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「わーすた」の全てを知りたい方へ ~いぬねこでもわかる世界標準アイドルのトリセツ~

「わーすた」というアイドルをご存じでしょうか。

avexのアイドルレーベル「iDOL Street」(アイドルストリート)に所属し、2016年5月にアルバム「The World Standard」でメジャーデビューした5人組のアイドルグループです。

「KAWAII(かわいい)」をコンセプトにしたアイドルで、

  • 猫耳など二次元のアニメのような世界観
  • 音楽・振付・衣装など主要スタッフは女性
  • スマホによる写真・動画撮影と、SNS等へのシェアを許容
  • オリコン1位獲得などアイドルを売り込むセオリーを、敢えて無視する(ように見える)プロモーション戦略

という、メジャーアイドルではなかなか見ない特徴を持っています。まさに、新世代のアイドル。

活動開始は2015年3月で、僕がその存在を知ったのは2015年の終わり頃です。

ハロプロのモーニング娘。を中心に10年以上アイドルオタクをしている僕ですが、「わーすたはヤバい」と思っていて注目しつつも、一定の距離を置いていました。

なのですが、2016年2月のメジャーデビューと同時に発表された、アルバムのリード曲「うるとらみらくるくるふぁいなるアルティメットチョコびーむ」(通称:うるチョコ)に衝撃を受けると同時にどハマり。

以来、わーすたについて色々調べながら、ブログ記事を書き、2016年5月には遂にイベントにも参加し「生わーすた」も初めて体験しました。

この記事では、これまで書いてきた記事をはさみつつ、わーすたというアイドルグループの魅力・面白さをまとめて紹介しようと思います。

かなり長い記事ですが、これを読めば、わーすたのことは大体分かると思います。

何かの縁でこの記事をご覧になった方、「わーすたという沼」に僕と一緒にハマりましょうw

※この記事は2016年6月時点でのまとめです。最新版のまとめは以下の記事をご覧ください。

好きでないと3万文字の記事とか書けない
この記事は約25,000文字という長い記事になるため、4ページに分割しています。
記事内で使用している画像は、所属事務所・レーベルから掲載および撮影許可を得ているものです。

この記事の掲載内容は、2021年3月28日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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アイドル業界とiDOL Street(アイドルストリート)の位置付け

iDOL Streetのロゴ
iDOL Streetのロゴ

わーすたはavexのアイドルレーベルiDOL Street(アイドルストリート)に所属しています。通称「アイスト」と呼ばれています。

レーベルと言われるとちょっと分かりづらいですが、

  • モーニング娘。などが所属する「Hello! Project」(ハロプロ)
  • AKB48などが所属する「AKBグループ」

などと同列のアイドルグループの集合体と理解すれば良いかと思います。

2016年6月現在は、

  • SUPER☆GiRLS(スパガ)
  • Cheeky Parade(チキパ)
  • GEM
  • わーすた

の4グループがメジャーデビューし活動しています。

また、下部組織としてデビューを目指して活動するストリート生(通称:スト生)もあります(いわゆる研修生)。

わーすたはiDOL Streetの第4弾アイドルという位置付けで、メンバー5人全員がスト生(2期生・4期生)出身です。

ちなみにiDOL Streetロゴには以下のようなコンセプトがあります。

  • 全体は地球を意識した円です。
  • ストリート生が東西に分かれてスタートしたところで、両方向から★をいれました。
  • 右上からいくつかシンボルがあります。
  • 東京タワー?スカイツリー?シンボルタワーは日本を意識してます。
  • バスっぽいけど新幹線?全国沢山移動したいという意味。
  • その先にたくさんの街があります
  • 真ん中の四角いビルは取り壊されてしまいましたがavexの青山本社ビル。数年後、帰りますよ^^
  • ドーム状のものが…外苑のオリンピック競技場・・かも?目指す大きなステージをイメージ
  • 標識っぽいのは色々な分岐点。様々な選択がある道になると思い、道しるべを入れました。
  • その横は「マイホーム」です!ご家族あってこその活動です。
  • たくさんのビル。たくさんの企業の方たちの応援ももらって進んでいきたいです!という意味で企業のビル群を入れました。

引用元:アイ★トピ(6/30)『スト生で繋げる絆企画』

iDOL Street(アイドルストリート)の特徴

アイストの第1弾アイドル「SUPER☆GiRLS」(スパガ)
アイストの第1弾アイドル「SUPER☆GiRLS」(スパガ)

僕がiDOL Streetの存在を知ったのは、2012年の話でSUPER☆GiRLS(スパガ)の4thシングル「1,000,000☆スマイル」のカップリング「星屑ラブソング」でした。

