自宅の固定回線(光)は何を使っていますか?
多くの方は、NTTのフレッツ光(または、ドコモ光などの光コラボサービス)と答えるのではないかと思う。
2015年からフレッツ回線の卸売り(光コラボ)が始まり、ドコモ光・SoftBank光など、携帯事業者とのセット割(いわゆる、携帯と固定のセット割)が激増した。
このため、
- ドコモユーザーはドコモ光
- auユーザーはauひかり(またはスマートバリューが組める回線)
- SoftBankユーザーはSoftBank光
と、大手3キャリアは棲み分けが進む結果となっている。
過度な契約縛りは柔軟性が低くなるデメリットがあるものの、価格面だけで言えば固めた方が圧倒的に安くなる。
だが、僕はというと、
ドコモユーザーなのに、固定回線はauひかり
という構図だった。
これは、過去の名残と契約縛りの関係で、2018年4月にはドコモ光に切り替えるのだが、約5年使ったauひかりは、抜群の安定感とスピードだった。
正直「ドコモ光に切り替えて、今と同じ品質だろうか?」と不安になるくらいだ。
5年使ったauひかりの良さを紹介しようと思う。
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auひかり最大のメリットは『スピード』
我が家にauひかりを導入したのは、2013年の話だ。
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契約内容としては、
- auひかり ホーム(戸建てタイプ)
- プロバイダーはSo-net
- 2015年から『ずっとギガ得プラン(3年縛り)』を導入
という感じになる。
当時はドコモでiPhoneが発売されて間もない頃で、僕は、
- 電話はドコモ
- スマホ(iPhone)はau
という2台持ちだった。
なので、通信費削減のため、auひかりとスマートバリューを導入するのが目的として大きかった。
しかし、5年間のうちに、通信環境は随分変わった。
固定回線(特にフレッツ光)の速度低下が問題になる
モバイル回線(LTE)は固定回線に匹敵するスピードと安定感を有するようになった反面、固定回線は通信速度の低下が問題になっている。
- インターネットテレビや動画配信サービスが普及し、固定回線のトラフィックが激増している
- 2015年の光コラボサービスの開始で、ユーザー数が増えた
なども要因の1つと思うが、大きいのはフレッツ光ユーザーの大半は、PPPoEという古い通信方式を採用していることが上げられる。
僕の知り合いでも、特にフレッツ光+OCNユーザーは、
- 夜間(21時頃)はストレスたまるレベルで遅い
- LTEの方がよっぽど早い
という声はよく聞いていた。
フレッツ光が『遅い』といわれるようになった本当の理由
誤解のないように少し細かいことを解説しておくと、フレッツ光は対応プロバイダ(ISP)が、PPPoE接続(IPV4)のみしかないから遅いわけではない。。
フレッツ光自体はIPv6(IPoE接続)をかなり前から始めているが、IPV6対応しているプロバイダーがまだ少ない、というのが正しい認識となる。
これは、NTT法の関係でISP事業ができないNTTは、
ナローバンド時代のダイヤルアップ接続方式であるPPPの後継として、ISPが容易にアクセスできるように、PPPoE(トンネル方式)を用意した
という歴史的経緯があり、そう簡単にISPも切り替えられない事情がある。
これらを総合して、フレッツ光は遅いなんて話になっているのだが、フレッツ光網(回線)と、ISP(プロバイダー)の問題は本来分けて考える必要がある。
だが、auひかりは後発であることと、ユーザーが少ないことを逆手にとって、ISPも含めて素早くIPv6へのシフトを進めた(2011年頃からの話)。
auひかりはIPv6対応をいち早く推進した
実際、auひかりを使っていた5年間で、
- スピードが遅い
- 繋がらない
なんて思ったことは1度もない。
時々通信速度は測定していたが、概ね200Mbps程度で安定しており、通信サービスに対する不満はゼロだった。
この記事の作成に当たって、スピードを計測を行った結果が以下だ。
特筆すべき点は、
- 全ての時間帯で、ダウンロード速度が『300Mbps』以上
- 通信が混み合う時間帯(21時〜24時頃)は、アップロード速度が低下する
といった感じだ。
とにかくダウンロード(下り)は抜群に速い
これは有線LANでの結果だが、無線LAN(Wi-Fi)でも、概ね150Mbps程度は常時出る。
理論値上の最大速度は『1GBps』なので、この速度はかなり速いと言って良いかと思う。
auひかりは自社網とNTTフレッツ網(ダークファイバー)の2種類
技術的な詳しいことは把握できていないが、auひかりは大きく分けると2種類の回線がある。
- KDDIが敷設した光ファイバー(自社網)
- NTTのフレッツ光網を間借りしたり、ダークファイバーを利用する
の2つだ。
僕が住む岡山県倉敷市の場合は、恐らく後者だと思われる。
理由は、2013年に現在の家へ引っ越してきたとき、NTTのフレッツを利用しており、auひかりへの切替時は、
- フレッツ光のケーブルをそのまま利用
- 新たなケーブルの引き込み無し
- 変更したのは、回線終端装置のみ
- 工事担当はNTTの人
という感じだったからだ。
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このことからいえるのは、
auひかり回線は、実質NTT回線だが、1回線で収容するユーザー数が少ない
ということだ。
サービスの認知度から見ても、やはりフレッツほどではない。
