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【比較】携帯/スマホ料金は本当に値下げされたのか?2015年と2016年の料金を考察

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2017年2月はちょっとした節目の月だ。

総務省のガイドラインによって『スマホの0円販売』が本格的に禁止されてちょうど1年

になる。

本当に変わるのか?2016年2月で消えた0円スマホと高額キャッシュバック

厳密な意味では時期は多少前後するし、抜け道的に残っていたのは事実だが、

  • 最新のスマホが『0円』
  • 最大30万円の『キャッシュバック』

なんて広告や店頭ポップが姿を消しはじめたのは2016年2月頃。そして、それから1年経った2017年2月現在としてはほぼ見なくなった(旧モデルの0円販売などはまだ残っている)。

総務省タスクフォースによるスマホ販売に対するガイドライン規制のきっかけは、安倍晋三首相の、

携帯はもっと安くならないのか

という鶴の一声で始まったと言われる。
つまり、スマホの0円販売やキャッシュバックを規制するのが本来の目的ではなく、携帯利用料を下げる事が目的だったはずなのだが、あれから約1年経った今どうなったのかを改めて考察しようと思う。

ちなみに、僕はドコモユーザーなのでドコモの話題が多くなるのはご了承いただきたいが、au・SoftBankにおいても概ね変わらないと思っている。

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携帯料金は安くなっていない

2017年2月時点における僕の属性的なものを列挙すると、

  • 37歳の男性
  • IT企業で勤務するサラリーマン
  • 同居の家族は妻と子供2人(上の子が4歳、下の子が2歳)
  • 居住地は岡山県倉敷市
  • 持ち家住まいで自宅回線には光回線あり
  • 僕の母親を含め全員スマホ(iPhone)ユーザー

といった感じ。
僕のもう1つの一面としてブログを運営しておりある程度収益化しているということを除けば、一般的な姿ではないかと思う。

携帯(スマホ)はdocomo回線を契約しており、僕・妻・母親がパケットをシェアする形で契約している。1年前(2016年2月)と比較すると、一部回線を解約するなどの減少はあったが、主要3回線の契約はほぼ変更していない。

敢えて変わった部分をあげれば、2016年10月に僕がiPhone 7を機種変更で購入したことくらいだ。

というわけで、主要3回線の利用料がどのように変わったかを比較してみようと思う。比較は、

  1. 2015年12月利用分
  2. 2016年12月利用分

を対象に比較してみる。
※価格は全て『税別金額』

2015年12月利用分の利用明細

料金区分回線1回線2回線3
基本使用料2,7002,7002,700
ドコモにチェンジ割-1,350
パケット定額料等9,500500500
ずっとドコモ割-1,000
spモード300300300
AppleCare+423423666
dマガジン400
月々サポート-3,456-2,538-2,700
端末等代金分割支払金2,970
eビリング割引料-20-20-20
ユニバーサルサービス料222
合計8,8494,33798

総合計金額は『13,284円(税別)』

契約内容的な特徴で言うと、

  • 基本使用料は全回線『カケホーダイプラン(スマホ/タブ)』
  • 回線1がメイン回線で『シェアパック10』を契約
  • その他は『シェアオプション』を適用

という感じだ。
これが2015年12月時点の料金。

2016年12月利用分の利用明細

料金区分回線1回線2回線3
基本使用料2,7002,7001,700
ドコモにチェンジ割
パケット定額料等9,500500500
ずっとドコモ割-1,000
spモード300300300
AppleCare+666423666
dマガジン400
月々サポート-2,808-2,538-2,700
端末等代金分割支払金2,970
eビリング割引料-20-20-20
ユニバーサルサービス料333
合計9,7414,338449

総合計金額は『14,528円(税別)』

2016年内で変わった部分は、

  • 回線1の端末が2年経過に伴い、2016年10月にiPhone 6からiPhone 7へ機種変更
  • 2016年9月のドコモにチェンジ割終了伴い、『カケホーダイライト(スマホ/タブ)』に変更
  • ユニバーサルサービス料が『2円から3円』に変更

といった辺り。
これが2016年12月時点の料金。

携帯料金は安くなったのか?

