2013年のモバイル業界振り返りと、2014年の注目技術を紹介。キーワードは「VoLTE」

2013年も色々あったモバイル業界。

簡単な振り返りを行いつつ、来年2014年の注目技術を紹介してみようと思う。注目はついにキャリア関係無しの音声定額を実現する、ベース技術になりそうな「VoLTE」ではないかと。

2013年のモバイル業界

売れる普及型端末の登場とスマートフォンの一般化

もはやスマートフォン自体がすっかり一般化し、僕のようにこういうものに敏感な人達はもちろん、いわゆる一般層にも本格的に普及し始めた。

これまではiPhoneが一般人にもお勧めできるスマートフォンの筆頭だったが、SONYのXperiaがかなり頑張って少なくとも日本においては2つ目の柱に成長。特にdocomoが発売した「Xperia A SO-04E」は100万台以上販売したとも言われ、Androidも十分に使いやすくなってきた事を感じさせた。

そんな感じで端末自体はほぼ完成の域に達し、新製品など定期的な話題はあるものの、それ以外に大きな話題は少なかった。それに対して、通信の方は相変わらず忙しかった。正確には通信キャリアだが。

問題の多い通信キャリアの施策

通信はiPhone 5の登場から一気に有名になった「LTE」が話題の中心だった。各社エリアの充実に力を入れるのはもちろんだが、同時にauは特に通信エリアの詐称問題、「パケ詰まり」と呼ばれる通信の混雑、通信障害など、まあ色々あった。

なぜ今更?auがiPhone 5のLTEエリア詐称問題を公式謝罪


au版のiPhone 5には個人的に色々恨みはあるのだが、まあLTEは本格にサービスインしてまだ1年弱。あまり騒いでもなぁ、、、とは正直思う。ただ、そういう状況はキャリアは当然認識している筈なのに、さもどこでも使えるかのように宣伝するのはいかがなものかと思う。

ただ、これは特定のキャリアが悪いという話じゃない。根底ににあるのはTCAが発表する月次契約者数じゃないかと思う。みまもり・フォトフレームなど契約者数の水増しなんて叩かれる事もあるが、この数字が広告的に重要なのだから仕方ない。

もはや日本国民ほぼ全員が最低でも1台携帯を持っている時代だ。契約者数公表の役割はもう終わったのではないかと思う。

2014年注目技術は「VoLTE」

来年も新しいiPhone(iPhone 6?)は発売するだろうし、Androidも多種多様な端末が発売すると思う。今は「ゴミ端末」というようなものはなくなってきているので、正直どれを買ってもそれほど外れはない。LTEについてもAndroidはもちろん、iPhoneも対応バンドが増えて、それほど差はなくなった。

差が出てくるとしたら、昨年今年の注目技術として取り上げた「TD-LTE」かもしれない。

2013年のモバイル業界を読み解く。キーワードは「TD-LTE」


SoftBankのAndroid端末が遂にFD-LTEとTD-LTEのハイブリッドになったし、来年はauもWimax2+で同様の事をしてくると思われる。もしかしたら次期iPhoneにも搭載されるかもしれない。そうすれば一気に広がるだろう。

そして、来年登場するであろう注目技術は「VoLTE」。
現在一般的に言われている「LTE」はデータ通信専用の規格だ。つまり、3Gのように音声通話は出来ない。なので、LTE対応のスマートフォンは音声通話時は3Gに切り替えているのだが、「VoLTE」は簡単に言えばデータ通信で音声通話をやってしまおうという技術。まあ、IP電話みたいなものをイメージすればよいかと思う。技術的な事は以下が詳しい。

VoLTE | 無線にゃん


これが完成することで通信キャリアは将来的に3Gを収束させることが出来るはずで、キャリアとしては少しでも早く普及させたい技術だと思う(特に3Gでマイナー規格となったCDMA2000を採用するKDDIは)。

「VoLTE」の導入でユーザーへのメリットは?

これだけ言うとどちらかと言えば、キャリア側の都合でユーザーにはあまりメリットがないのではと思う人もいるかもしれない。だが、「VoLTE」が始まり音声通話とデータ通信を効率的に運用出来るようになれば、ユーザーには2つのメリットがある。

1つはコーデックが変わるため、通話品質は大きく向上することが予想されること。
これはiOS 7で導入されたFacetime Audioを使う人はよく分かると思うが、音質が全然違うんですね。これは「VoLTE」だからというものでもないが、音声通話が大きく進化する可能性がある。

もう1つが、キャリア関係無しの音声通話定額サービスが実現される可能性があることだ。「VoLTE」を2014年に開始する事を既に発表していて、日本では最初にサービスインすると思われるdocomoが、1000円程度の定額サービスを行うという記事が半年程前に出たことがある。

値段とか時期はともかく、こういったサービスは恐らく導入されるんじゃないかと思う。理由は色々あるが、一番大きいのは今や携帯によるコミュニケーションはメールやLineなどに移っていて、音声定額になったところで爆発的に利用が増える事はないから。

ただ、この「定額」というのはウィルコムの「誰とでも定額」と同様に、回数なり1回の通話時間なり一定の制限はあると思う。なぜかと言えば、他社へ通話する場合(例:docomoからSoftBankなど)、携帯キャリアは相手側に接続料というものを支払う。これが無料にでもならない限り、絶対に無制限の通話定額というのは実現しないと思う。

始まってみないと分からないが、この辺りは実際にサービスが発表されてから詳しく吟味しておく必要がある。

終わりに

しかし、毎年思う事だが「そろそろ新しいネタもなくなるかな~」と思いつつ、毎年のように踊らされている。それだけのパワーがある「モバイル業界」は、見ていてまだまだ楽しいし、ビジネス的観点でみても本当にすごい。

だが、僕は好きだから分かってて踊るし、その上で甘い汁を吸おうとするが、そうでない人もまた多い。それでも、今やモバイルはアーリーアダプタと呼ばれる人達が使っているものではなく、日本国民の多くが使うものだ。特に携帯キャリアの広告や業績を見ると、バブリーなんだろうなぁと思ってしまうが、そのサービスを支える電波は公共財産だ(=日本国民のもの)。

過当競争があるからこそ良くも悪くも盛り上がっている面はあると思うが、CS(顧客満足)にももう少し力を入れて欲しいと思う。長期契約者よりも一見さんを優遇するなんて、今どき携帯キャリアぐらいだと思うので。

とはいえ、来年も僕は踊りますw

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