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サラリーマンが確定申告する方法とメリット。医療費控除と寄付金控除は年末調整では申告できません

サラリーマンは年末調整をするため確定申告は不要と思っている方も多いかもしれない。

だが、サラリーマンでも確定申告するメリットや意味はある。僕は数年前から親が確定申告をしなきゃいけないと言うことで、毎年この作業をやるようになり、2011年からe-Taxを導入した。

サラリーマンをしていると基本的に確定申告をする必要がないのは事実だが、やりようによっては確定申告する事によって多少お金が戻ってくることもあるって事が分かってきた。また、一度これをやってみると、難しくてよく分からない所得税の構造が少しだけ分かってきて勉強にもなる。

この記事ではe-Taxを利用してサラリーマン向けの確定申告の手続き方法を紹介しようと思う。

この記事の掲載内容は、2018年10月12日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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確定申告の方法

確定申告は現在基本的には全てパソコン上で入力する。この為、細かい計算などはシステムが自動的に行ってくれるが、申請方法は大きく分けると2種類となる。

  • 紙に印刷して提出する
  • e-Taxを利用して電子申請する

やることは基本的に同じで、最終的に提出する方法が違うだけの理解でよいかと思う。ちなみに2011年くらいまでは、e-Taxの電子申請を行うことにより、3,000円~5,000円程度の還付があり(ICカードリーダーなど必要機材の費用という位置付け)お得感があったのだが、今はそのような制度も無くなっている。

この為、無難かつ無料で行う方法としてお勧めなのは、毎年国税庁が開設する以下のサイトに接続し、

WEBブラウザ上から申告情報を入力、完成したら紙に印刷して税務署に提出することだと思う。何故なら、これならe-Taxで必要な電子申請の手続きや、その有効期限を気にする必要が無く、住基カード(2015年度以降はマイナンバーカード)なども不要だからだ。

確定申告手続きはWindows PCで行うのがお勧め

僕は長年Macを利用している。
だが、確定申告手続きなど官公庁系のシステムを利用するに当たってはMacはマイナーOSと言わざるを得ず、Windows環境があるのならそちらを利用することを強く推奨する(Windowsでさえあれば仮想環境でも問題無い)。僕の考えるWindowsを推奨する理由は以下だ。

  • 最新Mac OX Xへの(今は毎年バージョンアップするが、サポートは大体前年度のものまで)
  • Internet Explorerを推奨ブラウザとしている
  • Mac対応のICカードリーダーが少ない(あっても高い)

やはり曲者はInternet Explorerだ。Windows 10の登場でInternet Explorerもいよいよ無くなりそうだが、それでもまだ数年は残るだろう。ここはMacファンであっても、世の中の大多数の人が使うものに合わせて、もう仕方ないと割り切った方が良いと思う。

サラリーマンでも確定申告すると得出来る人

サラリーマンは基本的に年末調整で会社の総務が税金の手続きを行ってくれる。
この為、わざわざ面倒な確定申告をする人は少ないが、以下のような人には手続きを行うメリットがある。

  • 医療費が年間10万円を超える人(同居の家族分を含めてもOK
  • e-Taxでの確定申告をしたことが無い人
  • ユニセフなど慈善団体・政治家への寄付、東日本大震災の義援金などを行った人
  • ふるさと納税

医療費控除について

多分一番重要なのは1つめの医療費だと思う。
僕の場合、2010年と2011年はうつ病による心療内科通いが続いていたので医療費は相当高かった。ただ、注意点は10万円を超えたら全額が控除対象になるわけではなく、10万円を超えた分しか控除にはならない(医療費が101,000円だったら1,000円が控除対象)。なので、それなりの金額じゃないと手間がかかるだけであまりメリットはない。

e-Tax利用による控除について

e-Taxを使ったことが無い人がe-Taxで確定申告すると2011年だと4,000円が無条件で還付される。ただし、e-Taxを使うには

  • 住基カードの申請:500円
  • 電子申告の手続き:500円
  • ICカードリーダー:2,000円くらい

が必要となるので、名目としてはこれらの機材を揃えるための還付だ。しかし、例えば家族全員でやればICカードリーダーは1台ですむので、メリットは多少大きくなる。この為、共働き家庭はとお勧め。二人合わせたら4〜5,000円くらいは得できる。

