アイドルのライブに行ったことがありますか?
もはや多いのか少ないのかは判断出来ませんが、僕は約15年間のアイドルオタクの歴史の中で、累計だと100〜200本くらい見たと思います。
2010年代アイドルの主たる活動はこのライブです。
avexのアイドルレーベル『iDOL Street』においてもそれは変わりませんし、僕が2016年からハマっているアイドル「わーすた」も同様です。
それ故に、現在ではアイドルライブの形態はほぼ固定化していると思います。ものすごく簡単に言えば、
- 他のアイドルも参加するフェス・対バンライブに参加
- 単独ライブ
- 東名阪など大都市圏を中心としたツアー
- 日本武道館公演(アリーナ公演)
というストーリーです。もちろん全てのアイドルが日本武道館公演までたどり着くわけではありませんし、期間などはアイドルによって異なります。
僕が見たアイドルライブは2001〜2005年がほとんどで、全盛期のモーニング娘。と松浦亜弥が中心です。なので②〜④のあたりを多く見ました。
ホールが中心ですが大きな会場も小さな会場も色々見たなりの知見はあると思いますし、近年増えたアイドルの武道館公演についても少し思う所があります。
そして、記事の後半では現在夢中になっている「わーすた」に対して思っていることも含めて、紹介しようと思います。
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ライブ?コンサート?どちらの呼び方が正しい?
「ライブ」というイベントは、
- 数千円~の有料イベント
- 歌やダンスなど各種パフォーマンスを鑑賞する場
というような意味合いがあると思います。
アイドルライブの内容としては、
- 歌
- ダンス
- トーク
- 握手会、撮影会などの接触系イベント
を含むものと思いますが、『ライブ』と言ったり、『コンサート』と言ったり様々です。多分一般的には前者だと思います。後者はクラシックのイメージが強いように感じるので。
ただ、僕は2001年頃からハロプロ(モーニング娘。)を中心に見ているアイドルオタクで、ハロプロは「コンサート」という表現を使うので、こちらの方が馴染みがあります。
- コンサ
- ~コン or ~紺(例:娘。コン、あややコン)
みたいな略称は多分ハロプロ独特の表現で、一般的には『ライブ』の方が良く使われていると感じます。
iDOL Street(アイスト)に話を戻すと、『ライブ』という表現を使っています。
例えば、2016年に開催されたツアーを例にとると、
- SUPER☆GiRLS Live Tour 2016 ~SUPER CASTLE~
- Cheeky MONSTER VOL.2 ~It’s a Small World~
- GEM Live Mixture 2016 ~Best 10ct Forever~
という感じでになってます。
アイドルライブのステップアップロードマップ
かつてのアイドルは活動初期に握手会などのイベントを行い、売れる中で徐々に減っていき、テレビなどのメディア出演が多くなって行きました。
2010年代アイドルは『アイドル戦国時代』なんて言葉があったように、とにかく数が増えたため、
- AKB系(AKB48、HKT48など)
- ハロプロ系(モーニング娘。、℃-uteなど)
- スタダ系(ももいろクローバーZなど)
など、いわゆる『ブレイクしたアイドル』・『大手』を除きメディア出演は少なく、基本的にイベントやライブ(現場)が中心です。
わーすたを含むアイスト系アイドルは、SUPER☆GiRLS(スパガ)の一部メンバーがテレビ・雑誌などのメディアに積極的に出演し突き抜けていますが、全体にはほぼ現場中心のアイドルに分類されます。
そして、イベント・ライブの集客力を上げることが知名度・人気アップにも繋がっていて、段階的には、
- フェスやイベントなどの合同イベント
- 単独イベント
- 単独ライブ
- 単独ライブツアー
みたいな感じでステップアップしてきます。
アイストのアイドル達は全て③の段階までは到達しています。そこから先のレベルを表すのは、単独ライブで使う会場の大きさ(=キャパ)と公演数が関係します。
つまり、この『動員数』がアイドルグループの人気度を示す尺度の1つと言えると思います。
iDOL Street所属アイドルの集客力
以下が2016年7月時点における、iDOL Street所属アイドルグループの、東京での集客力です。
