こんにちは。元auショップ店員のぽんイケ(@Pon_ike002)です。
今や生活必需品となったスマホ。最新機種への機種変更や、お子様に新しく持たせてあげたりなど、店舗で契約をすることも多いと思います。
その際に請求される「頭金」に関して、疑問を持ったことがある方も多いのではないでしょうか。
- auショップで請求される頭金って何?
- 頭金は絶対に払わなきゃいけないもの?
- 頭金がかからないお店はあるの?
そこでこの記事では、元auショップ店員のぽんイケがauショップ店頭での頭金に関して、以下の内容を徹底解説します!
- 頭金とは何か
- なぜ頭金が存在するのか
- 2021年現在の頭金の現状
記事内で、実際の店舗に行ってわかった現状の頭金調査結果も公表していますので、ぜひ最後までお読みください。
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auショップの頭金とは
今まで、auショップ店頭で「頭金」の支払いを求められた方も多いのではないでしょうか。
昔は無かったのに、ある時期から急に支払いを求められるようになった「頭金」には、少し違和感を感じたかもしれません。
あなたのその違和感、間違いではないですよ!
実は携帯ショップでの「頭金」は、一般的な意味とは実態が異なるのです。
一般的な頭金とは以下のようなもの。
頭金を払うことで、月々の割賦支払い額が減ります。
しかし、携帯ショップでの頭金は以下のようになります。
車の購入例とは違い、頭金を払っても「割賦支払い額」が減っておらず、実態としては元の価格にプラスされているのです。
これでは「頭金」と言うより、もはや上乗せの手数料と変わりありません。
携帯業界では、この方式を「頭金」と表記するのが一般的でした。
しかし、なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
それには以下のような理由が考えられます。
- 割賦支払いの上限額がキャリアによって決められている
- スマホ本体には「希望小売価格」がなく、価格は各ショップ(代理店)が自由に設定できる
- 「各ショップが設定した価格」と「割賦支払いの上限額」の差額は割賦には組み込めず、店頭で払ってもらうしかないため「頭金」と呼ばれている
携帯ショップはキャリアから看板を借りて、別会社(代理店)が運営している店舗です。
実は「店頭での価格設定の権限」と「割賦支払い上限額の設定権限」はそれぞれ店舗とキャリアで分かれているんですね。
これだと、消費者が「頭金」を単なる手数料と感じるのも無理はありません。
auショップはなぜ頭金を設定するようになったのか
ではなぜ各店舗が独自の販売価格を設定し、このようないびつな形の「頭金」を導入するようになったのでしょうか。
それは、昔に比べてショップ事業が儲からなくなってしまい、利益を確保する必要が出てきたからです。
元au店員が考える、携帯ショップの儲けが減った理由は以下の通り。
- MNPの数が全盛期に比べて激減
- MNP1契約獲得にかかる労力が数倍になった
- ショップで契約をする人が徐々に減ってきた
- スマホの長寿命化で買い替え(機種変更)サイクルが長くなった
- キャリアからのインセンティブや奨励金が下がった
上記の中でも特に影響が大きかったのは、MNPの減少です。
MNP獲得はキャリアが最も重視しており、インセンティブや奨励金もかなり高額でした。
MNP全盛期では、キャリアからの多額のインセンティブ・奨励金を原資とした高額キャッシュバックでの顧客の奪い合いが激化。
総務省はこうした状況を問題視し、その後はMNPへの高額キャッシュバックは禁止となりました。
しかし、そうなると困るのが携帯ショップです。
それまでの収入の大きな柱であったMNPが激減したことによって、その穴を他で埋めなければいけなくなりました。
そこで導入されたのが「頭金」です。
携帯業界は特に変化の激しい業界なので、代理店も生き残りに必死なんです。
- 利益確保のために会社にとって必要な収入源であること
- 「手数料」ではないこと
実際、au店員時代に頭金が導入された時には、この2点を運営会社から伝えられました。
au店頭での頭金は拒否・返金できるのか
頭金は拒否・返金できるのでしょうか。
結論から言うと、できない場合がほとんどです。
冒頭でも紹介した通り、携帯ショップでのスマホ本体には「希望小売価格」がなく、各店舗で端末代が異なること自体はOKとされています。
そのため、各ショップが設定した「希望小売価格」とキャリアがあらかじめ設定した「割賦支払い上限額」との差額である「頭金」は支払う必要が出てきます。
ただし、携帯ショップでの「頭金」の概念は初めにお伝えした通り、一般的な頭金の概念とは異なります。
以下のような場合には拒否・返金できる可能性もあります。
- 頭金を払うことで割賦金額が減るかのように案内された場合
- どの店舗でも頭金は存在すると案内された場合
- どの店舗でも本体代は同じと案内された場合
上記はどれも事実不告知に該当するため、初期契約解除の対象になる可能性があります。
少しでもおかしいなと感じたら、勢いで契約してしまわないようにしましょう。
頭金に対する総務省の見解
総務省も携帯ショップにおける「頭金」の概念は問題視してきました。
2020年11月10日には、総務省・消費者庁が共同で「携帯電話業界における「頭金」の表示や端末販売価格に関する注意喚起 ~携帯電話端末の購入を検討している方へ~ 」という声明を出しています。
上記の注意喚起の中で、総務省が問題視していたのは以下の3点です。
- 他の業界とは違い、あらかじめ決められた「割賦支払い額」への上乗せという意味で「頭金」が用いられている
- 端末代金に「希望小売価格」が無く、店舗によって価格が異なることが広く認知されていない
- 上乗せの「頭金」を減額することで「割賦支払い額」が安くなったり、他店よりも安くなっていると誤解を招くような表示
2024年12月現在は「頭金」を禁止とまではしていませんが、総務省の指摘を受けて廃止する店舗も増えてくる事が予想されます。
携帯ショップでスマホを契約する際には、他店との価格をしっかりと吟味した上で行いましょう。
実はもう0円がほとんど?auショップ頭金の現状を解説
今回改めて、2021年1月現在の「頭金」の現状に関して、近隣の6店舗に足を運び、調査を行いました。
調査結果は以下の通りです。
頭金 | |
---|---|
ショップA | 0円 |
ショップB | 0円 |
ショップC | 0円 |
ショップD | 0円 |
ショップE | 0円 |
ショップF | 22,000円 |
調査の結果、6店舗中5店舗が頭金を既に廃止していました。
しかし、とある店舗ではなんと22,000円の頭金が!
