12月28日〜29日にかけて、アイドルグループ「わーすた」の2016年ラストイベントを見るために東京へ行き、2016年の全ての対外的予定が終了した。
仕事的にも家庭的にもブログ的にもとにかく忙しかった1年だったが、やはり2016年最大のトピックはアイドル記事を死ぬほど頑張ったこと。
正直かなりしんどかったし、何の為にここまで頑張るのかと、思ったことは何回もある。
ただ、僕自身も2016年の前半はブログの方向性で悩んでいたので、答えが出るまでやろう・やってみようと思って続けてきた。
結果、答えは出たし、一定の成果は出せたと思うので、東京から帰る新幹線の中でぼんやり考えながら、
- アイドル記事を通じて試したかったこと
- ブログなど文章を書くことが多い人に伝えたかったこと
を綴ってみようと思う。
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
プロ・アマ関係無く、記事を書くのに必要な条件とはなにか
2016年末はたまたま、キュレーションメディアのパクリ記事が世間を賑わせていた。
ブログ運営を5年ほど続けた結果として、いくら頑張って書いても、1度公開したらパクられるリスクをゼロにはできない。
パクった人には分からないかもしれないが、パクられた側は自分の文章がベースになっているってすぐ分かるものだ。
また、その気になれば僕自身としても、
ネットで検索しながら情報集めて、『いい感じにまとめる』
なんていとも簡単だというのは自信を持って言い切れる。
文章を書くことは日本人なら基本誰でもできる
なので、やる気になればどうとでもなる。
チーさんは文章が上手いですよね
なんて言われることがあるが、実はライティングのテクニックなんて、ほとんどは『慣れ』で解決する。
僕の文章が上手いと感じるのだとすれば、それは単純に沢山書いて来ただけのことで、才能でもなければ特別な勉強をしたわけでも無い。
要するに、記事を書くのに重要なのはテクニックじゃない。
そう考えると、正直やる気が段々落ちていた。誰にでも理解できる、取説みたいな記事ばかりを書くのかと考えると面倒くさくも感じていた。
じゃあ、それを超えるのはなんなのか。
僕は『情熱』だと思っている
情熱なんて主観的なものを数値化出来るか
情熱を持ってかける記事。
それって自分が好きなことに他ならないと思う。
毎日考えても・記事を書いても苦にならないこと。これが記事のテーマに繋がると思う。
ただ、仮にそれを見つけて書いてもなかなか上手く行かない。
例えばブログで言えばPVや収益に直結するとは限らない。何故なら、今はGoogleの検索エンジンの評価がPVに直結するが、情熱を数値化する事ができず文章の内容だけで評価されるからだ。
好きで好きで仕方無い製品のことを熱く語る記事を書いても、その製品を全くしらない僕がまとめた記事の方がアクセスを集めてしまう。
そういう意味で、キュレーションメディアのパクリ記事問題は、Googleの人工知能が人間の頭脳に負け続けている証拠とも言える。
なので、
好きな事を情熱を持って記事を書く
なんて格好良くいったところで、現実的には大した意味はない。少なくともお金などの数値に繋がらない。
いずれは人工知能が勝つと思うが。
ただ、数は少なくても読者の心には届く
そう信じて、たまたまハマったアイドルグループ「わーすた」の記事を書く事にした。
そういう意味でわーすたというTwitterを積極活用し、スマホ撮影OKなど、ブログやガジェットと相性のよいアイドルとの出会いは、運命的なものを感じる。
情熱だけで書き続けた記事がどうなるか
僕が2016年3月から書き続けた、アイドルグループ「わーすた」の記事は、当初から2つの方針を持っている。
- ゼロから始めてどれだけの人に届けることができるか
- 「わーすた」という検索キーワードでどこまで上位に行けるか
このため、記事の内容として一番意識したのは、
- 平易な表現であること(読者と想定したファンの年代が10代〜20代と若いので)
- 批判的なことは基本的に書かない
- 分かる人だけ分かるネタ(=身内ネタ)は書かない
の3点。
特に2つ目はポイントで、ついつい運営批判とかしたくなる時もあるのだが、
今が好きな人にとって、ノイズでしかない
と思っているので、かなり意識的に排除している。
これは僕が2000年代前半に運営していたハロプロファンサイトでの反省点でもあったのだが、こういう記事って読む人も気分が悪いだろうが、
書いてる人間が全く楽しくない
というのが一番の問題だと思う。
そうやって2016年は50記事ほど書いたのだが、2つの流れができた。
新規ファンへの道しるべとファンの共感が得られた
まず最初に増えて来たのは、ファンの人から、
「記事を書いてくれてありがとう」
