「紛失防止タグ」と呼ばれる、小型のガジェットが増えて来てかなりの時間が経過した。
- スマホとBluetooth LE(Low Energy)で通信
- 1つ税込3,300〜5,500円
- 半年〜1年程度の「使い捨て」
というのが共通する特徴。
海外製品も多かったが、日本では「MAMORIO」が高いシェアを握っている。
実は以前レビュー依頼をいただいたことがきっかけになり、以来僕が個人的に使い続けているのも「MAMORIO」だ(今は「MAMORIO S」を使用中)。
以前レビューしたのは、初代(第1世代)だったが以来着実に進化を続け、2019年5月31日に「第3世代のMAMORIO」が発売された。
この記事では、以下を紹介しようと思う。
- 第3世代MAMORIOの特徴
- 「MAMORIO S」との違い
- 僕の紛失防止タグ活用術
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第3世代MAMORIOの特徴は?第2世代と比較して何が変わった?
「第3世代MAMORIO」は2019年5月31日に発売された。
「第3世代」と表記しているがそれは判別のためで、製品名としては「MAMORIO」のまま何も変わっておらず、販売も旧モデルを置き換える形となっている。
このため、この記事を書いている2019年6月時点で販売されている「MAMORIOは全て第3世代」となる。
形も全く同じといっても過言ではないため、パッと見て見分けることはできないだろう。
なのだが、「第3世代MAMORIO」は大きな進化を遂げている。
大きな違いを比較すると以下の通り。
比較項目 | 第2世代 | 第3世代 |
---|---|---|
サイズ | 縦35.5mm×横19mm×厚さ3.5mm | |
重さ | 3g | |
電波飛距離 | 30m | 60m |
電池寿命 | 約8ヶ月 | 約1年 |
販売価格(税込) | 4,158円 | 2,728円 |
全般的に機能が向上し、価格が安くなったというデメリットが一切ない進化だ。
旧モデルとなる第2世代は販売終了となっており、一部量販店などでは値下げして販売しているかもしれないが、旧モデルを選択するメリットは皆無と思う。
「MAMORIO S」とは何が違う?比較してみた
ちなみに、2019年6月時点で僕が使っているのは「MAMORIO S」だ。
「第3世代MAMORIO」の発売後も、併売されているので何が違うのかと気になったので、比較してみた。
比較項目 | MAMORIO S | 第3世代MAMORIO |
---|---|---|
サイズ | 縦35.5mm×横19mm×厚さ2.8mm | 縦35.5mm×横19mm×厚さ3.5mm |
重さ | 2.4g | 3g |
電波飛距離 | 60m | |
電池寿命 | 約1年 | |
カラーバリエーション | Black&Black White&White |
Charcoal Black Navy Blue Milk Beige Sakura Pink |
販売価格(税込) | 4,378円 | 2,728円 |
分かりやすいのはカラーバリエーションの数だが、スペック的な部分は何が違うのか分からないレベル。
僕が「MAMORIO S」を購入したのは、電池寿命が若干長いからだった。
「使い捨て」である以上、使い続けるためには買い替えが必要になるので、多少高くても長く使えるなら、ランニングコストとしては安いと思い選択した。
ただ、第3世代MAMORIOになり電池寿命など内部スペックは共通となり、「S」の名の通り、少しコンパクトであることだけが違いになったので、僕としては選択する理由はなくなった。
見た目を比較してみる
MAMORIOは歴代モデルもシンプルなパッケージなので、開封レポートとして特筆して紹介することはない。
参考までに、MAMORIO Sとの比較画像を掲載すると以下のような感じだ。
パッケージは全く別物。
本体の見た目はほとんど違いがない。
比較すれば若干薄いことはわかると思うが、普段使いで違いを実感することはないだろう。
第3世代MAMORIOの登場に合わせて始まった新サービス
今回、1年振りの新モデル発表ということで、新サービスが発表された。
- ARカメラで探す機能
- お忘れスマホ自動通知サービス
の2つだが、簡単に紹介しようと思う。
ARカメラで探す機能
1つ目は誰でもメリットを体感できる、「ARカメラで探す」機能。
MAMORIOは複数個使っている人が多い。
僕も5個くらい使っているが、そんな場合例えば自宅内で財布を探そうとしても、単純に位置情報を見ただけでは、同じ場所(自宅内)にあるから分からない。
「ARカメラで探す」は、カメラの映像内に電波強度を表示する機能。
現実的な利用シーンを想定した、便利な機能だと思う。
お忘れスマホ自動通知サービス
もう1つは「お忘れスマホ自動通知サービス」。
駅や商業施設のお忘れ物センターに届いた、MAMORIOを検知して落とし物の持ち主に検知された場所を知らせる、「MAMORIO Spot」を活用した別サービスだ。
「MAMORIO Spot」はMAMORIOユーザーであれば無料で利用できるため、便利な仕組みなのだが、実はペアリングしている、スマホそのものの忘れ物も多い。
そこで、スマホがお忘れ物センターに届くと、指定したメールアドレスに通知するという仕組みを作った。
MAMORIOアプリ上で、設定をONにしておく必要があるのだが、とりあえず使っておいて損はない機能だろう。
これらの機能の何が素晴らしいかといえば、MAMORIOというガジェット単体では実現出来ないサービスで、他社と組んで実現していること。
しかも、この手のサービスは首都圏中心になりがちだが、西日本でも提供しているあたりはさすがとしかいいようがない。
MAMORIOが登場して3年。
それなりの期間をかけて製品・サービスを育て、認められてきた証拠だと思う。
紛失防止タグは都会向け?田舎じゃ役にたたない?