グループ名 | 会場名 | キャパ |
---|---|---|
SUPER☆GiRLS | 東京 TOKYO DOME CITY HALL | 2,471名 |
Cheeky Parade | 品川プリンス ステラボール | 1,758名 |
GEM | 品川プリンス ステラボール | 1,758名 |
わーすた | Shibuya O-EAST | 1,300名 |
当日券も出ていたので、実際はこれよりは少ないと思いますが、ガラガラだったという話も聞かないので、ほぼ埋まっていたのだと思います。
そして、首都圏(東京)は一番人が集まる場所であり、iDOL Streetリロード前の最終公演というご祝儀もあったことから、これが2016年7月時点での最大値と思います。
これをみるとやはり、iDOL Street第1弾アイドルであるSUPER☆GiRLSは頭1つ抜けています。
ちなみに、わーすたは2017年4月22日にZepp DiverCity Tokyoで単独ライブ「The World Standard ~夢があるからついてきてね~」を開催します。
キャパ2,500人の会場なので、これがソールドアウトすると数字だけだとSUPER☆GiRLSとほぼ同格になります。
じゃあ、これがツアーなどで地方に行った場合どうなるかと言えば、ざっくりした僕の感覚値で言えば、
- 大阪、名古屋は半分
- その他の地域は3割~4割
くらいかと思います。田舎になればなるほど、当然ですが集客力は落ちます。
アイドル活動が首都圏に集中している以上、ファンも当然首都圏に集中します。地方公演も、基本的には首都圏からの遠征組が支えるという構図は、今も昔もそれほど変わりません。
アイドルライブ・コンサートで使われる会場の種類
これは僕の主観も入りますが、アイドルのライブ会場は2016年現在以下のように変遷し、日本武道館公演が1つのゴールになります。
- ライブハウス(キャパ~1000人)
- ホール or 大規模ライブハウス(キャパ~2,000人。全国の市民会館や首都圏の大規模ライブハウス)
- 日本武道館(キャパ10,000人程度)
- アリーナ・ドーム(キャパ10,000人~)
日本国内に存在する9割のアイドルは①に属します。
わーすたは2017年1月時点では①です。
Cheeky ParadeとGEMもほぼここに分類されるでしょう。
SUPER☆GiRLSは②です。
ただし、①に落ちつつあったのが第二章末期の状況で、第3章の目標は③だと思います。
つまり、アイドルのライブと言えばほぼ①と②を指します。
③は近年増えましたがそれでも数は少ないです。
日本武道館の先、横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナなど1万人以上集客するライブを開催した女性アイドルは、ここ数年だと、
- AKB48
- ももいろクローバーZ
- モーニング娘。
- ℃-ute
くらいしか記憶にありません。それくらい数少ない存在です。
アイドルライブにおける日本武道館公演の位置付け
見ての通り②と③の間は高い壁があります。集客数の目安が数倍に跳ね上がるからです。
この間には、東京国際フォーラムやパシフィコ横浜などキャパ5,000人クラスの超大規模ホールもありますが、あまり使いません。一気に武道館にステップアップします。
武道館は首都圏の大規模会場の中では、
- 比較的キャパが小さい
- 奥行きが狭くキャパの割に、距離感をそれほど感じない
- 都心部のためアクセスが良い
- 日本国民のほとんどが知っている名前であり、権威もある
という特徴があるためか、近年武道館はアイドルライブの最高峰・目標という位置付けになっています。
また、客として見た場合、武道館はどこからでも比較的見やすい会場だと思います。
僕の印象では、2012年辺りからその傾向が強まり、この流れを決定づけたのが、℃-ute初の武道館公演(2013年9月9日・10日に行われた℃-ute武道館コンサート 2013『Queen of J-POP〜たどり着いた女戦士〜』)、だったように思います。
SUPER☆GiRLS(スパガ)はその少し前、2013年6月に日本武道館公演を行っています。最終的にはiDOL Street全体のものになりましたし、集客的には6~7割程度だったと言われていますが。
