2018年に発売したスマホで、驚いた機種が3つある。
HUAWEI P20 Proは、トリプルカメラとAIを搭載し、スマホカメラの画質をさらに高めたこと。
iPhone XRはスマホカメラ高画質化のトレンドを作った、「ポートレートモード」をシングルカメラで実現したこと(被写体が人物限定)。
そして、Pixel 3はiPhone XRと同じくシングルカメラでポートレートを実現出来るが、AIの力であらゆるシーンで「ポートレートモード」を実現したこと。
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/05/chi_normal-1.jpg)
全て、カメラの話なのだが、AIがカメラにも活かされるようになったのが、大きなトピックだと思う。
もちろん、レンズが多い方がより高画質だろうが、部品が増えれば価格も高くなる。
この3機種で似ているのは、シングルカメラのiPhone XRとPixel 3なのだが、iPhone信者からみてもPixel 3の性能は「ヤバい」と思った。
この記事では、
- スマホカメラのトレンド
- iPhone XS・XRとPixel 3の撮り比べ
- iPhoneのポートレートモードの欠点
などを紹介しようと思う。
ミドルレンジのスマホは、今後シングルカメラとAIがトレンドになる
と僕は感じている。
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スマホカメラのトレンドはレンズを増やすこと
![デュアルからトリプルカメラへ](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2018/04/Google-ChromeScreenSnapz005-700x462.jpg)
2016年9月に発売された「iPhone 7 Plus」は、カメラを2つ搭載した「デュアルカメラ」が目玉機能だった。
これまでも、デュアルカメラのスマホ自体は存在したが、多くのスマホは、
- 標準レンズ
- 広角レンズ
という2種類を搭載し、画角を切り替えながら使っていた。
ドコモが販売していた「V20 PRO L-01J」は、まさにそんなモデルだったと思う。
ところが、iPhone 7 Plusは広角レンズと望遠レンズを搭載し、ソフトウエア制御で合成しながら、一眼レフで撮影したような「背景ボケ」写真が撮影できる、「ポートレートモード」で訴求した。
「ポートレートモード」の衝撃は大きく、僕は「わーすた」というライブ中にスマホ撮影出来るアイドルファンなので、僕はもちろん多くのファンが飛びついた。
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/06/chiidol.jpg)
![img_5745](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2017/01/IMG_5745-1024x768.jpg)
![小玉梨々華](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2017/11/IMG_4525.jpg)
![笑顔の松田美里](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2017/11/IMG_2803.jpg)
![坂元葉月](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2017/11/IMG_2578.jpg)
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/06/chiidol.jpg)
最前列じゃないと厳しいなど、位置取りが全てな面はあるが、あとはスマホ一発でこんな写真が撮れてしまう衝撃……。
以来、Xperia・Galaxyなどハイエンドスマホではデュアルカメラが増えたし、極めつけは「HUAWEI P20 Pro」のトリプルカメラだったと思う。
ただ、2018年あたりから少々行きすぎている印象も強くなっていた。
カメラが増えれば、価格が上がり、大きくなる。
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/05/chi_normal-1.jpg)
そんななか、同じ時期に登場したのが、シングルカメラだがソフトウェア(AI)の力で高画質化する技術を採用した、「iPhone XR」と「Pixel 3」だ。
シングルカメラでもソフトウェア(AI)で高画質化するスマホ
![Pixel 3](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2018/11/IMG_0607-800x600.jpg)
スマホカメラの高画質化で訴求する部分は、ここ数年大体決まっていた。
- 人物、食べ物撮影時の「ポートレートモード(背景ぼかし)」
- 夜景撮影
高画質化をアピールしやすい面もあるだろうが、スマホカメラとして一番良く使われるシーンなのだと思う。
そして、「iPhone XR」と「Pixel 3」もこの部分をアピールしているのだが、実は対応範囲が機種によって全く異なる。
iPhone XRの上位モデルとなる、iPhone XSも含めて比較すると以下のようになる。
機種名 | カメラ数 | シーン | ||
---|---|---|---|---|
人物ポートレート | 人以外のポートレート | 夜景モード | ||
iPhone XR | 1 | ○ | × | × |
iPhone XS | 2 | ○ | ○ | × |
Pixel 3 | 1 | ○ | ○ | ○ |
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/05/chi_odoroki-1.jpg)
これがスペック表だけをみて感じた、僕の正直な感想。
このブログ「アナザーディメンション」はApple系ブログで、僕自身が「iPhone」のファンだ。
毎年買い換えるような「信者」と言えるし、「Apple Pay」のキャッシュレス決済、デュアルカメラによるカメラの高画質化など、スマホのトレンドを作るのはiPhoneと信じて疑わないタイプだ。
しかし、
シングルカメラとAIによる高画質化はGoogleに負けた
正直ちょっと複雑な気分だったのだが、実際に触ってみると認めざるを得なかった。
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/05/chi_normal-1.jpg)
- 公式ショップだから安心して購入できる
- 機種変更は「モバイル回線からの注文のみ可能
Pixel 3のポートレートモードは「寄れる」ので料理などブツ撮りに最適
![寄れるポートレートモードがPixel 3の強み](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/00100lPORTRAIT_00100_BURST20181107122146126_COVER-800x600.jpg)
特に料理の撮影をするときに、どのように撮影するか?