みたいなことを言われること。
2010年代は、アイドル自身が公式ブログやSNSでの情報発信するのが当たり前になり、握手会などの接触系イベントが増えていた。
ファンは感想を直接伝えるのが当たり前となり、感想とかをわざわざ記事としてまとめる人が減っていた。
わーすたのファン、さらに言えばiDOL Streetファンではそんな人がほぼいなかったので、多分驚いたんだと思う。
結果、ライブ・イベントなどの現場にはあまり行ってないのに、ネットではちょっとした有名人みたいな状態になった。
これは僕自身が驚いた。
というのも、記事は基本的に新規ファン向けに書いていたので、既存ファンには当たり前の話も多かったはずで、興味はないと思っていた。
記事を書きながら僕自身が学ぶという、勉強的な意味もあったので。
それが結果として、わーすたに初めて興味を持った人にとって、公式サイトに次ぐ導入にも繋がっていったように感じる。
運営やメンバーにダイレクトに届いた
そして、一番驚いたのはやはり、アイドル運営やアイドル自身(今回はわーすたメンバー)にダイレクトに届いたことだ。
正直に言えば、ある程度は狙っていた。
前提条件として、僕は2016年2月までわーすたのことは名前を知っている程度。
今見れば間違っている情報で記事を書いていたこともあったし、知識が浅いことも沢山あった。ただ、
わーすたが面白そう。好きだ。楽しい。
これだけの思いで、とにかく書きまくった。
その思いの『証拠』として、1つ記事を書いて終わりではなく、ある程度継続的に書き続けた。
結果、本当に届いた。
まあこれこそがSNS時代のコミュニケーションスタイルの1つだとも思っていたので、届いて欲しいという願いもあった。
わーすたのプロデューサーであるavexの樋口竜雄さんは、元松浦亜弥さんの巨大ファンサイト管理人で、アイドルファンの動きに対する理解と知見が深いことから、Twitterで記事をRTしてくれたりしたお陰で、広がった面は大きかったが。
見方によっては彼らにとって都合のいい記事だった面はあるにせよ、届けるべき人達にちゃんと届いていたというのは間違いない。
情熱を持って書き続ければ「届く」
このことから言える事。
記事を読むのは人間。検索エンジンの評価(SEO)はもちろん重要だが、
書き手の情熱は見る人が見れば伝わる
ってことだ。
文章そのものは簡単にコピペで流用出来る。
しかし、この一文や構成に懸けた思いはコピペできない。
例えば、少し前に書いたライブレポートだが、
この記事で僕が一番こだわった部分って何か分かるだろうか。絶対に分からないと思う。
答えを言えば『構成』で、実は珍しく記事の中盤で批判的なことを軽く書いているのだが、その後はメンバーのMCが良くて解消されたんだよ、って流れの部分。
批判的な部分を最後に読んで、気分悪く読み終わらないようにかなり気を遣った。
まあ分からないですよね。
当時読んだ方でも言われてみればってレベルだと思う。
そんな、言われなければ気づかないようなことも考えて記事は書いている。
そこはもうお金とか作業時間とかそういう問題の話じゃない。
終わりに
わーすたというアイドルの記事を通じてやってきた事は、例えばPV数や収益に結びついたかと言えばそんなことは全く無い。むしろ下がった。
敢えてメリットみたいなものがあったとすれば、
運営やアイドルから認知されて楽しかった
ってことくらい。
アイドルヲタクとして考えたら大きなことだが、現実的には大した話じゃない。仮に凄いと言ってくれる人がいるとすれば、アイドルヲタクくらいだろう。
むしろ、本来の主力であるガジェット系の強さを再認識した面もあるわけで、
みんな好きな事を全力で書こうぜ!
なんて暑苦しいことを言う気も無い。
やはりライティングのテクニック(主にSEO)も重要なことは間違いない。
ただ、僕はブログに限らず文章を書くのが好きだし、だったら書き手も読者も幸せになれるものを書きたいと思っているだけだ。
ちゃんとした情報を得て、それに書き手の思いを載せて、世の中に発信する。分野関係無くこれが最強のコンテンツだと思う。
そういう意味で、書き手はネットで情報を得るだけでなく、一次情報を持つ人(例えばガジェットならメーカー、アイドルなら運営)から情報を得ることも重要だろう。それは、今回の取り組みで強く感じたことだ。
また、特にブログの場合、1人での作業が中心で孤独だ。
自分は何のためにブログをやっているのか
なんて悩む事もあるだろう。
そんな時はやめてみるのも1つの選択だが、
好きな事を思いっきり書いてみる
というのも自分の原点を知る事ができる、という意味で良いことかもしれない。
大好きなアイドルのことを約1年間思いっきり書きまくって、その事に気づけたことは『悟り』と言っても過言ではなく、僕にとっては大きな意味があったと思う。