2019年8月1日は、「長女5歳の誕生」だったが僕の独立記念日でもあった。
- 平成30年7月豪雨とその後のボランティアセンター支援
- 復興支援のため、地域メディア「倉敷とことこ」の立ち上げ
独立前に予定していなかった仕事が「今のメイン」になっているというのも不思議な感じだが、1年経って思うことはこれ。
思っていた以上に厳しい世界だし、今でもしんどいと思うことは多いけど、時間の自由度が高く、僕には合っているとも感じている。
幸いなことにお金には困らないレベルで事業も生活も成り立っているので、個人事業主として1年間生きてきて思ったことを綴ってみようと思う
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個人事業主(フリーランス)は「堅気」の仕事ではない
個人事業主(フリーランス)はここ数年、「自由に働ける憧れの仕事」という感じで語られることが多い。
- 不自由で儲からない会社員
- 自由で稼げるフリーランス
そんな対立軸はよく聞くが、まあ確かにそういう面はあると思う。
場所や時間はもちろん、人間関係などにも縛られない、「嫌なら距離を置けばいい」という意味で想像以上に「自由」の幅は広い。
ただ、一つ忘れてはいけないことがあって、
個人事業主の仕事は「堅気」ではない
ということだ。
そんなイメージないですか?
芸能人を想像してもらえばよく分かると思うのだが、メディアに出演したり、ステージに立ったり、「キラキラしたイメージ」に憧れる人は多い。
しかし、あなたの家族、恋人、親友が「芸能人になりたい」と言ったら、どう反応しますか?
「そんな仕事やめときなさい」という人も多いんじゃなかろうか。
フリーランスというのは、結局そういう世界。
- 腕一本で稼げるプロフェッショナル
- 事情があって会社で働けない人
- ただのダメ人間
一言で「個人事業主(フリーランス)」と言っても、大きく分ければ3種類の人がいて、「キラキラしたフリーランス」になれるのは1つ目の人を意味する。
個人事業主に外注する場合「納期に強い縛りを付けない」のがこだわり
個人事業主は基本1人で仕事をするが、人を使わないわけじゃない。
僕の場合、「倉敷とことこ」を開始したこともあり、1年目の個人事業主にしては、人に仕事をお願いすることがかなり多いだろう。
元々、会社員としても外注の人と仕事をしていたし、「人を使う」のはそれなりに慣れていた。
だが、人を見る目は厳しくなったかなと感じる。
会社員時代は外注の人も会社員だし、「まあお互い色々事情はあるよね」という感じで大らかに構えていた。
しかし、個人事業主となった場合、外注先も個人事業主が多くなる。
繰り返しになるが、個人事業主には大きくわけて3種類の人がいる。
- 腕一本で稼げるプロフェッショナル
- 事情があって会社で働けない人
- ただのダメ人間
僕が仕事をお願いする時、余程のことがない限り配慮するのは、
納期に強い縛りを付けない
ということ。
「事情があって会社で働けない人」は、例えば子育て中の方。
子どもが病気になったとか、手が動かしたくても動かせないことはあるし、大人と違ってある程度の予測ができないので、納期が厳しいと追い詰めることになってしまう。
ただ、強く縛らないというのは、「相談してくれたら柔軟に対応します」という意味で、最低限の連絡は欲しいですよね。
個人事業主としてダメな人は「連絡しない人・約束を破る人」
会社員になった時よく聞く「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」とかお堅いことは言いたくないが、なにも言わずにただただ延期を繰り返す人とは仕事をしたくない。
そういう意味だと「約束を破る人」とも言えるかもしれない。
僕は会社員時代に、今でも「一番仕事ができる人」と思っている方に、こんなことを言われたことがある。
最初に決めた納期は「絶対」ではない。大抵の場合、交渉すれば延ばすことは可能なわけで、それもやらずに「ただ遅れました」は、ダメだと思う。
「そんなの社会人なら当たり前でしょ?」と思う方もいるだろうが、「フリーランス」と呼ばれる人には、それができない人が意外と多い。
「お互い気持ちよく仕事できる人」と仕事したい
そういう人がいたら、会社員時代なら注意していた。
けど、個人事業主の場合そんなことはしない。「注意する」という行為は、言う方もストレスかかるんですよ。
「組織のため」と思って敢えて言うわけだが、個人事業主の場合「育成義務はない」。
だから、次からお願いしないという形で距離を置く。
こう言うと僕はそういうことをやらないと思うかもしれないが、もちろん忘れることはある。そうして距離を置かれてしまうこともあっただろう。
なるべく避けたいが、それはある程度仕方ないと思っている。
僕にも事情はあるわけで、個人事業主の仕事は「お互い気持ちよく仕事できる」ってことは一番大切だと思った。
親とは絶縁状態。合わない人とは「家族すら」距離を置くようになった
そういう考え方を含めて、
個人事業主の仕事は「堅気」ではない
というのを強く認識する。生き方含めて「普通じゃない」わけで、万人に理解されるとは思っていない。
だが、なってみて思ったが「他人」は案外なにも言ってこないものだ。そんなに関心もないし、いちいち他人のやることに口は出さないですよね。
面倒くさいのはむしろ「家族」
この1年間で、一番関係性が悪化したのは「僕の母親」だと思う。近くに住んでいるが、必要最低限の会話しかしなくなった。
詳しい理由をここで書くのはやめておくが、他人には「変わった生き方をする息子を自慢」しつつ、僕や妻には「普通であることを求める」ような発言が心の底からうっとうしかった。
なので、僕が会社員をやめるまで、「子育て」という意味で親の支援をかなり受けていたが、1年かけて「こちらからは何もお願いしないレベル」まで依存度を下げた。
- タスク管理
- 家事の自動化・効率化
これらを取り入れて、子育ても含む「家事」はかなり多いが、「作業として計画的にこなす」ことはできるようになったし、「最悪一人でも全部できるよう」徹底的に効率化した。
自分で言うのもなんだが、僕の家事は確実(タスク管理で、数ヶ月に1度の掃除とかも漏らさない)、かつかなり早いはず。そして、「専業主夫」ではなく、働きながらそれをこなしているんだから、結構頑張ってると思ってる(笑)
個人事業主は「信用」がすべて
この仕事をするようになって、成功しているフリーランスと会話する機会も増えた。
仕事の分野が違っていても、彼らが口を揃えて言うのが、
フリーの仕事は「信用」がすべて
ということ。
会社員の場合、「会社の信用」で仕事をするのだが、個人事業主は「個人の信用」で仕事するというのが顕著に表れていると思う。
終わりに
自由でキラキラしたフリーランスの生活
そんなものに憧れて会社をやめたわけじゃないが、確かに「自由」はあると思う。
ただしそれは、楽して稼げるなんて意味ではなく、ライフスタイルを「自分で選択できる自由」だ。
- 平成30年7月豪雨とその後のボランティアセンター支援
- 復興支援のため、地域メディア「倉敷とことこ」の立ち上げ
これらの仕事も、母親をあてにしない生活スタイルも、元々予定していたものではなく、軌道修正しながらやってきた結果としてでき上がったもの。
しかし、会社員として働きながら「たった1年で」これができたかと問われたら、絶対無理だった。
なので、「変化に対応できる余力」があるというのが、個人事業主の強みなのかもしれない。
1年間働いてみて、僕はそのように実感した。
2年目も引き続き頑張ろう。