この為、当時を知るスパガのメンバー(=初期メンバー)は
もう一度、今度はスパガ単独で日本武道館公演を開催する
ということに強いこだわりを持っています。他のアイドルでも武道館公演を目標にしているグループは多く、この傾向は今後も続きそうです。
アイドルライブ会場の特徴とメリット・デメリット
僕は2000年頃から、モーニング娘。・松浦亜弥のライブを中心に、通算だと100~200公演見に行きました。
初期(2003年まで)はアリーナコンサート、それ以降はホールコンサートとライブハウスが中心です。
一応ほぼ全て見たと思いますし、一部の会場は何回も足を運んだので、箱の種類毎の特徴やメリット・デメリットなどのノウハウはある程度たまってます。
その辺りを紹介します。
「ライブハウス」の特徴
種別 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
キャパシティ | 〜1,000人までが中心 | |
座席指定 | オールスタンディング | |
2階席以上 | ZEPPなど大規模会場のみ | |
見やすさ | 1,000人クラスだと後ろは見えにくい | |
会場の立地 | 都市部中心(駅近) | |
ワンドリンク | あり | アルコール提供もあり |
駐車場 | なし |
2010年代アイドルが利用する会場として最も多いのがライブハウスです。
ZEPPなど一部2,000人程度収容可能な大規模ライブハウスもありますが、基本的にはキャパシティは1,000人までで、中心としては100〜500名程度です。
活動初期のアイドルが合同イベント、単独コンサート・イベントで良く使うタイプです。
会場としてのライブハウスのメリットは、良くも悪くも自由であると言うことです。
具体的には、
- 公演中の退室や移動は自由
- 飲食(多くの会場ではワンドリンクオーダーが必須となっており、アルコールを提供する事も多い)
- 近年は減ったが喫煙OKな会場もまだ多い
- 時間制限が少なく、オールナイトイベントなども珍しく無い
と言った辺りでしょうか。
この為、特に女性・未成年とその保護者は嫌煙する人も多いです。
僕は初めてライブハウスに行ったのは2003年のメロン記念日(メロン記念日ライブツアー2003春〜1st Anniversary〜)だと思いますが、怖かったですね。
というのも、アイドルやバンドのライブなど、盛り上がるライブは観客も熱狂します。
具体的には、ステージのある前方に人がぐわーっと集まって、圧縮がキツかったり、
- モッシュ
- リフト
みたいな体をぶつけるような事も発生します。アイドルで今これをやったら、即出入り禁止(出禁)と思いますが。
まあ、僕はその後JUN SKY WALKER(S)のライブ行ったことありますが、前方行ったら死ぬかと思いました。
ライブでほんとに凄いのは、ロックバンドであり、アイドルなんて緩かったんだなって思いましたねw
このような性質のため、特に女性は注意する点もあります。この辺りのノウハウは実際参加した女性に書いてもらった記事があるので、参考にしてください。
整理番号順で入場するオールスタンディング
ライブハウスはオールスタンディングであるため、会場への入場は整理番号順になります。
チケットの売れ行きが余りに芳しくない場合は、椅子が配置されることもありますが、それでも整理番号順であることは変わりありません。
基本的には開演の30分〜1時間前に整列して入場する訳なので、特にいい番号を持っている場合その時間に間に合わなければ、後の人に抜かれておしまいです。
座席指定の場合はギリギリに行っても確実に席が確保されていますが、オールスタンディングの場合ギリギリに行くと、後ろから見るしかなくなります。
そういう意味で、待ち時間が長くなることが面倒と言えるかもしれません。
そして、これら含めて終わるまで基本ずっと立ちっぱなしになるというのが結構キツいです。
ちなみに僕が行ったことのあるライブハウスで一番良かったのは大阪市にある「なんばHatch」です。
ZEPPと並ぶ大規模ライブハウスですが、とても見やすかったですし、難波・心斎橋付近でありながら、車で行きやすかったので助かりました(関西・東海地区は車遠征が多かった)。
「ホール」の特徴
種別 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
キャパシティ | 〜2,000人までが中心 | |
