27インチディスプレイのiMac 5K Retinaディスプレイモデルを購入して、やりたかったことは色々あるのだがその1つが、
Parallels DesktopにインストールしたWindows 10とOffice 2016を使いたい
ということ。
自宅でOfficeを使う事なんて以前はそれほどなかったのだが、最近は特にExcelを使う機会が増えていて、快適なOffice実行環境が欲しかった。ぶっちゃけて言うと、
Mac版Officeは遅い!!
これはほんとどうにもならないですね、、、
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使い勝手の悪いMac版Officeを使う理由
Mac版Officeを使っている方、どんな印象を持っているだろうか?
- 遅い
- 使いづらい
- Windows版と操作性が違う
- Windows版との互換性(マクロとか)が弱い
そんな『不満』を持っている人が多いと思う。
逆に言えば、Mac版Officeが使いやすいと思っている人はほぼいないと思う。少なくとも僕は聞いた事がない。
じゃあ何故使っているのかと言えば、
業務上Officeドキュメントを使っているから(主に相手の都合)
じゃないかと思う。
MacユーザーのみをターゲットにしているならKeynoteやNumbersでもなんとかなる。Googleドキュメントを使う事もできる。
そう言う人ならMS-Officeを使う理由はそれほどないのだが、PCユーザーの9割はWindowsユーザーであり、さらに言えば法人用途においてはWindowsとMS-Officeのシェアがほぼ100%と言っていい状況だと、そうも行かない。
仕事でMacを使っている人ほどMac版Officeの需要が高いという現実がある。
ちなみに僕はというと、元々WindowsからMacに移行した経緯もあり、『PCにOfficeがないのは気持ち悪い』という理由でMac版を購入していたのだが(Office for Mac 2011)、これがまあとてつもなく使いづらかった。
会社では昔も今もWindowsを使っており、21世紀になってからのOfficeは全て使ってきたので、その変化も見てきた。
例えばOffice 2007における『リボンUI』など当時としては疑問府の付いた変化もあったが、Windows版Officeがスタンダードというのは変わっていないので、基本的には
Windows版と同じであれば良い
と思うのに、Mac版Officeって独自機能を搭載したり、メニュー構成が異なったり、、、
一説ではWindows版に先行して搭載してトライアルしていたなんて話もあったくらい、Windows版とMac版は異なっていてそれが使いづらさに繋がっていた。
操作性が統一され使いやすくなったMac版Office 2016
そんな不満を持っている人が多かったからなのか、Microsoftが近年推進しているマルチプラットフォーム化の影響か、2015年10月にリリースされたOffice 2016はMacユーザーにとって待望のアップデートとなった。
UIやメニューがWindows版とほぼ同じものに統一された
ただそれだけと言えばそうなのだが、これで使い勝手が大幅に向上した。
参考までに画面イメージを掲載すると、、、
Excel 2016の画面比較
Word 2016の画面比較
PowerPoint 2016の画面比較
という感じで、Windows版とMac版はメニュー構成を含めてほとんど同じ画面となっている。
Officeに先進性や真新しさなんて、少なくとも僕は求めていない。Windows版と同じであればよいわけで、それが実現された事で大満足だったので、正式版リリース版前のプレビュー版を使った感想を記事にしたこともある。
ただ、これだけは解消しなかった。
特に起動が遅い
まあ、贅沢な悩みかなと思いつつ、試してみたいという願望があったのでiMacを購入し、24GBという大容量メモリを搭載した事で、Windowsの並行稼働も平気になったことを機にやってみることにした。
というのも、会社でWindows+Officeを使っていて「遅い」って思った事なんてほぼなかった。会社のPCが2016年にWindows 10+Office 2016という最新構成に変わっても、その印象は変わらなかったので、「遅いのはMac版だけだろう」という確証もあった。
Parallels Desktop(仮想環境)のWindowsで動くOfficeとの起動速度比較
というわけで、Parallels DesktopにWindows 10をインストールし、そこにWindows版Office 2016をインストールした。
Windowsはあくまでも補助的な役割なので、
- 仮想化ソフトは『Parallels Desktop 11』(2015年版)
- パフォーマンスは『Macを優先』
- CPUは『2コア』
- メモリは『4GB』
という感じの設定としている。ちなみにホストマシンとなる『iMac Retina 5Kディスプレイ モデル(2015 Late)』のスペックは、
- 4.0GHzクアッドコアIntel Core i7
- メモリ24GB
- 3TB Fusion Drive
という感じでストレージがSSDでない事以外ほぼ最高スペックとなる。
Mac版はネイティブであり、スペックもかなり高い。普通に考えたらMac版が負ける要素はない。
ところが、仮想環境のWindows 10が起動し、MacとWindowsを並行稼働させた状態でアプリケーションの起動速度を計測すると、
Windows版 | Mac版 | |
---|---|---|
起動速度 | 2秒 | 20秒 |
という感じで、明らかにWindows版が早かった。
これはWordだろうがExcelだろうが変わらない。
体感的には「Windows版は一瞬」なのでこれほど違うとは思わなかった。
厳密に処理時間を計測する必要も無いくらい、圧倒的にWindows版が早い
仮想環境ですらこれだ。
Boot Campを使ってネイティブで動作させればさらに早いだろうが、同時稼働できる利便性を考えるとこの使い方の方が便利だと思う。
使えるようになるまでの時間もMac版は長い
さらに言えば、Mac版はアプリケーション単位でアップデートが発生する。Mac App Storeに対応していないため仕方無いのだが、これも案外ストレスだ。
使おうと思って起動すると、
このような感じでアップデートが表示され、スキップも可能だがここでアップデートを実行すると、回線速度にもよるが最低でも5分程度は待たされる。
Macユーザーがよく、
「Windowsって使おうと思ったら、大量にアップデートが通知されて、再起動を繰り返すからいつまで経っても使えない」
なんて不満を口にするが、これがMac版Officeではこれが発生する。
ちなみにWindowsの世界では、既にWindowsとOfficeのアップデートはOSに組み込まれているので、Officeを起動したらアップデートを求めてくるなんてことはない。
また、基本的には月1回の定例アップデート(毎月第二水曜日)しかアップデートは行われない。
終わりに
OfficeはMicrosoft製品だ。
近年はマルチプラットフォーム化を進め、Mac・iOS・Androidなど多数のOS向けにリリースされているが、Windowsが一番というのは当然の話だ。
それは悪意でも何でも無く、OSの中身も含めて知り尽くしているからこそ出来る事で、だからこそ、
Officeを使うのに最適なOSはWindows
となる。分かっていた事だが、今回改めてそれを強く実感した。
僕は、2015年10月のOffice 2016のリリースを機に、サブスクリプションモデル(月額課金)の『Office 365 Business』を契約しているが、Mac版を使う場合はこれが正解だと思った。
何故かと言えば、将来高速化した時にすぐに使えるから。
Officeもそろそろ次期バーション(Office 2018 or Office 2019)の噂が聞こえて来そうなので、特にMac版は最新版を使う事に価値があると思う。
Mac版Officeが遅くて不満!!
と思っている方は、Windows OSやParallels Desktopの購入が必要になるなど追加費用は発生するが、検討の価値があるかと思う。
ただ、その場合はWindows版もMac版も両方利用可能なOffice 365への加入を強くおすすめする。
※パッケージ版はWindows版とMac版が分かれており、両方購入する必要がある
Office 365に関する記事
2015年以来、Office 365 Businessを個人事業主として契約して利用しています。
Office 355 solo・パッケージ版との比較、実際の使い勝手などを、以下の記事で考察しています。