2018年はUSB-C対応製品が、一気に増えた年だったと思う。
Apple製品、Androidスマートフォン中心だったUSB-C対応機器だが、
- ディスプレイ
- オーディオ機器
- 充電器
- モバイルバッテリー
などに広がり、まさに「USB-C」で全てがカバーできる時代が目前になったと感じる。
USB-Cを利用する上で、キーワードの1つは「USB-PD(USB Power Delivery)」という急速充電技術だ。
充電機・ケーブル・充電される機器全てが対応しないと使えないが、ノートPCですら充電出来る夢の規格。
まだまだ対応製品が少なく、あったとしても30Wの出力に制限されているものが多いのだが、今回紹介する「RAVPower 20100mAhモバイルバッテリー(RP-PB159)」は、45Wの出力に対応していることが最大の特徴。
そう思う方も多いだろう。簡単に言えば、
フルスピードではないが、MacBook Proを「ほぼ確実に」充電できる
ということだ。
早速紹介しようと思う。
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「USB-PD 45W出力」対応のモバイルバッテリーは少ない
2015年に12インチMacBookが採用して以来、徐々に普及してきたUSB-C対応機器だが、今も昔も「12インチMacBookが基準」になっている節がある。
12インチMacBookはUSB-PDに対応しており、30Wでの急速充電に対応している。
しかし、対応する機器によって対応するW(ワット)数は異なっている。
Apple製品を一例に紹介すると、以下のようになる。
製品名 | USB-PDでの最大充電力(W) |
---|---|
iPhone 8以降 | 18W |
iPad Pro 第2世代以降 | 18W |
12インチMacBook | 30W |
MacBook Air(2018年モデル以降) | 30W |
MacBook Pro 13インチ(2016年モデル以降) | 61W |
MacBook Pro 15インチ(2016年モデル以降) | 87W |
確かにその通りで、機器が想定している最大電力でないため、充電は出来るが、時間がかかる状況になる。
2019年現在もUSB-PD対応製品の多くは、30W出力までの対応に留まっている。
例えば、前モデルに該当する「RAVPower 20100mAh USB-C PDモバイルバッテリー(RP-PB059)」は30W出力だった。
今回紹介する「RAVPower 20100mAhモバイルバッテリー(RP-PB159)」は、45W出力に対応しているが、それでもMacBook Proをフルスピードで充電することはできない。
しかし、30Wだと出力不足で充電すらできないことがあったが、45Wならほぼ充電出来ると言われていることがポイント。
12インチMacBook、MacBook Airユーザーが使っても恩恵はないのだが、MacBook Proユーザーが使う場合、大きな意味がある。
RAVPower 20100mAhモバイルバッテリー(RP-PB159)
前置きが長くなったが、今回紹介する「RAVPower 20100mAhモバイルバッテリー(RP-PB159)」のスペックは以下のような感じだ。
項目 | スペック |
---|---|
製品名 | RAVPower 20100mAhモバイルバッテリー(RP-PB159) |
容量 | 20100mAh |
本体サイズ | 約160 x 78.5 x 23mm |
本体重量 | 400g |
入力 | Micro USB × 1 [QC対応]USB-C × 1 [PD対応] |
出力 | USB-A × 1(iSmart 2.0 対応) USB-C(PD対応) |
最大出力 | 45W (USB-Cポート単独使用時の出力) |
最大同時出力 | 30W [USB-Cポート] + 12W [USB-Aポート] |
最大の特徴は、以下。
- USB-PDの45W出力に対応(USB-Cポート単独利用時)
- 入力もUSB-PD 30Wに対応し、3.5時間でフル充電可能
近年のモバイルバッテリーは本当に安くなり、大容量モバイルバッテリーも気軽に購入出来るようになった。
しかし、容量が大きいと、その分充電にも時間がかかる。
モバイルバッテリーはどうしても「出力」に注目が集まるが、「入力」も高速であることは重要だ。
そして、前述の通り「USB-PD 45W出力」に対応しているため、MacBook Proでの利用も問題ない。
価格は、Amazonで定価「7,599円」となっており、それなりに高いが、高いなりの機能性は備えている。
- PSEマークは取得済
- 購入日から18ヶ月の製品保証(登録でさらに12ヶ月延長)
と、保証面も充実しており、長く安心して使えるモバイルバッテリーといえる。
開封レポート
簡単に開封レポートを。
パッケージはRAVPower社の製品としては一般的なもの。
梱包もしっかりしている。
中には以下が入っていた。
- モバイルバッテリー本体
- 収納ポーチ
- USB-C充電ケーブル(USB-PD対応)
- micro-USB充電ケーブル
- マニュアル・保証書(日本語対応)
USB-PD対応ケーブルは今でも1,000円くらいするし、ポーチがついているのは地味に嬉しいんですよね。
