子どものスマホデビューに最適な、そこそこ安くて安心して使える格安SIMがほしい!
2024年現在、大手キャリアと格安SIMは以下のような役割分担になりつつある。- 高速大容量データ通信なら「大手キャリア」
- 小容量のデータ通信なら「格安SIM」
月間3GB〜6GB程度の通信量であれば、格安SIMを検討する価値があるのだが、特に10代の子供は、ネットを見るよりLINEなどSNSでのコミュニケーションによるデータ通信が多くなる傾向にある。
どのSNSを使うかは、年代にもよるので一概に言えないが、コミュニケーションの起点となるのが「LINE」であることはほぼ共通している。
LINEを含むSNSのデータ通信が無制限となる格安SIMはいくつかあるが、代表格は「LINEモバイル」だろう。
その名の通り「LINE」を提供するネイバーグループが運営している通信サービスで、さらにSoftBankグループの企業でもある。
この記事では以下を紹介しようと思う。
- LINEモバイルの概要
- コミュニケーションフリー・LINEフリーの特徴
- 気になる通信速度
- ドコモ・au・ソフトバンク3キャリア提供しているがどれがよいか
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別サービスですが、LINEのデータ通信量が無制限のプランとして、「LINEMO」がありますので、LINEヘビーユーザーさんは「LINEMO」をご検討ください
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「LINEモバイル」の概要
「LINEモバイルはLINEで有名なネイバーグループとSoftBankグループの合弁会社。
通信サービス的なポイントは、SoftBankグループであること。
SoftBankのモバイル通信サービスは、大きく分けると3種類ありそれぞれ想定ユーザーを分けている。
キャリア名 | 想定ユーザー |
---|---|
SoftBank | 大容量ユーザー・ビジネスユーザー |
Y!mobile | ライトユーザー |
LINEモバイル | SNS重視の10代から20代前半の若年層 |
SoftBankは大手キャリアとしても有名で、Y!mobileも近年は格安SIMというより、「SoftBankのサブブランド」として知名度が上がっている。
そういう意味で、直接競合するのは「Y!mobile」だ。
ただ、SoftBankの100%子会社であるY!mobileと異なり、LINEモバイルは合弁会社なので、いくつかの独自施策を行っており、それが差別化ポイントとなっている。
「LINEモバイル」を他社と比較した特徴は「若者とその親に対するアプローチ」
「LINEモバイル」と「Y!mobile」の違いは、サービスが違うので料金体系は当然異なるのだが大きく分けると3点ある。
- マルチキャリア展開しておりdocomo・au・SoftBankの全キャリア対応
- LINEなど用途は限定されるが「データ通信無制限プラン」がある
- ネットワークフィルタリング機能(i-フィルター)が無料
要するに、LINEモバイルは「若者とその親に対するアプローチ」を重視している。
これはそのまま、他の格安SIMと比較した特徴にもなる。
マルチキャリア展開しておりdocomo・au・SoftBankの全キャリア対応
近年の「格安SIM」はマルチキャリア展開が増えているが、docomoともう1つという2社構成が多い。
しかし、LINEモバイルはdocomo・au・SoftBankの3社に対応しており、基本的にどんなスマホでもSIMロック解除なしで利用することができる。
「SIMロック解除」しておけば、通信会社を意識する必要はない。
しかし、手続きが必要であることと、概念そのものが理解されないため、格安SIM側でこのような対応をとるケースが増えている。
そう思うかたも多いだろうし、それはそれでよいと思う。
ただ、一つ思い出して欲しい。
「LINEモバイル」はSoftBankグループ
格安SIMは大手キャリア(MNO)から、通信回線を「借りて」サービスを提供している。
なので、借りる回線が自社からみて近い方が、費用的な部分はもちろん、品質的にもメリットが大きいであろうことは、容易に想像できる。
auのサブブランド「UQ mobile」、SoftBankのサブブランド「Y!mobile」が格安SIMとしては「反則的なサービス品質」と言われるのはこのような事情がある。
- docomoとauは「完全な他社」
- SoftBankは「グループ企業(親会社)」
そう考えたとき、3社使えるがあえておすすめをピックアップすれば、どの回線か?
この辺りは、通信速度にも表れていた(後述)。
LINEなど用途は限定されるが「データ通信無制限プラン」がある
2024年現在、格安SIMのデータプランは、1GB〜10GB程度が主流となった。これは、大手キャリアのデータプランが「30GB〜無制限」と大容量プランに力を入れている影響だろう。
「LINEモバイル」はその名の通り、LINE系サービスとも言えるため、全プランで「LINE」の通信料は無料(データフリー)となっている。
また、特に10代〜20代前半の若年層を重視していることもあり、LINE以外の「コミュニケーションに使える」サービスの通信料を無料にするプランがある。
簡単にまとめると、以下のような感じだ。
プラン名 | 無料通信対象サービス | 月額利用料(税込) |
---|---|---|
LINEフリー |
|
550円〜 |
コミュニケーションフリー |
|
1,221円〜 |
MUSIC+ |
|
1,991円〜 |
例えば、TwitterなどのSNSはアプリ経由はデータフリー対象だが、WEBブラウザ経由だと対象外になるなど、利用時にはいくつか注意点がある。
詳細は公式サイトを確認して欲しい。
ネットワークフィルタリング機能(i-フィルター)が無料
LINEなどコミュニケーションツールを好きなだけ使いたい!