岡山県倉敷市の場合、NTTフレッツの次に強いのは、中国電力のメガエッグなので、auひかりはかなりマイナーなサービスといえる。
つまり、ユーザーが少ないので、回線は常に空いており、スピードが速く安定していることになる。
繰り返しになるが、5年間使っていて、遅いとか繋がらないなんてことは1度もなかったので、安定感は抜群だった。
auひかりはIPv6通信に『標準対応』
フレッツ光や光コラボでは、ユーザーが増えてきており、IPV4にしか対応出来ないPPPoE対応プロバイダの速度低下が目立つため、IPv6対応したIPoE接続サービスが増えて来ている。
- フレッツ光の『v6オプション』
- GMOとくとくBBの『v6プラス』
などがその代表格で、僕もドコモ光導入のタイミングで、IPv6を導入するつもりだった。
auひかりは対応していない、または別途申し込みが必要と思い込んでいたからなのだが、
auひかりはいつの間にかインターネットがIPv6接続に標準対応していた
逆に言えば、フレッツ光・光コラボは何らかの手続きを行わなければ、IPv6には対応されない。
これを知ったときは驚いた
- ホームゲートウェイ(auひかりのルーター)の自動アップデートで勝手にIPv6対応
- 追加料金や申し込みは不要
要するに、auひかりはIPv6インターネットサービスがほぼ標準になっている。
なので、いつ切り替わったのか分からないのだが、いつでも早くて安定している理由はこれだったのか、と妙に納得した。
ドコモ光と価格比較すると、割高感のあるauひかり
そんな感じで、約5年間利用してきたauひかりだが、月額5,390円(3年契約・税込)という金額は、比較すれば割高感も出てきていた。
僕はドコモユーザーなので、ドコモ光に切り替えれば、無条件で1,000円程度安くなる。
さらに、僕はdカード GOLDを所有しており、利用料金の10%がポイント還元される。
現在のパケットプラン(シェアパック10)で比較すると、以下のようになる。
auひかり | ドコモ光 | |
---|---|---|
月額料金 (税込み) | 5,390円 | 5,720円 |
セット割引 | なし | -1,320円 |
ポイント還元 | なし | 400ポイント |
合計 | 5,390円 | 3,960円 |
差額は毎月1,430円なので結構大きい。
ただ、ネット回線は安かろう悪かろうでは話にならず、安定感、特に実用的なスピードで『常に』使えることは重要だ。
- 5年間使って、安定実績のあるauひかり
- ユーザー数が多く、安定感には欠けそうだが、価格は安いドコモ光
どちらにするかは非常に悩ましい部分だ、、、
だが、変更するなら『ずっとギガ得プラン(3年縛り)』が終わる、2018年4月しかないので、思い切って変更することにした。
契約したのは、『GMOとくとくBBのドコモ光』サービスだ。『v6プラス』というサービスがあり、IPV6(IPoE方式)インターネットサービスに対応していることが選定ポイントだが、ドコモ光にした理由は、
理由は価格以外ない
auひかりの欠点・不満はないのか?
というわけで、2018年4月でauひかりを解約し、ドコモ光を契約することにした。
こういうことを書くと不満があったのかと思う方もいるだろうが、
不満・欠点はゼロ
と言い切れる。
ただ、1つ申し添えておくと、僕は問題無いのだが、2018年3月以降auひかりを契約する方は注意点が1つある。
ネットでも議論になったので、ご存じの方もいるかもしれないが、
2018年3月以降に解約すると、撤去費『2万8800円』が必要になる
ということだ。
詳しくは以下の記事で事情も含めて詳しく解説されているのだが、
抜粋すると、
- 対象は『auひかりホーム』のみ(戸建て)
- 設備の残置を選択しても、維持管理費が発生する
- 撤去しない場合は、維持管理費の実費を負担する必要がある
ということだ。
基本的な考え方として、携帯回線と異なり、固定回線を2年毎とかで変更する人は珍しい。
工事を伴うなど、手続きが非常に面倒なことが大きな理由となるため、契約するのであれば長期契約を前提にした方がよいと言うことだと思う。
僕も、auひかりを契約した2014年当時、
- 総務省の指導で、一括0円など格安販売が規制される
- iPhoneの投入が遅れる、LTEエリア整備も遅れるなど、後手後手だったドコモの復活
なんて将来は予測していなかった。
「余程のことがなければauひかりは解約しない」と思っていた。
解約時の撤去費用は確かにデメリットだが、解約しなければ関係ないし、auひかりのサービスレベルは高いので、特にauユーザーなら解約する必要はほぼないと思う。
その上で選択してほしい。
終わりに
モバイルデータ通信の高速化で、一般家庭が固定回線を契約するメリットは徐々に低下している。
特に一人暮らしの人は、スマホのLTE回線だけというのがもはや普通なので、今後もこの流れは変わらないだろう。
では、敢えて固定回線を契約するメリットはなんなのか?
それは、
- 安定した高速通信
- 通信量をあまり気にせず使える
ことにあると思うので、逆に言えば遅くて不安定な固定回線は価値がない。
auひかりはauユーザー以外が契約すると、価格メリットは薄いのだが、それでも固定回線としては理想的なサービス品質だった。
auユーザーなら契約して損はないし、ドコモ・SoftBank・格安SIMユーザーでも、安定した高速回線が欲しい人にはauひかりはおすすめできると感じている。
光ファイバー固定回線選択時の、参考になればと思います。
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