新サービスも含めて、確かに便利なのだが、基本は人口の多い都会での利用で便利になる機能が多い。
- みんなでさがす機能
- MAMORIO Spot
- お忘れスマホ自動通知サービス
これらは都会、特に駅での利用を想定しており、僕が住む岡山県倉敷市のように車移動中心の地方では、それほどメリットを感じない。
今後「MAMORIO Spot」は、地方都市の大規模ショッピングモールなどにも導入されるだろうが、それでもメリットを体感することは少ないだろう。
僕もそう思っていた面があるのだが、紛失防止タグは田舎で使っても便利だ。
僕が最もメリットを感じたシーンは、
忘れた時に、どこに置いたか分からなくても、スマホでざっくり位置が分かる
ということ。
1年以上使って便利と感じるのは「忘れた時直前の情報が分かること」
僕はMAMORIOを以下に付けている。
- カバン
- ポケットに入れている小型の財布
- カード類や小銭を入れた大きな財布
- キーケース
- 車の鍵
例えば家に家族の誰かがいて、ちょっと出かける場合これらは家に置いたまま出かけることがある。
ただ、「持って出たつもりなのにない」というシーンは特に財布で多く、そんな時以下のケースを想定して悩む。
- どこかに落とした?
- 家に忘れてきた?
前者なら大変だが、後者なら焦る必要はない。スマホで位置情報を検索すれば、最後の位置情報として、大抵は自宅が表示されるので安心できるというわけだ。
また、午前中子供の習い事に行って、カバンをそこに忘れたまま、夕方になって気づいたなんてシーンもあった。
思い当たるところは1箇所しかなかったが、その時も直前の情報を元に確認して、電話したらあったので、あとで落ち着いて受取にいくことができた。
こんなことは、年に何度もあるわけじゃないが、MAMORIOの基本思想は「保険」なので、1年2,750円(税込)の掛け捨ての保険と思えば、それほど高くないかなと感じる。
使い捨てだからこそ、安価に本体交換できる「OTAKIAGE(おたきあげ)」
また、僕がMAMORIOを使い続けている理由の大きな理由が、安価な本体交換プログラムが用意されているから。
MAMORIOに限らず、紛失防止タグは基本的に「使い捨て」。
このため、一定期間で買い替える必要があるのだが、この時に同じ費用が発生したり、移行に手間がかかると面倒になり使わなくなる。
この点をMAMORIOはよく考えてくれていて、「OTAKIAGE(おたきあげ)」と呼ばれる本体交換プログラムを用意している。
MAMORIOアプリからの申込みで、定価の最大50%オフで本体交換できる
と言うのが最大の特徴だ。
利用条件はシンプルで以下の3つ。
- 初回の登録から180日経過
- 1つのMAMORIOにつき1回のみ利用可能
- アプリから申し込む
同一製品でないといけないという縛りもなく、MAMORIOからMAMORIO Sへの交換も利用可能。
OTAKIAGEでの販売価格は以下の通りだ。
送料は1回の申込みで「352円(税込)」かかります(同一アカウントから同一日の申込みだと、送料は1回のみ発生)
製品名 | 価格(税込) | 割引率 |
---|---|---|
MAMORIO S | 2,149円 | 50%OFF |
MAMORIO FUDA | 1,490円 | 50%OFF |
MAMORIO(第3世代) | 1,890円 | 30%OFF |
僕は2019年1月頃に登録したMAMORIOが、ちょうどOTAKIAGEの開始時期だったのだが、第3世代MAMORIOは「30%OFF」で割引率が低かった……。
少し残念だが、細やかなサポートも日本メーカーであるMAMORIOの魅力だと思う。
終わりに
「紛失防止タグ」と呼ばれる製品が日本で増え始めて、2019年で4年ほど経つ。
当初海外メーカーの製品が多かったが、日本メーカーとして参入したのが「MAMORIO」。
スマホアクセサリは海外メーカーが強く、日本でも恐らくそのような流れになるだろうと思いつつ、結果的には「MAMORIO」が覇権を握ったと思う。
鉄道会社と提携して、落とし物を検知する仕組みを作るなどは日本特有のものと思うし、このような細やかなサービス展開が、現在の状況に繋がったのだろう。
しかし、周りを見渡せば「紛失防止タグ」を使っている人はまだまだ少ない。
少なくとも僕は、ガジェット好きの人以外で使っている人を見たことがないので、まだまだ伸び代はある。
使い捨てである以上、「ランニングコスト」が発生するのだが、無くした時の不安感・焦りを考えたら、値段に変えられない価値がある。
「なくすを、なくす」
というキャッチコピーが僕は好きだ。MAMORIOはそんな世界を確実に広げている。
第3世代MAMORIO最大の特徴は、「2,728円(税込)」という安さ。
そして、日本で使うならMAMORIO以外の選択肢は現状ないと思うので、新型発売をきっかけに是非一度試してみて欲しい。