僕が働いていた頃でもここまで高い「頭金」はあまり見たことないかも……。
店舗での「頭金」は実質的に廃止の流れへと向かっているようです。
総務省の指摘通り、分かりにくく誤解を招くような概念だったので、元店員としても大いに賛成。
ただ、ごく稀に高額な「頭金」を設定している店舗もあるので、しっかりと他店と比較した上で契約しましょう。
元au店員が考えるショップの意義とは
コロナ禍での感染リスクや、未だ一部の店舗で「頭金」がかかる点を考えると、実店舗にはもうあまり価値がなくなっているのでは?
そう考える方も中にはいらっしゃるかもしれません。
しかし、実店舗には「オンラインショップにはない良さ」があります。
ここからは、オンラインショップと実店舗を比較した上で、元au店員が考える実店舗の価値を紹介していきます。
1.オンラインショップとの比較
コロナ禍の影響もあり、最近ではオンラインショップの利用も以前より増えてきました。
実店舗とオンラインショップの比較は以下の通りです。
実店舗 | オンラインショップ | |
---|---|---|
契約にかかる時間 | 30分〜2時間 (契約手続きによる) |
15分〜30分程度 |
営業時間 | 店舗により異なる | 24時間 |
操作説明等 | 対面での説明あり | 別窓口にて電話での対応 |
端末価格 | 店舗により異なる | オンラインショップ価格 |
プランや機種のコンサル | 対面での対応 | 電話相談あり |
以下に、利用者別のおすすめ利用店舗をまとめました。
- 契約内容や機種について理解があり、店員のサポートが必要ない場合
→24時間受付が可能で時間もかからない「au Online Shop」 - プラン内容や機種について、店員のサポートが必要な場合
→対面で疑問点が聞けて、安心して任せられる「実店舗」
スマホやプランに詳しい方は、実店舗を利用するメリットがあまりないかもしれませんね。
- 送料・頭金無料
- 公式ショップだから安心して購入できる
- 最新キャンペーンをチェック
2.実店舗に求められる価値
リテラシーの高い人にとっては、実店舗の価値は確かに低いかもしれません。
ただ、スマホや契約内容に詳しくない方にとっては、実店舗はまだまだ必要な場所なのです。
実際に4年ほど働いた僕が感じる実店舗のメリットは、以下のようなもの。
- 対面接客である
- プランや機種に関して、契約者の利用の仕方に最適なものを提案してくれる
- 契約者の理解度に合わせて説明してくれる
スマホなどの機械に疎い方にとって、分かりやすく説明してくれる店員がいる実店舗はやはり安心感があるようです。
携帯ショップでの契約内容などは特に複雑なものが多いので、対面で説明してくれるだけでも安心して購入できます。
さらに、スマホに関する操作や知識にも様々な専門用語が用いられるので、機械に疎い方にとっては直接相談できる店舗はやはり心強い存在です。
実店舗の強みは、やはり対面での説明やコンサルですね。
しかし現状では、顧客から求められている対面での説明やコンサルに関しては、残念ながらキャリアからのインセンティブ評価にほとんど影響を与えていません。
店舗の強みであり、顧客が最も求めるものに対して、キャリアもしっかりと報酬を支払う制度が構築されなければ、今後の携帯ショップはかなり厳しいものになるでしょう。
健全なショップ運営のためにも「顧客」「代理店」「キャリア」三方よしのビジネスモデルを今一度考え直す時期にきているのかもしれません。
終わりに
お店である以上、商売として利益の確保はやはり必要です。
しかし、利益さえ上げれば良い訳ではありません。
お客様から求められている価値で利益を上げるのが、商売において最も健全な状態であると僕は思います。
実は今回取り上げた「頭金」以外にも、お客様が求めるものとキャリアから要求されるものとのギャップに悩んだことがよくありました。
- 店舗の存在意義
- 顧客が求めるもの
- キャリアからの評価制度
全てが合致してこそ、本来あるべきビジネスの形になると、実際に現場で働いて実感しました。
まだまだ改革の最中にある携帯業界ですが、少しずつでも変化していくことで、よりよい環境が整備されることを願います。
auでスマホを買うならオンラインショップがおすすめ
購入手続きはオンラインショップで行うのがおすすめです。
利用するメリットは、以下のようなものがあります。
- 24時間受付可能
- 送料無料(2,500円以上)
- キャンペーンが多い
- 送料・頭金無料
- 公式ショップだから安心して購入できる
- 最新キャンペーンをチェック
au最新キャンペーンページで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください!