2016年9月のiPhone 7と同時に発表された、Appleのワイヤレスイヤホン『AirPods』。
当初2016年10月の発売予定だったが、延期が続き2016年12月下旬にようやく発売となったのだが、購入した人達から絶賛の声が多数上がっている。
Appleの新製品だから『信者』が買って絶賛してるだけでしょ?
と思っている人も多いだろうし、実は僕もAppleファンでありながらそう思っていた。
その証拠というのもあれだが、発売日に買おうと思えば買えたがスルーしていた(予約受付開始が深夜だったが、たまたまそれをリアルタイムで見ていた)。
「特別真新しさも感じないBluetoothイヤホンを今更買ってもなぁ」と思っていたからなのだが、普段あまり絶賛しないような人も、
- AirPodsは素晴らしい
- こういうアプローチがあったのか
なんて言ってるのを聞くと、気持ちがグラグラ揺れたw
結果、発売から1週間程度経った2016年12月末に予約という優柔不断さを発揮し、その時は既に『6週間待ち』。
入荷予定は2017年2月上旬ということだったのだが、先日ようやく入手することができた。
感想は、
素晴らしい!僕のためにあるようなイヤホン!!
という感じで、有り体に言えば『最高』だったw
AirPodsのレビューをしてみようと思う。
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『AirPods』開封レポート
AirPodsの開封レポートを簡単に。
パッケージとしてはApple製品としては定番と言える、白い化粧箱だった。
蓋を開けると、製品がドーンと登場するのではなく、近年のApple製品で増えて来たDesigned by Apple in Californiaのメッセージ。
そしていよいよ、AirPodsとお目見え。
これがケース。
充電はiPhoneやiPadでお馴染みLightning。
iPhone 7と比較するとケースもコンパクトなことが分かる。
蓋を開けると、イヤホンが2つ入っていた。AirPods本体だ。
ほんとに2つのイヤホンが『分離』している。
僕が元々使っているネックバンドタイプのワイヤレスイヤホン『SONY MDR-EX750BT』と比べると、恐ろしい程コンパクトってことはよく分かる。
Appleのワイヤレスイヤホン『AirPods』の概要
Appleが2016年12月に発売した、『AirPods』はBluetooth技術を使用した、いわゆるワイヤレスイヤホンだ。
発売の経緯としては2016年9月に発売されたiPhone 7/iPhone 7 Plusでは、イヤホンジャックが廃止された。
変換アダプタが同梱されているものの、Appleとしての方向性は『ワイヤレス』であり、その答えとして発表された製品となる。
大きな特徴は、
- 両耳に装着するイヤホンタイプだが、『分離』している
- 専用ケースが付属している
- イヤホン本体はもちろん、専用ケースもバッテリーを搭載している
- 充電は、イヤホンはケース経由、ケースはLightningケーブルで行う
といったあたり。
特にイヤホンといえば有線・無線関係なく、両耳にはめる部分は繋がっているのが『常識』だったのに、これを分離したのが画期的。
もちろん同種の製品は存在したので、初めての製品というわけではない。
ただ、完全分離型ワイヤレスイヤホンの欠点を見事に克服しており、さらに言えば今まで沢山あったBluetoothイヤホン・ヘッドセットの欠点までほぼ解消した製品というのが凄い。
それは以下の3点。
- Bluetooth機器では必須となる『ペアリング』操作の面倒さ
- 分離型で双方を充電するという面倒さと、紛失リスク
- 片耳式の音質の悪さや、長時間装着の辛さ(耳が痛くなる)
ペアリング操作が不要なAirPods
AirPodsを使う時、どうするか最初迷うかもしれない。
だが、何もすることはない。AirPodsのペアリングは、
ケースの蓋を開けるだけ
でダイアログが出てきて。ペアリング操作が可能となる。
こんな感じだ。これほんとビックリした。細かい話だが、僕はiPhoneを複数台使っている。
1台でペアリングすると、もう1台とのペアリング操作はもう不要で、自動的に利用可能となっていた。恐らく同一Apple IDで利用する機器はペアリング情報が共有されているのだろう。
実際、メインPCとなるiMacでは特別な事をやっていないが、Bluetooth機器としていつの間にかAirPodsが表示されていた。
Bluetooth機器はスマホ・タブレットの普及で数が爆発的に増えたが、ペアリング操作が面倒という難点があった。
『マルチペアリング』という複数機器の接続情報を記憶する技術、『マルチポイント』という複数機器に同時接続する技術はあるが、デバイスが増えるとこの切り分けが案外面倒だった。
それを解消する1つのアプローチとして、近年主にSONYが推進している、NFCを利用してタッチでペアリングという技術も直感的で分かり易いと思っていた。
だが、AirPodsではペアリング操作すら意識することがほぼないと言うのが、僕のように長年Bluetooth機器を使ってきた人間から見ても『感動的』だった。
紛失リスクを充電をかねた高機能ケースで対策
両耳が分離したワイヤレスイヤホンは、近年徐々に増え始めていた。
やはり技術的に難しい面もあったようだが、それ以上に、
コンパクトすぎて紛失しやすい
という懸念を持つ人は多かった。僕もそうだ。
AirPodsも非常にコンパクトで、不要な時にポケットやカバンに放り込んでしまえば、紛失するリスクは高いだろう。落下によって壊れることもあるかもしれない。
そして、分離しているというのは、充電も別々に行うことを意味する。どう考えても、面倒ですよね、、、
だから、このタイプのイヤホンにはキャリングケースが必須なのだが、普通のケースなんか付属したところで使わなくなるのは目に見えている。
そこでAppleはケースを持ち歩くのが当たり前になるような仕掛けを用意した。
ケースそのものにバッテリーを内蔵し、AirPodsの充電器の役割を付与した。
AirPods単体では5時間までしか連続再生できないが、ケースで充電する事で24時間利用可能となる。
そして、AirPodsの充電はケースに搭載されたLightning端子を介して行う。AirPodsには充電端子がないため、見た目も良いし何より便利だ。
ここまで、ガッチリ固めたら持ち歩き必須のケースどころか、
ケースがあるからAirPodsは便利
くらいの印象に変わる。これは見事だと思った。
片耳式のヘッドセットの音質の悪さを解消
ケーブルの煩わしさを嫌う人で、通話に特化した用途だと、Bluetoothヘッドセットを使う人は多い。
特に車を運転する人は今や必須アイテムと言えるし、僕自身も長年利用している。
Bluetooth機器の定番アイテムと言えるので、これまで数多く買って利用してきた。
Bluetoothヘッドセットの不満としてよくあるのは、
- 音質の悪さ
- 装着方式によって耳が痛くなる
ということで、イヤーフックなど耳に引っかけるタイプとか長時間装着すると痛くなったりする。
なので、僕は装着感をかなり重視していて、そういう意味で気に入っているのは『Jabra STEALTH』というBluetoothヘッドセット。
僕はこれを2年以上使い続けている。
だが片耳式のイヤホンは、モノラル音声なのでやはり音質はあまりよくない。だが、AirPodsは両耳式なのでステレオ音声。
電話で利用するとビックリするくらい音質がいい
もちろん音質というのはピンキリで主観も大きく、上を見たらキリがないのだが、少なくとも片耳式のヘッドセットと比較すると驚くくらい高音質だ。
AirPodsが僕に合っていると思う理由と欠点
絶賛ばかりしているAirPodsだが、欠点も当然ある。例えば、
- 音質はそれなりで、ハイレゾなど高音質音源にも非対応
- ノイズキャンセリング機能に『非対応』
- 見た目はそんなに格好良くない(「耳からうどんぶら下げてる」とか言われる)
- 耳から落ちやすい
といったあたり。