この曲、永井ルイさんが編曲を担当しているんですが、永井ルイさんは2期タンポポなんて言葉が通用する古参のハロプロヲタクにとっては、「神」と言っていいアレンジャーさんの1人です。

  • 乙女パスタに感動
  • 王子様と雪の夜
  • I & You & I & You & I

のアレンジャーと聞いたら、「あっ」って思う方もいるかもしれません。

「星屑ラブソング」のアレンジャーは永井ルイさんでした。

当時「I & You & I & You & I」っぽいっと話題になっていて、それに釣られたハロプロヲタクの1人が僕です(2001年からのハロヲタ)。

つまり、初期のアイストは楽曲面ではハロプロで有名なアレンジャーさんを多数起用していました。

iDOL Streetは元ハロプロファンが作ったアイドル組織

僕もあややは大好きでした
僕もあややは大好きでした

理由は恐らく、iDOL Streetの統括プロデューサー樋口竜雄さんは、元々ハロプロ、特にあややこと松浦亜弥さんのファンだったからだと思います。

当時は悪竜(おりゅう)というハンドルネームを使い、「Ayaya-Style」(通称:アヤスタ)という、ハロプロファン内では超有名ファンサイトを運営していました。

このサイトはお化けサイトとも言える存在で、2004年当時で月間500万PVというとてつもないサイトでした。

そして、このサイトはただのファンサイトでは無くコミュニティでもありました

その後、アヤスタを閉鎖しavexに入社し現在に至るわけですが、アイストはアイドルオタク出身の会社員が作ったアイドルグループと言えます。

ここは、つんく♂さんや秋元康さんなど、プロデューサー自身が芸能人として知名度があり、同時に作詞作曲を行うアーティストでもあるハロプロやAKBグループと大きく異なります(つんく♂さんは2014年でハロプロのプロデューサーを退任しています)。

アーティストではありませんが、メンバーやファンの動きに対する分析力とコミュニティ運営力に優れた、まさにマネージャー型のプロデューサーだと思います。

その証拠に、僕が書いたわーすたの記事はかなりの確率でチェックしていたようですし、時々コメントもいただきました。

※補足
「UU」はユニークユーザー(WEBサイトを訪問した人の数)の意味です。PV(ページビュー)とは異なります

そんな方なので、今も昔も直接の面識はありませんがアイドルオタクのスターみたいなイメージを個人的には持ってまして、ガンガン前に出て話したり煽ったりしてくれたら(かつてのハロプロにおけるつんく♂さんのように)、アイストはもっと面白くなるのにと思ったりしています。

わーすたの記事を書くようになって、ファンの方と交流持つ機会増えたんですが、樋口さんファンって結構多いんですよね。

iDOL Street第4弾アイドル「わーすた」

HMV広島本通りでのリリイベ写真全員
わーすたメンバー

そのiDOL Streetから誕生したアイドルグループ「わーすた」は、ロゴなどを見ると「わ→すた」ですが「わーすた」が正式名称です。

さらに言えば、「The World Standard」(ザ・ワールド・スタンダード)の略称であり、文字通り世界標準を目指すアイドルです。グループ名の名付け親は、わーすたの音楽プロデューサーである鈴木まなかさんです。

メンバーは以下の5名で構成されています。
メンバーの人選についても鈴木まなかさんが深く関わっています。

名前 ふりがな 出身地 備考
廣川奈々聖 ひろかわななせ 福岡県 リーダー
坂元葉月 さかもとはづき 兵庫県
松田美里 まつだみり 広島県
小玉梨々華 こだまりりか 北海道
三品瑠香 みしなるか 愛知県

大きな特徴は東京など首都圏出身のメンバーがいないことです。

また、5人組のアイドルグループというのは、アイドル全体で見ると珍しくありませんが、iDOL Streetとしては初の少人数グループです(他のグループは10人程度の大所帯)。

結成は2015年3月、メジャーデビューは2016年5月です。

つまり、約1年間はインディーズ扱いで活動していました。

この間の活動としては、

  • iDOL Streetの先輩に当たるスパガなどのライブ・イベントに参加
  • ご当地アイドル・地下アイドルなどが参加するイベントに参加(対バン)

が中心ですが、特に後者では圧倒的な存在感だったようです。

2015年インディーズアイドルのトップ

2015年に結成されたアイドルではトップクラスの人気
2015年に結成されたアイドルではトップクラスの人気

というのも、わーすたメンバーは全員がスト生(iDOL Streetの研修生)出身で、結成時点で2年程度のキャリアがありました。

さらに、全国6箇所(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡)あるスト生の活動拠点で、エース級と呼ばれていたメンバーの選りすぐりです。

