2019年6月1日から提供開始された、ドコモの新料金プラン「ギガホ・ギガライト」は、「分離プラン」と呼ばれる端末(スマホ)と回線を分離した料金プランだ。
2019年3月5日に総務省が、「携帯電話料金の引き下げに向けた電気通信事業法の改正案」を閣議決定したことに伴う対応で、ドコモに限らず今後全ての通信キャリアに適応されるルールとなる。
そう、分離プランは「携帯電話料金の引き下げ」を目的としている。
であれば、既存プランである家族シェアを中心とした「カケホーダイ&パケあえる」より安くなるのかが評価基準になる。

この記事では以下を紹介する。
- ドコモ分離プラン「ギガホ・ギガライト」の概要
- 分離プランを契約する際の注意点
- 既存プラン「カケホーダイ&パケあえる」の扱い
- 既存の分離プラン「docomo with」の扱い
- 我が家では安くなるのかをシュミレーション
- 5Gプランに対する考察

目次
ドコモ分離プラン「ギガホ・ギガライト」の概要

ドコモ分離プラン「ギガホ・ギガライト」は、2019年6月1日から提供開始した、新料金プランだ。
携帯電話が本格的に普及した2000年頃から、料金プランの仕組みは大きく分けると変わっておらず、以下の内容だった。
- 基本プラン(通話プラン)
- 通信プラン(ギガ)の容量
- インターネット接続サービス(iモード・SPモードなどiSP料金)
- 各種オプションサービス
スマホ時代に入り基本プラン・通信プラン・インターネット接続サービスは必須になったので、加入しない人は皆無。
しかし、「選択できるような体裁」だから、料金プランが複雑化していた。
ドコモ分離プラン「ギガホ・ギガライト」は、このように複雑化した料金プランや選択肢をなるべく統合し、シンプルな体系にしたことがポイントとなる。

その結果残ったのは、以下の4プラン。
- ギガホ
- ギガライト
- ケータイプラン
- キッズケータイプラン
ケータイプランはいわゆる「ガラケー」専用プラン、キッズケータイプランも12歳以下の子供専用なので、実質的にギガホ・ギガライトの2択になった。

通信量が多い人は「ギガホ」、それ以外は「ギガライト」
「ギガホ2・ギガライト2」とは契約解除料の扱いが違うのみでプラン内容は同じ


そのように思うかたもいるかもしれない。
実は、ギガホ・ギガライトは提供時期によって2種類のプランが存在する。
- 2019年9月30日まで提供されていた「ギガホ」
- 2019年10月1日以降に提供されている「ギガホ2」
「2」という名前が付与されているのだが、違いはたった1つ。
契約解除料が1,000円か無料。
これは、2019年10月1日の改正電気通信事業法に合わせた対応なので、2019年10月1日以降に新プランに契約した人向けとなる。
ドコモの対応は以下のようなものだ。
- 2年契約プランは「解約金を1,000円」に値下げ
- 定期契約なしプランは月額料金を大幅値下げし、2年契約プランとの差額は「170円」に
- 「dカードお支払割」を新設し、定期契約なしプランでもdカード・dカード GOLDで支払うと「170円割引きで2年契約プランと同額」になる
契約ではなく、自社カードを活用することで、「ドコモ商圏から離れづらくする」という囲い込みを行った。
このように書くと「うがった見方」に捉えられるが、既存ユーザーにもメリットはある。
基本ドコモを解約する気はなくても、特にデータ通信回線は何らかの事情で不要になって解約することもあるからだ。

- 年会費永年無料
- ドコモ料金をdカード払いで2年縛りの違約金1000円が0円に
- dカードを実際に使った感想はこちら
2020年からは「ギガホ増量キャンペーン」でデータ通信無制限へ近づく

さらに、2020年に入り「ギガホ増量キャンペーン」を開始した。
従来データ通信量が「30GB」だったものを、「60GB」へ増量するキャンペーンだが、終了期限が定められておらず、おそらく無期限になると思われる。
というのも、「60GB」はかなり意味があるからだ。
- auは「データ通信無制限」
- SoftBankはSNS・動画はカウントフリーで、さらに「50GB」
60GBもあれば大多数のユーザーは使い切れない
という試算のもとで決まった数字だろうし、2020年春に開始する「5Gプラン」への移行も意識したものであるのは間違いない。
その証拠に、5Gの料金プラン「5Gギガホ」は、キャンペーンとしてだが「データ通信量無制限」となっている。
これが「格安SIM」との差別化ポイントにもなるだろう。

