「ネイト」というロボット掃除機を知ってますか?
近年は日本メーカーも進出しており、Panasonic「ルーロ」などあるが、ロボット掃除機の総称が「ルンバ」と言われるくらい、ルンバのシェアが圧倒的だろう。
ただ、全体的に見て「海外の家電メーカー」が強い分野なので、海外メーカーも積極的に進出しているようだ。
ネイトロボティクス社もその1つで、「ネイト Botvac Connected(ボットバック コネクテッド)」シリーズを長年展開している。
実は2年前、レビュー依頼を受けて我が家に始めてやってきたロボット掃除機が、「ネイト Botvac D5 Connected BV-D502」。
あれから約2年……。
実は今も「毎日」掃除してくれている。
そして、今回ネイトの最新モデル「ネイト Botvac D7 Connected(BV-D701)」のレビュー依頼をいただいたので、早速紹介しようと思う。
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「ネイト Botvac D7 Connected(BV-D701)」のスペック概要
「ネイト Botvac D7 Connected(BV-D701)」のスペックのうち、僕の気になる部分をピックアップすると以下の通り。
モデル名 | BV-D701 |
---|---|
バッテリー | 大容量リチウムイオン |
ネットワーク対応 | Wi-Fi(2.4GHz帯) |
スケジュール機能 | あり |
専用アプリ | あり |
スマートホーム | Google Home |
価格 | 108,900円(税込) |
といっても、ロボット掃除機の場合、基本は「自動運転」なのであまりスペックを意識することもないと思う。
前モデルとなる「ネイト Botvac D5 Connected」と比較した、進化のポイントは主に3点。
- Eco・Turboモードの切り替え対応
- 「フロアプランナー」に対応し、部屋ごとに掃除の有無を設定可能
- 本体ユーザーインターフェースの改善
正直スペックだけ見ると、あまり代わり映えがしないし、「108,900円(税込)」という価格を含めて、なかなか購入に踏み切れないかもしれない。
それくらい完成度が高かったともいえるが、その象徴が「形」。
この形、見覚えがある方がいればロボット掃除機にかなり詳しい方(笑)
日本では2020年2月に発表された、ルンバの最新モデル「s9+」にそっくり。
ルンバと言えば「円形」だったが、始めて形を変えた「フルモデルチェンジ」といえるのがこのモデル。
機能的な比較をしてもキリがないので、この記事では割愛するが、アメリカのロボット掃除機大手2社が、「似た形状」を採用していることは1つの結論を示している。
ロボット掃除機に最適な形は「この形」
ということなんだろう。
そういう意味でも、ネイトロボティクス社の技術力は高いと確信したし、実際使ってみて、「ネイト Botvac D7」にはスペック表には見えない「進化」がいくつもあった。
5年ほど使って感じた「ロボット掃除機に必要な3機能」
実家で使っていた5年程前のルンバ含めて、いくつか使った感想として、2024年現在のロボット掃除機に必要な最低限の機能は以下の3点。
- Wi-Fi接続・アプリ対応(=ネットワーク経由でON・OFFなどに制御ができる)
- スケジュール起動
- なるべく強力な吸引力
1つ目と2つ目は使い勝手に左右する。
ロボット掃除機は「勝手に」掃除してくれるのが一番便利。
なのでスケジュール起動は必須機能だし、忘れた時も外出先から起動できるような仕組みがないと、ロボット掃除機を使う意味が無い。
ただ、はっきりいってロボット掃除機の吸引力は、一般的な掃除機と比較すれば「弱い」。
髪の毛・ホコリはほぼ吸ってくれるが、少し大きなゴミだとわりと残してしまうので、吸引力の強さは重要。
吸引力が強くなれば、音も大きくなる
しかし、普通なら欠点になる「音の大きさ」は、ロボット掃除機では大した欠点にならない。
会社員など日中家にいない方が多く、ロボット掃除機は不在時に稼働するからだ。
そのためか、「ネイト Botvac D7」は大幅に強化してきた。
僕は今フリーランスで、基本は自宅作業。
ロボット掃除機が稼働する中、仕事をしているのでよく分かる。
「ネイト Botvac D7 Connected(BV-D701)」開封レポート
