Apple Watch Series 3のCellular版を、2017年9月から2018年9月までの1年間利用してきた。
その後、「「Apple Watch Series 4のGPS版を購入したため、LTE機能は解約した。
口コミでも「いらない」という話はよく聞くし、対面で聞かれるのも大抵は「いるの?便利?」という内容だ。
この記事では、
- Apple Watch Cellular版の通信費
- 1年使った感想
- 必要かどうか
を実体験を踏まえて紹介しようと思う。
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Apple Watch Cellular版通信費の料金比較
Apple Watch Series 3以降の目玉機能と言える、モバイルデータ通信(LTE)を内蔵したCellular版は、日本の場合大手3キャリアでのみ利用可能となっている。
サービス名や料金の比較は以下。
キャリア | サービス名 | 月額利用料(税込) | 登録手数料(税込) |
---|---|---|---|
docomo | ワンナンバーサービス | 550円 | 550円 |
au | ナンバーシェア | 385円 | 0円 |
SoftBank | Apple Watchモバイル通信サービス | 385円 | 0円 |
名前や料金が違っても『できることは同じ』となっている。
この手のサービスは、普通大手キャリア3社が横並びになるはずなのだが、docomoだけが突出して高い印象がある。
2017年9月の発表時点でこの料金体系で、当初は半年程度無料期間となっていた。
このため、無料期間終了後にdocomoが値下げすると予想していたが、2019年3月現在でもdocomoだけが高い状況となっている。
僕はdocomoユーザーなので「ワンナンバーサービス」を利用していた。
当初は契約にまつわる不具合もあったが、
1年程度経つと安定して使えるようになったので、サービスとしては安定してきたと感じている。
普段使いで便利と感じることは『ほぼない』
「第1世代Apple Watch」を2年半使いバッテリーも消耗してきた状況だったので、深く考えず「Apple Watch Series 3 Cellular版」を購入した。
目玉機能であることや、ソフトウェア的に通信サービスを付与する「eSIM」というものに興味もあったので、Cellular版に飛びついた。
以来、1年間使って感じたメリットだが、
単体でモバイルデータ通信が出来るとは言っても、Apple WatchでWEBページを見るかと言えば、見ない(そもそも出来ないが)。
やることと言えば、以下ぐらいだろう。
- 電話の着信、発信
- LINEなどのメッセージ確認
- 定型文の返信
- 音楽の再生
そしてこれらの全ては、iPhoneとペアリングしていれば使える機能。
例えば、ランニングやジムで運動をする人なら、Apple WatchとAirPodsだけ身につけてトレーニングが出来る。
これは大きなメリットだと思うが、そうじゃない人にとっては、大したメリットにはならない。
Apple WatchでLTE通信出来るメリットは『不安からの解放』
僕が唯一メリットを感じたのは、
iPhoneを忘れた時、通知だけでも確認できる
ということだ。
今やスマホは生活においてなくてはならないアイテムだ。
とはならない。時間があれば取りに帰るはずだ。
ただ、「忘れたのか」・「なくしたのか」を知りたいことはある。
そんな時に、Apple Watch上から「iPhoneの位置を検索」なんてことができるので、とりあえず安心出来る。
また、iPhoneを取りに帰れなかったとしても、スマホが手元にない、なんとも言えぬ不安からは解放される。
- 連絡が取れない
- 分からないだけ
それだけと言えばそうなのだが、モバイル端末が普及した今ってこれほど不安を感じるんだって驚く。
ほとんどの方には身に覚えがあるのではないかと思う。
iPhoneもApple Watchも忘れることはレアケースだ。
仮にiPhoneを忘れても、ネットワークから隔絶された状況にならないことが、最大のメリットと感じた。
災害や犯罪など「緊急時」に役立ちそう
このことは同時に、災害や犯罪など「緊急時」役立ちそうと感じた。
僕が住む岡山県倉敷市は「平成30年7月豪雨」で被災した。ボランティアセンターの運営などに関わったのだが、災害の発生直後は通信も不安定なことが多い。
今回は水害だったので、避難は比較的余裕を持って行った方が多いようだが、例えばこれが地震だとそうも行かない。
冷静にスマホを持って逃げる人なんて少ないはずで、大半は着の身着のままだろう。
その時、Apple Watch単体で通信出来れば、短時間だがスマホ無しでも通信出来る手段を得られることになる。
Apple Watchには当然緊急通報機能も搭載されているわけで、緊急時には何よりも心強い機能になるだろう。
350円~500円のApple Watch Cellular機能は『掛け捨ての保険』
と考えた方がよいと思う。
LTE通信するとバッテリーは持たない
ただ、『掛け捨ての保険』と言うわりに心許ないのは、バッテリー駆動時間だ。
iPhoneとのペアリングが切れて、単体で通信を行った場合、バッテリー駆動時間が下がるのは自明の理だが、思った以上にバッテリー消費が激しくなる。
Apple Watch Series 3をiPhoneとペアリングした状態だと、僕の通常利用(1日10時間程度)では1日に25%程度しかバッテリーは減らない。
この為、概ね2日半くらいは持つという感想を持っている。
だが、iPhoneを忘れて単体通信させた場合は、同じ時間(10時間)使うと『60%ほど減った』。
2倍以上のバッテリーを消費するので、例えば災害時に「iPhoneが無くなった or 壊れた」なんてことがあったとして、バッテリーが持つのはせいぜい1日しかない。
ないよりはいい保険だが、少し心許ないとは思う。
Apple Watch Series 4でCellular版は進化した?
その後、2018年9月に「Apple Watch Series 4」が登場した。
- 画面サイズの拡大
- 転倒検出搭載、電子心拍センサーの搭載
など、第1世代が発売した2015年以来、見た目も含めて大きく変わった、初めての大規模モデルチェンジだった。
しかし、通信機能やバッテリー駆動時間については、特に変わっていない。
モデル名 | バッテリー容量 | 駆動時間 |
---|---|---|
第1世代(Series 1) | 205mA | 18時間 |
Series 2 | 273mAh | 18時間 |
Series 3 | 279mAh | 18時間 |
Series 4 | 225mAh | 18時間 |
容量が減っても駆動時間は変わらない
というのが大きなトピックだが、今後はこれを延ばす方向で進化して欲しいと切に願う……。
終わりに
ウェアラブルデバイスでモバイルデータ通信
ガジェットヲタク的には『胸アツ』な機能だが、正直ちょっと期待しすぎていた面はあったかなと思う。
だが、未来を感じたのもまた事実で、
あらゆる製品が通信モジュールを内蔵する
そんな未来が目前に迫っていることを感じさせた。
2018年以降、スマートスピーカーなど家電領域の製品にも通信モジュールがドンドン内蔵されるようになってきた。
Wi-Fiよりもある意味手軽に通信出来る、「eSIM」によるデータ通信は、据置端末の方がむしろ相性が良いのではないかと思う。
Apple WatchのCellular版は、客観的に見ればそこまで必要性を感じるものではなかった。
だが、ウェアラブルデバイスやスマートホームの将来像を感じられるという意味で、1度は使う価値はあるかなと感じる。
Apple Watchを購入する
「Apple Watch」はAmazon・家電量販店・大手キャリアなど幅広く販売されていますが、在庫・納期面で一番おすすめは、Appleでの購入です。
Apple Watchはどこで買うのが安いのか?
店舗 | タイプ | 定価(税込) | 値引き | 実質価格 |
---|---|---|---|---|
Apple Store | GPS | 48,800円 | - | 48,800円 |
GPS + Cellular | 60,800円 | - | 60,800円 | |
Amazon | GPS | 48,800円 | 1,464ポイント | 47,336円 |
GPS + Cellular | 60,800円 | 1,824ポイント | 58,976円 | |
ビックカメラ.com | GPS | 48,800円 | 1,464ポイント | 47,336円 |
GPS + Cellular | 60,800円 | 1,824ポイント | 58,976円 |
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