キャッシュレス社会が進む中、Googleは「Google Pay」というサービスを提供している。
「Pixel 3」・「Pixel 4」など、Androidスマートフォンでも、「Google Pay」というアプリが利用できる。
同種のサービスとしては、Apple製品向けの「Apple Pay」そして、ガラケーやAndroidスマホで展開されていた「おサイフケータイ」など、似たようなサービスも多い。
この記事では、「Google Pay」について、主に以下を説明しようと思う。
- Google Payとは何なのか
- 何ができるのか
- 「Apple Pay」や「おサイフケータイ」との違い
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Google PayはGoogleが提供する電子決済の管理ツール
![Google Pay](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/7d1bc230e4844a3a8175e7a45d248af9-800x433.jpg)
まず、「Google Pay」を端的に説明すると、「電子決済の管理ツール」という感じになるだろう。
Google Payを利用すれば、インターネットでのクレジットカード決済や、スマホでの電子決済を、まとめて管理できる。
Google Payの、主な機能をまとめると以下の通り。
- クレジットカード管理
- 電子マネー管理
- スマホでの電子決済
- ポイントカード管理
Apple Payやおサイフケータイと、似ている部分も多いが、対応サービスや管理方法に大きな違いがある。
その違いについて、これから説明していく。
Google Payにクレジットカードを登録して利用
まず、Google Payの大きな機能が、クレジットカード情報の管理。
Google Payに、クレジットカードを登録しておくと、いろいろな場面で、クレジットカードを簡単に利用できる。
登録したカードでGoogle Playなどの支払いが出来る
以前から、Google Playでは登録したクレジットカードで、コンテンツの購入ができた。
このクレジットカードの管理機能が、Google Payへ統合された。
Google Playで、有料アプリや映画を購入するとき、支払い方法にGoogle Pay登録カードが表示される。
![Google Playの購入でGoogle Payが使える](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/e5b94ddad5b6a1cb87f5e52c93958955-800x732.png)
また、Youtube Premiumや、Google ドライブの追加容量など、定期購入の支払にも利用できる。
もちろんGoogleのサービスだけでなく、Google Playからダウンロードしたアプリ内購入でも、利用できる。
Google Chromeでクレジットカード情報入力が補完できる
最近はAmazonなど、オンラインで買い物をする機会も増えてきたが、Google Chromeであれば、クレジットカード情報の入力補完も可能だ。
Chromeでクレジットカード情報を入力しようとすると、入力候補が表示される。
![クレジットカード情報の候補](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/8211152f781c57d408a1d929dd0e4d83-800x547.png)
この画面上で、Google Payに登録している、クレジットカード情報が表示される。
セキュリティが気になる方も多いだろうが、
クレジットカードを選択すると、セキュリティコードを求められる
このため、第三者が勝手に利用することはできない。
![CVCの入力を求められる](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/d1356eee6766895ec2e6fa71a05461cd-800x460.png)
実は「Apple Pay」も、Safariと組み合わせることで同様の機能が利用できる。
しかし、Apple PayやSafariは、Apple製品でしか利用できない。
その点Chromeは、AndroidやWindowsはもちろん、macOSやiOSでも利用可能だ。
OSとブラウザ毎の対応可否をまとめると以下のようになる。
Chrome | Safari | |
---|---|---|
Windows | ○ | × |
Mac | ○ | ○ |
Android | ○ | × |
iOS | ○ | ○ |
OS問わず利用できるという点において、Google Pay + Google Chromeの入力候補機能は便利だと思う。
iD・QUICPay対応で実店舗の買い物も可能
Google Payに、iDまたはQUICPay対応カードを登録していれば、実店舗での買い物が、スマホで可能だ。
これが「おサイフケータイ」の流れで言えば、もっとも一般的な使い方だと思う。
例えば、QUICPay対応カードには、QUICPayのアイコンが表示される。
その中から利用したいカードをタップし、「QUICPayのメインカード」をONにしておく。
