」が大きく異なるが、2つ目と3つ目はディスプレイとしての性能には大きな違いはない

ただ、Macで使うなら使ってみたかった「Thunderbolt 3対応ディスプレイ」。

ただ、どうしても価格が高いのが難点で、Macに最適化された「LG UltraFine 5K Display」が一番欲しかったが、10万円オーバーとかなりお高い……。

もう少し安いものはないかと探していると、6万円ほどで買える、同じLG製の「27UK850-W」を発見。

チー
これならデュアルディスプレイにして2つ買っても、5Kディスプレイより安い!(違)

4Kデュアルディスプレイにはその後色々苦労させられるのだが、この記事では「LG 27UK850-W」を紹介しようと思う。

後継モデルとして「LG 27UL850-W」も販売されていますが、HDR規格「VESA DisplayHDR 400」に対応したことくらいしか違いがないため、在庫があるうちは「27UK850-W」の方がお得と思います

この記事の掲載内容は、2021年1月4日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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LG 4Kディスプレイ「27UK850-W」の概要

LG 4Kディスプレイ「27UL850-W」

LG「27UK850-W」は、USB-C端子を搭載で「Thunderbolt 3」規格に対応した、高性能ディスプレイ。

僕が気になるスペックをピックアップすると、以下の通り。

画面サイズ 27インチ
パネル IPS
解像度 3840×2160(4K)
表示色 約10億7000万色
輝度 350cd/㎡
HDR HDR10
VESAマウント‎ 100 x 100 mm
接続インターフェース
  • HDMI 2.0 x 2
  • Display Port 1.4 x 1
  • USB Type-C(Thunderbolt 3規格対応)
充電 最大60W
USBハブ機能 あり
価格 57,980円(Amazon)

4Kディスプレイとして見た場合、特筆するほどのスペックではないが、50,000円程度の価格帯では、まだまだ対応モデルが少ない「Thunderbolt 3」に対応している。

Thunderbolt 3ケーブル1本で、映像・データ・充電が可能

というのが最大のメリット。

2024年現在も対応製品はMacBook ProMacBook AirなどMacが中心なので、基本はMacユーザーが喜ぶ機能だろう

チー
僕が購入したのも「Thunderbolt 3(USB-C)」対応が決め手です

最大の特徴は「Thunderbolt 3対応」による拡張性。USB-Cとは何が違う?

Thunderbolt 3対応

繰り返しになるがLG「27UK850-W」は、USB-C端子を搭載し、「Thunderbolt 3」規格に対応している

USB-CとThunderbolt 3って何が違うの?

これを理解するには、USB規格とデータ転送規格を理解する必要があるのだが、ざっくり分けると以下の認識で良いと思う。

  • USB-Type C(USB-C)はインターフェース規格の種類
  • Thunderbolt 3はデータ転送規格の種類

「Thunderbolt」は、IntelとAppleが共同で開発したデータ転送技術。

従来のUSBは、データ転送と給電が中心だったが、それをさらに機能拡張したものだ。

Thunderbolt 3の特徴
  • より高速なデータ転送
  • ディスプレイ出力機能(DisplayPort機能を内包)
  • 機器間接続(デイジーチェーン)をサポート
  • 高速データ転送を活かした、外付けグラフィックプロセッサ「eGPU」のサポート

これらはUSBにはない機能。

Thunderbolt 3においては、USB Type-Cの「Alternate Mode」という仕組みを利用して動作する

「Alternate Mode」とは、USB Type-Cポート・ケーブルを使用して別の規格(DisplayPort、Thunderbolt、HDMI)の信号を流す規格のこと。