クーポン値引きも減ってきた
クーポン値引きも減ってきた

合計金額だけで比較するとこんな感じになる。

      2015年12月2016年12月
金額13,28414,528

安くなっていないし、むしろ高くなっている

差額は『1,244円』。

この1年間での料金変動要素は以下の2点。

  1. iPhone 7への機種変更
  2. ドコモにチェンジ割終了伴い、『カケホーダイライト(スマホ/タブ)』に変更

2つ目はMNPによる特典と言えるもので、1年限定のキャンペーンで想定済みのもの。ちなみにここの差額は351円だ。

じゃあ機種変更に伴う、900円程度の差額はどこに表れているのか。

  1. AppleCare+の値上げ(423円 → 666円)
  2. 月々サポートの減額(3,456円 → 2,808円)

一番大きいのは月々サポートの減額なのは明らかだ。

ちなみに、2017年10月にiPhone 7に機種変更した回線は、元々iPhone 6を使っていた回線で、iPhone 6購入時も機種変更として購入している。新規契約やMNPなら安くなるのはわかるが、機種変更として購入したのに変わっている。

ここでは月額だがこれは2年間(24回)続く。
合計すれば『15,552円』となるのだが、これが機種代金の値上がり分。要するに、

スマホの値段が上がっている

ということに他ならない。携帯料金が安くならず、端末(スマホ)の値段が上がる。

総務省タスクフォースは一体何がしたかったのか??

って思いますよね、、、
色々疑問はあったものの、僕はどちらかと言えば総務省の取組みは応援していた。だが、その取組みが本格化して1年経過した2017年2月時点の思いとしては、正直いらないお世話だったかなと思う。

総務省の愚策?0円スマホの消滅と5000円プランで携帯業界は変わったのか

実感として携帯料金は安くなっていない上に、スマホの料金まで高くなったという現実は重い。

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総務省タスクフォースの指導で『スマホの値段が上がった理由』

日常的に見かけたキャッシュバック
日常的に見かけたキャッシュバック

こういう話をすると、携帯キャリアの怠慢だと言いたくなるが、キャリア自体は基本的に総務省の方針に従っている。

スマホの値段が上がったのは、0円販売を『全てNG』と指導した結果に過ぎない。例えば、

  • 実質0円
  • 一括0円

の違いはと問われて答えられるだろうか。
僕も含めて携帯事情に詳しい方は答えられると思うが、そうでは無い方は「0円だから一緒でしょ」って思ってしまうのではないだろうか。

ちなみに、答えは簡単に言えば、

  • 実質0円は、端末の値段は0円ではないが『2年間利用すると最終的に0円になる』
  • 一括0円は、『端末の値段が0円になる』

という違いで0円とは言っても意味が全く違う。

総務省タスクフォースで問題となり、不公平と言われていたのは、本来後者(一括0円)のはずで、これがMNP新規契約者の過度な優遇やキャッシュバックの温床となっていた。

にもかかわらず、この区別が付かない人達が「0円販売は全てNG」とした結果、実質0円までNGになってしまった。この事で、ドコモで言えば『月々サポート』が全体的に減額となり、スマホの値段が高くなってしまった。

さらに、キャリアが下取り制度を使って、実質価格を下げようとしたが、これにも規制を入れてしまった。

もう安くしたいのか高くしたいのか、僕にはよく分からない。

総務省タスクフォースの提言で0円スマホがなくなる?何が問題なのかを考察する

キャリアが行った『値下げ』は相対的な値下げ

携帯料金値下げのキーワードとなったのが、

5,000円以下で利用できる安価なプラン

だった。その結果キャリアが示してきたのは、

  • 5分までならかけ放題の基本使用料
  • 1GB~2GB程度の小容量データ通信

をセットにして5,000円程度とした料金プランだ。これはこれで用意した上で、上位プランがお得に見える仕組みとなっている

例えば、docomoの場合を例にすると以下のような感じだ。

料金区分データSパック(2GB)ウルトラデータLパック(20GB)
基本使用料1,7001,700
パケット定額料等3,5006,000
spモード300300
合計5,5008,000

基本使用料は『カケホーダイライト』で同じだが、データ通信プランが異なっている

最小構成のデータSパックは『2GB』。2016年9月から始まったウルトラデータLパックは『20GB』

2,500円差で10倍通信可能

と言われたら、ウルトラデータLパックを選ぶ人の方が多いと思う。

WEBページはどんどんリッチになり、スマホのデータ通信は増え続けている。ほとんどの人は2GBなんてあっという間に使い切って通信制限になってしまう。

その為に月1,000円払って3GB通信可能なMVNO(格安SIM)を契約するのも1つの手だが、利便性を考えたら1回線で完結出来るのが理想なわけで、携帯キャリアは単純に料金をさげるプランと、データ通信単価が安い(=コスパの高い)プランを提案し比較させるという手段をとっている。

流石というか当たり前というか、利用者の傾向をよく理解しているなと思う。
逆に言えば、単純に『5,000円』なんてキーワードを出してしまった、総務省の進め方がおそまつだったということになる。

2015年時点で一般的な契約、音声通話定額と7GB程度のデータ通信が5,000円以下で利用可能とする

くらい具体的に言えばこうはならなかっただろう。
まあ、言わなかったのか、言えなかったのか、は分からないが。

ポイント還元を強化

ドコモ 子育て応援プログラム
ドコモ 子育て応援プログラム

その他にも携帯キャリアは値下げ施策を行っている。

といっても、利用料金を割引するなどストレートな値下げではなく、主にポイント還元という仕組みを用いてだ。

docomoの場合で言うと、

が新たに始まった施策と言えるし、従来通りdocomoが発行するカードである『dカード GOLD』では年会費が1万円かかるものの、利用料の10%をポイント還元という大盤振る舞いを行っている。

dカード GOLDはドコモユーザー必携

dカード GOLDのメリットは?会員特典で10%ポイント還元。ドコモユーザーなら持って損のないカード

不公平感は解消されたのか?

