Androidの急速充電規格『Quick Charge』をしってますか?
Androidスマートフォンの充電端子は、2017年現在充電端子は、micro-USBが主流で、徐々にUSB-TypeCに移行しているという状況だ。
このUSB-TypeCは従来よりも高速充電できるようにアンペア(電流)が、3Aまで対応しているが、さらに上位規格として『USB Power Delivery(USB-PD)』というものがある。
これは、AppleのMacBookシリーズで利用されている規格だが、もう1つ『Quick Charge』というものがあり、Androidの世界で急速充電といえば通常この規格を指す。
その『Quick Charge』で2017年現在主流の規格が『Quick Charge 3.0』というものなのだが、まだまだ対応製品は少ない。
スマホ本体はもちろん、充電器側となるともっと少ないのだが、今回『Quick Charge 3.0』に対応した、シガーソケット充電器のレビュー依頼をいただいたので紹介しようと思う。
Spigen『カーチャージャーF27QC』だ。
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Quick Chargeとは
Quick ChargeはQualcomm社が策定した急速充電の規格の名前で、対応端末と対応ACアダプタを併せて使用することで有効になる。
また、Quick Chargeは1.0~4.0まで規格上存在しており、基本的な考えとして後方互換を確保している。
機器名 | 電流(A) | 電圧(V) |
---|---|---|
Quick Charge 1.0 | 最大2A | 5V |
Quick Charge 2.0 Class A | 最大3A | 5V / 9V / 12V |
Quick Charge 2.0 Class B | 最大3A | 5V / 9V / 12V / 20V |
Quick Charge 3.0 | 最大3A | 3.6V~20V (200mV刻み) |
2017年4月時点では『Quick Charge 4.0』が既に発表されているが、対応機器という意味ではQuick Charge 3.0が最新と言える。
USB Power Delivery(USB-PD)や最近Anker社などが販売する高速充電技術『PowerIQ』などと何が違うのかと思うだろうが、一番大きな違いは電圧(V)をあげる事で急速充電を実現していることとなる。
そして、USB Power Deliveryと比較したメリットは、専用ケーブルである必要がないということになるのだが、電圧が高くなるとその分負荷は上がる。
Quick Chargeを使うなら、対応を謳っている製品を使うのがベスト
と思う。
また、Android向けのCPUであるSnapdragonプロセッサを製造するQualcomm社がQuick Chargeを策定していることもあり、Android機器での採用事例が多い。
Spigen『カーチャージャーF27QC』の概要
今回紹介するSpigen『カーチャージャーF27QC』の特徴は以下。
- 2ポート
- Quick Charge 3.0対応(1基)
- iSmart出力自動判別機能で、ポートを選ばず機器に合わせて最大出力で充電
- 差し込み時にはブルーLEDライトが点灯
- 過電圧、過電流、過充電を防止するICチップ内蔵しているので、デバイスと自動車を安全に保護
という辺りだ。
ちなみに価格はAmazonで定価2,490円、実売1,990円となっており少々値段ははるが、最大のポイントはQuick Charge 3.0ということになる。
これに対応しているシガーソケット充電器はほとんど存在しないので、特にAndroidユーザーにとっては魅力的な製品だと思う。
逆に、iPhone・iPadユーザー的には最大2.4Aでの急速充電にも対応しているので十分利用できるが、Quick Chargeに対応しているメリットがないので、やはりAndroidユーザー向けの製品だと思う。
そして、特に2ポートのカーチャージャーは大型になりがちで、シガーソケットに上手くはまらなかったり周りと干渉したりしがちだが、この製品は非常にコンパクト。
この為、基本的には車に付けっぱなしにするのが前提になると思う。
Spigen『カーチャージャーF27QC』の開封レポート
簡単に開封レポートを。
パッケージはSpigen社お馴染みの配色。
カーチャージャー本体とマニュアルのみ。
マニュアルは日本語にも対応。
これが、本体。コンパクトだ。
iPhone 6s Plusとの比較。
Quick Charge 3.0対応ポートは、USBコネクタの色やアイコンですぐ分かるようになっている。
Quick Charge対応機種で充電するとどうなるのか?
この製品はQuick Charge 3.0対応が目玉だが、僕は対応するスマホを持っていない。
というわけで、Quick Charge 2.0対応のXperia Z5 Compact(E5823)で試してみた。
注目は電圧だ。
通常ポートで充電
一般的な機器と同じく5Vで出力されていた。
Quick Charge 3.0対応ポートで充電
Quick Charge 3.0対応ポートだと9Vで出力される。
この時、やけに電流(A)が弱いなと感じたが、よく見るとXperia Z5 Compactが満充電の状態だった。
だが、電圧についてはポートによってハッキリ変わっている事は分かるかと思う。
iPhoneを充電するとどうなるか?
日本で一番普及しているスマホはiPhoneだ。
というわけで、iPhone 7の場合どうなるかを試してみた。
通常ポートで充電
一般的な機器と同じく5V/1Aで出力されていた。
Quick Charge 3.0対応ポートで充電
一般的な機器と同じく5V/1.5Aで出力されていた。
iPhone 7は付属の充電器は1Aだが、機器としては1.5Aまで対応していると言われているため、規格通りの動きと言える。
終わりに
シガーソケット接続の充電器は数多く存在する。
だが、どちらかと言えばiPhoneユーザー向けの製品が多いのは事実で、Androidでも使いやすい製品というのはわりと珍しいのだが、Spigen『カーチャージャーF27QC』は有力な選択肢になると思う。