座席指定 | 座席指定 | |
2階席以上 | あり | |
見やすさ | 比較的見やすい | 3階席は頭上から見下ろす感じ |
会場の立地 | その街の郊外が多い | |
ワンドリンク | なし | |
駐車場 | あり | 無料も結構多い |
僕が最も多く見たアイドルライブの会場であり、2016年に至ってもハロプロ所属のアイドルが最もよくライブを行う会場です。
多くのアーティストが行う地方公演も大抵はここです。
地方都市でよくきく、
- 市民会館
- 県民ホール
みたいなものは大体これに分類されます。さらに会場によりますが、
- キャパ500人程度の「小 or 中ホール」
- キャパ2,000人程度の「大ホール」
の両方を備えているようなホールもあります。アイストは過去にSUPER☆GiRLSが中ホールクラスを使って、ライブツアーを行った事があります。
全国各地によくある施設のため、地域によって新旧の差がはっきりしています。新しいホールは座席の配置、座席そのもの、音響などが抜群に良く快適です。
ホールコンサートの特徴は「座席指定」
また、ライブハウスと違いホールはほぼ全て座席指定です。
ライブハウスのような自由度はないですが、
- ギリギリに行っても席は確保されている
- 立ってみるのも座ってみるのも自由(アイドルライブの場合ほぼみんな立ち上がりますが)
というのが気楽です。
アイドルライブってやっぱり体力勝負(?)みたいなところもあるので、時々座って休憩できるって凄く大事なことだと思います。
また、ホールは基本地方自治体が運営するなど、公共系施設が多いため、
- 深夜は使用できない
- ホール内含めて治安はしっかりしてる
など女性や未成年が最も安心して足を運ぶことが出来る施設だと思います。
その分、利用条件が厳しくてジャンプ禁止みたいな施設もあります(例:グランキューブ大阪)。
この為、アイドルライブの場合、ライブハウスとホールを併用するようなこともありますが、
- 初めて行く方または初心者
- 1人で行く方
- 女性
に合致して、どちらか悩んでいたらホールを選択することをお勧めします。
ちなみに、僕が今まで行ったことのあるホールで一番良かったのは、奈良市にある「なら100年会館」です。
ここはホールの床が、フローリングなんですけど、最高でしたねぇ。騒ぐのにw
「アリーナ」の特徴
種別 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
キャパシティ | 10,000人以上 | |
座席指定 | 座席指定 | |
2階席以上 | あり | |
見やすさ | 見えるが距離は遠い | 全く見えないこともある |
会場の立地 | 政令市の中心部 | |
ワンドリンク | なし | |
駐車場 | 会場併設はほぼない |
アリーナは基本的に、ホールが巨大化したと考えたら良いと思います。
1万人以上収容可能であるため、全国の政令市クラスにいくつかあります。いわゆる大規模体育館です。
アイドルライブとして使われることが比較的多い有名どころは、
- 横浜アリーナ
- さいたまスーパーアリーナ
- 大阪城ホール
- 日本ガイシ スポーツプラザ(名古屋市総合体育館)
- 広島グリーンアリーナ(広島県立総合体育館)
- マリンメッセ福岡
あたりだと思います。
最大の特徴はとにかくデカいって事です。
大抵の会場は、地上席(アリーナ席)とスタンド席に別れており、アリーナは50列くらい、スタンドも30列くらいあります。
つまり、アリーナ・スタンドの後ろからメインステージはほぼ見えないことが多いです。
じゃあ、最前列に行けば見やすいかと言えばそうでもありません。
実際アリーナ最前で見たことありますが、
- ステージが高く、見上げる形になるため(首が)疲れる
- DVD撮影が入る事も多く、ステージと最前列の間に距離(数メートル)がある
なんて事情もあり、ライブハウス・ホールコンサートの最前列とは全く違った世界でした。
ライブハウス・ホールの最前はステージ上のアイドルと目が合ったり、普通にコミュニケーションらしきことが出来たりしますが、アリーナでは難しいです。
アリーナで一番見やすいのは、スタンド席の最前列だと思います。
ちなみにこのクラスのライブは、ファイナル・卒業などのイベントが伴うことも多いため、ライブビューイングというライブを生中継し、全国の映画館で視聴するというものもあります。