「スマホおかえしプログラム」とは分けて考えよう

ちなみに、2019年6月1日からもう1つ新しいサービスが始まった。
「スマホおかえしプログラム」という、月々サポート・端末購入サポートに変わる新たな端末販売方法だ。
36回分割払いと端末返却が適用条件となる「スマホおかえしプログラム」は、同時に導入されるだけで、相互に直接的な関係はない。
- 「スマホおかえしプログラム」の端末購入に、「ギガホ・ギガライト」の契約は不要
- 旧プランのままでも、「スマホおかえしプログラム」での端末購入は可能
- docomo with回線でも旧プランを維持すれば、「スマホおかえしプログラム」での端末購入は可能(毎月1,500円引きも継続)
この3点は覚えておこう。

色々議論はあると思うけど、僕はこの新しい購入方法が成功して欲しい!
「ギガホ・ギガライト」を旧プラン・他社と比較したメリット

では、ドコモ分離プラン「ギガホ・ギガライト」を契約するメリットはどこにあるのか?
僕が考えるメリットは、以下の4点。
- 料金プランの選択肢が減り、実質2択でシンプルになった
- テザリングは無料
- ギガホは通信制限になっても1Mbpsで通信可能
- 「指定外デバイス利用料」の概念がない
- 割引方法も分かりやすくなった
- 「dカードお支払割」で解約金が0円に(2年縛りがなくなる)
実は、移行するタイミングさえ間違わなければ、あまりデメリットはない。
ただ、通信容量が増えるなど、利便性は上がるけど、たいして安くならないと思っておいた方が幸せになれるということだろうか(笑)


プランをパッケージ化し、基本プラン(通話プラン)を「オプション化」

基本プラン・通信プラン・インターネット接続サービスが1つになったのだが、これは従来プランで言うと以下が統合されたイメージとなる。
- 基本プランは「シンプルプラン」
- 通信プランは「データパック」、「シェアパック」
- インターネット接続サービスは「SPモード」
通信プランについては、30GBまで通信出来る「ギガホ」、それ以外の「ギガライト」となったが、基本プラン(通話プラン)をオプション化したことが特徴だ。

これは、近年のスマホユーザーはLINEやFacebookなど様々な通話方法があるため、「電話」を使わなくなっていることが関係している。
このため、電話料金は従量課金(30秒20円。家族間通話は無料)を基本とし、通話定額をオプション化した。
オプション名 月額料金 | 旧プラン名 月額料金 | 通話料 |
---|---|---|
かけ放題オプション 1,700円 | カケホーダイプラン 2,700円 | 国内通話無料 |
5分通話無料オプション 700円 | カケホーダイライトプラン 1,700円 | 国内通話 5分以内:無料 5分超過分:30秒あたり20円 |
旧プランのシンプルプランが月額980円だったので、ベース価格と考えた場合、オプションを含めた通話プランの価格は新旧で変わっていない(厳密に言えば新プランは20円安くなったイメージ)。

通信プランは「ギガホ・ギガライト」の選択制。違いは通信量のみ

そして、通信プランは「ギガホ・ギガライト」に統合された。
両者の違いをまとめると、以下のようになる。
プラン名 | 通信量 | 料金(月額) |
---|---|---|
ギガホ | 30GB | 6,980円 |
ギガライト | ~1GB | 2,980円 |
1GB~3GB | 3,980円 | |
3GB~5GB | 4,980円 | |
5GB~7GB | 5,980円 |
- ギガホは定額プラン
- ギガライトは4段階の定額プラン
という感じになるのだが、料金はもちろん最大の違いは「通信量」。
ギガライトは7GBまでしか通信できず、プラス1,000円で4倍以上通信できるのがギガホなので、大容量通信を行う人はギガホが圧倒的にオトクだ。
しかし、ポイントは「7GB」という容量。

