携帯電話キャリアが発表する料金プランは、
- データプランとセットで5,000円以下となるプラン
- 大容量データ通信プランで1GB単価を安くする
- 音声通話は『定額』
というのがここ数年の傾向だ。
そして2017年にはいりようやく新しい流れが生まれた。ドコモが2017年5月24日から導入する、
月額980円の『シンプルプラン』
だ。
待望のプランとも言えるが、その内容や疑問点を紹介しようと思う。
目次
『音声通話定額』が前提の料金プラン

docomoが2014年に『カケホーダイ&パケあえる』を合い言葉に新プランを導入したことを皮切りに、携帯キャリアの料金プランが大きく変わった。
それまで主流だった、980円の音声プラン(基本プラン)に約6,000円で7GBというプランから、音声通話定額と大容量パケットを家族でシェアするプランが主流となった。
ただ、この時音声定額を歓迎する声が上がる一方で、電話をほぼ使わない人にとっては値上げだという声も多かった。
実際僕はドコモユーザーで、かけ放題プランを契約しているが、電話の利用頻度は少なく、元を取っている月の方が少ないと思う。
カケホーダイライトというプランがその後登場したが、電話利用を前提にしている前提で気に入らない。
で、ようやく登場したプランが、今回登場したシンプルプランだ。
docomo『シンプルプラン』の特徴

docomoが発表した新プラン『シンプルプラン』の特徴は以下。
- 月額980円
- 家族向けのシェアパック専用プランで、1人向けのデータパックでは契約不可
- 家族内は通話定額
- それ以外の通話料は『20円/30秒』
- 携帯(ガラケー)でも契約可能
新プランだが、ほとんどの方はどこかで聞いた事あるようなプランだろう。
- SoftBankの『ホワイトプラン』
- auの『LTEプラン』
と基本的な考え方は同じで(同一キャリア内の通話定額がないことが違う)、さらに言えばdocomo自身がかつて提供していた『タイプXi』と同じと言える。
では、なぜdocomoが今更このプランを導入したのか。
1つは音声通話をほとんど利用しない人、待受中心の利用を前提とした人に向けたプランを提供する事だろう。
もう1つは、他社の優位点を潰し、シェアプランへの誘導を加速させることだと思う。
新プランで加入出来る980円の基本料金

au・SoftBankは旧プランと言えるホワイトプランに、2017年現在でも契約可能だが、それは旧プラン(データ通信が7GBのプラン)でのみ利用可能となっている。
つまり、
- SoftBankの『スマ放題』
- auの『カケホとデジラ』
などの新プランでは契約が出来ない。
実は、両キャリアは新旧プランを並行して受付していた。店頭での勧誘も、
音声通話を利用しないなら、うちの方が安いですよ
なんてことを結構言われた。
というのも、docomoは従来から旧プランへの新規受付は廃止していたので、この話は嘘ではなかった。
で、docomoが同種のプランを発表することは、
- 他社の優位点を潰し
- 自社顧客の要望に応える
という2つのメリットがある。
結構したたかなプランだと思う。
ドコモユーザーにとってのメリットは?
僕はドコモユーザーでありシェアパックを導入しているので、このプランを導入する条件を満たしている。
で、実際に契約したいかと言えば、
ものすごく契約したい
といっても、カケホーダイを契約しているメイン回線ではなく、カケホーダイライトを契約しているサブ回線でだが。
カケホーダイライトは1,700円、シンプルプランは980円。変更するだけで月720円も安くなるのだから利用しない手はない。
- 子供用の回線
- 電話は全く利用しない回線
なんてものでも実は便利だ。
特に子供用の回線は、ほぼ家族向けなので、980円と安価かつ家族通話は無料というのは大きなメリットがある。
※『キッズケータイプラス』という月額500円の同種プランがあるが、対象機種が限定されていた
MVNOに対抗できる隠れたサービスだとも思う。
子育て応援プログラムを開始し、家族での契約を前提としているドコモらしい施策と言える。
シンプルプランでも月々サポートは適用対象になるのか?
ただ、2つ気になる事があり1つは、
シンプルプランでも月々サポートは適用対象になるのか??
ということ。
2017年5月現在は撤廃されたが、かつてはシェアパックの容量毎に月々サポートを減額 or 対象外としていたのでそこは気になる。
公式ページでは2017年5月時点ではまだ提供されていないプランであるため、月々サポートの対象外というように読み取れるが、こちらについては念のためインフォメーションセンターに確認してみた。
回答としては、
シンプルプランでも月々サポートはそのまま適用される(新規・機種変更・契約変更)
ということだった。
実際に始まってみなければ分からない面もあるが、2017年6月から適用する場合、月々サポートが解除となるならそのような案内が出るはずなので、申し込んだ試してみようと思う。
指定外デバイス利用料とは?

もう1つ気になるのは、「指定外デバイス利用料」というもの。
これについては、
- docomoが販売したスマホ(SIMロック解除済含む)
- 他社が販売し、SIMロック解除したスマホ
- SIMフリースマホ
については全て対象になるものの、タブレットやWi-Fiルーターを接続すると指定外デバイス利用料が発生するようだ。
つまり、とりあえずスマホで使うならOKと覚えておけば良さそうだ。
終わりに

『シンプルプラン』の発表を聞いて思ったこと。それは、
携帯キャリアのプライスリーダーがドコモになった
ということだ。
2014年のカケホーダイ&パケあえるプラン発表以来、携帯キャリアの料金はドコモがまず発表し、他社が追随する流れとなっている。
かつてはSoftBankやauが主導していた部分だが、今やすっかりドコモにお株を奪われた感もある。
敢えて言えば2016年9月にSoftBankが発表した、大容量パケットプラン『ギガモンスター』くらいだろう。
大手3社の料金プランはチキンレースの状態であり、何か発表してもすぐに他社が追随し横並びとなる。だが、今回の施策はドコモにしかできないものとも言える。
何故なら、他社はシンプルプランと同種のプランを旧プランとして残しているからだ。
- 他社は追随するのか
- 追随したとき、旧プランの扱いはどうするのか
この辺りに注目すると面白いと思う。


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