トラックボールを体験したい
2020年からのコロナ禍において、移動が減ったので、自宅・オフィスなどに留まって作業をすることが増えた。
結果、モバイルデバイスよりもパソコンを使う機会が増えた人は多く、そんな人はデスク環境を整えるようなっていく。
そんな方におすすめしたいのが、「トラックボールマウス」。
マウスのような形状だが、親指で「ボールを回してカーソル操作を行う」デバイスで、慣れは必要だが手の疲れが軽減されるメリットがある。
トラックボールマウスの定番モデルだったのが、約10年前に発売されたロジクール「M570/M570t」。
実はその後ハイスペックモデルとして「MX ERGO」が発売され、僕はそれを使っていたのだが、昔からのトラックボールユーザーは旧モデルにあたる「M570」を使い続ける人が多かった。
「壊れにくい」というのもあるだろう。
しかし、今回後継モデルにあたるLogicool「ERGO M575ワイヤレス トラックボール」をレビューして、その理由が分かった気がする。
詳しく紹介しよう。
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Logicool「ERGO M575ワイヤレス トラックボール」の概要
今回紹介する、Logicool「ERGO M575ワイヤレス トラックボール」は2020年11月に発売した、トラックボールマウスの最新モデル。
約10年前に発売された、ベストセラーといえるロジクール「M570/M570t」の後継モデルにあたる。
という感じの棲み分けになっているようで、両モデルは併売されている。
スペック概要としては以下の通り。
接続方式 | Bluetooth low energy USB レシーバー(Unifying) |
---|---|
充電ポート | なし |
バッテリー | 単三形乾電池 1つ |
バッテリー持続時間 | USBレシーバー使用時:最長24ヶ月 Bluetooth使用時:最長20ヶ月 |
サイズ(幅×高さ×奥行) | 100 mm × 48 mm × 134 mm |
重さ | 48(全体) |
価格 | 6,050円(税込) |
メーカー保証 | 2年 |
価格はロジクールオンラインショップでは、「6,050円(税込)」とリーズナブル。
高級モデルの「MX ERGO」が13,970円であることを考えたら、半額以下とかなり安いので、機能もかなり削られていると思うだろう。
確かに機能は削られているし、質感などは「チープ」になった感じもあるのだが……。
開封レポート
簡単な開封レポートを。
パッケージは値段なりという感じのシンプルなモノ。
開封するとすぐに本体が登場。
同梱品として充電ケーブルなどもなく(乾電池駆動なので)、本体と保証書だけという最低限の構成。
今回「オフホワイト」を選択したが、他にブラック系の「グラファイト」がある。
裏面はスイッチ類と、電池カバーがある。
単3乾電池1本を使う。
USBレシーバー使用時は24ヶ月、Bluetooth接続時は20ヶ月と恐ろしく長寿命。
「MX ERGO」と比較すると、ボタンが減り随所に「コストダウン」の雰囲気がある。
本体の加工も、「MX ERGO」は滑りにくいようにラバー加工だが、ERGO M575は「普通のプラスチック」という感じ。
側面から見るとよく似ている。
Logicool「ERGO M575ワイヤレス トラックボール」を使った感想
以降は、「ERGO M575ワイヤレス トラックボール」を使った感想を紹介しようと思う。
まずはよかった点だが、「MX ERGO」との比較で以下の4点が高評価だった。
- 角度調節機能がなくなって、安定して使える
- 精密モードボタンがなくなった
- 乾電池駆動でバッテリーが長持ち
- ボールが「小指」で外せて、メンテナンス性が向上
角度調節機能がなくなって、安定して使える
「MX ERGO」は僕が初めて使ったトラックボールだったが、目玉機能とされていたのが「角度調節機能」。
- 0度
- 20度
と最適な角度が選べることだったのだが……。
「ERGO M575」は0度のみ
ちなみに僕はMX ERGOでは「20度」で使っていたので、最初違和感があったが3日で慣れた。
精密モードボタンがなくなった
これも「MX ERGO」の目玉機能だったと思うが、緻密なポインター操作が可能になる「精密モードボタン」がなくなった。
緻密な作業をする人にはメリットがあったのかもしれない。
しかし、僕には使いどころがなかったので、なくなってむしろありがたかった。
ボールのすぐ近くにあるので、