「7GB」はLTE(4G)の通信サービスがスタートした2012年頃、通信キャリア各社がデータ通信量の「定額範囲内」として設定した容量だ。
根拠は不明だが、未だに「7GB」を基準に使う人は多く、基本的に動画を見ない限りは、余程使いまくっても収まる絶妙な容量。
この手の料金プランはSoftBankの「ギガモンスター」が代表格で、安価なプランで最大容量まで通信すると、高価なプランよりも高くなる仕組みとなっている。
これを理由に高価な料金プランをおすすめすることが多いのだが、
ドコモのギガライトは「ギガホより絶対に安くなる」
というのは大きな違いで、ライトユーザーが多いドコモらしい考えだと思った。

「テザリングは無料」PCやWi-Fi版タブレットから追加料金なしで接続可能

キャリア | テザリングオプション | オプション料金 |
---|---|---|
docomo | 無償 | 0円 |
au | 有償 ※新auピタットプランは無償 | 500円 |
SoftBank | 有償 |
大手キャリアのau・SoftBankと比較した、ドコモプランの優位性の1つが「テザリングオプション」が無料であること。
- 格安SIMが普及した
- テザリングを起動する操作が面倒
- SIMを内蔵し、単体で通信できる利便性はプライスレス
などの要因で、テザリングを使うユーザーは減っていると思う。
しかし、PCからモバイル接続する需要は減っていないし、ユーザーが限定されてきてる印象がある。
僕はMacとiPhoneで「Instant Hotspot」を使った、テザリングをよく使うが、Macから起動できるとは言え、いちいち操作するのが面倒とは感じている。
そのためか、au・SoftBankはテザリングオプションを有償化(500円)した。
しかし、「テザリングを使いまくっている人」なら僕も含め、テザリング料金は気になるだろう。
旧プランでテザリングオプションは「期限無しで無料」という扱いだったが、新プランでは条件は一切無く「テザリングは無料」となった。

ギガホは通信制限になっても1Mbpsで通信可能、つらさが大幅軽減

キャリア | 通信制限時の最高速度 |
---|---|
docomo(ギガホ) | 1Mbps |
docomo(旧料金プラン・ギガライト) | 128kbps |
au | |
SoftBank |
そして、今回の「ギガホ」で一番驚いたのが、通信制限時の速度が「128kbspから1Mbps」に増速されたこと。
2021年現在の感覚で言えば、1Mbpsでも遅い。
だが、使いものにならないレベルで遅い128kbpsの制限に比べたら、何倍もマシだ。
感覚的には、以下のような感じかと思う。
- SNSやWEB閲覧は、「なんとか」我慢できるレベル
- 動画閲覧など、大容量通信は厳しい
こんな感じだが、128kbpsでは何をやっても「つらい」と思うレベルだったので、通信制限にかかりやすい方にはおすすめ出来る。

「指定外デバイス利用料」の概念がない

旧プランで最も「コスパの高い」プランは、月額980円の「シンプルプラン」だったと思う。
しかし、このシンプルプランには欠点があった。
シンプルプランは「スマホ・ケータイでの利用を想定したプラン」だったので、契約SIM(UIM)をWi-Fiルーターやタブレットにさすと、「指定外デバイス利用料」と呼ばれる差分料金が発生していた。

- タブレットを接続すると、データプラン(1,700円)との差分「720円」
- Wi-Fiルーターを接続すると、データプランルーター(1,200円)との差分「220円」
といった感じの料金。

と思っていたし、これも料金プランが分かりにくいと呼ばれる原因だったと思う。
しかし、新料金プラン(分離プラン)では、「指定外デバイス利用料」の考え方がない。
極端に言えば、「ケータイプラン」で契約したSIMをスマホに挿しても、指定外デバイス利用料は発生しない。
ただ、ケータイプランのデータ通信量は「100MB」なので、スマホ・タブレットでは速攻で通信制限になると思うが……。
- データ通信は自宅のWi-Fiがあればいい
- 電話だけは使いたい
- ドコモじゃないと嫌だ
という方なら、ケータイプランでスマホを使うのは、「裏技」的な節約術かもしれない。

