先週からSoftBankがアメリカ3位の通信キャリアSprint-Nexte(スプリント)を買収するという話が話題になっていた。多分、本当だろうとは思っていたが、最初の報道からわずか数日。今日の17時から正式発表された。
iPhone 5が発表されたのはちょうど1ヶ月程前。その後、テザリングを巡るauとの戦い、イーアクセスの買収と話題が続いていたが、あくまでも国内レベルの話。SoftBankはついに海外に進出してしまった。内容よりもなによりも、このスピード感、そして起爆剤はやはりiPhoneだと言うことで、本当に恐ろしいプロダクトだなと思う、、、
海外の通信キャリアとかさすがにほとんど知らないので、大した考察は出来ないが個人的に興味のあることをまとめてみる。
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スプリント買収の意図は?
携帯キャリアによる海外進出はdocomoの「iモード」が比較的記憶に新しい。ところが、結局失敗して最近は国内向けのサービスが多くなりそういう気配はすっかり無くなった。
日本ではPDC方式(docomoのmovaとか)が普及したが、海外ではGSM方式が普及してガラパゴス化してしまった2G。その反省を踏まえて世界レベルで規格を決めた3Gも、結局W-CDMAとCDMA2000に規格が分裂。また、そもそも当時は日本ほど携帯端末によるデータ通信が普及していなかった海外では、3Gによる音声通話の品質向上やデータ通信の高速化のニーズがあまりなく、それほど導入が進まなかった。
そして、今年から日本では本格的に普及し始めた3.9Gとか4Gと呼ばれるLTE。国によって使用する周波数やバンドの違いはあるものの、ようやく世界標準の通信になりスマートフォンの普及で今後は世界中に広がると予想される。
ということは、日本の通信キャリアが海外進出する下地がようやくできてきた。日本での基地局建設のノウハウは海外でも生きるだろうし、資材調達などのスケールメリットも出せそう。買収の話を聞いて「あーなるほど」と思ったが、やっぱり孫正義社長の目の付け所は違う。
効果は?
かつてVodafone日本法人を買収した時のように成功すれば、今後世界中でSoftBank系列の通信会社が誕生することになると思う。これはユーザー的にもメリットをもたらすかもしれない。
それは国際ローミング
今は海外でも大抵の携帯が使えるが、現地キャリアと提携しているだけのため、とにかく料金が高い。データ通信とかSIMフリー端末で現地で購入したSIMを刺せば安いが、日本から持って行った携帯を繋げば1日で2,000円ほど取られてしまう。正直、この料金なら我慢しとこうかって思考も働くレベル。
そいういう辺りも、同一グループであればわりと柔軟な料金体系が提示されるようになるかもしれない。
まとめ
とにかくここ数週間のSoftBankというか孫正義社長の動きは本当にめまぐるしい。成功するか、失敗するか、結果は分からないがおそらく2年後くらいには何らかの結論が出てきてるんじゃないかと思う。僕はとりあえず近いうちにSoftBankを解約して、auに移ろうとしているが、久々にでた国内企業の大規模な海外進出。注目だし応援したい!
より大きな事にチャレンジするというのはものすごく勇気のいることだと思う。今回の買収についても評論家的には賛否両論色々あるだろうが、より大きな事業、そしてより大きな社会的インパクトを求めて戦略拡大する、その心意気は買いたい。多分、今はいけそうなものという判断なんだろう。同時にダメそうならあっさり手を引くのもSoftBankの特徴なので、この買収がどうなって行くか推移も含めて非常に注目だ。
そんなわけで、
これはほんとに妄想だったなw
どうやら孫社長はもう固定にはあまり興味が無くて、モバイル一筋なのかもしれない。