スマホを使う上では、毎日欠かせない充電だが、そのたびにケーブルをつなぐのは面倒だ。
そんな問題を解決できるのが、ワイヤレス充電だが、充電速度が遅い、というデメリットもある。
そんな中、Pixel 3とともに登場したのが、Pixel Standだ。
Pixel Standは、ただのワイヤレス充電器ではなく、
- 急速充電対応
- Pixel 3/3XL専用機能を搭載
- 横向きでも充電可能
という、特徴がある。
今回は、そんな一味変わったワイヤレス充電スタンド、「Pixel Stand」を紹介しようと思う。
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Pixel Standの概要
まずは、Pixel Standについて簡単にまとめる。
開封レビュー
内容物は
- Pixel Stand 本体
- ACアダプタ
- USB-C to USB-C ケーブル
- 説明書
この4つのみだ。
必要なものは揃っているので、すぐに使える。
一つ注意してほしいのが、Pixel Standは付属のACアダプターとケーブルを使って欲しい、ということだ。
あとで詳しく説明するが、急速充電を利用するには、サードパーティ製のACアダプタやUSBケーブルは、使わないほうが良い。
なお、価格は「9,504円」と、ワイヤレス充電器にしては少々高額だ。
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スペック
以下に、基本的な本体スペックを記載している。
サイズ | 直径:92mm 高さ:105mm |
---|---|
質量 | 160g |
素材 | シリコン・ポリカーボネート |
USBポート | USB-C(本体・ACアダプタ) |
充電出力 | 最大10W |
充電方式 | Qi方式 |
ケーブル長 | 1.5m |
ACアダプター入力 | 18W |
スタンドタイプなので、省スペースだ。
普段はパソコンの横に置いているが、邪魔になることはない。
また、公式サイトには明記されていないが、ACアダプタやUSBケーブルは、急速充電に対応したものになっている。
また、充電方式は一般的なQiなので、「Pixel 3」専用ではなくQi対応のスマホであれば、何でも充電できる。
試しに「iPhone X」を乗せてみたが、問題なく充電できた。
Pixel Stand + Pixel 3/3XLで独自機能が利用可能
実は、Pixel Standはただのワイヤレス充電器ではない。
Pixel 3/3XLと一緒に使うと、充電中のPixel 3/3XLで、様々な機能が利用可能になる。
これが、他のワイヤレス充電器と最も異なる点だ。
セットアップはPixel Standに乗せるだけで開始
まず、この機能を使うにはPixel 3/3XLでセットアップが必要だ。
セットアップといわれると、面倒に感じるが、Pixel StandにPixel 3/3XLを乗せると、自動的にセットアップが開始される。
いくつか機能があるが、チュートリアルを含めた設定が、順に表示される。
基本的には、機能のON/OFFを設定するくらいなので、セットアップには1分もかからない。
また、セットアップ画面が表示されれば、セットアップ自体はPixel Standから取り外してよい。
ホーム画面がGoogleアシスタント仕様に
Androidに標準搭載されているGoogleアシスタントが、Pixel Standを利用すると、より便利に使えるようになる。
Pixel StandにPixel 3/3XLを乗せると、ディスプレイにGoogleアシスタントが表示される。
「OK Google」で、Googleアシスタントにアクセス出来るのはもちろん、画面下部のボタンからも、簡単にGoogleアシスタントにアクセス可能だ。
音楽を聞くときはミュージックプレイヤーに
Pixel StandでPixel 3/3XLを充電中に、Google Play Musicなどで音楽を再生すると、ディスプレイ全体がミュージックプレイヤーになる。
Androidでは通知としてプレイヤー機能があるが、全画面で表示されるため、操作しやすい。
Pixel 3/3XLは、画面の上下にスピーカーを備えているため、単体でも大音量ステレオ再生が可能だ。
また、Google HomeやChromecastを持っていれば、音楽をキャストすることも可能だ。
好きな写真をスライドショー出来るフォトフレーム
Google フォトに写真をアップロードしておくと、好きな写真をPixel 3/3XL上でスライドショー表示できる。
Pixel 3/3XLをロックした状態で、Pixel Standに乗せてしばらくすると、事前に選択した写真が、スライドショーで表示される。
横長の写真なら上下に2枚、縦長の写真なら1枚表示される。
表示順はランダムなようで、特に設定などはない。
めざましディスプレイと自動サイレントモードによる睡眠サポート
Pixel Standのもう一つの機能に、「めざましディスプレイ」というものがある。
これは、設定したアラームの時間に合わせて、徐々にディスプレイが明るくなる機能だ。
この機能を利用するには、以下の3つが揃っている必要がある。
- めざましディスプレイがONになっている
- デフォルト時計アプリでアラームが設定されている
- Pixel StandでPixel 3/3XLを充電している
また、Pixel StandにPixel 3/3XLを乗せると、自動的にサイレントモードがONになり、暗い場所ではディスプレイがOFFになる。
これにより、夜中に通知で起こされたりすることがない。
もし、勝手にサイレントモードになって欲しくない場合、設定でOFFにも出来る。
詳しくは、次の「設定を変更したいときは本体設定から」を見て欲しい。
ただ、実際に使ってみたが、寝ているというのもあって、あまり違いは実感できなかった。
また、Androidには時間による通知OFF機能もあるので、そこまで有用性は感じなかった。
設定を変更したいときは本体設定から
もしPixel Standの設定を変更したい場合、専用のアプリではなく、本体設定から行う。
OFFにしたい機能がある場合は、この手順で可能だ。
設定画面は以下の手順でたどり着ける。