割引は「みんなドコモ割」と「ドコモ光セット割」に統合

最後が、割引方法がシンプルで分かりやすくなったことだ。
ドコモは伝統的に、契約期間が10年以上の長期利用ユーザーが多く、家族を中心に契約することが多い。
「カケホーダイ&パケあえる」は、長期利用ユーザーのお父さんを中心にすえた、「家族」での契約を推奨するプランだったのだが、逆に言えば1人1人は実質いくらなのかが分かりづらかった。
分離プラン「ギガホ・ギガライト」では、割引方法の選定基準も簡素化した。
割引名 | 条件 | 割引額 |
---|---|---|
みんなドコモ割 | 同一「ファミリー割引」グループ内の対象音声回線数が「2回線」 | 500円 |
同一「ファミリー割引」グループ内の対象音声回線数が「3回線以上」 | 1,000円 | |
ドコモ光セット割 |
| 500円 |
| 1,000円 |
「ファミリー割引グループ」の回線を増やせば、「みんなドコモ割」の1,000円引きは簡単に実現できる。
「ドコモ光」についてはインターネットの利用頻度によるが、ファミリーグループ内に1回線でもあればよいので、条件は緩くなった(従来はシェアパックの範囲内かつ、割引は主契約者のみだった)。
そして、契約年数に応じた割引は、「ずっとドコモ特典」として誕生月のdポイントプレゼントに変わった。
dポイントクラブのステージ | 進呈ポイント数(期間・用途限定) | |
---|---|---|
2019年10月1日以降契約の ケータイプラン | 左記以外 | |
プラチナ | 1,200ポイント | 3,000ポイント |
4th | 2,000ポイント | |
3rd | 1,500ポイント | |
2nd | 1,000ポイント | 1,000ポイント |
1st | 500ポイント | 500ポイント |
旧プランの「ずっとドコモ割プラス」は、1年間で最大36,000ポイントもらえたことと比較すれば、割引額は随分減った。
ただ、一番分かりにくかった「契約年数」による割引が、ポイントプレゼントに変わったことで、割引基準は分かりやすくなったと思う。

「dカードお支払割」で解約金が0円に(2年縛りがなくなる)

もう1つ「ギガホ・ギガライト」を契約するメリットとして、2019年10月1日の改正電気通信事業法に合わせて、2年契約の解約金(いわゆる2年縛り)が、1,000円に値下げされることがある。
これは、既存プランには適用される、2019年10月1日以降に新プランに契約した人向けとなる。
しかし、この法改正を主導する総務省は「解約金を無くす」とこを目指しており、au・SoftBankは「解約金0円プラン」を発表した。
ドコモの対応が注目されたのだが、以下のような対応となった。
- 2年契約プランは「解約金を1,000円」に値下げ
- 定期契約なしプランは月額料金を大幅値下げし、2年契約プランとの差額は「170円」に
- 「dカードお支払割」を新設し、定期契約なしプランでもdカード・dカード GOLDで支払うと「170円割引きで2年契約プランと同額」になる
契約ではなく、自社カードを活用することで、「ドコモ商圏から離れづらくする」という囲い込みを行った。
このように書くと「うがった見方」に捉えられるが、既存ユーザーにもメリットはある。
基本ドコモを解約する気はなくても、特にデータ通信回線は何らかの事情で不要になって解約することもあるからだ。

- 年会費永年無料
- ドコモ料金をdカード払いで2年縛りの違約金1000円が0円に
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分離プランの導入で何が変わる?旧プランの契約変更はどこまでできる?