簡単な開封レポートを。
箱を開封すると、本体と説明書が登場する。
同梱品は以下の通り。
- 本体
- 充電台
- 電源コード
- 二重らせんコンボブラシ
- 超高性能フィルター
- ブラシ & フィルタークリーニングツール
- 磁気テープ (2M)
全て本体に装着済みで、超高性能フィルターは予備が1つ付属している。
電源をに接続すればすぐに使えるというのは、ロボット掃除機とはいえ「家電」なので嬉しいポイントだ。
ただ、より便利に使う場合は、アプリを経由したWi-Fi接続が必要になる。
基本的な流れは以下の通り。
- 専用アプリをダウンロードする
- ネイトアカウントを作成する(作成済みの場合は、既存アカウントを使う)
- ネイトの初期設定
- ネイトを自宅のWi-Fiに接続する
という感じで、詳しい手順は説明書を参照して欲しいが、それほど難しいものではないと思う。
全てのセットアップが完了すると、本体のLEDが点灯する。
前モデル「D5」の場合、Wi-Fi接続が切れてしまうことがよくあったが、アプリを見なければ確認できなかった。
しかし「ネイト Botvac D7」では、本体の表示ですぐに分かるので助かる。
新旧モデルを簡単に比較すると、見た目はほとんど変わらない。充電器に至っては全く同じだった。
唯一違うのはブラシの形状くらい。
これが現時点における「完成形」ということなのだろう。
「ネイト Botvac D7 Connected(BV-D701)」のここがよかった
「ネイト Botvac D7 Connected(BV-D701)」を実際に使ってみて、感じたことを紹介しようと思う。
まずは良かった点。
- 段差に強くなった
- Wi-Fi接続が安定した
- Turboモードの吸引力は騒音と共に大幅アップ
- 「掃除済みエリア」の表示が便利
段差に強くなった
我が家ではネイトを1階リビングの掃除で使っている。
7歳と5歳の子どもがいるので、以下の写真のようなマットをフローリングの上に敷いているのだが、「約1.5センチ」ほどの段差がある。
「ネイトD5」はこれが苦手だった。
具体的には、掃除が終わって、充電ステーションに戻る途中に上れなくなり、止まってしまうケースが多く、少し不便だなと感じていた。
これが「ネイト Botvac D7」になると、全く発生しなくなった。
月数回からゼロ
というと大して変わってない感じもするが、止まる心配がないという安心感はかなり大きい。
安心して掃除をお任せできるのは嬉しい!
Wi-Fi接続が安定した
「段差で止まる」のと同じく、「ネイトD5」を使う上でストレスだったのが、定期的にWi-Fi接続が不安定になること。
具体的には、接続できなくなり、スケジュール起動もしなくなり、解決のためにはWi-Fi設定をリセットし、再接続するしかなかった。
手順そのものは、初期セットアップを繰り返すだけで、所要時間は10分程度。
慣れたら大した作業ではないのだが、「信頼性」という面ではイマイチだった。
これが「ネイト Botvac D7」になると、全く発生しない。
今までは月1程度でリセットしていたが、1ヶ月以上経過しても発生しないので、Wi-Fi接続が安定したのは間違いないと思う。
Turboモードの吸引力は騒音と共に大幅アップ
「ネイト Botvac D7」の特徴として、Eco・Turboモードの切り替え可能となったことがある。
「吸引力の強弱」を表すわけだが、余程広い部屋を掃除しない限りEcoモードを使う理由はないと思う。
約30平方メートルの、我が家の1階リビング全体を掃除してもバッテリ切れにはならない(所要時間は約30分)。
Turboモードの方が吸引力は強いわけで、掃除機ならゴミを吸ってくれないと意味が無い。
ただ、Turboモードの欠点はある。
うるさい
当たり前と言えばそうなのだが、僕はフリーランスで基本は自宅作業。
「ネイトD5」の時はそれほど気にならなかったが、ちょっとうるさいと感じる(笑)
掃除した場所が分かる!「カバレッジマップ」の表示が便利
これは、「ネイト Botvac D7」オリジナル機能ではなく、ネイトシリーズ共通の特徴なのだが、レーザーマッピング機能を持つネイトは、掃除した部屋の形を記憶している。
このため、掃除が終わると、今回掃除したエリアを必ず通知してくれるのだが、これが驚くほど正確。
上記画像はリビング1階を掃除した後の情報。