USB-Cをインターフェース端子に採用した、Thunderbolt規格が「Thunderbolt 3」

と理解するのが良いかと思う。

Thunderboltを推進するのはApple
LG 4Kディスプレイ「27UL850-W」とケーブル一本で接続したMacBook Air

2024年現在、Thunderbolt 3に対応したPCはほぼMacで、さらに言えば「MacBook Pro」から接続するケースが一番多いだろう。

そして、27インチの4Kディスプレイ(Apple製品で言うRetinaディスプレイのイメージ)なので、一般的な使い方はこんなものだと思う。

Macからの一般的な使い方
  1. MacBook ProまたはMacBook Airを接続
  2. MacとディスプレイをThunderbolt 3ケーブル一本で接続する(Macの給電はディスプレイ経由)
  3. ディスプレイには、必要に応じてキーボード・マウス・外付けHDDなどを接続する
MacとディスプレイをThunderbolt 3一本で接続 Thunderbolt 3ケーブル1本を接続

イメージ的にはこんなもの。

MacからはThunderbolt 3ケーブル1本繋ぐだけで「拡張できる」

これが最大のメリットだ。

  • 自宅では大画面ディスプレイを使う
  • 外出時はケーブルを外して、そのまま持っていく

LG「27UK850-W」にはUSB-Aなどの拡張ポートが搭載されているので、周辺機器をディスプレイに接続することで母艦となるMacは、ケーブルがゴチャゴチャせずスッキリする

昔から「PC用クレイドル(ドックステーション)」のようなものはあったが、大型だったり取り外すケーブルが多かったり、利便性が低かった。

しかし、Thunderbolt 3ケーブルを使えばそれが1つでこと足りる。

これは本当に便利なので、是非体験してみて欲しい。

セットアップ後の状態

セットアップしたディスプレイ 背面

ディスプレイは、開封レポートなど書いても面白みに欠けるため省略。

セットアップ後の状態をご覧いただきたい。

一番低くした状態
一番低くした状態
一番高くした状態
一番高くした状態
ピボット機能で回転した状態
ピボット機能で回転した状態

スタンドは高さおよび、回転(ピボット機能)が可能な高機能タイプ。

さらに、LGディスプレイの嬉しい所は、同梱されるケーブルが充実していること。

同梱ケーブル
  • HDMIケーブル
  • DisplayPortケーブル
  • USB Type-Cケーブル(Thunderbolt 3対応)

4K対応ケーブルは高いし、Thunderbolt 3対応ケーブルはさらに高いので高評価!

16インチMacBook Pro」に接続すると、疑似解像度(いわゆるRetina)として以下が設定可能だった。

疑似解像度
  • 1920×1080(macOS推奨)
  • 2560×1440
  • 3008×1692
  • 3360×1890
  • 3840×2160(標準解像度)

僕はいつも「2560×1440」に設定している

4Kディスプレイの場合、文字の大きさと画面の美しさのバランスが一番良いのではないかと思うが、実はこのことで別の問題が発生する。

解像度を変更するとパフォーマンスに影響する場合があります

macOS上「解像度を変更するとパフォーマンスに影響する場合があります」と表示されているが、GPUが貧弱なPCだと表示遅延が発生するケースがある。

僕の場合、LG「27UK850-W」を2枚接続するなど無理をさせた面もあるが、表示が遅いと感じた時は「推奨解像度の1920×1080」での動作確認をおすすめする

Macにおける表示遅延は、LG「27UK850-W」に限った問題ではないため、気になる方は以下の記事を参考にしていただけたらと思う。

LGディスプレイ2枚を接続した普段の作業環境

LG 4Kディスプレイ「27UK850-W」のここがいい!

LG 4Kディスプレイ「27UL850-W」レビュー

LG「27UK850-W」は高機能ディスプレイなので、基本的にできないことはない

ただ、実際使ってみて嬉しかったことを3つピックアップしようと思う。

LG「27UK850-W」のいいところ
  • ケーブル1本で映像・データ・充電をまかなう「Thunderbolt 3」対応
  • 3辺ボーダーレス(フレーム幅1.3mm)で没入感が高い
  • VESAマウント搭載でモニターアームに接続できる

ケーブル1本で映像・データ・充電をまかなう「Thunderbolt 3」対応

Thunderbolt 3対応

1つ目は繰り返しになるが、ケーブル1本で映像・データ・充電をまかなう「Thunderbolt 3」対応であること。

これらの製品だと、「Thunderbolt 3」対応ケーブルと接続することで、ワンケーブルソリューションが実現する

「60W」までの充電に対応します。

15インチ、16インチMacBook Proでも使えますが、85W以上の出力が必要なので、フルスピードで充電できません

インターフェースも豊富

もちろんThunderbolt 3だけでなく、HDMI・USB-Aなど各種インターフェースも充実している。

チー
文章でこの魅力を伝えるのはなかなか難しいけど、MacBookユーザーは是非使ってみて欲しい!

