2018年9月に開始した、地域メディア「倉敷とことこ」は、数字を意識しない運営をしています。
とはいえ、数字は「戦闘力」と考えているので、集計は毎月行っているんですが、
2020年5月で月間10万ページビュー達成!!
実は「10万PVはくらとこのゴール」に設定していた数字で、3年かけて達成予定でしたが、1年半前倒しになりました。
理由は「コロナ禍によるテイクアウト・デリバリー需要の増加」により、需要にマッチする記事が書けたから。
ある意味「祭り」だったんですが、同時に思ったこともあります。
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数が打てないので「非効率を楽しむ」運営
2018年9月に開始した「倉敷とことこ」は、以下のようなコンテンツで構成されています。
- 全て取材記事
- モノ・価格などの「スペック」ではなく、「人」に焦点をあてる
お店の紹介記事というより「コラム」に近いコンテンツなんですが、時間がかかるので、記事が量産できません。
このブログ「アナザーディメンション」の運営を通じても感じていますが、ブログで数字をとろうとした時、ある程度記事数を増やすのは「王道」です。
王道を放棄している以上、短期的に数字が取れないのは分かっていたので、
非効率を楽しむ
というスタンスで運営していました。
とはいえ、徐々にPVは増えていきます。2020年に入ってからは「月間3万PV」程度で、「観光シーズンであるGWには5万PVくらいいけるかもなぁ」と思っていました。
ところが、「コロナ禍」により観光需要は激減。
記録更新どころじゃなくなったんですが、「コロナ禍で生まれたコンテンツ」が大当たりします。
「テイクアウト・デリバリー記事」が大当たり
全国で緊急事態宣言が発令された2020年4月は、巣ごもりにより飲食店がピンチとなりました。
そこで、多くの飲食店は「テイクアウト・デリバリー」を始めます。
ただ、多くのお店が一斉に始めたので、分かりづらくなりました。
そこで、飲食店・ユーザーから情報を募る形で、地図も併用した「テイクアウト・デリバリー記事」を作成したんです。
公開は2020年4月12日。
いわゆる「地域ブログ」の中では遅かったと思いますが、メディアの中では早い分類でした。
このため、公開直後はSNSシェアなどが伸びます。ところが、あっという間に検索経由のアクセスが増加。
「倉敷 テイクアウト」で検索上位を獲得
普通なら「食べログ」など、飲食大手サイトが上位を独占しそうなキーワードですが、ここに「倉敷とことこ」が入ります。
結果として、関連記事を含めてテイクアウト・デリバリー記事が月間7万PVほどを荒稼ぎし、月間10万PVを達成したんです。
「月間10万PV」は倉敷とことこのゴール
実は「月間10万PV」は倉敷とことこが目指すべき数字として、「ゴール」に設定していたものです。
このブログ「アナザーディメンション」はピーク時100万PV、平時でも50万PVはあるので、控えめな目標と思うかもしれません。
ただ、理由があります。
- 元々記事数が増やせないので、PVを求めていない
- 「岡山県倉敷市」という地域限定なので、数字を追っても「30万PV程度」が限界
- 桁数が上がる「100万PV」は、ほぼ達成不可能な数字
こう考えた時、「10万PVあれば十分」と考えていたからです。
僕の想定では、今の運営スタイル(取材記事、新規記事は月に10本程度)だと、10万PVまで3年かかると思っていました。
つまり2021年中に達成できればよかったんですけど、「コロナ禍」で1年半前倒となります。
元々書く気がなかった記事。メンバーと周りの声で記事化を決意
実は4月上旬から、「テイクアウト・デリバリー記事」の特集記事を書こうかなという、構想だけは持っていました。
「トレンド」になることは、僕もブロガーの端くれなのでそれくらいは読めますし、それで数字が取れることも分かっています
ただ、すぐ実行できなかった。
個人ブログなら好きに書けばいいと思います。「知人、大好きなお店が苦境に陥っているから助けたい」という想いは誰も否定できません。
しかし、倉敷とことこは「メディア」を名乗っているので、「応援のためとはいえ、外出を推奨するような記事を書くべきなのか」と悩んだんですね。
この葛藤があったので実行する決断ができなかった……。
最終的に決断したのは、周りの意見です。
メンバーはもちろん、周りからも「書いて欲しい、書きませんか」という話を何回か言われたので決断しました。
ただ、条件をつけた記事としています。
主観を入れない
ということです。
- 困っているのはどのお店も同じ
- 特定のお店を応援はしない
- 「倉敷とことこ」で紹介したことがある店舗など、掲載条件はつけないし、掲載費用もいただかない
- 情報提供いただけば、事実確認だけ行い掲載する
というスタンスとし、「〜がおすすめ」などは一切記載せず、情報だけを淡々と掲載しています。
ちょっとした違いは、倉敷とことこ掲載店舗の場合、内部リンクとして紹介記事を入れているくらいです。
結果的にはこのスタンスが良かったのかもしれません。
検索1位が取れそうなので、まとめ記事は書かない
この記事は、公開後1週間程度で「倉敷 テイクアウト」で検索1位をとりました。
正直これには驚きましたね。「倉敷」というキーワードが絡んだときに「倉敷とことこ」は強くなった証拠でしょう。
10万PV達成はこのおかげなんですが、この力は同時に「剣(つるぎ)になる」とも思いました。
倉敷とことこは、1記事に時間をかけているため、数字がとりやすい「まとめ記事」は書いていません。書かないのではなく、書けなかっただけです。
テイクアウト記事は、ほぼ初めてのまとめ記事でしたが、サクッと1位を取ってしまう強さ……。
倉敷美観地区のおすすめカフェ5選
みたいな記事を書いたら、数字が取れそうな予感はしますよね。
普通はやるべきなんでしょうが、やめました。実際のところ、「おすすめ店舗」って選びきれないですよね。
「筆者が知っているお店の5選」に過ぎず、知らないお店も当然あるだろうし、今後新しいお店も出てくる。そんな中で、勝手にランキングをつけるのはフェアじゃないと思います。
個人ブログはガンガンやっていいと思ってますけどね。個人ブログのよいところは、筆者の主観が見えるところなので。
ただ、「メディア」として行う場合は、慎重すぎてちょうどいいくらいと思いました。
終わりに
たまたまですが、緊急事態宣言が発令された時期に、運営母体として設立した「一般社団法人はれとこ」のホームページ公開などを行いました。
結果として、テイクアウト記事で上位獲得したこと、「法人運営メディア」としての箔がついたことにより、PRに繋がった面があります。
実際、問い合わせが増えており、「WEBの強さって結局SEO上位獲得なんだな」というのを実感していますが、この経験が「今」できたのは運がよかったです。
- お金に困っていたら、マネタイズを考えたかもしれない
- PVがかなり増えていて、さらにブーストみたいな状況だと、調子にのったかもしれない
個人ブログとしては随分前に経験した「10万PV」という節目ですが、メディア運営となるとまた違った一面があるんだなと感じた出来事でした。