誤って触り「思い通りに動かない!」というシーンが多く発生
という感じで「邪魔」だったからだ。
乾電池駆動でバッテリーが長持ち
「ERGO M575」は今時のワイヤレスマウスでは減ってきた、「乾電池駆動」を採用している。
バッテリー内蔵タイプと比較すると、外出時にバッテリーが切れると困るというデメリットはある。
ただ、トラックボールマウスは大型なので、持ち歩く人は少ないはず。
自宅・職場に据え置きするなら、乾電池は大抵予備があるはずなので、大したデメリットにはならないだろう。
逆に、乾電池駆動になることで、USBレシーバー使用時は「最大24ヶ月」という異次元の長寿命を実現している。
ボールが「小指」で外せて、メンテナンス性が向上
トラックボールとマウスを比較して、トラックボールの欠点といえるのが、手垢などゴミが付着し、ボールの操作性が落ちること。
使用時間にもよるが、週1回はボールを取り外し、周辺を綿棒などで掃除する必要がある。
僕の場合、在宅ワークでほぼ1日中パソコンを触ることもあり、毎日掃除していたのだが、ボールを外すのが「MX ERGO」は地味に面倒だった……。
取り外すための穴が小さく、ボールペンなど堅くて細い棒が必要。
「ERGO M575」はこの穴が大きくなり、小指を使って取り外すことができるようになった。
さらにいえば、ゴミがついても操作性が落ちづらくなったように思う。
使用時間は変わらないが、「ERGO M575」は3日に1回掃除するくらいで十分。
Logicool「ERGO M575」のここがイマイチ
正直、「MX ERGOの下位モデル」くらいの認識だった。
なので、いい意味で裏切られた感じで不満らしい不満はない。
あえてイマイチだった点をあげると2点ある。
- 横スクロール(チルトホイール)がなくなった
- Logicool Optionsで「スクロール方向」が変更できない
横スクロール(チルトホイール)がなくなった
特にExcelを使う時に便利なのが、横スクロールできる「チルトホイール」。
ただ、あるにこしたことはないが、無くても困らないのでデメリットというほどでもないと思う。
僕は、会社員時代Excelをよく使っていたが、独立後は減ったので、それほど気にならなかった。
Logicool Optionsで「スクロール方向」が変更できない
チルトホイールがないことが不満にならない理由として、メインPCである「16インチMacBook Pro」にはトラックパッドがあり、それを使う方が横スクロールは快適に行えるからだ。
しかし、このトラックボールのスクロールとERGO M575の設定アプリ「Logicool Options」の相性がイマイチよくない。
これは僕だけかもしれないが、マウスとトラックパッドでスクロール方向を分けている。
- マウスは「標準」
- トラックパッドは「ナチュラル(スマホのスクロールと同じ動作)」
「MX ERGO」では、「Logicool Options」の設定画面に以下のようになっており、「スクロール方向」が設定できた。
ところが、「ERGO M575」ではない。
このため、macOSの設定を変更するしかなく、トラックボールとトラックパッドの動作は連動してしまう。
これが本当に残念だった……。
アップデートでよいから、対応して欲しいなぁ……。
終わりに
ロジクール製品は、「MX Master」シリーズに代表されるように、高級マウスの代表的メーカー。
このため、高いものは高いなりの強みがあり、それは下位モデルからみれば「超えられない、超えてはいけない壁」だと思っていた。
しかし、トラックボールに関して言えば逆転現象が起こっているようだ。
「MX ERGO」より、半額以下の「ERGO M575」の方が使いやすい
僕はそう感じた。
「MX ERGO」も発売からそれなりの時間が経過するが、トラックボールはニッチな製品なので頻繁にアップデートするものでもないだろう。
今後の製品展開が気になるところだ。
作業を効率化するならマウスを使おう
Macはトラックパッドが優秀ですが、作業を効率化するならマウス・トラックボールを使うのがおすすめです。
2024年時点では、logicoolのトラックボールマウス「ERGO M575」を愛用しています。
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512GB | 142,780円 | 7,139ポイント | 135,641円 | |
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