僕は長年タバコを吸っていた。
特にWEBで知り合った人にそれを言うと「意外」・「似合わない」ってよく言われたが、何度かのプチ禁煙も経つつ結局10年以上吸い続けていたと思う。
特にうつ病になってからは、現実逃避・ストレス発散の意味もあっただろう。ただ、何となくタバコをのんびり吸うというのが好きだったし、特別やめなきゃいけない理由もないので吸い続けていた。
だが、2015年10月くらいを境に徐々に減らし、最近はほぼ吸わなくなった(禁煙治療などはやっていない)。そこにはいくつかの理由がある。
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タバコの臭いは嫌いだがタバコが好き
僕は喫煙者だが、昔からタバコの臭いは嫌いだった。なので、
- 1人暮らしの時も基本的には部屋では吸わない。吸っても換気扇の下
- 吸う本数は平常時は1日5・6本(3日で1箱くらい)
- わりと気軽にタバコはやめる
- タバコ嫌いな人の前では吸わない
- 喫煙ルーム・喫煙車両は大嫌い(車で吸うとか論外)
- 基本的に仕事中だけ吸う
という、喫煙者にしては変わった吸い方をしていた。「それでなんでタバコ吸ってるの?」と言われることも実際多かった。
実際一番好きなのは、公園みたいなだだっ広い所でゆっくり吸うことで、狭い喫煙ルームとかで身を小さくしてまで吸いたいとは思わなかった。
だが、メリットが一応あったから吸っていた。一番大きいのは偉い人と喋るツールとして便利だったという事。
喫煙のメリットはコミュニケーションツールとしての「タバコ」
喫煙者には比較的年配の人が多い。
僕は今(2016年1月現在)36歳なので、僕より年上となると会社などでそれなりの役職についた偉い人が多い。そして、これはシステム業界特有かもしれないが、全体的に今でも喫煙者が多い(恐らく残業などが多くストレスがたまりやすいからだと思う)。
そうなると、オフィスでは出来ないちょっとした雑談をタバコを吸いながら出来るというメリットがある。今や、デスクでタバコを吸えるような会社は皆無だ。大抵の会社は、喫煙ルームなり、主に屋外にある灰皿でタバコを吸う。その場では年齢も立場も関係無い。
これが色々便利だった。
タバコを吸うメリットがなくなった理由
これが数少ない仕事面でのメリットだったのだが、最近は偉い人でも非喫煙者または禁煙した人が多くなった。
寧ろ何となくだが、社会的地位の高い人ほどタバコは吸わなくなっているという傾向の方が強いように感じる。そうなると、メリットが消失してしまう。
さらに、喫煙者の方なら感じない日はないと思うが、タバコを吸うのは実に肩身が狭い。
マナーの悪い喫煙者と同類と見られるのが嫌
たかが10年ほど前と比べても、タバコを吸うのは非常に難しくなった。
- 市街地の多くは路上喫煙が条例で禁止に
- にも関わらず、灰皿などタバコを吸える場所が激減
- 結果として数少ない灰皿や、喫煙所に人が群がる
という状況。喫煙者を閉め出した結果、公園に喫煙者が大挙し、子供が遊べなく無くなったり、近所から苦情が出るという事態も発生していると聞く。
この為、多くの人が携帯灰皿を持つようになったのだが、携帯灰皿を使えば何処でもタバコを吸っていいと思っている人が多すぎる。あれは喫煙者から見てもマナー違反だと僕は思う。
で、その結果として益々タバコを吸う場所が減り、喫煙者に対する目が厳しくなっている。
- 喫煙所を増やせば、苦情が出る
- 現状の喫煙所にも苦情が出ていて、どちらかと言えば減る傾向
もはや行政としても手が出しづらくなっていると思う。で、そういう状況を見ると、マナーの悪い喫煙者と同じように見られるのも嫌だし、何より色々面倒だなと思うようになった。
嫌煙家の発言がウザイ
2016年現在、タバコを吸うことは悪い事という風潮がある。
「タバコ吸っただけで嫌な顔をされる」くらいの経験は喫煙者なら誰しも経験したことがあると思うが、そういう風潮もあってか近年は喫煙者をやたらと叩く人が増えた。基本タバコを吸うメリットなんて無い以上反論は難しく、非常に叩きやすい案件というのも根底にはあるだろう。
まあ確かに健康によくないのは間違いないし、特に僕みたいに子育て中であれば少なくとも子供のいるところで吸わないようにするくらいの配慮は必要だろう。特に飲み会とかで髪の毛や服にタバコの臭いが染み付くのが嫌という気持ちも分かる。
ただ、声を大にして言いたいのは、成人がタバコを吸うことは合法だし、少なくとも認められた場所で吸うのはマナー違反でもなんでもないって事だ。
それなのに、
- 合法的に設置された喫煙所で吸ってもやめろと言う
- やめて欲しいとだけ言えばいいのに、怒る・うんちくを述べる
特に、タバコ吸っただけで鬼の首を取ったように怒る人が多いのにはうんざりした。僕はそういう場では必要以上に空気を読むので、僕自身が言われた事はほぼないが、見聞きすることは実に多い。
あれ、言いたい人の気持ちも理解できるが、本当に気分が悪い。
終わりに
というわけで、妻が望んでいる・子供の事を考えてなどの理由もあるのだが(今までも自宅では吸ってない)、どちらかと言えば色々面倒くさくなったという理由で、タバコをやめる事にした。
こんな理由なので「禁煙しました!」という程強いものではなく、ふとした時にもらいタバコくらいはするかもしれない。これくらいのノリでタバコとは付き合った方がいいのかもしれない。
理想論を言えば、喫煙者は昔に比べて肩身が狭いのは分かるが今のルールを守って欲しいし、非喫煙者はそういう喫煙者を必要以上に叩かないで欲しい。だが、今の世の中を見るとそれは難しいように思う。