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iPhone5の存在無き通信サービス論争の悲しさ

iPhone5の発表から数日。
事前に流出したスペック通りだったという事もあってか、iPhone5自体の話題はその翌日でほぼ収束した感じで、その次はiPhone5を発売するauとSoftBankの通信サービスに関する話へ完全に移った印象がある。

もちろんそこには次世代通信サービスである「LTE」の存在があるわけで、僕も当然注目はしている。ただ、発表された内容はau 4G LTEの定額制「LTEフラット」はテザリングができるが通信容量制限有り、SoftBank 4G LTEの定額制「パケット定額 for 4G LTE」はテザリングがないが通信容量制限無しなど、はっきり言って複雑すぎてわけが分からない。

3GだろうがLTEだろうがiPhoneの持つ本質は変わらないのに、これのせいで今回のiPhone5ってややこしいと思う人も多いんじゃないだろうか。少なくとも僕はそんな気がしていて、それがとても悲しい。

この記事の掲載内容は、2020年12月21日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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新iPhoneの魅力って?

スペック的には4インチにディスプレイが大型化、LTE対応、薄型・軽量化、A6コアによる処理高速化など色々あるが、結局は「iPhone5を使ったらこんな事が出来る!」って夢があるかどうかに尽きるんじゃないかと思う。また、Appleが提供する最新プロダクトの世界に触れたいってのも1つの理由だろう(こういうのを信者と言うんだろうが、僕なんかはそれだ)。

逆に今の使い方なら特に不便もないしiPhone4/4Sから変えないという選択だってありだ。一部の制限はあるにせよ最新OSであるiOS6には確実に対応するから、操作性も変わらない。最新版じゃないと出来ないことというのは意外と少ない。

これこそがiPhoneのもつ大きな魅力の1つで、Androidでは未だに実現出来ない事だと思う。

iPhone5を巡るキャリア対応への疑問

Appleだって、iPhoneを国内販売するau・SoftBankだって企業である以上利益は追求する。その為に、時には情報を隠蔽したり、他社を批判するような事はあると思う。しかし、今回の国内キャリアの対応はひどかった。

特に、予約開始時間である9/14 16時の10分前まで本体価格や通信サービス内容を一切発表しなかったSoftBankはひどかった。auだって似たようなものだが、SoftBankは特にひどい。まあ何がひどかったかを細かく書く気はないし、SoftBankとしても色々理由はあるんだろう。ただ、ショックだった。

もちろんiPhone5のメイン機能の1つであるLTE向けサービスがどんな形になるかは僕はもちろん多くのユーザが関心を持っているし、重要であることはかわりないから全てがひどいという気はない。

SoftBankへの感謝

SoftBankというか孫正義社長には国内で最初にiPhoneを導入してくれた先見性というか感謝・愛着があった。SoftBankがやらなければiPhoneの国内販売は少なくとも2年は遅かった気がするので。

昨年スティーブ・ジョブズが亡くなったときも、ホームページ上で哀悼の意を表するなどAppleとの関係は深いものだと思っていた。今ではものすごく売れる商品だが、iPhone3G発売当初スタートダッシュはすごかったもののその後はイマイチだった中、ここまで普及させたのは間違いなくSoftBank。それはジョブズが生み出したiPhoneに対する愛と敬意が一番深く、1人でも多くのユーザに使って欲しいとSoftBankが思っているからだと僕は思っている。

ただ、少なくとも今回の対応はiPhone5を売れる商品の1つとしてキャリアの論理によって発売したとしか思えない。iPhone5におけるauのテザリング開放は、Appleと協力して細かい調整を行ったそうで、SoftBankもおそらくこういう事をやってきたんだろうが、ジョブズ亡き後AppleとSoftBankの関係は冷却化してるんだろうか。

日本にiPhoneを最初に導入して、ガラケーからスマートフォンへの移行を促すきっかけを作ったSoftBankの功績は消えないが、もう特別なものではなくなったのかな。かつてiモードでモバイルインターネットの世界を切り開いたdocomoが特別な存在ではなくなったように。

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4件のコメント

いつもはTwitterで返信してますが長文なのでコメントします。

テザリングの件はauとソフトバンクの無線ネットワークの構築に対する姿勢の差が如実に現れた結果かなと思います。

私がの私見ですが、数のソフトバンクと質のauと言う感じです。

エリア構築のauとソフトバンクの差についての考察があるので参考にどうぞ
http://yaplog.jp/another_ando/archive/246;jsessionid=0D80D6A48844F6AE7D52E23885F9BC42.ap_mo5

3G時代はCDMAを採用したせいで、立ち上がりはよかったもののその後は苦戦したauが、スマホ普及とCDMAのお陰でLTEは円滑にエリアが広げられるという皮肉な状態になってきましたねぇ。おっしゃる通り、SoftBankはもちろんですが、docomoともauは差をつけそうな状況です。
来年あたりにどうなってるかが気になるところですねぇ。

今回のiPhoneは言ってみれば、国内で複数キャリアが同時に提供した初めてのiPhoneですよね。
モバイル事業は、ハードとソフトがセットになっての事業。ハードはメーカー、ソフトはキャリア。
iPhone4まで独占的に提供できたSBもいつかはこうした局面に対応しなければいけない覚悟は持っていたはずなのに、今回のように提供するサービス内容の詳細を遅らせたSBに失望するのは理解できます。
また、これまでの新iPhoneリリース時に表に出ていた孫社長も、今回は表に出る気配なし。相手も出方を見てのアクションを起こすぐらい、iPhone4S以降のauの攻勢が痛かったんですね…
CM見ててもそうですが、SBはイメージ戦略。auは数字攻勢。もうイメージでは効果ないなら、これまで稼いだ分数字で勝負してほしいです。笑
クオリティの高いiPhoneを利用する我々ユーザーとしては、所詮キャリアに望むのは『安くて安定した通信品質サービス』だけです!魅力的なデバイスであるiPhoneの活用は個々のユーザーが作り出せます。(AndroidやWindousPhoneではまだそうした活用術が個々のユーザーだけでは難しいですね…)

最後のコメントめちゃくちゃ納得です!
通信キャリアは土管屋化を避けるべく必死にもがいてますが、docomoはAndroidで今のところ抵抗、auは土管屋化も意識したビジネスモデル構築中、SoftBankは既に土管屋化しているのにイメージでなんとか維持してきた感じ。しかし、今回は失敗した感じですね。プラチナバンドで散々disった繋がらない・エリアが狭い2GHz帯でLTEを構築する矛盾。今一番苦しいのはSoftBankでしょうねえ。