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HTML5の講演を聞いて来た

昨日のことになるが、HTML5の講演を聞いてきた。講演の会場になる会社にたまたま仕事で行っていて、聞いてこいと会社に言われたので運良く聞くことができた。
一応技術者の端くれなのでHTML5というキーワードは最近よく聞くし、興味もあったがどんなものかっていうのは全く知らなかった。なのでHTML5の凄さをみて少し衝撃だったので軽くレポートを書いておく。

この記事の掲載内容は、2020年12月23日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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講演者は白石俊平氏。HTML5の世界では非常に有名な方らしいが、失礼ながら存じ上げなかった。
講演の内容は主に以下の構成で行われた。

・HTML5の策定状況
・新機能の紹介
・HTML5のデモサイト紹介

HTML5っていうのはまだまだ先の話なんて思っていたが、仕様の策定としてはほぼ終了の段階らしい。なので、実装は可能だし、対応ブラウザもどんどん増えている。主なブラウザの中で一番対応が進んでいるのはGoogle Chromeのようで、そのせいか白石氏もChromeを使用していた。で、一番のネックになっているのはIEで、最新バージョンの9でようやく本気で対応してきたらしい。といっても実装状況は5割程度でこの数字だけみればそれでも一番遅れているブラウザのようだ。

新機能としてはAppleがiOSのSafariでFlashに対応しない理由として有名な、canvasやvideo機能が紹介されていた。HTML5の思想として特定のベンダーに依存しない仕様作りというのがあるらしく、確かにこれが普及すればFlashは駆逐されるんじゃないかと思った。こいつを実装するのは色々大変そうだけど。
個人的に新機能で気になったのはinputタグの拡張だった。今まで例えば日付の入力はテキストボックスに入力させて、その内容をJavascriptとかでチェックしていたが、HTML5ではそれ用の属性が追加されるためこのような実装は今後不要になっていくかもしれない。これは開発工数の削減に大きく寄与するかも。といっても、サーバーサイドでのチェックが不要になるわけではないが。

デモサイトはいくつか紹介されていたが、帰宅して検索して見つけたのはこれだけだったので紹介してみる。

http://craftymind.com/factory/html5video/CanvasVideo.html

動画をクリックしてみると、ガチャーンって感じになってその中でも動画が再生されてるってもの。これ、動画を再生している裏でCanvasを使ってキャプチャをとって実現しているらしい。詳しくは僕もよくわからないが、こんなこともFlashとかサードパーティのツールを使用しなくても実現できるようになるのは凄いよなぁ。

で、この話を聞いてHTML5なんて遠い未来ではないだろうがまだまだ先の話と思っていたのに、思った以上に早く普及する気がしてきた。なので開発を行ってみたいと思うわけだが、実際仕事で使う機会があるかというと、これはまだまだ先なんだろうなと。
HTML5はかなりの機能追加が行われているが、当然下位互換はキープされている。が、古いブラウザがHTML5で実現しているリッチコンテンツを全て再現できるかといえばこれはもう不可能と言っていいレベルだ(実際、できなくはないだろうが膨大な費用と時間がかかるはず)。なので、これまでWEB開発といえばクロスブラウザ対応っていうのはわりと当たり前で、どんなブラウザでも同じ画面・機能が利用できる事が前提とされていたが、その考えを捨てる時がやってきたと思った。若干間違っているだろうがその概念を「プログレッシブ・エンハンスメント」というらしい。これが本当に企業で実現できるかというと正直難しいんじゃないかなぁと。SEやデザイナが顧客に理解を求めるのはもちろんだが、顧客自身もこの考えを理解できないとなかなか納得しないんじゃないかと思う。
そういう意味では、大手企業での採用ってまだまだ先になる気がするので、草の根活動的に普及していくのだろうか。いずれにしても、注視して行く必要があるようだ。

ちなみに白石氏はMacユーザだった。やっぱり先進的な人にはMacユーザが多いよなぁ。