アイドルではモーニング娘。・アンジュルムなどのハロプロ系、ももいろクローバーZがわりとよく開催しています。
アリーナライブは「雰囲気を楽しむもの」
そういう意味で、アリーナライブは演出や雰囲気を楽しむものと思ってます。まさに、非日常空間という体験が強く得られるのはアリーナライブです。
ステージ構成的に
- センターステージと花道
- 外周
など大がかりなものも多いですし、特効などの演出も派手です。
そして、特にハロプロ系に多いですが、ファンが応援の為に持っているサイリウム(光る棒、ペンライトとか近年はキンブレとも言われる)を使って、会場を一色に染めるサイリウム祭りみたいなイベントも、メンバーの卒業など節目ではよくあります。
これはライブハウスでもホールでもありますが、数がものを言うので、アリーナで発動した時のインパクトはものすごいです。ほんと綺麗ですし、圧巻の風景なんですよね。
アイドルのライブというものを見始めて10年以上経ちますが、何年経っても思い出に残っているのは、アイドルからレスもらったみたいなものより、会場の雰囲気や風景だったりします。
そういう意味で、アリーナライブは思い出に残りやすいと思います。
なのでアイドルに限らずほとんどのアーティストが1度はこのフィールドを目指すのはよく分かるんです。大きな舞台というのは、成功の象徴でしょうし、舞台に立つ人・応援する人、双方にとって晴れの舞台になります。
なのですが、特にアイドルに関して言えば決定的な距離感が生まれることも意味します。
ちなみに、アリーナクラスで一番好きな会場は「大阪城ホール」です。
初めて行った会場という思い入れもありますが、会場周辺が大阪城公園でそこには城天(大阪城公園の路上ライブ)があり楽しく、トータルの雰囲気が最高なんですよね。
【番外編】野外ライブ・野外フェス
最後に、この記事の執筆時期が夏なので、夏に多く行われる野外ライブ・野外フェスについて。
夏はフェスなど地方の広大な土地で野外ライブがよく行われます。これ自体はとても楽しいのですが、対応を間違うと最悪の思い出になります。
一番注意するべきなのは、飲食物の確保と、特に帰りの交通手段です。
夏の野外ライブは、普段人が全く来ないようなところで行われるため、車で行くことが前提というのは珍しくありません。
そうなると、
- 店は露天に限られるが、天候によって売り切れが増える
- 自販機やコンビニは無い
という事態になり、特に水分補給に苦しみます。
あと、野外ライブはゾーン指定や立ち位置という、エリアを区切ってその中がオールスタンディング状態の座席指定が多いです。
この時、入り口・出口がどこかを把握しておきましょう。
というのも野外ライブは終了後、ゾーン毎の規制退場が多く、これにものすごく時間がかかり、大混乱になる事は珍しくありません。
何もないところに無理矢理数万人を集めるんですから、同じ人数を集めても、横浜アリーナや東京ドームのように、大人数の来場・退場を想定している施設とは根本的に違います。
- ライブ会場から出るのに1時間
- その時には、車・電車・バス全てが大行列・大渋滞
- 市街地に戻るだけでさらに1時間〜2時間
みたいなことはザラです。
そうなるともうライブが楽しかったなんて思い出は消し飛んで、疲れた・早く帰りたいってなるんです。
なので僕は、
- 終わりが近い頃には、出口の近くに移動
- 終わったら規制退場が始まる前に、退場
- または最後の何曲かは捨てて帰る
ってことをしてました。こんなことする人珍しいと思うでしょうが、時間の都合で帰る人は多いし、恐らく同じ事を考えて、早めに移動する人は案外多かったです。
どこの会場でも出来る保証はないですが、行きよりも帰りが大事というのは野外ライブ参加の心得だと思います。
基本的にはホールが一番無難
という感じで、ライブハウス・ホール・アリーナの特徴などを紹介しましたが、どれが一番良かったかと問われたら、ホールと答えます。
ライブハウス・アリーナは良くも悪くも濃い空間だと思います。
そこを心地よいと思えるかどうかは、ステージ上のアーティスト・アイドルへの思い入れ次第だと思っていて、
- ライブハウスではその濃密な雰囲気に耐えられない
- アリーナはろくに見えない or 圧倒的に遠い
という理由で、案外楽しめないことが多いからです。
ホールはそういうのがあまりないので、特に初心者向けで最も無難かつお勧めな会場と思います。
