12インチMacBookは自宅と外出先の2箇所で使用するため、購入時に付属していた充電用ケーブル1本では色々不便になって来た。
忘れるとまずいので外出用のポーチに入れているが、そうすると自宅で充電する時色々面倒、、、
というわけで、自宅用のMacBook充電環境を作る事にした。
MacBookの大きな特徴は汎用端子であるUSB-TypeC Power Delivery(PD)を採用していること。つまり、高額なApple純正品を購入する必要は無いわけだ。
今回はエレコム社のケーブル「USB3-CCP05NBK」を購入したのだが、その理由・選定ポイントと購入後の感想を紹介しようと思う。
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USB Power Delivery(USB PD)とUSB Type-Cケーブル
USB Type-Cは最大5V/3Aで充電可能という仕様だ(従来のUSBでは最大5V/1.5A)。
この為、Nexus 6PやNexus 5Xは3Aでの充電が可能だが、さらに上の規格として存在するのがUSB Power Delivery(以降:USB PD)。
最大20V/5Aの100W充電が可能となり、より高速な充電が可能となる。
ただし、
- 充電器
- ケーブル
- 利用機器
この全てが対応している必要があり、これらの製品はまだ少ない。2017年現在ではある程度増えてきているが、
- 12インチMacBook
- MacBook Pro(2016年モデル)
が一番有名どころ。つまりApple製品を中心に採用が進んでいる。
この為、対応製品はまだまだ高価で、例えばUSB Type-Cケーブルを例に取ると、
- USB PD非対応のケーブル:約500円〜
- USB PD対応ケーブル:約2,000円~
という感じで、USB PDの対応有無で値段が2倍以上違う。
ただ、12インチMacBookに関して言えば、USB PD非対応機器での充電は非常に時間がかかるため、購入時に付属していた純正ACアダプタとケーブル以外に1つくらいは予備が欲しくなる。
自宅での充電用と外出用という感じだろうか。実は先日「Anker社USB-C Power Delivery対応マルチポート充電器」を購入した。
なので、Apple純正は外出用、上記マルチポート充電器とセットで使う、ケーブルを購入する事にした。
MacBookの充電に使うUSB PD対応USB-TypeCケーブル選定ポイント
というわけで、MacBookの充電用ケーブルを選定するわけだが、MacBook Pro/Airの専用ACアダプタ(MagSafe)と違い、Amazonなどで検索するとケーブルは山のように出てくる。価格も安い。
PD非対応のUSB-Type Cケーブルは100円ショップでも見かけるようになってきている。
だが、数は多いが充電出来なかったなんて口コミも沢山目にしたし、USB-Cはまだ過渡期と言えるし、USB PD対応機器となるとその傾向はさらに高まる。
安かろう悪かろうで、ケーブルが壊れるならともかく機器が壊れたてはたまらない
この為、ケーブルの選定に当たっては、USB PD対応であることはもちろんだが、
- 信頼性の高いメーカー
- 12インチMacBookでの動作確認が取れていること
を最重要ポイントとした。
また、僕独自の選定ポイントとしては、
- ケーブル色がブラックである事(Apple純正はホワイトだが、Anker社の充電器がブラックなので色合いが悪い)
- ケーブル長が1Mであること(Apple純正は2Mと自宅用としては長すぎた)
その結果選定したのは、
エレコム社が販売する「USB3-CCP05NBK」というケーブルだ。
Amazon価格では1,500円くらい
ただ、ここからまた迷うことになる。上記ケーブルは、
USB PD(Power-Delivery)対応により、最大20V/3Aの大電流で接続機器への給電が可能です
という記載があるのだが、同メーカーで「USB3-CC5P05NBK」というケーブルもあり、こちらは最大20V/5Aでの充電が可能と記載されている。
こちらはAmazon価格1,700円くらい。価格差は200円ほど。どうせ買うなら誤差の範囲だ。
そして、どちらの製品も「MacBookの充電ケーブルとして使用可能です」との記載。
何が違うのか、、、
MacBookで使うなら「最大20V/3A」で十分そう
じゃあ、「3Aと5A」で一体何が違うのか。文系人間の僕が、中学辺りで習った知識で考えると、
20V × 3A = 60W
20V × 5A = 100W
Apple純正の12インチMacBook用ACアダプタは「Apple 29W USB-C電源アダプタ」と書かれている。
つまりMacBookの充電にはこれと同等の電力(W)があれば良いと思われるので、「最大20V/5A」のケーブルでも対応可能だが、MacBook用としては「最大20V/3A」対応で十分と思われた。
余談だが、2016年モデルもMacBook ProもUSB-TypeCを採用しているが、必要となる電力が異なっている。
機種名 | 対応する充電アダプタ |
---|---|
12インチMacBook | 29W USB-C電源アダプタ |
13インチMacBook Pro | 61W USB-C電源アダプタ |
15インチMacBook Pro | 87W USB-C電源アダプタ |
規格上の最高速度で充電したい場合、
- 20V/3Aのケーブルなら13インチMacBook Proまで
- 15インチMacBook Proなら20V/5Aケーブル
と覚えた方が良さそうだ。
ただ、ケーブルがよくても今度は充電器が対応していないという事になる。
試しに、僕が購入したMacBook対応を謳う前述のAnker社充電器の仕様を調べると、USB PD対応のType-Cコネクタは対応機器に合わせて、
- 5V3A
- 9V2A
- 15V2A
- 20V1.5A
との記載があり、30Wくらいの電力が最大と言う事になる。