これが、「RAVPower 20100mAhモバイルバッテリー(RP-PB159)」の本体。
iPhone XS Maxと比較。
20100mAhという大容量バッテリーのため、それなりに大型だ。
裏面を見ると、「PSEマーク」が刻印されている。
2019年2月1日以降販売されるモバイルバッテリーは、PSEマークを取得していないと違法なので注意して欲しい。
4方からチェックしてみる。
電源のONオフスイッチが側面にある。
USB-C・micro-USB・USB-Aのポート類は、1箇所に集約されている。
また、充電残量を示すインジケーターもここに配備されている。
LEDのインジケーターでは、
- 通電状態の表示
- バッテリー残量を4段階で表示
が可能となっている。
前モデル「RAVPower 20100mAh USB-C PDモバイルバッテリー(RP-PB059)」との比較
前モデルに該当する「RAVPower 20100mAh USB-C PDモバイルバッテリー(RP-PB059)」も手元にあるので、簡単に比較してみる。
RP-PB059からみた、スペック面での大きな違いは以下。
- USB機器の接続可能がカットされた
- USB-PD 45W出力に対応した
- USB-A出力ポートが1基に減った
- 少しコンパクトになった(重量は少し重くなっている)
後継モデルらしくあまり違いは無いのだが、並べてみると結構違っていた。
数字でみると大して違いを感じなかったが、明らかにコンパクト。
まあ、20100mAhという大型バッテリーなので、大きいことには変わりないし、軽いわけでもない。
- 12インチMacBookユーザーなら「RP-PB059」
- MacBook Proユーザーなら「RP-PB159」
くらいの棲み分けになるかと思う。
価格差は700円なので、どちらか迷った場合は、「RP-PB159」を選択すれば間違いないだろう。
充電性能をチェック
手持ちのガジェット達で充電性能を試してみた。
- iPhone 6
- iPad Pro 10.5インチ(第2世代)
- iPad Pro 12.9インチ(第3世代)
計測値は参考程度としてください。
iPhone 6は5V/1A程度での充電。
USB-Aを経由して、iPad Proを充電すると、5V/1.7A程度に増えた(iSmart2.0により、電流が最適化されている)。
続いて、USB-C Lightningケーブルを使い、USB-PDで充電してみたが、iPadの充電残量が80%程度だったこともあり、あまり変わらなかった。
最後に、最新モデルと言える第3世代iPad Proで充電すると、14.8V/2.27Aという急速充電が行われていた。
今回、ある意味メインと言えるのは、MacBook Proの充電なのだが、僕はMacBook Proを持っていないため、また友達のを使わせてもらったりして試してみようと思う。
高出力のモバイルバッテリーは「安全性」も大切
このように、高出力でMacBook Proすら充電出来るモバイルバッテリーは便利なのだが、1つ注意して欲しいことがある。
一番分かりやすいのは、USB-PDでの充電中に本体を触ってみることだ。
製品によって多少の差はあるが、本体がかなり熱くなる。
モバイルバッテリーの爆発事故などを耳にしたことがある方もいると思うが、高出力のモバイルバッテリーで安かろう、悪かろうは命の危険も伴う。
このような状況を踏まえて、日本では2019年2月1日以降販売するモバイルバッテリーは、PSEマーク(電気用品安全法)に対応することが義務づけられる。
「RAVPower 20100mAhモバイルバッテリー(RP-PB159)」ももちろん対応はしているが、大容量・高出力のモバイルバッテリーの取り扱いには気を付けて欲しい。
終わりに
スマートフォンの普及と共に人気が高まったモバイルバッテリーは、価格が安くなり一気に身近になった。
同時に、爆発など低品質な製品による事故も相次いでいる。
繰り替え石になるが、特にUSB-PDに対応した高出力のモバイルバッテリーは注意が必要だ。
Anker社やRAVPower社などは、アクセサリメーカーとして歴史も長く販売数も多いため、信頼性は高いと思う。
USB-PD対応のモバイルバッテリーを購入する際は、価格だけでなく、メーカーの信頼性もチェックして購入するようにして欲しい。
モバイルバッテリー買うならUSB PD対応製品がおすすめ
2019年以降、USB-Cを搭載した充電器が急速に増えてきました。充電規格の違いなどややこしい面がありますが、便利なのはもちろん、将来性があるので長く使えるので購入をおすすめします。
- USB-Cポートを最低1つ搭載していること
- 高速充電規格(USB PD・Quick Charge3.0)に対応していること
- 高出力の充電器なので、信頼できるメーカーと品質重視
▼最新規格はいらない。とにかく安さ重視ならこれ(1,599円)!
USB-Cケーブルは高品質なものを選ぼう
「USB-PD」による急速充電は、本体・充電器・ケーブルがすべて対応して初めて動作します。「急速充電=高出力」なので発火などの危険もあります。安価な製品には注意しましょう。
自宅でお手軽充電ならワイヤレス充電器も便利
実は最新規格に対応していれば「最大15W」とかなり高出力!