わーすたには『日本武道館公演』を目標にして欲しくない
で、ここからは僕の個人的な思いなんですけど、わーすたは日本武道館公演を目標にして欲しくないんです。
わーすたは2015年3月始動、単独ライブが2016年2月、初の地方単独ライブハウスツアーが2016年10月~12月に行いました。
単独ではまだホールすら使えない状況で、武道館コンサートなんて実現しても当分先の話です。メンバーとしては夢には抱きつつ、まだ道筋すら見えていないという感じでしょう。
ただ、わーすたはiDOL Street内の他のアイドルと比較しても、全く違ったプロモーションをしています。
- 世界標準を掲げ海外活動を活発化
- オリコンランキングにとらわれないプロモーション
- クリエイター女子の名のもとに、主要スタッフが女性
というものなので、真新しさが目立つグループだと思います。
武道館ってあまりそういう感じしないですよね。
- 伝統はありますし
- アーティスト憧れの舞台でしょうし
- 海外アーティストも公演やりますし
もちろん凄い会場です。
でも、武道館はやっぱ武道館だと思うんです。
実際行って凄く感じました。そもそも建物としての建設目的が違うし、建築物として古さは否めません。
1万人くらい収容出来る他の会場に比べたら、演出とかもしょぼかったと思いますし、会場的な制限もあるんだと思います。
僕は大規模コンサートするなら、ライブハウスやホールでは絶対出来ない、ど派手なライブ見たいんですよね。
アイストはavex系ですし、その辺り実は凄く期待してます。ただ、大きな会場になっても、それまでと同じことをやっているとしょぼく見えます。
結構多いんです。
ライブハウスでやってる事を、そのままホールに持ち込んで、会場を持て余すアイドル。分かり易い違いはステージの広さなので、少なくともこれをものにしなといけないんですよね。
ホールを主戦場にするアイドルと、ライブハウスを主戦場とするアイドルのステージで、一番大きな違いとして僕が感じるのは、客席への目線の落とし方(=観客の見かた)です。
後者やアイドル歴の短い子は、すぐ目の前(=前方席)の客に目線を落としますね。で、しばらくするとやめます。
多分、もっと全体を見なさい、みたいな指導を受けている証拠だと思います。つまり、大きなステージになればなるほど、ステージに立つアイドルの力だけでなく、スタッフ(=大人)の力量も問われることを意味します。
わーすた単独ライブの会場はかなり計画的に大きくしている感じがするので、どこまで行くかは気になるところです。
もう1つ、わーすたって実は武道館を目指していないんじゃないかって思ってる理由があって、それは
『東京国際フォーラム』
という会場の名前をメンバーが口にしたことです。
2017年12月11日の1stライブハウスツアーファイナル後のインタビュー記事で名前が出たのですが、多分初めてだと思うんです。
今のアイドルはほぼ全て、ライブの目標と言えば武道館というので珍しいと思います。実は目標はここなんじゃないかって個人的に思ってます。『国際』と名が付きますし、ワールドスタンダードらしいとは思うんですがw
武道館公演は『アイドルとしてのゴール地点』になっている
あと、一番大きいのは、2016年現在の武道館公演って僕はほとんどのアイドルにとって、ゴール地点になってるイメージがあります。
正直僕はアイドルが武道館を目指す本当の理由と、実現したとしてその後の活動にどういう影響があるのかがよく分かりません『成功の象徴』と位置付けている面はあるでしょうが。
また運営的観点から見れば、泊は付くでしょうし、プロモーションのネタにはなるんでしょうけど、それって『オリコンウィークリー1位』と同じくらい、今や空虚に感じます。無意味とは言いませんが。
メンバーが必死に特典付きのチケットを手売りした結果、とりあえずチケットはSOLD OUTしたけど、ヤフオク相場は暴落でワンコインチケット状態という現実もあります。
なのに燃え尽きちゃうんですよね。
ファンもアイドルもそこで満足してしまう。
- アリーナクラスの会場が満員
- 色とりどりのサイリウム(ペンライト、キングブレード)
僕はもちろんステージに立ったことはないですけど、あれ見たら人生の絶頂期って思っちゃうでしょう。ファンも、ここまで支えたことに満足します。
本当にそこで終わるならいいんですけど