つまり、歌やダンスのパフォーマンスはもちろん、ビジュアル面含めてほぼプロと言えました。

特に2015年7月24日~8月28日にかけて行われたAKIBAカルチャーズ劇場の『デビュー直前アイドル5組新人公演2015〜真夏のシンデレラたち〜』は、同劇場での10月からのレギュラー公演獲得権をかけて争っていましたが、出来レースとまで呼ばれるほど圧倒的人気だったようです。

もちろん優勝し、2015年10月5日~12月21日に初の定期公演『ワンダフル・ワールド』を開催しました。

この頃から「わーすたが熱いらしい」と、アイストを知らないアイドルファンにも話題になり始めます。

「わーすた」の特徴や面白いところ

わーすたは二次元の世界観を持つアイドル
わーすたは二次元の世界観を持つアイドル

わーすたはコンセプト特化型アイドルです。

挨拶などは必ず以下の言葉をから始まります。

世界に照準を合わせ活動し、SNSとリアルアイドル活動を通じて世界にKAWAIIジャパンアイドルカルチャーを発信します

この為、衣装などはこのコンセプトに基づいて出来上がっていますし、情報発信スタイルもSNSを活用し、特にTwitterが中心となっています。

衣装にもTwitterアカウントが縫い込まれています。

また、音楽・振付・衣装など主要スタッフは女性で固めており、女性ファンを強く意識したアイドルです。

ちなみに、わーすたのファン(ヲタク)のことは「わーしっぷ」と呼ばれています。

「猫耳」など2次元を強く意識した世界観

猫耳が象徴的
猫耳が象徴的(写真提供:モッシュさん)
  • わーすたと言えば「猫耳」
  • わーすたと言えば「いぬねこ」

これからわーすたを見ようって方には何のことかと思うでしょうが、見た目上の大きな特徴が猫耳です。

基本的に全ての衣装に猫耳があります。
猫耳といえばアニメやゲームなど2次元の世界でよく登場するわけですが、2次元の萌え萌えなキャラクターを意識している感じがします。2.5次元アイドルという感じです。

また、これは僕の主観ですが、メンバー全員かわいい系の女の子です。

アイストのアイドルは、「かわいい」より「きれい」な子が多いイメージなんですが、わーすたは確実にかわいい系を集めています。

この猫耳とセットで語られる「いぬねこ」の由来は、わーすたの実質的1stシングルであり、2015年にミュージックカードで販売された「いぬねこ青春真っ盛り」です。

スマホによる写真・動画撮影とSNS投稿を許容

公演中のスマホによる写真・動画撮影がOK
公演中のスマホによる写真・動画撮影がOK(写真提供:モッシュさん)

実際にイベントなどでわーすたを見に行った時、他のアイドルとは大きな違いがあります。それは、

スマホによる写真・動画撮影を許可している

ということです。普通はNGです。

アイドルグッズと言えば昔から生写真(ブロマイド)が存在するため、写真は商品とも言えます

近年時間帯を限定して撮影を許可するアイドルは徐々に増えてきてはいますが、肖像権などの絡みもあり基本的に制限なしというアイドルは少ないです。

ですが、わーすたはそれを許容し、さらにSNS(主にTwitter)への投稿と拡散を推奨するという、とても珍しいプロモーション手法をとっています。

結果、Twitterを検索すれば画像が、YouTubeを検索すれば動画が山ほど出てきます。

これは、参加した人自身が振り返るのにも便利ですが、行けなかった人向けの情報にもなるし、何よりこれからわーすたを見に行きたい人にとっても道しるべになります

Twitterを積極的に活用した双方向のコミュニケーション

SNS特にTwitterを積極的に活用
SNS特にTwitterを積極的に活用

わーすたメンバーが最も活発に投稿するメディアは、ブログとTwitterですが、双方向性という意味ではTwitterが最適ですし、一番使われています

メンバーはこれを非常に上手く活用しています。自撮り(セルフィー)やメンバー同士の写真・動画投稿はもちろんですが、ファンとのコミュニケーションをにも活用しているんです。

