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Appleの電子教科書は日本で広がるか。社会科からまず試してみては?

最近忙しくて情報収集が若干遅れ気味で、すっかり忘れていたが昨日Appleが開催したイベントで「iBookstore」での教科書提供と、作成ツール「iBooks Author」が発表された。

日本では電子教科書どころか、電子書籍すらまだ立ち上がったとは言えず、iBooksも実質的にはほとんど使えない。なので現状は「外国の話」となってしまう。ただ、作成ツール「iBooks Author」の無償提供というのは面白い試みで、一般ユーザーが電子媒体であれば簡単に本を作成し、出版できるという事に繋がるようになるかもしれない。

一昔前にケータイ小説なんてのが流行って、そこから書籍化するものも出てきたが、今度はiBookstore発のものが書籍化なんてならないだろうか。そういうものが増えれば傍目から見ると牛歩戦術で、何とか今の状態を少しでも長らえようとしてるように見える出版業界が、重い腰を上げざるを得ない状況を作るようになるかもしれない。

この記事の掲載内容は、2020年12月24日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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ただ、この電子書籍ってのは賛否両論ある。

紙には紙の良さがある

と言う話はよく聞くし、それは理解できる。紙の書籍を見て学習してきた我々のような世代はそういう考えに行きつきがちだ。なので、電子書籍に対しても本当は紙がいいけど、保管スペースや持ち歩きの都合上と言う、どちらかと言えば「便利だから」というイメージを持ってる人が多い気がする。僕なんてまさにそれで、広大な保管スペースがあって探すのが楽なら紙の本の方がいい。

でも、今の子供達というのは生まれた時から当たり前のようにコンピューターが存在して(ここで言うコンピューターはパソコンに限らない)、それを使って育っている。モニタ上で文字を読むことに抵抗がないこれからの子供って、むしろ紙の本を読むことの方に違和感を感じる子も出てくるんじゃないだろうか。そして、これからはもっと増えるんじゃなかろうか。

紙には絶対出来ないが、電子書籍ならできる事に動きのあるものを見せたり、最新情報を随時配信できる事がある。例えば、数学の教科書とかは電子化のメリットが見えづらいが、社会・理科なんての向いている気がする。
文章内の人物をクリックするだけでその説明が出てくるとか、文化史面でも代表的芸術作品だけじゃなくて全部閲覧出来るようにしたら、興味や驚きを持つ人の数は全然違うと思う。今でもそういう事は出来るが、紙の教科書で興味を持った子がパソコンとかで検索する形だろうし、それってよっぽど興味がないとやらないと思う。

僕は高校時代まで日本史が大好きで得意科目でもあったが、最後の方って単語を覚える暗記科目になって面白くなくなった。大人になって色んなところに行って、「あの時覚えたやつはこれだったのか~!」なんて事もたまにあるが、正直ほとんど忘れている。当時(15年くらい前?)はネットなんて一般的じゃなかったし、実際に足を運ぶか図書館とかで見るくらいしか出来なかったので、ネットで調べれば情報が閲覧出来る今の子供は羨ましいがこれもまだ片手落ちという感じ。

歴史の面白さ、学ぶ重要性を伝えるのが教科書の役割だと僕は思っている。だが、はっきり言って紙の教科書は実現できていない。例えば僕が歴史好きになったのは、小学校の先生が歴史のアニメビデオを授業でよく流していたからだ。きっかけは学校だが、教科書が面白いなんて思ったことは一度もない。
が、歴史アニメと同じような事が電子教科書なら実現できるはずだし、もっとよい方法があるかもしれない。電子教科書にはそういう余地がまだまだある。

電子教科書は電子書籍の最終系とも言えるものだろうが、何も全部を一度に電子化する必要はないと思っていて、一部の科目からでも導入してみて欲しいものだ。とはいえ、電子教科書は時間がかかりそうなので、通信教育の分野で積極的に活用して、教科書に逆輸入的なノリになってくれると面白いと思うのだが、難しいのかな。
多分事業計画レベルでは既に始まってそうだが、ベネッセ辺りに頑張って欲しいなぁ。

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