でも、実際は本当に終わるアイドルの方が少ないです。なので、最近ハロプロ以外のアイドルの武道館公演って聞くと、全くいいイメージが思い浮かびません。
2013年のSUPER☆GiRLSとかまさにそれで、その後の低迷は歴史が証明しています。
例えば、スパガの新リーダー前島亜美(あみた)さん。
彼女は、スパガ単独の武道館公演が実現したら、そこで卒業すると思ってます。それを実現する決意で、リーダーとしてスパガ第3章の舞台に立っていると僕は思うので。
- 立ち上げから加入
- 最年少のエースとして活動しつつ、数年後に低迷
- その後復活し、リーダーとしてグループをけん引しつつ、大きなステージに導いて卒業
そんなストーリーが作れたら、最高と思います。
だた、そこまでのイベントがないなら100歩譲ってもツアーファイナルの日本武道館公演ってやめて欲しいですね。
実は前述の℃-ute初の武道館公演は、ツアー初日(2013年9月9日)です。
あれはわざとやったと思うんです。
その後も、全国で普通にホールコンサートを開催していて、東京で1万人集めても、地方では2,000人が集まらないなんて現実も目にして、まだまだって実感したんだと思います。
「たどり着いた」と思ったら、実はたどり着いていなかったという。
だからこそ、その後毎年のように武道館公演を行い、2015年にはさらに大きな横浜アリーナ公演まで行い、それらを全て成功させてきました。
初の武道館公演を通過点と位置付けたプロデューサー(当時はつんく♂さん)の作戦勝ちだと思います。
終わりに
少なくとも20世紀はアイドルに限らず、ほぼ全てのアーティストが、CD売上げを伸ばし、テレビなどのメディア出演が増え、コンサートも徐々に大規模化するという流れに乗ってました。
つまり、この記事で紹介した例で言えば、
全国のアリーナクラスの会場を使ったライブツアーを開催
なんていうのは、頂点といえたと思います。
2000年代前半のモーニング娘。なんてまさにそれだったわけですが、これがメンバーやファンが望んだ形だったのかと問われたら、ぼんやりして僕にはよく分かりません。
メジャーデビュー前からその存在を知っていて、初期から応援し色々思い入れのあるアイドルとなると、僕の場合松浦亜弥さんが該当します。
今のわーすたに近い存在です。
その松浦亜弥さんが唯一行った単独のアリーナライブは、2004年に代々木第一体育館で開催された「松浦亜弥コンサートツアー2004秋~松 クリスタル 代々木スペシャル~」。
これに僕が行ったかと言えば、行ってないんです。
- 大きな舞台には立って欲しい
- だけどその場に行きたいかと言えば、そうでもない
- そもそも、アイドル自身このステージを望んでいたのか(松浦亜弥さんに関して言えば、前年のツアー日程がタイト過ぎて、色々問題が発生していた)
なんて考えると、上手く言語化出来ない、微妙な感情が当時ありました。
まあ、僕も若かったのですw
ただ1つ言える事は、あれを区切りに1つの時代が終わったと感じたわけで、実際「ソロアイドル松浦亜弥」は少なくともあのツアーで終わったと思います。
そういう意味で、大きなフィールドを目指すことはいいことばかりじゃないと思います。実際、アリーナライブから、ホールやライブハウスに切換えるアーティストは21世紀になってから増えました。
それは、落ち目になって集客が苦しくなったなんて事情もあるでしょうが、僕はそれだけじゃ無いと思います。
iDOL Street運営が、そしてわーすたメンバー自身が、これからアイドルとしてどのステージを目指すのかは分かりません。
ただ、運営・メンバー・ファンそれぞれが、望む姿を模索しながら活動して欲しいなぁと思うんですよね。
その上で、僕は横浜アリーナあたりで「大の大人たち1万人」による、
いぬ!いぬ! ワンワンワン
ねこ!ねこ! ニャンニャンニャン
の大合唱と、
アリーナ席で展開される「電車ごっこ」
という地獄絵図という名のヘブンがめっちゃみたい(やりたい)ので、それを夢見ながら応援しますけどね!w
わーすたのまとめページ
2016年3月から、100以上書いた記事を整理したページです。
今でも応援していますが、家庭の事情などもあり、わりと頻繁に足を運べた2018年頃までの出来事が中心となります。
▼まとめページは以下の画像をタップしてね
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