2016年に、日本でもGoogle Homeが発売され、様々なスマートホーム製品が登場した。
その中の1つスマートロックは、スマホなどから、家の鍵を操作できるスマートホーム製品。
スマートロックは様々な製品が発売されているが、「セサミ」という製品は最近ユーザーが増えているようだ。
- スマートスピーカーやIFTTTと連携できる
- 外出先でも鍵の管理や状態が確認できる
- 家族や友人と鍵のシェアができる
僕もセサミを購入したので、使い方や魅力を紹介しようと思う。
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必要なのはセサミ本体とWi-Fiモジュール
今回購入したのは、以下の2製品。
- セサミ本体
- Wi-Fiモジュール
まずは、セサミ本体から。
中には、セサミ本体と、簡単な取扱説明書が入っている。
次に、Wi-Fiモジュール。
こちらも、基本的に本体と簡単な取扱説明書のみだ。
詳しい使い方は、説明書代わりのアメブロ公式ブログをチェック
セサミには詳しい使い方などの説明書が入っていない。
しかし、初めてスマートロックを使う人にとって、説明書がないのは困ると思う。
実は、セサミは詳しい使い方などを、アメブロで紹介してる。
- トラブルシューティング
- 日々のアップデート情報
なども、ブログ記事として紹介されており、僕も何度かこのブログのお世話になった。
もしセサミで困ったことがあれば、こちらをチェックするのがおすすめだ。
また、メールによるサポートもしっかりしているので、公式ブログをみても分からなければ問い合わせてみよう。
セサミの機能を活かすなら「Wi-Fiモジュール」は必須
「セサミ」はWi-Fiモジュールがなくても利用可能だ。
しかし、せっかく買うならWi-Fiモジュールもぜひ買って欲しい。
何故かと言うと、これがないと、セサミの魅力でもある、外部サービス連携や、リモート操作が出来ないからだ。
他社と比較してスマートロック「セサミ」を購入した理由
冒頭にも記載したが、スマートロックは様々な製品が販売されている。
今回僕は「セサミ」を購入したのだが、その理由は大きく分けると以下の4点だ。
- 他社製品は2万円以上、セサミは2万円以内ですべて揃う安さ
- 工具は一切不要、両面テープで簡単に取り付け
- 日本の一般的な鍵ならほとんど対応
- もし鍵の形状が合わなくてもアダプターを提供
他社製品は2万円以上、セサミは2万円以内ですべて揃う安さ
「2万円」と聞くと、あまり安く感じないかもしれない。
しかし、スマートホーム製品は、どの分野でも1万円以下の製品は少ない。
スマートロックだと、5万円ほどするものも、あったりする。
スマートロックといえば「Qrio」という製品が有名だが、Wi-Fiモジュール付きの同じような構成で価格比較すると、7,000円ほど高い。
セサミ | Qrio | |
---|---|---|
本体 | 14,800円 | 19,810円 |
Wi-Fiモジュール | 6,000円 | 7,634円 |
合計 | 20,800円 | 27,444円 |
ちなみに、セサミはWi-Fiモジュールとセットで買うと、19,800円になる。
Qrio本体だけよりも安い。
たしかに、2万円は安い買い物ではないが、スマートホーム製品としては、比較的低価格といえる。
工具は一切不要、両面テープで簡単に取り付け
セサミは取り付けに一切の工具が不要で、両面テープで固定するようになっている。
そのため、ドアに傷がつく心配もない。
賃貸でドアに加工ができない人には、特に嬉しいだろう。
また、固定用の両面テープには、3Mの製品を採用している。貼り付けると、しっかり貼り付き簡単には剥がれない。
しかし、剥がすときはあとも残らず、綺麗にはがせる。
一般的な鍵ならほとんど対応
セサミの嬉しいところは、鍵の対応の豊富さだ。
日本に限らず、世界中の鍵の形状に対応している。
その秘密はセサミの構造にある。
セサミのマウント部分は、鍵に合わせて自由に動くよう設計されている。
これによって、鍵のつまみの形や位置が多少ズレていても、対応することができる。
もし鍵の形状が合わなくてもアダプターを提供
実は、僕の住んでいるマンションの鍵は、セサミに対応していなかった。
これは僕が事前にチェックしていなかったのが悪いのだが、鍵に高さがあり、固定が出来なかった。
そんなとき、ふとこんな物があったのを思い出した。
そこで、鍵の形状を写真で送ると、数日後には3Dプリンターで作ったアダプターが届いた。
取り付けてみるとピッタリ!