つまりこの充電器では12インチMacBookはフルスピードで充電できるが、MacBook Proはできない(充電はできるが遅い)ということになる。
というわけで、僕は12インチMacBookユーザーなので、「最大20V/3A」対応のエレコム社「USB3-CCP05NBK」を購入することにした。
エレコムUSB Power Delivery対応ケーブル「USB3-CCP05NBK」利用レポート
というわけで購入したエレコムUSB Power Delivery対応ケーブル「USB3-CCP05NBK」が到着した。
とはいえ、ただのケーブルなので簡単に紹介しようと思う。
最大の特徴はUSB Power Delivery(USB PD)に対応していること。この為に買ったと言っても過言ではない。
まだまだ一般的とは言えないUSB-TypeCなので、説明もわりと詳しい。
ケーブルの外観。今回僕はブラックの1mが希望だったので、まさにそれを購入(長さは他に0.5mがある)。
これがUSB-TypeCコネクタ。
思いの他でかいと感じた。
その他のスペック的なものとしては、
- コネクタ形状は両方(オス・メス)USB-TypeC
- ケーブル長は「1.0m」(その他に0.5mがあり)
- ケーブルの太さは「4.6mm」
- ケーブル色は「ブラック」
- 規格は「USB3.1」
といった辺りだろうか。
Apple純正「USB-C充電ケーブル(2m)」と比較
12インチMacBook購入時に付属していた、Apple純正「USB-C充電ケーブル(2m)」と比較してみた。
一番大きな違いはコネクタ部分。
エレコム製は明らかに大きい。USB-TypeCは今後スマートフォンでも採用が増えていくと思うが、そういう時にはこの違いが色々問題を引き起こすかもしれない(ケースとの干渉など)。
ケーブルもエレコム製の方が太い。
ただこれには理由があり、エレコム製ケーブルは以下のような特徴を持っている。
- 細線同軸を採用:細くてしなやかな、取り回しのしやすいケーブルを実現
- 3重シールドケーブル採用:外部ノイズの干渉から信号を保護
実際触ってみても、Apple製ケーブルと比較して、明らかに柔らかく取り回しがやりやすい。
USB-TypeCの端子部分を比較。
ここは大差ない。エレコム製は金メッキピンを採用するなど、品質は高いようだ。
「Anker PowerPort+ 5 USB-C Power Delivery」で充電してみた
というわけで早速、「Anker PowerPort+ 5 USB-C Power Delivery」で充電してみる。
「Anker PowerPort+ 5 USB-C Power Delivery」は本体色がブラックのため、ケーブルがブラックになると雰囲気が良くなった。
ちなみにApple純正ケーブルを接続するとこんな感じだったので、違和感が強かったのだ。
そして僕が使っている12インチMacBookはスペースグレイなので、それとの統一感もグッド。
もちろん充電は全く問題なし。
速度などは細かく計測していないが、純正ACアダプタ&ケーブルの組み合わせと比較しても全く変わらないと思う。
終わりに
12インチMacBookのUSB-TypeCケーブルで全てをカバーするというアプローチは、正直どうなのかなと思っていた。
だが、USBは汎用的なコネクタなので、今回のようにサードパーティー製のACアダプタやケーブルが非常に使いやすい。
2017年5月時点ではまだまだ高価だが、そのうちもっと安くなっていくと思う。さらに言えば、現時点でもApple純正と比較すれば十分安価なのだ。
今回僕が購入した製品と、Apple純正で税込価格を比較すれば以下のような感じになる。
品目 | Apple純正 | サードパーティー製 | 備考 |
---|---|---|---|
ACアダプタ | 5,616円 | 3,999円 | サードパーティー製はマルチポート |
ケーブル | 2,376円 | 1,500円 | Apple純正は2m、今回購入したのは1m |
合計 | 7,992円 | 5,499円 |
差額はなんと約2,500円。かなり大きい。
この差額でケーブルくらいもう1本余裕で買えてしまう。
ただ、ACアダプタに関してはApple純正が実は結構安いため、安全性を考慮すると特にMacBook Proを使っている場合、純正品の方がよいかと思う。
僕は当面Apple純正は外出用(ケーブルが長い方が色々便利なので)、サードパーティー製は自宅用という形で棲み分けて使おうと思っている。
12インチMacBookユーザーなら揃えておいて損はないアクセサリだと思う。
お勧めです!
USB-C Power Delivery対応の充電器は以下の記事をチェック!
記事内で紹介した 「Anker PowerPort+ 5 USB-C Power Delivery」については、以下の記事をご覧ください。
自宅・職場用の据え置き型USB充電器のおすすめ
自宅や職場に据え置きで使う充電器は、マルチポート充電器が便利です。
2019年以降、USB-Cを搭載した充電器が急速に増えてきたので、将来性を見越すと「USB-C対応製品」が長く使えるのでおすすめです。
- 3基以上のUSBポートを搭載(マルチポート対応)
- できればUSB-C端子を搭載し、USB-PDによる急速充電に対応している
- PSEマーク取得
- 高出力の充電器なので、過充電防止機構を搭載するなど値段より品質重視
その他のおすすめ製品
▼USB-PDの急速充電で2台同時充電可能▼16インチMacBook Proを充電するならこれ
USB-Cケーブルは高品質なものを選ぼう
「USB-PD」による急速充電は、本体・充電器・ケーブルがすべて対応して初めて動作します。「急速充電=高出力」なので発火などの危険もあります。安価な製品には注意しましょう。
自宅でお手軽充電ならワイヤレス充電器も便利
実は最新規格に対応していれば「最大15W」とかなり高出力!
おすすめを敢えて1つ選ぶと、機能と価格のバランスがよい「UGREEN PD充電器 65W GaN」」です。