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例えばこんなものだ。

寄付による控除について

寄付というのは基本的に控除対象となる。対象は様々だがよくあるものを一例に挙げると、

  • ユニセフ、各種NPOなど各種慈善団体
  • 政治家への政治献金、寄付
  • 東日本大震災の義援金
  • ふるさと納税

最後のふるさと納税は少し特殊だが、税金は現在住民票がある地方自治体に支払うイメージとなるため、それ以外の地域に税金を支払った場合は控除となる。

確定申告書等作成コーナーで入力する方法

入力は前述の国税庁のサイトから、毎年解説される確定申告書等作成コーナーで行う。

ここはオープンなWEBサイトであるため誰でも接続できる。また、確定申告の時期は地域によって確定申告相談コーナーのようなものが出来るが(岡山県倉敷市の場合例年イオンモール倉敷が会場となる)、そこでも基本的には同じ事をする。

で、実際の画面はこんな感じだ。毎年思うが、非常に使い勝手が悪い、遅い。初めて使う方は怒りを感じる人も多いだろうが、みんな同じだw

給与を入力

まずは給与を入力する。

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サラリーマンは年末調整の結果で会社からもらっているはずの源泉徴収票を元に、給与情報を入力すればいい。

控除を入力

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続いて控除欄を入力する。

医療費が多い人や寄付金・東日本大震災の義援金をした人は、ここの医療費控除や寄付金控除に入力をすればいい。
医療費控除の金額は病院からもらった明細の金額を合計したものを入力すれば良くて、細かい内訳は不要。ちなみにこの原本の扱いは申告方法によって異なっており、

  • 紙に印刷して申告:医療費明細も封筒に入れて一緒に提出(封筒は提出時にもらえる)
  • e-Taxで申告:自宅で保管する(5年くらいは保管義務があるらしい)

この為、適当にでかい金額いれてもいいんじゃね?と思う人もいるだろうが、ばれたら脱税。立派な違法行為。マルサが来ますw

ちなみに、この控除欄はサラリーマンにとっても重要な欄なので、この機会によく覚えておくことをお勧めする。
大抵のサラリーマンは年末に生命保険・年金などの支払明細を提出していると思うが、控除というのはここに効いてくるわけだ。基礎控除なんて言葉もニュースや新聞で話題になることがあるが、何のことか分かってない人多いと思う(僕もそうだった)。サラリーマンの経費支出的なもので、これがあるおかげで多少税金が安くなるわけだ。

電子証明書徳江津控除を入力

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e-Taxを初めて使う人は「電子証明書等特別控除」を忘れずに入力する。確か去年までは5,000円だったが今年は4,000円になった。来年はさらに減るとか。その結果として出てくる一番右下の「△4,400」ってところが肝で、この場合4,400円返ってくるということだ。

終わりに

所得と控除を源泉徴収票通りに入力すれば、当然納付も還付も0円になるはず(サラリーマンは給与から天引きされているので)。

だからサラリーマンは基本的に確定申告をする必要がないわけだ。すなわちこれは、控除が増えればイコール還付に繋がる事を意味する。多少面倒なのは事実だが、数千円でも戻ってくれば、1回の飲み代くらいにはなる。

住基カードや電子申告等の手続きは役所に行かないとできないが、即日発行は可能なはずなので(倉敷はそうだった)やりたい人は今からでも遅くないので、是非確定申告をやってみてはいかがだろうか。

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5件のコメント

確定申告をすることがほとんどないので、この記事を読んでこういうシステムになっているんだとよくわかりました。今はまだ必要ないかもしれないけど、退職後やその他を考えたら準備をしておいてもいいかなと思いました。

こういうのってやっぱり情報戦ですよね。知らなかったらそれだけだし、知ってる人はちゃっかり節約してる。
まあわかりづらすぎるとは思いますけどね、、、

いつもブログを拝見させて頂いております。同じ岡山在住のおーと申します。確かに確定申告で医療費控除は面倒ですが、重要です。同居している両親の医療費も自分が負担していれば控除対象となったり、病院に行くタクシー代まで対象になります。家族全員の医療費を集めれば結構10万を超えています。もっとも重要なのは医療費控除は住民税と連動しており、翌年度の6月以降の住民税が安くなります(倉敷市は元々となりの岡山市より住民税が安いですが)。医療費控除は1回だけですが、住民税は1年に渡り影響します。ここに気付かない人が会社員の方には意外と多いかもしれません。e-Taxのおかげで毎年税務署で長い順番待ちをしなくてよくなりましたね。アナザーディメンションさんの今後のご活躍をお祈りいたします。

はじめまして!
病院に行くタクシー代まで対象になるんですか。それは初耳でした。さらに住民税とも連動するんですね。なるほど、、、。やっぱり税は奥が深いですねぇ。
色々教えていただきありがとうございました!