どうやら、未対応の鍵用に、いくつかアダプターを用意しているようだ。
この上にセサミ本体を固定してみたが、グラつくこともなく、完璧に設置できた。
形状が合わないとわかったときはかなり焦ったが、これで一安心!
今まで、こんなサービスのある製品は出会ったことがない。
さすが、鍵の形状の対応数をアピールするだけのことはある。
スマートロック「セサミ」を使うメリットと率直な感想
このような感じで無事導入したスマートロック「セサミ」だが、実際に使ってみて以下の点が便利と感じた。
- セサミアプリからワンタップで鍵を操作
- オートロックで鍵の閉め忘れゼロに
- スマホを操作せず解錠できる「手ぶら解錠」と「ノック解錠」
- 家族や友達と簡単に鍵をシェアできる
セサミアプリからワンタップで鍵を操作
セサミで鍵を操作するのは、とても簡単だ。
セサミのアプリを開くと、自動でセサミを探し始める。
カテゴリ: ライフスタイル, ソーシャルネットワーキング
販売元: CANDY HOUSE – CANDY HOUSE, Inc.(サイズ: 57.9 MB)
セサミが見つかるとペアリングが始まり、2〜3秒ほどで操作可能状態になる。
あとは、画面中央のアイコンをタップすれば、解錠/施錠が可能だ。
以下の動画は、実際に動作している様子。
オートロックで鍵の閉め忘れゼロに
セサミには、解錠を検出すると一定時間で自動的に施錠してくれる機能がある。
この設定をしておけば、出かけたあとに「あれ、鍵閉めたっけ?」と不安になることもない。
オートロックまでの時間は、「5秒〜4分」の間で設定できる。
1ヶ月ほど使ってきたが、オートロックが動作しなかったことは一度もない。
解錠はアプリなどから行うが、施錠は基本的にオートロックまかせだ。
スマホを操作せず解錠できる「手ぶら解錠」と「ノック解錠」
セサミには、アプリを操作することなく解錠できる便利機能がある。
これを使えば、荷物で両手が塞がっているときでも、簡単にドアを解錠できる。
この解錠機能には2種類の方法がある。
- 手ぶら解錠
- ノック解錠(iOSのみ)
帰宅時に自動で解錠できる「手ぶら解錠」
「手ぶら解錠」機能はスマホのGPS情報を元に、帰宅を検出して自動解錠してくれる機能だ。
これを使えば、帰宅時にスマホを取り出して、アプリを操作する必要がない。
完全ハンズフリー解錠だ。
これは、スマホのGPSとBluetoothを使うことで、実現している。
ユーザーが、一定距離まで自宅に近づくと、自動でセサミとBluetooth接続を開始する。
そして、スマホがBluetooth接続範囲内(半径10m程度)になり、セサミと接続できると、自動で解錠してくれるわけだ。
これのおかげで、最近は「帰宅時に玄関の鍵を開ける」という概念すらなくなってきた。
「ひらけゴマ!」を実現する「ノック解錠」
そして、もう一つの機能がスマホをノックするだけで解錠できる、「ノック解錠」だ。
こちらも、原理は「手ぶら解錠」と同じ。
違うところは、
帰宅しても勝手には解錠されない
という点。
「勝手に解錠されるのは不安だ」という人は、こちらを利用すると良い。
ただし、今の所iOS版しか提供されていないので、Androidユーザーは利用できない。
ちなみに、これが実際にノック解錠を使っているところだ。
接続と認証で、多少タイムラグがあるが、鍵やスマホのアプリを操作するより早い。
家族や友達と簡単に鍵をシェアできる
そして最後が、スマートロックだからこそ手軽にできる機能「鍵のシェア」だ。
そして、セサミのシェア機能はとても柔軟で、誰とでもすぐに鍵のシェアが可能。
セサミには、3種類のユーザーを設定できる。
- オーナー(最初にセットアップした人)