3辺ボーダーレス(フレーム幅1.3mm)で没入感が高い

フレームが狭い

スマホのディスプレイを含めて、最近のディスプレイはフレームが狭い「狭額縁」がトレンド。

フレームが狭くなると、画面が大きく感じるし、没入感も増す。

ただ、PCディスプレイにおいて没入感はあまり重要ではなく(どちらかといえばゲーム・映画向けと思う)、2枚以上並べた時の「境目」が狭くなるメリットがある

僕の場合、LG「27UK850-W」を横と縦で2枚使っており、相互に移動する事があるので、フレーム枠は狭い方がシームレスだ。

LG「27UK850-W」は3辺ボーダーレス(上と左右)を売りにしており、非表示領域と合わせても8mm以下とかなり狭い。

下部はフレーム+非表示領域「20.4mm」です
チー
4辺ボーダーレスじゃないあたりが、少し価格が安い理由になるけど、実使用上で困ることはないです

VESAマウント(100mm×100mm)搭載でモニターアームに接続できる

VESAマウント(100mm×100mm)搭載

最後は少しマイナーなことだが、VEGAマウント(100mm×100mm)に対応しており、モニターアームが接続できる。

接続に当たっては、背面のスタンドを取り外す必要があるのだが、これがよくできている。

ガチャッと外す

ネジ外しなど不要で、ボタンを押してガチャッと外すのみ。

その後、ネジ穴にモニターアームを接続すれば完成だ。

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LG 4Kディスプレイ「27UK850-W」のここがイマイチ

LG 4Kディスプレイ「27UL850-W」レビュー

僕が購入した、2019年4月当時の購入価格が「62,800円」。

この記事を書いている2020年6月で「57,980円」なので、1年ちょっとで約5,000円値下がりしたが、2024年11月現在もThunderbolt 3対応ディスプレイとしては安価な部類

選択肢が少ないので、欠点も受け入れつつ使うしかないのだが、実際のところほとんどない。

あえて指摘すれば、以下の4点だろうか。

LG「27UK850-W」のイマイチなところ
  • スリープ復帰からの画面表示が少し遅い
  • 色合いは少し「鮮やか(盛られている)」
  • ACアダプタがでかい
  • 付属のUSB-Cケーブルは抜けやすい

スリープ復帰からの画面表示が少し遅い

これはものすごく細かい話なのだが、スリープ復帰してディスプレイが表示されるまでの時間がちょっと遅い。

本体のスリープ復帰から、ワンテンポ遅れるようなイメージ。

といってもこれは、別のディスプレイをレビューして気づいた話で、LGディスプレイだけを使っている時「遅い」と感じていたわけでは無い

また、僕はディスプレイを2枚接続しており、その関係で遅くなっているのかもしれないが、1枚で試しても体感的にLGディスプレイは少し遅い。

左:EIZO「EV2785」
右:LG「27UK850-W」

色合いは少し「鮮やか(盛られている)」

色合い比較
左:EIZO「EV2785」
右:LG「27UK850-W」

ディスプレイと表示品質に不満はないし、色々設定はいじれるのだが、基本思想として「鮮やかな色合い」になる傾向にあるようだ

例えば、MacBook Proのディスプレイと比較しても明らかに「鮮やか」。

BenQのディスプレイを使ったときに感じたが、デフォルト設定での色合いは、メーカーの思想分かりやすく出てくると感じた。

BenQ「デザイナーモニターPD3220U」レビュー

ACアダプタがでかい

ACアダプタが大きい

僕は自宅ではEIZO、会社員時代はBenQを使うことが多く、LGディスプレイを購入したのは初めてだった。

LG「27UK850-W」購入した時、ディスプレイが思った以上に「薄い」ことに驚く。

ただ、その後さらに驚いた。

ACアダプタが大きい
チー
ACアダプタがでかい!!