- 本体の「設定」を開く
- 「接続済みの端末」をタップ
- 「以前接続されていたデバイス」をタップ
- 「Pixel Stand」の右の歯車マークをタップ
すると、各機能のON/OFFや、詳細設定が可能だ。
僕の場合、日中でもPixel Standを使うことがあるため、サイレントモードや画面の消灯機能はOFFにしている。
ワイヤレス充電でも急速充電に対応
ワイヤレス充電全般に言えることだが、有線に比べてワイヤレス充電は、充電速度が遅い。
これは、「ワイヤレス充電器」を使った事がある人であれば、誰もが経験することだろう。
ワイヤレス充電にはいくつか規格があり、最新規格は「Qi ver.1.2.4」となるのだが、規格上の最大出力は「15W」となる。
規格名 | 最大出力(W) |
---|---|
Extended Power Profile | 15W |
Basic Power Profile | 5W |
しかし、15W出力に対応した製品は2019年2月時点ではほぼ存在しない。
ワイヤレス充電は、規格を管理するワイヤレスパワーコンソーシアム(Wireless Power Consortium; WPC)に申請した出力と、メーカー独自規格の部分があり、Pixel 3の場合、WPC管理上は5Wだが、Google独自で「10W出力」に対応している。
このため、Pixel Standは、ワイヤレス充電にも関わらず、急速充電に対応している。
試しに、Pixel StandとPixel 3純正充電器での、充電速度を比較してみた。
この時の、それぞれの充電速度は、以下の通りだ。
Pixel Stand | 0.7%/分 |
---|---|
Pixel 3純正充電器 | 0.9%/分 |
ここから、0%から100%まで充電にかかる時間を、計算してみた。
Pixel Stand | 141分 |
---|---|
Pixel 3純正充電器 | 114分 |
もちろん、スマホの充電速度は一定ではないので、この通りにはならないが、1週間Pixel Standを利用していて、充電速度が遅いと感じたことは、殆ど無い。
急速充電したいなら付属のACアダプタとUSBケーブルを使うこと
ここで一つ注意してほしいのが、急速充電には、充電に関わるすべての機器が対応している必要がある、ということだ。
僕は、日常的に利用する端末数が多いため、マルチポート充電器を利用している。
端末数だけコンセントを用意するのが、面倒だからだ。
そのため、Pixel Standもマルチポート充電器に接続してみた。
すると、充電モードの表示が「低速充電」になってしまった。
これは、ACアダプタが急速充電に、対応していないからだ。
Pixel Standで急速充電したければ、ACアダプタとUSBケーブルも、急速充電に対応していなければならない。
なるべくACアダプタは減らしたいが、Pixel Stand付属のACアダプタは、それほど大きくない。
ACアダプタやUSBケーブルは、付属品を使うのが良さそうだ。
横向きでも充電可能
スタンドタイプのワイヤレス充電器は、スマホを横向きに置くと、充電されないものも多い。
しかし、Pixel Standは横向きでも充電可能だ。
スマホで動画を見るときなどは、横向きにすることが多いが、それでも問題なく充電できる。
iPhone Xでも試してみたが、問題なく充電できた。
【感想】細かい部分には不満が残る、まだまだ改善の余地あり
1週間ほど、Pixel Standを利用してきたが、そうすると「改善の余地あり」と思う部分も、見えてきた。
全体的には満足しているが、利用していると、細かい部分が気になってしまう。
不満としては以下の3点だ。
- Google アシスタント機能は横向き非対応
- ロック解除に指紋センサーが使いにくい
- ミュージックプレイヤーやフォトフレームは端末のロックが必須
Google アシスタント機能は横向き非対応
まず残念なのが、Pixel 3/3XL専用のGoogleアシスタント機能は横向き非対応、ということだ。
機能そのものは利用できるが、画面が回転しないため、正直使いにくい。
この点は、今後のアップデートでぜひ改善してもらいたい。
ロック解除に指紋センサーが使いにくい
Pixel 3/3XLはロック解除に、指紋センサーを利用できる。
しかし、背面にあるため、Pixel Standに乗せたままでは、Pixel Standと干渉してしまう。
Pixel Standで充電したまま、Pixel 3/3XLのロック解除するには、パスコードを入力する必要がある。
せっかく充電したまま操作しやすいスタンドタイプで、指紋センサーを搭載しているのに、これはもったいない。
ミュージックプレイヤーやフォトフレームは端末のロックが必須
実は、Pixel Stand + Pixel 3/3XL独自機能の一部は、端末がロックされていないと利用できないものがある。
端末をロックしないままPixel StandでPixel 3/3XLを乗せると、Googleアシスタントや通常の画面が表示されるだけだ。
もし、ミュージックプレイヤーやフォトフレームを使いたければ、端末をロックする必要がある。
僕の場合、Smart Lockで自宅ではロックされないよう、設定している。
これだと、Pixel Standをフル活用出来ない。
終わりに
今まで、「ワイヤレス充電器」といえば
- 位置合わせが面倒
- 充電速度が遅い
と、僕自身もあまり利用することはなかった。
しかし、Pixel Standは急速充電に対応しており、スタンドタイプで位置合わせも不要だ。
これなら、ケーブルを抜き差しする有線充電よりも、ワイヤレス充電を選択してもいいかな、と思えた。
また、Pixel 3/3XLを利用していれば、便利な機能がたくさんある。
しかし、まだまだ発展途上と感じる部分も多い。
その中には、ソフトウェアのアップデートで改善できるものも多い。
今後、ソフトウェアのアップデートで、こうした部分は改善していって欲しい。
「9,504円」と、ワイヤレス充電器にしては高額だが、Pixel 3/3XLを利用しているのであれば、買っても後悔しない製品と言える。
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