- マネージャー
- ゲスト
各ユーザーは、権限の多さが異なる。
解錠・施錠 | マネージャーの管理 | ゲストの管理 | 履歴の閲覧 | 最大数 | |
---|---|---|---|---|---|
オーナー | ○ | ○ | ○ | ○ | 1人 |
マネージャー | ○ | × | ○ | ○ | 4人 |
ゲスト | ○ | × | × | × | 99人 |
基本的に「マネージャー」には家族を、「ゲスト」には友達などを、設定することになるだろう。
特定の日時だけ鍵をシェア出来るゲストが便利
実は、マネージャーとゲストには、権限以外にも大きな違いがある。
マネージャーとして登録されたユーザーは、オーナーが権限を削除しない限り、権限が付与されたままだ。
それに対して、ゲストの場合は日付や時間を指定して、権限を付与することが出来る。
更にこれは、繰り返しの設定まで可能だ。
- 訪問する時間帯だけ
- 毎週末だけ
といったように、必要な期間だけ権限付与が出来る。
ガジェット好きに嬉しい「マニアックな活用術」
ここまでの機能は確かに便利なのだが、スマートロックであれば「セサミ」以外でも提供されている機能が多い。
しかし、セサミの真髄は僕のようなガジェット好きが活用出来る機能が、たくさん提供されていることじゃないかと思う。
具体的には以下のような機能だ。
- Google HomeやAmazon Echoを使えば声で操作できる
- Googleアシスタントのルーティン連携で朝が快適
- 可能性は無限大、IFTTT連携に対応
- プログラマならAPIで機能拡張できる
Google HomeやAmazon Echoを使えば声で操作できる
Wi-Fiモジュールを使うと、セサミとスマートスピーカーを、連携させることができる。
これにより、声で指示すると、以下のようなことができるようになる。
- 鍵の状態の確認
- ドアの解錠
- ドアの施錠
友達が来たときなどに、わざわざ玄関まで鍵を開けにいなくてよい。
セキュリティ面も考慮、解錠にはパスコードが必要
しかし、声で解錠/施錠出来るのは便利だが、やはりセキュリティ的に不安な面もある。
そのため、スマートスピーカーで解錠するには、パスコードが必要になっている。
スマートスピーカーで解錠する手順は、以下の通りだ。
- スマートスピーカーを起動する
- 「○○の鍵を開けて」と言う
- パスコードを求められたら、パスコードを答える
- 解錠される
Google HomeとAmazon Echoでは、設定方法が異なる。
詳しくは、以下のセサミ公式アメブロを見てほしい。
パスコードを声に出すのは、セキュリティ的に微妙な感じもするが、自宅内でならそこまで気にならないかもしれない。
実際に、Google Homeから操作してみた。
のようにいえば、ワンフレーズで解錠も出来る。
Googleアシスタントのルーティン連携で朝が快適
僕はセサミ以外にも、Nature Remoなども、Google Homeと連携している。
ここで便利なのが、Googleアシスタントの「ルーティン」だ。
「ルーティン」とは、複数の操作を1つのボイスコマンドで、実行できる機能。
そこで僕は、「いってきます」というコマンドに対して、こんなルーティンを設定している。
- 天気の確認
- セサミで玄関を解錠する
- テレビを消す
- 照明を消す
朝バタバタしていても、
だけですべてが解決する。
オートロック機能もあるので、わざわざ施錠する必要すらない。
可能性は無限大、IFTTT連携に対応
もう一つ連携可能なサードパーティサービスに、「IFTTT」がある。