と言っても、個別のリプライ(Mention)は100%来ません

基本アイドルはわーすたに限らず、ファン(ヲタク)をフォローしないし、個別の返信も送りません。

時々リプ祭りと称して質問などを受け付けて、リプをくれることはありますが、基本いくら送ってもリプは来ないと思いましょう。
※これはルールなので、過度な期待は禁物

ただ、いいね(ファボ)は付けてくれることが結構あります(多分エゴサーチです)。

リプ祭り以外でリプが来るとしたら、それは引用リツイートという形で返してくれます

例えば、イベントで撮影した画像は、ハッシュタグ付きでツイートすることをお勧めします。

  • わーすたのハッシュタグ「#わーすた」
  • イベント名のハッシュタグ(大抵は開始前までに運営などから発信されます)

これはメンバーがチェックしているようで、後日MVPという形でメンバーからリプが来るかもしれません
※この企画はメンバーが発案したものらしいです

例えばこんなモノです。

これだけTwitterを活用しているメジャーアイドルは珍しいと思います。

なので、わーすたのことが気になったならまずはTwitterをチェックする事をお勧めしますし、今まで使っていなかったならTwitterアカウントは絶対に作りましょう

制作メンバーの主要スタッフが女性

わーすたは女性アイドルグループですが、主要スタッフも女性で固めるという珍しいアイドルです。

avexの関係者さんは「クリエイター女子」なんて言っているようですが、以下のような役割分担です。

担当 名前
音楽プロデュース 鈴木まなか
振付 高田あゆみ
衣装 木村優

この中でデビュー前から関わりがあったのは、鈴木まなかさんと高田あゆみさんです。

特に高田あゆみさんは2013年にhanaガールと立ち上げたhanarichuからの関わりがあり、坂元葉月さん・小玉梨々華さんはこのユニットに所属していました。

そして、わーすたと言えば鈴木まなかさんです。

2015年1月11日に新グループの結成が発表された段階から、楽曲のプロデュースを鈴木まなかさんが務めることが決まっていました。
※グループ名もメンバーもこの地点では未公表

  • メンバーの人選
  • グループ名の命名
  • 楽曲制作(2016年6月時点で発表されている全楽曲を担当)

というようなことに携わっており、わーすたは鈴木まなかプロデュースと言っても過言ではないグループです。

わーすたのお披露目、関係者向け公演など一部の公演はDJとしてステージに立っており、プロデューサー兼6人目のメンバーとも言えます。

鈴木まなかさんはアイドルへの楽曲提供で有名で、AKB48グループ最年少の作曲家として注目を浴びたことがあります(1993年8月30日生まれ)。

iDOL Streetとの関わりは2013年GEM武田舞彩さんソロ曲「EMERGE‼︎」が最初で、その後2014年全国スト生6地区向けにオリジナル楽曲を制作しました(作詞作曲)。

ユニット名 タイトル
サッポロ Snow♥Loveits KIMIへスタート!
SENDAI Twinkle☆moon レスキュー・君に夢中
TOKYO TORiTSU これで委員会 愛 LOVE YOU キセキ
NAGOYA Chubu MY ファイティン
大阪 DAIZY7 僕だけのサンシャイン
FUKUOKA はかたみにょん★ アイ♡ウォンチュー

2014年というのは後のわーすたメンバーがスト生だった時代です。
なので、直接の面識があったかどうかは不明ですが、わーすたになる前から関わりはありました。

これらの楽曲の評価が高く、iDOL Street統括プロデューサー樋口竜雄さんから、2015年に向けて進めていただ4弾グループ(後のわーすた)のメンバー人選の段階から音楽プロデューサーとなることを打診していたそうです。

イヤフォンジャックに接続するガジェットPlugAir(プラグエア)の活用

HMV店頭でプロモーションのために設置されたPlugAir
HMV店頭でプロモーションのために設置されたPlugAir

スマホ(iPhone・Android)のイヤフォンジャックに接続し、専用アプリを通じて限定コンテンツをダウンロードするPlugAir(プラグエア)いうものがあります。

登場した頃はライブ・イベント会場で設置 or 販売するグッズの1つという位置付けでしたが、近年はでんぱ組.incのアルバムに同梱されるなど、アイドルグッズやプロモーション手法としての利用が増えています。

わーすたは、

  • 1stアルバムのプロモーションでHMV店頭に設置(収録内容はメッセージ・MV)
  • 1stアルバムにPlugAir盤を展開(収録内容は定期ライブの映像など)
  • 「PlugAirイン会」と称した、イヤフォンジャックに接続することをイベント化
  • ライブ会場に設置