ただ、これらの欠点は、音質の良さより、『それなりの音質と手軽さ』を求める僕にとっては、重視していないという意味で欠点にならないし、むしろメリットといえるものもある。
ノイズキャンセリング機能に『非対応』
人によってメリットともデメリットとも言えるのが、ノイズキャンセリング機能を搭載していないことだろう。
これの搭載有無で、例えば電車の中で音楽を聴いていたときの没入感は全く違う。周りの音が聞こえなくなるので。
ただ、僕は非対応であることがむしろ嬉しい。
僕は周りの音が聞こえなる事の方が『怖い』ので、ノイズキャンセリング機能は非対応のものを今までも敢えて買い続けてきた。
さらに言えば、僕は岡山という地方都市在住。
電車移動より車移動が多いわけで、安全性の面から考えると、ノイズキャンセリング機能を搭載したイヤホンを付けて運転とか危険だと思っている。
とはいえ、イヤホンを両耳に付けている地点で、若干周りの音が聞こえづらくなるのは否定できないが。
耳から落ちるリスクはあるが落ちたことはない
AirPodsに対するネガティブな意見として、紛失リスクと落下リスクがある。
普通のイヤホンはケーブルがあるので、耳から落下した場合もどこかに引っかかるが、AirPodsではそれがない。これについては、その人の耳に合う合わないがあると思うので、一概には言えないが、
AirPodsを付けっぱなしで日常生活をして落ちる事はまずない
くらいは言えると思う。あくまでも僕の場合は。
ただ、ランニングなど動くが激しくなる場合はあまりおすすめはできないので、特に運動をする場合は同じワイヤレスイヤホンでもネックバンドタイプを使用するなど、落下リスク対策は必要だと思う。
複数機器での使い分けが簡単
僕は2019年1月時点で外出時には、
の3台を主に使う。つまり使っているデバイスに応じて『切り替え』が必要になるわけだが、AirPodsはこれらを意識する事がほとんど無い。
音質はそれなりにいい
音質も重視していないと言いつつ、『それなりにいい』というのはポイント。
むしろ特別良くはないけど、悪くもないというのがポイントで、少なくとも使うのが苦痛なんてことはない。
音質に対するこだわりは人それぞれで、上を見たらキリがないし、ガチなガジェットに対してAirPodsが勝てる要素はない。ただ、前述の通りケースで充電出来るなど利便性とセットにした場合、優位性が出てくる。
そう言う意味で、AirPodsは自宅やオフィスでの利用より、外出時の利用に向いていると思う。
外すと自動的に一時停止など細かい配慮が便利
AirPodsを使っていると、細かい配慮を感じるシーンが多い。
例えば、
- 装着すると「ボーン」と音がする
- 音楽再生中に片耳を外すと自動で一時停止、再装着すると再開
- 音楽再生中に両耳外すと完全停止
という辺り。
Bluetoothイヤホン・ヘッドセットを使っていて例えば、
- 知り合いに出会って会話することになった
- 邪魔になった
- 別の電話に出る必要が出た
など、ちょっとした用事で一時的に外すシーンは結構多い。
そういう時、一時停止なんて普通やらないわけで、後で巻き戻すなんてことになるわけだが、AirPodsはそんなシーンを自動的に判断してくれている。
細かすぎる話だが、ワイヤレスイヤホン・ヘッドセットを長年使っていた人ほど、このような細かい機能に驚くんじゃ無いかと思う。
終わりに
たかがワイヤレスイヤホン
そう思っていたが、AirPodsはその概念をひっくり返すくらい便利だった。
機能的に真新しいものは別にない。だが、使ってみると、
分かってる
って思う事が非常に多く、これが満足度に繋がっている。
この感動はAirPodsではじめてワイヤレスイヤホンを使うようになった人では理解できないと思う。
AirPodsの登場前から、Bluetoothイヤホンやヘッドセットを日常的に使っている人ほど、使ってみて欲しい。値段は税込18,480円と決して安くはない。
だが、使ってみると、
おっ!
って思う部分がきっとあると思うし、それを知ったら手放せなくなると思う。
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