12インチMacBookを購入以来、あればいいのにと思っていたものがある。それは、
USB Power Delivery(USB PD)対応のモバイルバッテリー
USB-TypeCポートは従来のUSB 3.0ポートより高い電流である『3A』の出力に対応しているが、より高速な充電を行う場合USB PDに対応する必要がある。
- 充電器
- ケーブル
- 充電される機器
この全てが対応しなければ動作しないというハードルの高さもあり、対応機器はまだまだ少なく、僕がMacBookを購入した2016年4月には、USB-PD対応のモバイルバッテリーは皆無だった。
以来いくつか対応製品が発売しているのは目にしていたが、メーカーの信頼性がイマイチで購入には至らなかった。
そんな時、タイムリーに僕自身も過去に何度かレビューをして信頼できると感じていたRAVPower社からレビュー依頼をいただいたので早速紹介しようと思う。
「1泊2日くらいならこれ1つで大丈夫!」と言える、最強のモバイルバッテリーだと感じた。
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USB-PD対応モバイルバッテリーが欲しかった理由
12インチMacBookを購入して、USB-TypeCポートを初めて体験した。これまでは、
- iPhone充電用のLightningケーブル
- その他のガジェット充電用のmicroUSBケーブル
- これらに接続する充電アダプタ
- モバイルバッテリー
を持ち歩いていたが、
USB-TypeCとUSB-PDに全て統一できそう
と感じたら、ガジェット好きとしてはもうワクワクしちゃうんですよねw
そして、さらに大きいのがMacBookの充電。
今まででもスマホやデジカメ程度ならモバイルバッテリーだけで事足りたが、MacはMagSafeという専用のACアダプタを採用していたため、特に旅行などの場合持ち歩くしかなかった。
ただ、12インチMacBookはUSB-PD対応なので、モバイルバッテリーからでも充電ができてしまう。
USB-PD対応のバッテリーがあればこれだけでいいじゃないか!
これって数年前では考えられなかったことですよね。
2017年現在の僕のライフスタイルとしては、子供がまだ小さいため、2泊以上で出かけることはほぼなく、日帰りか1泊2日がほとんど。
この場合、一番重視したいのは荷物を少しでも軽く・減らす事なわけで、
- ACアダプタ
- モバイルバッテリー
の2つを持ち歩くのは無駄が多かった。それを解消する『夢のアクセサリ』とも言える。
RAVPower 20100mAh USB-C PDモバイルバッテリーの概要
前置きが長くなったが、今回紹介する『RAVPower 20100mAh USB-C PDモバイルバッテリー』のスペックは以下のような感じだ。
項目 | スペック |
---|---|
製品名 | RAVPower 20100mAh USB-C PDモバイルバッテリー |
容量 | 20100mAh |
本体サイズ | 17.2 x 2 x 8 cm |
本体重量 | 372 g |
入力 | Micro USB USB-C(PD対応) |
出力 | USB-A × 2(iSmart 2.0 対応) USB-C(PD対応) |
最大の特徴は、なんと言っても、
入力と出力の双方でUSB-PDに対応(USB-C端子接続時のみ)
という部分。
USB-PDに対応というと、モバイルバッテリー経由でガジェットを充電する事を想像しがちだが、モバイルバッテリーの充電にもUSB-PDが使えるというのも実はポイントだ。
何故なら、近年のモバイルバッテリーは安価で大容量なものが多く、この製品も20100mAhという大容量バッテリーを搭載しているが、大は小を兼ねるものの、充電に時間がかかるという難点がある。
半日くらいかかるなんてザラだ。この為、
- Micro USBポートを2基搭載し同時に充電
- Quick Chargeを採用
など各社どうにかして充電時間を短縮しようとしている。
この製品はUSB-PDに対応しているため、USB-PDであれば3〜4時間でフル充電可能となっており、このサイズのバッテリーとしては恐ろしく早く充電が可能となっている。
寝る前に充電すれば十分というのはかなり大きい。
また、地味だがUSBのデータ転送機能を内蔵しており、特に12インチMacBookを使用する際に、充電しながらUSB機器を接続するなんて使い方ができる。
価格はAmazonで6,599円で、ただのモバイルバッテリーとしてみると少々高い。だが、USB-PD対応のモバイルバッテリーとしては数少ない選択肢となっており、
普通のバッテリーの2倍くらいの価格で買えるのは安い
ともいえる。
開封レポート
簡単に開封レポートを。
パッケージはRAVPower社の製品としては一般的なもの。
梱包もしっかりしている。
同梱品は、
- 取扱説明書(日本語対応)
- Micro USB ケーブル (短):約40cm
- Micro USB ケーブル (長):約80cm
- USBC-Cケーブル:USB-C PD対応
USB-PD対応ケーブルが同梱されているのは地味にうれしい。PD対応ケーブルは1,000円くらいするので、ただのUSB-Cケーブルとは価格が全く違う。
取説も日本語対応しているのがうれしい。
これが、『RAVPower 20100mAh USB-C PDモバイルバッテリー』の本体。
iPhone 7と比較すればわかるが、明らかにデカくて分厚い。
20100mAhという容量は伊達じゃない。これをどう捉えるかは人それぞれだろう。
- デカくて重すぎるから普段使いには向かない
- 容量気にせず、とりあえずこれ1個持っとけばいいから楽
僕は後者の考えを持っている。なので、最強モバイルバッテリーだと思っている。