「寄って」撮影することが多いと思う。
全景を捉えるより、寄った写真の方が「おいしく見える」からと思うが、そのように撮影する人は多い(グルメブロガーさんは、「シズル感」を出すために寄ると言っていた)。
一眼レフで料理を撮る場合、
- マクロレンズ
- 寄れる単焦点レンズ
を使うことが多いのだが、これは「背景がボケやすい」からだろう。
では、Pixel 3で撮影するとどうなるのか。
![Pixel 3で寄って撮影する](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/IMG_2664-800x600.jpg)
ここまで寄ることができる。
![ハンバーグを撮影した写真(Pixel 3ポートレートモード)](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/00100lPORTRAIT_00100_BURST20181107122951752_COVER.jpg)
![ハンバーグを撮影した写真2(Pixel 3ポートレートモード)](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/00100lPORTRAIT_00100_BURST20181107122923025_COVER.jpg)
これが撮影した写真。
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/05/chi_normal-1.jpg)
iPhone XSのポートレートモードは寄れない
![iPhone XSのポートレートモード](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/IMG_2662-800x370.jpg)
では、iPhone XSで撮影するとどうなるのか。
もちろんポートレートモードで撮影出来るのだが、全く寄れない。
Pixel 3と同じような画角で撮影しようとすると、「離れてください」と表示される。
なので、離れるのだが、
![iPhone XSのポートレートモードはかなり離れる必要がある](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/MVIMG_20181107_123013-800x600.jpg)
これぐらい離れる必要がある。
以前も検証したが、50cm〜100cmくらいは距離を取る必要がある。
![Pixel 3で寄って撮影する](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/IMG_2664-800x600.jpg)
Pixel 3ではこれくらい、寄れるのに……。
![iPhone XSポートレートモードで撮影したハンバーグ](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/IMG_2661-800x600.jpg)
結果、撮影した写真はこんな感じになる。
背景はキレイにボケているが、いかんせん遠い。ここからトリミングすれば、Pixel 3と同じような写真にはなるが、Pixel 3は無加工、iPhoneはいちいちトリミングでは話にならない。
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/05/chi_normal-1.jpg)
iPhone XRのポートレートモードは人物のみで「ブツ撮りには使えない」
![iPhone XRのポートレートモードはブツ撮りには使えない](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/IMG_0006-800x370.jpg)
では、iPhone XRのポートレートモードはどうなるかと言えば、
人物撮影のみが対象なので、ブツ撮りには使えない
ハンバーグを被写体に、ポートレートモードを起動すると「誰も検知されませんでした」と表示される。
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/05/chi_normal-1.jpg)
iPhone XS・XRと比較したPixel 3カメラの強みは「ブツ撮り」
Pixel 3のポートレートモードは、AIにより背景を「縁取りして」ボカしている。
iPhone XSのポートレートモードは、2枚の写真を合成してボカしている。
この違いが分かりやすく出るのは、人物を撮影した時だと思う。
![ポートレートモードを無効化](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2018/02/IMG_2803-2.jpg)
![笑顔の松田美里](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2017/11/IMG_2803.jpg)
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/06/chiidol.jpg)
ではなく(笑)
iPhoneのポートレートモードで、キレイに背景がボケているこの写真。
- 1枚目の写真は「ポートレートモードを無効化」
- 2枚目の写真は「ポートレートモード」
1枚の写真のように見えて、実は2つのカメラでそれぞれ撮影しており、微妙に違うことが分かる。
