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やっていける自信が無い。若手プログラマー/SEが語るシステム業界の問題点と将来への不安

今日は会社の後輩と話をしてきた。

うつ病で数ヶ月休職していて最近復帰したが、また休み始めたの後輩が心配になって声をかけた。まあ僕もだいぶ良くなったとはいえ、同じ病気に悩まされてきたし、ほぼ同時期に休職していたし他人事とは思えなかった。なので、お節介かなとは思いつつ話をすることにした。

この記事の掲載内容は、2018年12月21日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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本人の言葉

彼は入社2年目で、情報系の専門学校卒。僕のように文系大学卒業のくせになぜかSEをやっているのとは違って、システムの仕事をすることを夢見て、その夢を一応実現させた人だと思う。

そんな彼が1年も経たず休職にまで追いやられた理由。きっかけとはまあありがちな長時間残業だったようだ。本人の口からも、

  • 深夜残業は辛かった
  • いつになったら帰れるのかわからない
  • 終わりが見えない

そんな言葉が出てきた。ただ、よくよく話を聞くとそれはあくまでもきっかけであって、真相は別にあることが分かった。

将来への不安

それは、将来への希望(キャリアパス)が見えないということのように思った。

毎日遅くまで残業して、資格取得や自己啓発のために週末の休みも取られ、30歳になっても40歳になっても遅くまで残業して、偉くなっても残業して、こんな業界でやっていけるのか。

仮に出世したり大企業に転職したとして、それが果たしていい事と言えるのか。

そんな事を考えたり、不安に思う事が彼を追い詰めた原因のように感じた。

ゆとり世代の甘え、近頃の若者は、、、というのは簡単なんだけど、なかなか難しい問題だ。

僕も同じような事は感じていたし、それに対する答えは出ないまま今も仕事を続けている。

それでも、どんな仕事でも辛いことはあるし、逆にこの仕事じゃないと味わえない充実感があることを僕は知っている。だからまだ頑張れる。

しかし、彼の場合そういうものすら今はない。それは仕事に来るだけでも結構辛いだろうと思う。

だが、何か一番悲しいかって、僕のように「ちょっとパソコンが得意だからそれ系の業界で」なんてあまり深い考えを持たずに来た人間と違って、その為の勉強をしてこういう仕事をするのを夢見てこの業界に入ったのに、わずか1年で絶望してしまった事だ。

システム業界全体が抱える問題点

システム/WEB業界は俗にIT土方なんて言われる。それくらいキツイ面があるう。

言い方は悪いが、使い捨てされた人間もたくさんいるんだろう。

しかし、それでもこの業界を志す人間はまだ多いし、これからも増えるだろう。

なぜなら、20世紀は規格大量生産で多くのモノを作る事が美徳とされたが、21世紀のモノ作りはソフトウェアだからだ。

今は、昔と違って小学生でもパソコンは普通に使うし、プログラミングというのは一部の特殊なスキルを持った人間だけができるものではなくなった。

それくらい一般的なものになった結果、小さな頃からシステム/WEB業界を志す人はこれからどんどん増えるだろうし、そんなサラブレッド達をあっさり使い捨てにするような業界のままでは未来はないんじゃないだろうか。

少なくとも、優秀な人間が逃げていくような業界では、グローバル化がどんどん進むこの世界で、確実に世界に太刀打ちできなくなる。

今は、プログラミングの仕事をオフショアとか言って、単価の安い中国などに外注にだしているが、近い将来日本が使われる立場になってしまうんじゃないか。そんな懸念がある。

GoogleやAppleの台頭はその序章で、既にもう手遅れなのかもしれないが、若者の絶望はいろんな事を考えさせられた。