裏面には規格などが刻印されている。もちろんUSB-PD対応。
ポートは全部で4つ。
充電用に使用するのは、
- USB-Cポート1基
- USB-Aポート2基(機器毎に最適な電圧を調整するiSmart 2.0 対応)
同時利用も可能となっている。
LEDのインジケーターがあり、
- 通電状態の表示
- バッテリー残量を4段階で表示
が可能となっている。
ちなみにUSB機器を接続可能となっており、通電ボタンを2度押しすることで、
- 充電モード
- データ転送モード
の切り替えが可能となっている。
上記画像はBlu-rayドライブに音楽CDを挿入した状態だが、ちゃんと認識されている。
USB-PDで充電してみた
USB-PDは従来のUSB充電の数倍になる電力を扱うことで、急速充電が可能となっている。だが、条件も厳しく、
- 充電器
- ケーブル
- 充電される機器
この全てがUSB-PDに対応していなければ、USB-PDによる充電は出来ない。
規格的にも厳しいものとなっているが、同時に規格外の動作をするなど粗悪品が多いという現実もある。
従来品よりも大きな電力を扱うだけに、発火や爆発が怖いとも感じているので、ちゃんと定格で動作するのかを検証してみた。ちなみにUSB-PDとしての動作は、
最大30W (5V/3A、9V/3A、12.0V/2.4A、15V/2A、20V/1.5A)
となっている。
12インチMacBookとモバイルバッテリーそのものの充電を試してみた。
計測機器には『Satechi USB-C パワーメーターテスター』を利用した。
12インチMacBookを充電
これがある意味一番やりたかったこと。
12インチMacBookをモバイルバッテリーで充電。こんな事が出来るなんて未来、PCを使い始めた1998年では考えられない。すごいなぁと感動する。
モバイルバッテリーからの出力は、
15.2V × 1.90A = 28.88W
12インチMacBookへの入力電流は、
15.0V × 1.93A = 28.95W
出力も充電も、USB-PDで30Wのフル出力だった。
USB-PD対応と言うことで、同じくUSB-Cを採用する2016年以降のMacBook Proでも使用できるのだが、MacBook Proはより多くの電流を必要とする。
対応するアダプタでいうと、
機種名 | 対応する充電アダプタ |
---|---|
12インチMacBook | 29W USB-C電源アダプタ |
13インチMacBook Pro | 61W USB-C電源アダプタ |
15インチMacBook Pro | 87W USB-C電源アダプタ |
という感じなので、30Wまでしか対応していないこの製品では、MacBook Proをフルスピードでは充電出来きないということになる。
ただ、それでも大きな価値はあると思う。ちなみにメーカーの記載では以下のような充電回数となっている。
機種名 | 充電回数 |
---|---|
12インチMacBook | 約2.3回 |
13インチMacBook Pro(Touch Bar有) | 約2.8回 |
15インチMacBook Pro(Touch bar有) | 約1.8回 |
2回くらいフル充電出来るというのはかなり便利だ。1泊2日程度の旅行・出張ならほぼACアダプタはいらないだろう。
モバイルバッテリーを充電
続いて、『RAVPower 20100mAh USB-C PDモバイルバッテリー』そのものを充電。20100mAhあるので、Micro USB経由だと感覚値だが、半日くらいかかると思う。
それをUSB-PDで充電すると、
約31Wのフル出力で充電。大電流故か、本体はかなり熱くなる。
この時、バッテリー残量ゼロで、午前4時頃に充電をスタートさせたが、午前7時過ぎにはフル充電となった。
つまり、20100mAhを3時間弱でフル充電可能となっている。メーカーの説明でも4時間と書かれており、嘘ではない。
驚異的なスピードで充電される
終わりに
USB-PD対応のモバイルバッテリーは思っていた通り、強力なアクセサリだった。
重量は約350gと確かに大きいし重い。だが、10000mAh程度のモバイルバッテリーとACアダプタを持ち歩く事を思えば、かさばらないし重量はそれほど変わらない。
1泊2日程度ならこのバッテリーだけで事足りる
というのはかなりの安心感だ。しかも、PCである12インチMacBookまで充電出来てしまう。
どうしても、不安な時はUSB-PD対応のACアダプタを1つ持ち歩けばよい。
普段使いの充電グッズの概念がちょっと変わってしまうくらいの便利さだと思う。
12インチMacBook、2016年以降のMacBook ProなどUSB-PD対応製品を使っている人には便利なアクセサリと思うので、是非使ってみて欲しい。
モバイルバッテリー買うならUSB PD対応製品がおすすめ
2019年以降、USB-Cを搭載した充電器が急速に増えてきました。充電規格の違いなどややこしい面がありますが、便利なのはもちろん、将来性があるので長く使えるので購入をおすすめします。
- USB-Cポートを最低1つ搭載していること
- 高速充電規格(USB PD・Quick Charge3.0)に対応していること
- 高出力の充電器なので、信頼できるメーカーと品質重視
▼バッテリー内蔵の充電器
▼最新規格はいらない。とにかく安さ重視ならこれ(1,599円)!
USB-Cケーブルは高品質なものを選ぼう
「USB-PD」による急速充電は、本体・充電器・ケーブルがすべて対応して初めて動作します。「急速充電=高出力」なので発火などの危険もあります。安価な製品には注意しましょう。
自宅でお手軽充電ならワイヤレス充電器も便利
実は最新規格に対応していれば「最大15W」とかなり高出力!