この記事を書いている2021年1月時点では、大多数のドコモユーザーが「カケホーダイ&パケあえる」料金プランだと思う。
新プラン「ギガホ・ギガライト」への移行は、今後数年かけて行われる。

そう思う方は多いだろう。
これは始まってみないと、最終的なルールは見えないのだが、思った以上に柔軟な対応となる。
- 基本プランの変更(カケホーダイからカケホーダイライトなど)
- パケットパック、シェアパックの容量変更
この辺りは、新規受付停止後も変更可能なようだ。
しかし、分離プラン「ギガホ・ギガライト」を契約後に、旧プランに戻すことはできない。

「docomo with」は新規受付を停止するが、プランを維持する方法がある

旧プランのままでもかなり柔軟性が高い契約変更ができるが、わかりにくさを感じるのが実質的な分離プランだった「docomo with」の扱いだ。
2019年5月31日で新規受付を停止することだけは確定で、その後の扱いとして以下は決まっている。
- 旧プランで契約し続ける限り、毎月1,500円引きは維持される
- 分離プラン「ギガホ・ギガライト」を契約すると、毎月1,500円引きは終了する
だが、既存契約者の端末購入に対する扱いは分かりづらい。
ドコモでスマホを「定価購入」すれば、docomo withは維持される
という感じで、一覧でまとめると以下のようになる。
端末購入 | 分離プランの契約 | クーポン値引き | スマホおかえしプログラム加入 | docomo withの扱い |
---|---|---|---|---|
ハイスペックモデルを購入 | あり | - | - | 不可 |
なし | あり | あり | 可 | |
なし | 可 | |||
なし | あり | 可 | ||
なし | 可 | |||
スタンダードモデルを購入 | あり | - | - | 不可 |
なし | あり | - | 可 | |
あり | - | 可 |

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月々サポート・端末購入サポートなどキャリアの端末購入補助は終了

ドコモでスマホを購入する場合、月々サポート・端末購入サポートなど契約方式は2種類あったが、ドコモから端末購入補助金が必ず含まれていた。
総務省が目の敵にし、分離プランの導入を「指導」する理由になった制度だ。
これらが終わる


「実質価格」では何も変わらないのだが、端末購入補助金の提供方式に違いがあった。
購入方法 | 割引を受ける時期 | 割引回数 |
---|---|---|
月々サポート | 端末購入の翌月から2年間 | 24回 |
端末購入サポート | 端末購入時 | 1回 |

このため、MNP優遇や年度末などスマホが多く売れる時に、目玉端末として期間限定で値下げされたりした。
これらの割引も2019年5月31日で終了し、その後スマホは定価販売となった。

その代わりに2019年6月から、新たな販売方式「スマホおかえしプログラム」を導入した。
- 36回の分割払いで購入できる(=1ヶ月の分割金が安くなる)
- 24回支払った後、端末を返却すると残債が免除される
というのが特徴で、「購入」より「リース」と言った方が正しい感じだが、ハイエンドモデルに限定して導入されるこの販売方式が受け入れられるのかは、注目ポイント。
総務省が携帯キャリアに対して、料金プランや端末購入方法に口出しするのは、これが初めてではない。
ドコモでは「バリュープラン」と呼ばれる、最初の分離プランが導入された2007年頃も官製不況が発生した。
歴史は繰り返すのか?キャリアが打つ施策に注目だ。
ちなみに、月々サポート・端末購入サポートを受けている回線を、ギガホ・ギガライトに変更すると、割引権利は消滅し、違約金が発生する。
このため、月々サポート・端末購入サポートの契約満了と共に、ギガホ・ギガライトに変更するのが基本方針となる。
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障害者割引「ハーティー割引」は分離プランでも継続

ドコモなど大手キャリアを利用するメリットの1つが、障害者向けのサポートが充実していることだろう。
料金が安くなる「ハーティー割引」はその1つだが、分離プラン「ギガホ・ギガライト」導入後も継続される。
ただ、旧プランと同様値下げ額は、定期契約(2年縛り)なしの料金から「1,700円引き」。
この金額だけ聞くと大きく感じるが、定期契約の料金と比較すれば「200円」安くなる。
比較すると以下のような感じだ。
料金プラン名 | 定期契約あり (通常プラン料金) | 定期契約なし (ハーティ割引適用後料金) |
---|---|---|
ギガホ | 6,980円 | 6,780円 |
ギガライト(ステップ4) | 5,980円 | 5,780円 |
ギガライト(ステップ3) | 4,980円 | 4,780円 |
ギガライト(ステップ2) | 3,980円 | 3,780円 |
ギガライト(ステップ1) | 2,980円 | 2,780円 |
【シュミレーション】分離プラン「ギガホ・ギガライトで」安くなるのか?