![QUICPayのメインカード](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/Screenshot_20190125-001326-800x1600.jpg)
あとは、支払い時に「QUICPayで」と伝えて、スマホをリーダーにかざすだけだ。
ちなみに、いわゆる「ポストペイ型」の電子マネーとしては、他にドコモが主導する「iD」がある。
Google Payがスタートした2018年は非対応だったのだが、2024年現在は「iD」も対応しているので、安心して利用して欲しい。
Google Payは電子マネーが利用できる
![iPhone にFeliCa搭載?](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2016/07/Google-ChromeScreenSnapz190.jpg)
Androidユーザーなら、知っている人もいると思うが、おサイフケータイという機能が、以前からあった。
Google Payアプリでは、おサイフケータイと同じく、電子マネーを登録して利用できる。
今までiPhoneは「Apple Pay」、Androidは「おサイフケータイ」というのが、デフォルトだった。
今後はそれが、Google Payに変わっていくかもしれない。
下の表は、それぞれの対応関係を表している。
Android | ガラケー | iPhone | |
---|---|---|---|
おサイフケータイ | ○ | ○ | × |
Google Pay | ○ | × | × |
Apple Pay | × | × | ○ |
一つ注意してほしいのが、Google Payで電子決済出来るのは、FeliCaを搭載したAndroidスマートフォンということだ。
Googleが以前発売していた、Nexus 5X/6PはFeliCa非搭載のため、Google Payアプリは利用できるが、電子決済は利用できなかった。
しかしPixel 3は、FeliCaを搭載しているため、Google Payによる電子決済が可能になっている。
Apple Payでは使えないSuica以外の電子マネー対応
Apple Payで使える電子マネーといえばSuicaだが、Google Payでは、より多くの電子マネーを利用できる。
具体的には以下の電子マネー。
- 楽天 Edy
- nanaco
- WAON
![Google Pay対応電子マネー](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/Screenshot_20190125-001736-800x1600.png)
Google PayとApple Payの、対応電子マネーを比較すると以下のようになる。
Google Pay | Apple Pay | |
---|---|---|
Suica | ○ | ○ |
楽天 Edy | ○ | × |
nanaco | ○ | × |
WAON | ○ | × |
Apple Payでは、Suica以外の電子マネーは使えない
そのため、他の電子マネーを利用するには、おサイフケータイ搭載Androidスマートフォンが必要だった。
その点を引き継いでいるGoogle Payは、おサイフケータイ利用者にとって便利だと思う。
電子マネーのチャージもGoogle Payで可能
電子マネーが利用できるというだけでは、おサイフケータイと変わらないが、Google Payには更に便利な点がある。
それは、Google Payアプリで、チャージや電子マネーの管理ができるということだ。
![電子マネーのチャージもGoogle Payで](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/Screenshot_20190125-002017-800x1600.png)
おサイフケータイでは、電子マネーごとに専用アプリをインストールし、チャージや管理をする必要があったので、利便性が悪く普及をしない理由にもなっていた。
しかし、Google Payアプリで電子マネーを追加すると、Google Payに登録しているカードで、チャージが可能だ。
今までのように、電子マネーごとにアプリを取得する必要がなく、一元管理することができる。
WAONとnanacoはGoogle Payでのチャージ非対応
ただし、nanacoとWAONに関しては、少し注意が必要。
WAONはGoogle Payでチャージ可能だが、AEONクレジットカードでしかチャージできない
そのため、AEONクレジットカードを、Google Payに登録している必要がある。
![WAONはAEONクレジットカードのみ](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/Screenshot_20190125-002222-1-800x1600.png)
また、nanacoの場合、そもそもGoogle Payでチャージができない。
nanacoをGoogle Payで利用する場合、nanacoアプリをインストールし、従来どおりの方法でチャージすることになる。
![nanacoは別途アプリが必要](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/Screenshot_20190125-002234-1-800x1600.png)
以下に、各電子マネーのチャージ方法をまとめた。
もしnanacoやWAONを利用する場合は、注意が必要だ。