![Pixel 3ポートレートモードで撮影した藤田さん](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/00100lPORTRAIT_00100_BURST20181205123041163_COVER-800x600.jpg)
続いて、Pixel 3で人物をポートレートモードで撮影すると、背景と人の境界線が分かりやすくでてくる。
1枚の写真をソフトウエアで解析しているため、写真編集ソフトでレタッチしたような雰囲気になる。
基本的な処理の考え方は、iPhoneと同じでPixel 3のポートレートで撮った場合は、ボケあり・なしが両方保存される。
そして、被写界深度と前ボケ調整はGoogleフォトの機能として実現されているというイメージのようだ。
どちらが良い悪いの話ではなく、似たような結果でも、アプローチが随分違うことは分かるだろうか。
撮影シーン・場所・被写体にもよるのだが、全体的に言えるのは、
- Pixel 3のポートレートモードは「ブツ撮り」に強い
- iPhoneのポートレートモードは「人物撮影」に強い
という印象を僕は持った。
ポートレートの本来の意味は、背景ぼかしではなく「人が映っているもの」
![ポートレートとは本来人物撮影](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/44f873cea39dd7d53a899a5ac21e4f27_m-800x534.jpg)
ポートレートとは元々「人が映っているもの」という意味だ。
なので、背景をボカす撮影モードが「ポートレートモード」、という認識は実は誤っている。
iPhone XRは人物のポートレートモードしか対応しない
というアプローチは、元々の意味から言えば「正しい」。
実際、スマホカメラの用途として一番多いのは、家族・友人などの写真を撮ることだ。
僕のようなブロガーは「ブツ撮り」が多いのだが、一般的にはそうでもないと思う。
この辺りは、スマホカメラに対するAppleとGoogleの考え方の違いも表れているように感じた。
スペックだけで語れない、シングルカメラの可能性を切り開いたPixel 3
![Pixel 3星空撮影](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2018/12/IMG_20181120_222116-800x600.jpg)
- 人物もモノも撮れる
- 寄れる
iPhoneが一般的にした、スマホ写真をもう一歩高める技術「デュアルカメラ」と、その後のカメラ数競争に、Pixel 3のカメラは一石投じたと思う。
ソフトウェアの進化で機能が増える、改善する
Pixel 3のカメラを、スペックで論じれば大したことはないのだが、ソフトウェアを含めた「総合力」ではかなりよい写真が撮れる。
「星までうつす」夜景モードは、僕もさすがに驚いた。
ハードとソフトウェアの総合力で勝負するデバイス。これってまさに、「スマートフォン」だ。
iPhoneのポートレートモードは、距離と位置合わせが難しい。
ポートレートモードで撮影したつもりが、うまく撮れていなかったことはよくあるのだが、Pixel 3ではそれがない。
- 誰でも簡単に使える
- サクッと使える
- モードを意識しなくてもよい
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/05/chi_normal-1.jpg)
終わりに
![Google Pixel 3](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/01/Google-ChromeScreenSnapz070.jpg)
- プロセッサの「速さ」
- 通信速度
- ディスプレイの大きさや解像度
- カメラの画素数
これらが差別化ポイントになる時代は、スマホの世界でもすでに終わったと思う。
2019年1月時点の販売に目を向ければ、
- 一番売れているのは「1世代前のiPhone 8」
- Androidも「夏モデルなど1世代前のXperia・Galaxy」
という感じで、1年で劇的な進化がなくなったので、型落ちになった「コスパの高い旧モデル」を選ぶ傾向が強まっている。
そんな中、Google Pixel 3のカメラは久々にワクワクする完成度だった。
日本でようやく販売された、Googleリファレンスモデルとなる「Pixel」は、Androidの未来とGoogleのものづくりに対する考えを知る上で、是非使ってみて欲しいスマートフォンだ。
![](https://estpolis.com/wp-content/uploads/2019/05/chi_normal-1.jpg)
- 公式ショップだから安心して購入できる
- 機種変更は「モバイル回線からの注文のみ可能
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Pixel 3シリーズはGoogleおよび、docomo・SoftBankから販売されています。
GoogleではSIMフリー、キャリア版はSIMロックされていますが、条件を満たせばSIMロック解除可能です。
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Google純正Androidスマホ「Pixel」について
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