ここまでが、分離プラン「ギガホ・ギガライト」の解説だが、結局のところ気になるのは通信費がどうなるのか。

我が家のパターンを元に、いくつかのパターンで検証しようと思う。パターンは以下の5つ。
- 2019年5月の分離プラン導入前
- 2019年9月の月々サポートが1回線満了
- 2020年2月の学割が1回線終了
- 2020年4月の端末購入サポートが2回線満了
- 2020年9月の端末割引が全回線満了
我が家の場合2020年9月で、全回線が月々サポート・端末購入サポートを契約満了するので、それぞれのタイミングで、段階的に分離プランへ移行した場合、合計支払額の変化を試算した。
時期 | 旧プランのみ | 分離プラン込み | ||
---|---|---|---|---|
費用 | 通信量 | 費用 | 通信量 | |
2019年5月 | 27,761円 | 30GB | – | – |
2019年9月 | 29,683円 | 32,057円 | 60GB | |
2020年2月 | 31,303円 | 37,131円 | 67GB | |
2020年4月 | 31,303円 | 37,527円 | 74GB | |
2020年9月 | 34,204円 | 35,854円 | 104GB |


うちは7回線あるけど、全回線の月々サポート・端末購入サポートが終わる、2020年9月以降「まとめて移行」することに決めたよ!
我が家の契約内容は7回線をウルトラシェアパック30でシェア

我が家の契約回線は以下の通りで、2017年頃から全回線をドコモに固めた。
- 主契約は契約期間15年以上(dポイントクラブステージは「プラチナ」)
- 割引は「ずっとドコモ割プラス」でdポイント還元
- 基本プランは、僕と母がカケホーダイ、妻がカケホーダイライト
- シェアパックは「ウルトラシェアパック30」
- 端末は全て「一括支払い済(分割金無し)」」
目的 | 端末購入補助 補助終了月 | プラン | 通信費 | |
---|---|---|---|---|
1 | 主契約 メイン回線 | 月々サポート 2020年9月 | 旧プラン | 13,657円 |
2 | サブ回線 | 月々サポート 2019年9月 | 2円 | |
3 | iPad回線 | 端末購入サポート 2020年4月 | 3,058円 | |
4 | ルータ用回線 | docomo with なし | 304円 | |
5 | 妻メイン回線 | docomo with なし | 1,060円 | |
6 | 母メイン回線 | 端末購入サポート 2020年4月 | 3,760円 | |
7 | 長男メイン回線 | 端末購入サポート&学割 2020年2月 | 304円 | |
8 | ドコモ光 | – | – | 5,616円 |
合計料金 | 27,761円 | |||
通信量 | 30GB |

1回線ずつ順次ギガホへ移行した場合は「高くなる」

前述の通り、月々サポート・端末購入サポートなどの「端末購入補助」を受けている回線を、ギガホ・ギガライトに変更すると、割引権利は消滅し、違約金対象となる。
このため、端末購入補助が満了するタイミングで、分離プランに移行する。
基本路線は「ギガホ」に移行するとして、最速のタイミングは2019年9月(iPhone 8 Plusの月々サポート満了)。
月々サポートの終了で、料金は以下のように変わる。
目的 | 端末購入補助 補助終了月 | プラン | 通信費 | |
---|---|---|---|---|
1 | 主契約 メイン回線 | 月々サポート 2020年9月 | 旧プラン | 13,657円 |
2 | サブ回線 | 終了 | 1,924円 | |
3 | iPad回線 | 端末購入サポート 2020年4月 | 3,058円 | |
4 | ルータ用回線 | docomo with なし | 304円 | |
5 | 妻メイン回線 | docomo with なし | 1,060円 | |
6 | 母メイン回線 | 端末購入サポート 2020年4月 | 3,760円 | |
7 | 長男メイン回線 | 端末購入サポート&学割 2020年2月 | 304円 | |
8 | ドコモ光 | – | – | 5,616円 |
合計料金 | 29,683円 | |||
通信量 | 30GB |
この回線のみをギガホへ移行すると、1回線の料金は以下のようになる。
項目 | 料金 | 備考 |
---|---|---|
ギガホ料金 | 6,980円 | |
みんなドコモ割 | -1,000円 | ファミリー割引グループは3回線以上 |
ドコモ光セット割 | -1,000円 | |
ギガホ割 | -1,000円 | 最大6ヶ月間 |
合計 | 3,980円 |
月2円(月々サポート1,922円適用後)で維持出来ていた回線が、3,980円……。
通信量は30GBから60GBに倍増するが、30GBも余らせている状況なので、あまりメリットを感じない。