というのは、どちらかといえば利用者の視点だ。
しかし、これが買い与える「親」の視点になると変わってくる。
特に現代は「情報過多」の時代なので、昔ならある程度の年齢になるか、「裏技」を駆使しないと手に入らなかった情報が、年齢関係なく簡単に手に入る。
そこで必要になるのが「インターネットフィルタリング機能」。
簡単に言えば、アダルトコンテンツなど青少年にとって好ましくないコンテンツを、閲覧させないための機能だ。
大手キャリアと格安SIMを比較したとき、価格に表れない大きな違いが「青少年インターネット環境整備法」に対する対応。
- 大手キャリアは、「無償」かつネットワークレベルで対応
- 格安SIMは、「有償」かつ専用アプリを利用した対応
どちらが使いやすいかは比べるまでもなく、大手キャリアだ。
しかし、「LINEモバイル」は青少年の利用を訴求しているため、多くの格安SIMが有償で提供しているフィルタリング機能を無償提供している。
「iフィルター」という専用アプリを使うので、抜け穴は色々あるのだが、ないよりはマシだし、特にAndroidスマホで利用する場合は、きちんと設定すれば「いい感じ」の制限も可能だ。
LINEモバイルを使った感想
以降は、「LINEモバイル」の通信速度など、肝心の使い勝手に関して僕の感想を紹介する。
利用したスマホは、格安SIMユーザーとしては2024年現在トップクラスに多いであろう、「iPhone 7」。
また、LINEモバイルは3キャリアの回線を提供しているが、今回は以下の2回線で検証を行った。
- au回線
- SoftBank回線
大前提として、格安SIMである以上、親回線となる大手キャリアのサービスを超えることはないということはご認識いただきたい。
- 通信速度はそれほど速くない
- AndroidはAPN設定、iOSはプロファイルインストールなど利用前に設定作業が必要
このあたりは、LINEモバイルに限らず、大手キャリアと比較した格安SIM共通の弱点だ。
そんな中で僕が使って感じた特徴は以下の3点。
- 通信速度は「格安SIMクオリティ」平日ランチタイムは遅い
- 岡山県倉敷市の計測で「下り10Mbps」程度
- SoftBank回線は時間帯によって早いが、au回線は全体的に遅い
通信速度は「格安SIMクオリティ」平日ランチタイムは遅い
まず、一番重要な通信速度について。
これは、「格安SIM」としては一般的なクオリティだった。
格安SIMの一般的なクオリティとは僕の認識では以下。
- 平日昼間(主に12時〜13時)は遅い
- 平日の朝も遅い(通勤ラッシュ)
- 21時〜23時くらいも遅い
- 上記以外の時間なら、平均して「10Mbps程度」で通信できる
Y!mobileやUQ mobileなど「サブブランドは反則的なクオリティ」とよく言われるが、それはサブブランドは上記時間帯でも普通に通信できるから。
岡山県倉敷市の計測で「下り10Mbps」程度
それを踏まえて、僕が測定ツールで計測した通信速度をみて欲しい。
時間帯 | au回線 | SoftBank回線 | ||
---|---|---|---|---|
下り(Mbps) | 上り(Mbps) | 下り(Mbps) | 上り(Mbps) | |
平日 午前6時台 | 1.03 | 20.03 | 29.7 | 2.25 |
平日 午前7時台 | 1.02 | 11.27 | 42.58 | 5.44 |
平日 午前8時台 | 1.02 | 11.92 | 2.75 | 6.06 |
平日 午前11時台 | 1,02 | 11.46 | 9.22 | 1.82 |
平日 午後12時台 | 0.47 | 11.9 | 0.48 | 2.59 |
平日 午後13時台 | 1.02 | 0.84 | 36.65 | 5.11 |
平日 午後18時台 | 1.03 | 11.83 | 1.01 | 4.48 |
平日 午後21時台 | 1.00 | 12.34 | 2.72 | 1.95 |
鮮明に読みとれるのは、ランチタイムで混み合う平日12時〜13時は、速度が著しく落ちるということ。
これは、格安SIM全般にいえることだが、LINEモバイルも例外ではない。
個人的な印象では、1Mbpsと速度は落ちるものの、SNSの閲覧程度なら「我慢できるレベル」だった。
ただ、驚いたのが「au回線はとにかく遅い」ということ。
どんな格安SIMでも、空いている早朝はスピードが出るものだが、au回線は全時間帯で「平均1〜2Mbps」で遅かった。
「上り」は速いのだが、閲覧時に重要なのは「下り」なのでメリットを感じること少ない。
SoftBank回線は時間帯によって早いが、au回線は全体的に遅い
格安SIMを選ぶなら、親会社に近い回線を選ぶのがベスト
これが僕の格安SIM選定基準。
LINEモバイルは冒頭でも紹介した通りSoftBankグループだが、ちょっと驚くくらいSoftBank回線とau回線では通信速度に差が出た。
今回、docomo回線では検証していないため、全てがそうとは言い切れないが、LINEモバイルを契約する場合、伝えたいことの結論は出たと思っている。
docomo・auのスマホを今使っていている場合、SIMロック解除が必要になり、苦手意識を持つ方も多いだろうが、以下の記事で手順は紹介しているので、なんとか乗り越えて欲しい!
終わりに
今や通信回線とスマホは大人だけで無く、子どもにも必須のものとなった。
ネットや動画にどれだけ使うかは人によるが、連絡手段としての通信回線の重要度は、防犯的な意味合いも含めて高まっている。
ただ、大手キャリアを契約する場合料金も高く付くし、最新モデルや高価なハイスペックモデルも必要ない。
- 今使っているスマホを、子ども用に譲りたい
- LINEを安心して使いたい
そう考えた時、「最安500円〜」使える「LINEモバイル」は非常に使いやすい格安SIMだと思う。
初心者向け「格安SIM」への乗り換えガイド
通信料の節約を目的に、大手キャリアから格安SIMへの乗り換える方が増えてきましたが、安いなら安いなりの理由があります。
ガイド記事では、スマホ初心者だったパパンダさんが、実際に体験したことを詳しく解説しています。
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