IFTTTとは、様々なサービスを連携させることが出来る、とても便利なサービスだ。
IFTTTを活用すると、以下のような連携が可能になる。
- 解錠したら、Gmailからメール送信
- 解錠したら、Nature Remoで照明を点灯
- 10:00になったら、自動解錠(店舗など)
プログラマならAPIで機能拡張できる
ちょっと専門的な話になるが、セサミはAPIを公開している。
もしプログラミングが出来るのであれば、自分で機能を拡張することも可能だ。
セサミの公式アメブロでは、Amazon Dash ボタンを使ったプログラムを、紹介している。
ハードルは高くなるが、使いこなせば拡張性は無限に広がりそうだ。
Qrioと比較したセサミの良さは、豊富な機能とカスタマイズ性
ここまでの内容で、セサミの多機能さは十分伝わったかと思う。
他機能であることがセサミの魅力ともいえるわけで、実際スマートロックの代表格である、Qrioと機能比較すると以下のようになる。
セサミ | Qrio | |
---|---|---|
対応鍵の多さ | 多い(アダプター無償提供) | 普通 |
オートロック | タイマー式 | センサー式 |
解錠方法 |
|
|
専用物理キー (スマホが不要) |
代用法を模索中(将来実装?) | Qrio Key |
リモート操作 | Wi-Fiモジュール(USB給電/小さい) | Wi-Fiモジュール(コンセント直挿/大きい) |
鍵のシェア | ○ | |
音声操作 |
|
|
外部サービス連携 | IFTTT | × |
API公開 | ○ | × |
この通り、セサミはQrioのほとんどの機能を搭載している上に、Qrioにはない機能も多い。
特に注目したいのは、Qrioが自社製品内で完結させようとする中、セサミは連携機能を強化し、カスタマイズ性が、高くなっている。
セサミの欠点は「動作の遅さと不安定さ」だが、アップデートで日々改良されている
このように使えば使うほどメリットを強く感じるが、もちろん不満点もある。
具体的には、以下の3点。
- 接続に時間がかかることがある
- サードパーティサービスからだと動作が遅い(5秒くらいかかる)
- 手ぶら解錠やノック解錠は動作が不安定
購入してすぐの頃は、接続が不安定でオートロックに閉め出されたり、手ぶら解錠やノック解錠が全く動作しなかったりした。
しかし、2019年3月〜4月に公開されたアップデートでかなり改善されてきた。
特に気になっていた、手ぶら解錠とノック解錠に関しては、4月中旬のアップデートで、8~9割以上ちゃんと動作するようになった。
まだまだ改善点は残っているが、それも今後改善されていくのでは、と思っている。
最後に
僕はこの春、東京に引っ越したのだが、それ以降スマートホーム化を進めてきた。
今回購入したセサミも、そんなスマートホーム化の一つだったのだが、実際使い始めると、思っていた以上に便利だった。
スマートロック「セサミ」の魅力は以下の3点。
- 低価格設定
- 機能の豊富さ
- 拡張性の大きさ
実は、最初は「Qrio Lock」を購入しようと思っていたのだが、セサミの多機能さに魅了されて、購入してしまった。
セサミを購入して1ヶ月。
今や、玄関の鍵を見てすらいないし、生活から鍵を開け閉めするという概念自体、無くなりかけている。
確かに、解錠に数秒かかるなど、まだまだ改善点はある。
しかし、アプリや本体のアップデートは、定期的に行われているので、今後改善されていくと思う。
そして2019年5月、CANDY HOUSEは、後継機の「セサミ mini」を発売する。
すでに初回生産分の予約は品切れだが、これから買うなら「セサミ mini」も有力な選択肢になるだろう。