というわけで、回線数にもよるが、シェアパックで複数回線をシェアしている場合、1回線だけギガホに変更してもメリットは薄そうだ。
学割が終了するも「docomo with」は終了で移行できず

その後、2020年2月に学割キャンペーンが終了する。
この回線は、2019年4月に小学生になった長男用回線としており、スマホの方がキッズケータイより安く維持出来るので契約していた。
元々の予定では、2020年2月で学割が終了し、その後「docomo with」にする予定だったが、新規受付終了のため計画が崩れた……。
結果、通信料は以下のようになる。
目的 | 端末購入補助 補助終了月 | プラン | 通信費 | |
---|---|---|---|---|
1 | 主契約 メイン回線 | 月々サポート 2020年9月 | 旧プラン | 13,657円 |
2 | サブ回線 | 終了 | 1,924円 | |
3 | iPad回線 | 端末購入サポート 2020年4月 | 3,058円 | |
4 | ルータ用回線 | docomo with なし | 304円 | |
5 | 妻メイン回線 | docomo with なし | 1,060円 | |
6 | 母メイン回線 | 端末購入サポート 2020年4月 | 3,760円 | |
7 | 長男メイン回線 | 終了 | 1,924円 | |
8 | ドコモ光 | – | – | 5,616円 |
合計料金 | 31,303円 | |||
通信量 | 30GB |

端末購入サポートの終了に伴い、子回線をギガホに移行

では、子回線の月々サポート・端末購入サポートが全て契約満了となる、2020年4月にまとめてギガホ・ギガライトへ移行した場合はどうなるか。
- docomo with回線はそのままとする
- ギガホ・ギガライトが3回線となるので、みんなドコモ割で「1,000円割引」となる
- ギガライトは最大容量(7GB)通信した場合の料金
この場合、以下のような料金になった。
目的 | 端末購入補助 補助終了月 | プラン | 通信費 | |
---|---|---|---|---|
1 | 主契約 メイン回線 | 月々サポート 2020年9月 | 旧プラン | 13,657円 |
2 | サブ回線 | 終了 | ギガホ | 5,378円 |
3 | iPad回線 | 終了 | データプラス ※2番の回線 | 1,080円 |
4 | ルータ用回線 | docomo with なし | 旧プラン | 304円 |
5 | 妻メイン回線 | docomo with なし | 1,060円 | |
6 | 母メイン回線 | 終了 | ギガライト かけ放題オプション | 6,134円 |
7 | 長男メイン回線 | 終了 | ギガライト | 4,298円 |
8 | ドコモ光 | – | – | 5,616円 |
合計料金 | 37,527円 | |||
通信量 | 74GB |
ギガライトは段階的な料金プランなので、最低の1GBで収まれば、2回線合計で「6,000円」安くなる。
こうなると、旧プランと変わらない印象だが、料金が上振れするリスクを抱えるのも得策ではなさそうだ。
全回線の月々サポート・端末購入サポートが終了後、移行するとお得感が出てくる

