うつ病が一番キツかった頃(特に休職する直前の頃)は、とにかく周りに対して不満を持っていた。
直接的な引き金になった会社・仕事などはもちろん、家族や友人果ては世の中そのものが不満だった。
この根底にあったのは、「こんなことになったのは周りのせいだ」という意識だと思う。
こういう気持ちを持つのはある意味仕方ないし、その事そのものの是非を問う気は無い。
だが、ちょっと見方を変えると考えがが変わることもある。今回はそんな事例を紹介しようと思う。
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「自分は色んな人に支えられている」という意識が生まれたきっかけ
特に大人になると普段生活していて、自分は誰かに支えられているという意識は薄くなると思う。
ところが病気になるとそういう部分を強く意識するようになる。
一番分かり易いのは家族かもしれない。普段仲が悪くても、凄く心配してくれたり、看病してくれたりする。
やはりこういうのは嬉しいものだ。
社会も守ってくれる面がある。
うつ病によって休職することになった場合、まず一番困るのは収入面(お金)。
全ての人が対象ではないが、一般的にサラリーマンとして働いていた人であれば、傷病手当金というものが健康保険から支給される可能性が高い。
詳しい人なら当たり前と思う知識なのだろうが、僕はいざ休職するって時までこんな事も知らなかった。
病気になってつらいのはもちろん本人なのだが、それを社会が支える仕組みが存在する事を知った時は、ちょっとしたカルチャーショックだった。
こういう、ある種の「逃げ道」がある事を知っておくのは大事な事だと思う。
そして、実際お金をもらったりした時には思ったものだ。
日本って国は恵まれているんだなぁ、と。
社会に貢献したいという思いの芽生えと政治塾への参加で得たこと
この事は僕にはわりと衝撃的な出来事で、その後の行動に大きく影響を与えた。
一番大きなものは、素晴らしい日本の社会システムを守りたいなんて大層な事を思うようになって、当時(2012年)話題だった維新政治塾というものに参加した事だ(3000名くらいの応募があったそうだが、最終的に800名程になった塾生に残ってしまった)。
この政治塾に参加した事で、僕から見れば滅茶苦茶頭のいい人(東大出身とか現役の官僚とか政治家)と会話ができた事が大きな体験だった。
人脈が広がったなんて面ももちろんあるが、それよりは様々な意見に触れられた事が大きかった。
例えばニュースとかで叩かれていた事象にしても、当事者からすれば理由があって真剣に取り組んでいたなんて事はよくある話だが、そういう実体験を聞くことが出来た。
こういう話を聞いて思った。
今の世の中、圧倒的に正しいとか間違ってるって事は案外少ない。どんな意見でも逆の立場に立って物事を考えた方が、上手く進められる気がする
物事を逆の立場に立って考えるようになった理由とメリット
愚痴や不満は相手が自分の思い通りに動いてくれないことがきっかけになる事が多い。
だが、それって考えてみれば独りよがりな話で、多くの場合相手には相手の考えや理由があり自分が知らないだけだ。
理解は出来ないまでも、そういう事に思いを馳せられるか否か。
つまり逆の立場になって物事を考えられるか、で随分変わる。
このように考えるようになってからまず意識したのは、他人の前で愚痴や誰かを誹謗中傷する発言をしないようにすること(言わないだけで思わないわけではない)。
これは案外分かり易いメリットが出てきた。
1つは嫌われたなって思う事が少なくなった事(=敵が減った)。もう1つは、負の側面ばかり見るのをやめて僕のストレスが減った事だ。
こういう事を考えると決断は遅れがちだし、物事が中々進まなくなるという面もある。
また、色々考えてみたけど「理解できない。この人は絶対おかしい」って結論になる事もある。
だが、そういう人に対しても案外腹が立たなくなるんですよね。そっと距離は置くようにするが。
逆にデメリットはキレイゴトばかりを言ってるように見られがちで、本心が見えないなんて言われる事があるって事だ。
特に親からは「そんなキレイゴトばっかり言って」みたいな事を言われることは増えた。
ただ、僕の場合全体的にはデメリットよりメリットの方が多いと感じている。
終わりに
こういうスタンスで人付き合いをすると、逆にストレスが貯まらないかと思う人もいると思う。
確かに、愚痴は飲み会とかで吐き出した方がスッキリするかもしれない。
ただ、悪い部分ばかり見たり、気にしていたらついつい考えもそういう方向になってしまいがち。
うつ病患者にとってマイナス思考は、悪化する1つのきっかけになるため、僕の場合はなるべく避ける方向で行動するようになった。
そして愚痴をこぼすことに使っていた労力と時間と金は、別の事に使うようにしていった。僕の場合その1つがブログ。
そういう処世術もありなんじゃなかと思う。