チャージ方法 | |
---|---|
Suica | Google Pay登録カード |
楽天 Fdy | Google Pay登録カード |
nanaco | nanacoアプリが必要 |
WAON | AEONクレジットカードのみ |
支払い時は注意、ユーザー認証や通知はなし
![支払時は認証などがないので気を付けよう](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/e7a59cc763ec7bd1911792f947800927_m-800x568.jpg)
ここまで紹介してきて、「便利だな」と感じてくれたら嬉しいが、Google Payの利用で一つ注意点がある。
Google Payを使って、スマホで支払いをするとき、ユーザー認証や画面の変化が一切ない、という点だ。
「Apple Pay」の場合、支払いを行う時、「Touch ID」や「Face ID」の認証や、画面に支払いの表示がある。
しかし、Google Payで支払いを行っても、ユーザー認証も無ければ、画面が切り替わったり、バイブレーションも動作しない。
そのため、支払いが完了したのか、わかりにくい。
そしてなにより、誰でも支払いができてしまう。
今のところ、スマホを落とした時の対処法がAndroid デバイスマネージャで初期化する以外ない。
この点は、今後改善して欲しい。
Google Payアプリは会員証やポイントカードも登録できる
最後に、Google Payには、もう一つ便利な機能がある。
それは、ポイントカードを登録して利用できるというものだ。
![ポイントカードをGoogle Payで管理できる](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/Screenshot_20190125-003457-800x1600.png)
大量のポイントカードで、財布が膨れ上がるというのは、多くの人が経験していると思う。
そのポイントカードが、Google Payアプリで管理できる。
対応しているのは、バーコード式のポイントカード
これで、ポイントカードで財布が膨れ上がったり、会計時にカードを探す手間が省ける。
利用したいときは、対象カードのアイコンをタップすれば、バーコードが表示される。
![Tポイントカードを表示したところ](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/Screenshot_20190125-003448-800x1600.png)
ただし、店舗によっては、不正防止のためにGoogle Payアプリでの利用を、断られることがある。
機種変時は同じGoogleアカウントでログインすればデータ移行も可能
おサイフケータイとGoogle Payの、最も大きな違いは機種変更の手軽さだ。
おサイフケータイは、機種変更時に各サービスごとに、移行手続きをしなければならない。
これがかなり面倒で、数が増えれば一日作業になってしまう。このタイミングでやめてしまう人も多い。
僕もガラケー時代にその経験がある。
しかし、Google Payであれば、機種変更後に同じGoogle アカウントでログインするだけで、ほとんどの移行手続きが完了する。
![既存の電子マネーを復元可能](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/Screenshot_20190120-220743-800x1600.png)
以下に、移行の有無と注意点をまとめた。
移行できるか | 備考 | |
---|---|---|
クレジットカード | ○ | セキュリティコードの再入力のみ |
電子マネー | ○ | 機種変更前の既存の電子マネーを復元可能 |
購入履歴 | × | 電子マネーやQUICPayの履歴は移行不可 |
ポイントカード | ○ | 特に操作は不要 |
終わりに
2016年に発売した「iPhone 7」からFeliCa対応し、日本に導入された「Apple Pay」、スマホでの電子決済はAppleがリードしていた。
今までAndroidユーザーは、フィーチャーフォン(ガラケー)の時代から引き継がれた、使いにくいおサイフケータイしか、選択肢がなかったので、近年は利用者が減っていただろう。
少なくとも僕は、コンビニなどでAndroidスマホをかざしている人を見たことがない。
しかし、Google Payが本格的に日本でも導入され、ようやくおサイフケータイの使いにくが改善された。
更に、Googleのサービスとの連携により、スマホだけでなく、インターネット上での決済も、Google Payで管理出来るようになった。
キャッシュレス社会が進んでいる現代は、管理しやすいことは非常に重要。
Apple Pay、Google Pay双方使ってみると、微妙な違いに気づいたが、これらのサービスがドンドン普及していってくれたらと思う。
サービスそのものの利用料は無料なので、是非使って、キャッシュレスデビューして欲しい。
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![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/05/fujita.jpg)
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