我が家では、毎日9時半にネイトが起動しリビング全体を掃除するのだが、洗面所なども含め、全部屋掃除することにしている。
例えば、「扉を開け忘れた場合」など掃除できないこともあるのだが、すぐにわかるので本当に役に立つ。
大多数の方は、通学・出勤など「家にいないとき」使うので、掃除が終わったかどうかだけでなく、正確に掃除してくれたかを出先で確認できるのはありがたい。
「ネイト Botvac D7 Connected(BV-D701)」のここがイマイチ
逆にイマイチだったところもある。
僕が感じたのは2点。
- 価格が高い
- Google Homeで日本語対応したが「ネイト」の認識率が低い
価格が高い
価格に関しては文句を言っても仕方ないのだが、「108,900円(税込)」という価格はちょっと強気すぎると言わざるを得ない。
ネイトはアメリカの会社で、日本の家電メーカーを意識している感じはしない。
ライバルはルンバ
というのは明確で、ルンバの最新モデル「s9+」が似た形状になったことからも、その傾向はますます強まっている。
このため価格面で、真正面から戦っている。
比較すると以下の通り。
モデル名 | 自動ゴミ捨て機能 | 価格(税込) |
---|---|---|
ネイト Botvac D7 | × | 108,900円 |
ルンバs9+ | ○ | 186,780円 |
ルンバi7+ | ○ | 142,868円 |
ルンバi7 | × | 109,868円 |
ルンバ960 | × | 76,868円 |
「クリーンベース」と呼ばれる、自動ゴミ捨て機能を搭載したモデルと比較すれば、安く感じるかもしれない。
しかし、上記表を見れば、「ネイトD7」の直接のライバルは「ルンバi7」であることが読みとれる。
オンライン販売がメインならまだしも、ルンバは今や家電量販店で見かけないことの方が珍しいくらい。
逆にネイトは、僕が住む岡山県の家電量販店で一度も見かけたことがない。
- 価格で勝負する
- 地方の家電量販店でも目に触れる機会を増やす
どちらかをやらないと、拡販は厳しいのではないかと言わざるを得ない……。
ネット通販が強くなったとはいえ、「家電は実物を見てから買う」傾向はまだまだ強いと思うからだ。
「10万円」は勢いでポチれる価格じゃない(笑)
2年使ってもノントラブルで使えるし、ロボット掃除機としての性能は、ルンバに勝る面はあっても、劣ることはほぼないはず
Google Homeで日本語対応したが「ネイト」の認識率が低い
最後がスマートホーム対応。
まだまだ普及しているとは言い難いが、ネイトもAlexa・Google Homeなどに対応している。
ただし、日本語対応しているのは「Google Home」のみ。
このため、日本で使えるのも自然とGoogle Homeのみになる。
これは、「ネイト Botvac D7 Connected(BV-D701)」の発売に合わせて対応されたようで、過去モデルの「ネイトD5」も合わせて対応された。
早速使ってみたのだが、「ネイト」という単語の認識率が低い……。
僕は最初「リビングのネイト」という名前で登録していた。
この場合、以下のように呼びかけると掃除が開始する。
なのだが、何度言っても「ネイト」を「Mate(メイト)」と認識してしまい、うまく動かない(笑)
これはネイトの問題ではなく、僕の滑舌が悪いかGoogle Homeの認識率の問題なのだが、どうあがいても解決できなかった……。
ただ「ネイトD7」とすると「一単語」と認識するのか、なぜかうまく行く(笑)
これは認識する。最終的な結論としては、
リビングの掃除機
とかにしておけばほぼ確実に認識するので、この設定をおすすめする(笑)
終わりに
形は変わらないが、内部がより進化したネイト
「ネイト Botvac D7 Connected(BV-D701)」に関しては、そういう表現が一番正しいのではないかと感じた。
ロボット掃除機は1・2年で買い替える製品ではないので、例えば「ネイトD5」を使っている方が、「ネイト Botvac D7」を購入するのはレアケースだと思う。
なので「違い」を実感することは少ないと思うが、数少ない両方使った人間の意見を言えば、
ということは断言できる。
値段は確かに高いのだが、もしロボット掃除機としてネイトを検討しているのであれば、「ネイト Botvac D7 Connected(BV-D701)」を是非選択して欲しい。