そして、本命となる、月々サポート・端末購入サポートが全て終了する2020年9月(iPhone XS Maxの月々サポート満了)。
旧プランでの支払いは以下のようになる。
目的 | 端末購入補助 補助終了月 | プラン | 通信費 | |
---|---|---|---|---|
1 | 主契約 メイン回線 | 終了 | 旧プラン | 16,558円 |
2 | サブ回線 | 終了 | 1,924円 | |
3 | iPad回線 | 終了 | 3,058円 | |
4 | ルータ用回線 | docomo with なし | 304円 | |
5 | 妻メイン回線 | docomo with なし | 1,060円 | |
6 | 母メイン回線 | 終了 | 3,760円 | |
7 | 長男メイン回線 | 終了 | 1,924円 | |
8 | ドコモ光 | – | – | 5,616円 |
合計料金 | 34,204円 | |||
通信量 | 30GB |
これを全て、分離プラン「ギガホ・ギガライト」へ移行すると以下のようになる。
目的 | 端末購入補助 補助終了月 | プラン | 通信費 | |
---|---|---|---|---|
1 | 主契約 メイン回線 | 終了 | ギガホ かけ放題オプション | 7,214円 |
2 | サブ回線 | ギガホ | 5,378円 | |
3 | iPad回線 | データプラス ※2番の回線 | 1,080円 | |
4 | ルータ用回線 | データプラス ※1番の回線 | 1,080円 | |
5 | 妻メイン回線 | ギガライト 5分通話無料オプション | 5,054円 | |
6 | 母メイン回線 | ギガライト かけ放題オプション | 6,134円 | |
7 | 長男メイン回線 | ギガライト | 4,298円 | |
8 | ドコモ光 | – | – | 5,616円 |
合計料金 | 35,854円 | |||
通信量 | 104GB |
合計だけまとめると、こんな感じだ。
通信プラン | 料金 | データ通信量 |
---|---|---|
カケホーダイ&パケあえる | 34,204円 | 30GB |
ギガホ・ギガライト | 35,854円 | 104GB |

月々サポート・端末購入サポートが全て終了し、主契約を含めて全て分離プラン「ギガホ・ギガライト」に移行すれば、何らかの値下げ効果が出てくることが分かった。
我が家のケースで言えば、値下げ効果は乏しいが、データ通信量が圧倒的に増えるので、外出時の動画視聴など気にしなくてよくなるため、利便性は上がる。
【我が家の方針】全回線の端末補助終了後、分離プランに「まとめて移行」

分離プラン「ギガホ・ギガライト」に対する、我が家の方針は決定した。
- 段階的な分離プランへの移行は、メリット無し
- 月々サポート・端末購入サポートが全て終了する、2020年9月までは全回線旧プランを維持する
- データ通信量の増加は、旧プランの契約容量のアップ(30GB→50GB)で対応する
- 2020年10月以降、分離プランに全回線「まとめて移行」する

「データ通信無制限」が基本の5Gまでの過渡期プラン

ちなみに、たまたまだが我が家の場合、iPhone XS Maxの購入から2年経つ2020年9月が分離プランの導入時期になりそうだが、2020年9月は日本でも大きな変化が起こると予想される。
オリンピックではない。
5Gに対応したiPhoneの発売
毎年9月にiPhoneが発表&発売されるのは、恒例行事ともいえるが、2019年9月の新型iPhoneは5Gに対応しないのが確実な状況だ(5G対応モデムチップが待ち合わないと予想される)。
ということは、2019年中にサービス開始が予定される5Gは、当初Androidスマホに限定されることになる。
この状況はLTE(4G)と非常に似ている。
LTEの普及を促進したのは、iPhone 5の対応が大きく、これで一般ユーザーの認知度含めて一気に広がった。
日本では何だかんだいって、iPhoneが一番売れる端末なので、5G普及のためにはiPhoneの対応が不可欠だろう。

終わりに

長々と考察したが、改めて旧料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」は、よく考えられているのだと分かった。
このプランのデメリットは、明確に以下の2点。
- 家族でのシェアが基本のため、一人あたりの料金が分かりづらい
- 家族の誰かがデータ通信しまくった場合、家族全員が通信制限になる(回線毎に通信量の割当は可能)
これらを解消したのが、新プラン「ギガホ・ギガライト」と考えたら、まあ納得感はあるかなと思う。
特に、以下の点は高評価。
- テザリングオプションは完全無料
- ギガホでは通信制限時の速度が1Mbpsに大幅アップ
本来、分離プランと言えば「値下げ」が目的。しかし家族で通信料をシェアしていると値下げ効果が薄いことも今回よく分かった。


「安くない」、「地味」という声も多く聞くが、料金以外のメリットは間違いなくあるので、検討の価値はあると思う。

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