元々0円スマホが非難され、スマホ料金が高いと言われたのは、

  • MNPを繰り返す新規ユーザーだけが利益を得ている
  • 長期利用ユーザーなど既存顧客が冷遇されている

という『不公平感』が発端だと僕は思っている。それは僕も同意するし、不公平感があるからこそ、サブ回線の名の下に複数回線を所有し、毎年のようにMNPを繰り返してきた。

総務省タスクフォースの指導によって、確かに0円スマホが姿を消し、5,000円以下の料金プランは登場した。さらに言えば、MVNO(格安SIM)を使う人も増えたと思う。

だが、今までの経緯を踏まえて、これらの施策で不公平感が解消されたかと言えば、正直そうは思えない。

その象徴的な絵が以下の資料。

ドコモの考える『お客様還元』(引用元:2017年3月期 第3四半期決算説明会資料 P.10)
ドコモの考える『お客様還元』(引用元:2017年3月期 第3四半期決算説明会資料 P.10

要するに、

  • ライトユーザー
  • シニア(お年寄り)
  • 若者
  • 子育て家庭

にドコモは利益を還元しますという話。ではそうじゃない人はどうなるのか?

完全な平等というのは実現不可能としても、MNPを駆使して携帯料金と端末代金を安く抑えるのは、やろうと思えば世代や属性に関係なく利用できたという意味で、今よりも平等だったんじゃないか。

そんな事を思ってしまう。

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スマホという製品に対する関心の低下

iPhone 7ジェットブラックの化粧箱
iPhone 7ジェットブラックの化粧箱

そして、一番の問題と思うのが、スマホという製品そのものに対する関心の低下だ。

世界一iPhoneが安い国なんてよく言われたが、裏を返せば日本という国で、スマホという製品に対する関心がそれくらい高かったとも言える。

僕は比較的こういう分野に詳しい人間だが、例えばMNPを駆使した安売り情報は、スマホにあまり興味がない人でも異常に詳しい人がいた。何故かと言えば、それがお金になったからだが、そのお陰で『盛り上がっていた面』はある。善悪の話は別として。

そういう人達は、0円スマホの消滅で旨味がなくなったので手を引く。
キャッシュバックなどのお祭り感がなくなったことで、不必要に購入を煽られることもなくなった。これがあるべき姿かもしれないが、結果として、

スマホへの関心は低下した

と僕は思う。
コモディティ化したスマホは、見た目でそれほど区別は付かないし、例えば2年前の機種と比較して劇的に早いわけでも、出来る事が増えたわけでもない。僕は今でもiPhoneを毎年買い替えているが、以前のように、

「おっ、新しいiPhone買ったの?いいな~」

なんて言われることはなくなったし、僕自身としても手に入れてセットアップするまでを除ければそれほど感動はない。それくらい慣れてしまった。

『0円スマホとキャッシュバックという祭り』が終了した結果訪れたのは、正常化して平和が訪れたというより、元々薄くなり始めていた関心が、一気に低下しただけなんじゃないかと思う。

さらに言えば、本当に安さを求める人には、1〜3万円程度の安価なスマホ(格安スマホ)も選択肢として増えて来た。キャリアが販売する端末を値下げさせる意味は今や薄くなったとも思う。

終わりに

日本は2000年頃から携帯インターネットが普及し、世界一といっていいくらいモバイルデータ通信や通信端末が進化していた。

行きすぎたが故に、ガラパゴス化なんて揶揄されたりもしたが、21世紀はモバイルがトレンドというのは間違いないわけで、その中心には携帯キャリアと端末メーカーが存在した。

その源泉には技術力などもあったかもしれないが、0円端末などが原動力となり、短期間で最新端末に置き換わって行った影響も大きかったと思う。そうでなければ、古い端末や技術を長々とサポートする事になり、新しい事をやる障壁となり、それは最終的にはコストとなる。

別に今ので困ってないけど、『安いなら買い替えよう』

が、

別に今ので困ってないから、『そのまま使おう』

というムードに変わった事は、短期的には端末価格が高くなった程度の話だが、長期的には技術やモバイル業界全体の停滞を招くような気がしてならない。

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