など様々な形でPlugAirを活用しています。

たまるとコレクション欲が掻き立てられる
たまるとコレクション欲が掻き立てられる

このPlugAirはアプリ上では、グッズがたまるように見えるため、コンプリート願望を掻き立て、アイドルグッズに非常に向いていると思いました。

オリコンランキングにとらわれない「独自プロモーション」

HMV広島本通店
デビュー直後にかかわらずプロモーションにかなり力を入れている

このような今までのアイドルでありそうで無かった特徴を持つわーすたですが、所属事務所としても何としてもブレイクさせる・売るんだという強い意志を感じます。

ただ、そのプロモーションは少し変わっています。
派手と言えばそうなんですが、ちょっと普通と違うんです。分かり易いのはオリコンランキングに対する扱いです

わーすたはアイドルとしては珍しいアルバムによるメジャーデビューをしました。しかし、少なくとも日本において、アルバムでアイドルがメジャーデビューしても売れません(単価が高いので)。

それでもアルバムでデビューした理由は恐らく、「世界標準」の名のもとに世界110か国同時配信という言葉を重視したんだと思います(特に欧米ではアルバムの方が重視される傾向があります)。

ただ、理由はそれだけじゃ無いと思います
今回のデビューアルバム発表は2016年2月末。発売は5月4日。期間は約2ヶ月弱ありました。

普通のアイドルならシングルとして発売し、先行予約特典会で枚数を稼ぎます。つまり、普通は発売日前にイベントは行うんです。

そして、少なくともオリコンデイリー1位、目標はオリコンウィークリー1位獲得を目標にします。

時期を選べば多分不可能では無かったでしょうし、それがCD不況・音楽が売れないと言われる2010年代アーティストの常套手段(セオリー)です。AKB商法と握手会の是非なんて時代は既に終わり、アイドル以外でもリアル体験がキーワードになっています。

パッケージメディアとしての音楽だけではもはや消費者の関心を惹きつけられないため、アイドルに限らずイベントを開催し付加価値を付けて売ろうとしています。avexがこれを分かっていないわけがありません。

にも関わらず、後述する原宿ジャックやメンバーの出身地を巡る、凱旋イベントは全て発売後に行っています

敢えて目標にしなかった、オリコンを無視したとしか思えません。

じゃあ何を見ているのかと言えば、わーすたというアイドルのブランドを構築しようとしているのかなぁと。

まさに2次元のアニメやゲームの定番シリーズのように。

実際1stアルバム発売初週の売上げ枚数は3,000枚にも届かないものでした(オリコンウィークリー17位)。

にも関わらずどんどんプロモーションを強化しています。
繰り返しになりますが、普通はCDリリースに向けてプロモーションを強化するのがセオリーであり、CD発売後にプロモーションに力を入れるというのは非常に珍しいです。

そして、メジャーデビュー後のプロモーションは10年以上アイドルを見ている僕でも驚きました(派手さなら2001年にデビューしたあややこと松浦亜弥を彷彿させました)。

ただ、これも一見派手なのですが、実は店舗や地域をかなり限定しています。

CD売上げもそうですが、全方位的な戦略は取っていないと言うのを強く感じます。

リリースイベントをHMVで行い、全国のHMV店頭で強力にPUSH

メジャーデビューアルバム「The World Standard」のリリースイベントは、「HMV凱旋Plugツアー」と称して、メンバーの出身地にあるHMV店舗で行われました。

HMV広島本通店
HMV広島本通店
HMV栄
HMV栄
HMV札幌ステラプレイス
HMV札幌ステラプレイス

その為、HMV店頭では強力にPUSHされていました。デビュー直後のアイドルでここまで目立つディスプレイをするのは珍しいと思います。

ただ、その裏でHMV以外(タワーレコードとか)では全く目立ちませんでしたが。要するにHMVでしかプロモーションをしていませんでした。

原宿ジャックとイラストレーター岸田メルさんのオリジナルイラスト

メジャーデビュー後の2016年5月9日~22日まで原宿ジャックと称して、JOL原宿や竹下通りフラッグやポスターを配置、BGMに、「いぬねこ青春真っ盛り」を流すというものすごいプロモーションをやっていました。

さらに5月16日~22日はJR原宿駅竹下口にイラストレーターであり、近年はアイドル好きとしても有名な岸田メルさんのオリジナルまで展示しました。
※岸田メルさんは名古屋のイベントなどで、メジャーデビュー前のわーすたを見て、以来ファンになったようです

ただし、逆に言えば原宿以外でのプロモーションは皆無です。

原宿は若者と女性に人気のある地域です。さらに言えば外国人観光客も多い。そう考えるとわーすたのコンセプトにマッチしている街なんです。

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2児の父親でありながらアイドルヲタクという、残念な大人ですが、記事を書き続けていることには、それなりの理由があるんです。
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