今まで購入したディスプレイには、ACアダプタそのものがなかった

ACアダプタの機能を、ディスプレイ本体に内蔵していたのだろうが、僕はそれが当たり前と思い込んでいた。

設置イメージ

設置時は「かなり大きなACアダプタがある」ということを、認識しておいた方がよいと思う。

付属のUSB-Cケーブルは抜けやすい

Thunderbolt 3ケーブル1本を接続

様々なディスプレイインターフェースに対応し、ケーブルも全て同梱しているのが嬉しいが、付属のUSB-Cケーブルは、MacBook・Mac miniに接続した時、わりと抜けやすい(Mac側)

このためか、ディスプレイに接続していたUSB機器が突然使えなくなったり、ディスプレイが表示されなくなったりした。

ケーブルの品質というより、コネクタの相性だと思うので、気になる場合は別のケーブルを購入した方がよいと思う。

僕は、Mac miniおよび16インチMacBook Proの接続がメインなので、Apple純正「Thunderbolt 3ケーブル」を購入した

これなら、「カチッ」としっかり刺さるので接続性は安定している。

チー
Appleのケーブルは高いけど、昔から高品質であることで有名なので、間違いありません

終わりに

LG 4Kディスプレイ「27UL850-W」レビュー

初めて購入した4K、かつThunderbolt 3対応ディスプレイがLG「27UK850-W」。

ディスプレイは価格下落が激しい分野で、これほど高機能なディスプレイが「6万円程度」で購入できることに驚く。

ただ、Thunderbolt 3非対応であれば「3万円程度」でも手に入るのが現実

売れ筋ディスプレイの価格帯をみると高く感じるが、ディスプレイは1・2年で買い替えることは少ないため、可能な限り「高性能なもの」を買うのがよいと僕は思っている

USBの次期規格「USB4」は、Thunderboltと規格が統合されることが既に決まっている。

つまり、

Thunderbolt 3ケーブル1本で、映像・データ・充電が可能

というのは近い将来Windows PCを含めて「常識」になる。

将来性を見てディスプレイを購入するなら「Thunderbolt 3対応製品」を選ぶべきだし、そのなかでLG「27UK850-W」はコスパの高いディスプレイだと思う。

Thunderbolt 3対応製品は、少ないながらも徐々に採用事例が増えています。

特にMacユーザーは、USBハブや通常のHDMIディスプレイを購入する際、Thunderbolt 3対応製品にすることで多少高くなりますが、利便性を向上できますよ。

Thunderboltを推進するのはApple
チー
僕のおすすめは、Thunderbolt 3対応ディスプレイの購入!

Macの給電・ディスプレイ拡張・USBハブ全てケーブル一本で繋げるので便利です!僕はLGの4Kモニター「27UK850-W」を使ってます
▼多少高くてもスペック重視ならプロ向けディスプレイもあり
BenQ「デザイナーモニターPD3220U」レビュー

ケーブルは高品質なアップル製がおすすめ

Thunderboltは高機能な規格なので、ケーブルの相性によって動作が不安定になりがちです。

Thunderbolt 3ケーブルは以下のように分類され、「1m未満のパッシブケーブル」がおすすめです。

ケーブルの種類 長さ USB接続 Alternate Mode接続
USB 2.0 USB 3.1 DisplayPort Thunderbolt 3(20Gbps) Thunderbolt 3(40Gbps)
パッシブ 1m未満
1m以上 ×
アクティブ - × ×
チー
僕はディスプレイに付属しているケーブル(1m)だと安定動作しなかったけど、Appleのケーブル(0.8m)にしたら安定したので、ケーブルは高くても「いいもの」を選んだ方が良さそうです

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