動画が好きなだけ見られる格安SIMがほしい!
ドコモなど大手キャリアは、通信費が高くなるものの、高速・大容量通信に対応し格安SIMと差別化を図っている。- ドコモは30GB通信
- auはデータ通信無制限
- SoftBankは50GB通信と動画SNS放題
「ガッツリ使うなら大手キャリア」という感じで、格安SIMは通信量が少ないユーザー向けという雰囲気が近年は強くなっている。
そんな中で、指定された動画・音楽配信サービスの通信料が無制限となる、「エンタメフリーオプション」を提供する格安SIMがある。
KDDIグループの格安SIM「BIGLOBEモバイル(旧BIGLOBE SIM)」だ。
「BIGLOBEモバイル(旧BIGLOBE SIM)」を、2週間程度試用する機会をいただいたので、この記事では以下を紹介しようと思う。
- BIGLOBEモバイルの概要
- エンタメフリーオプションの特徴
- 気になる通信速度
- エンタメフリーオプションを使った感想
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「BIGLOBEモバイル」の概要
「BIGLOBE」と聞くとNECのプロバイダーと思う方も多いだろうが、実は2016年にKDDI株式会社の子会社となっている。
なので、モバイル通信事業としては「au」や「UQ mobile」と同列となる「KDDIグループ」の通信会社だ。
2019年現在は原点ともいえる、光回線などインターネットサービスプロバイダー業(ISP)を中心に、KDDIグループになる前から行っていた格安SIM事業も行っている。
そして、従来の格安SIMサービスは「ドコモ回線」を利用したものだったが、「au回線」も提供対象となったことが大きなトピック。
「BIGLOBEモバイル」の他社と比較した特徴(強み)
「格安」の名の通り、かつては安さを売りにしていた格安SIMだが、数が増えまくった結果、似たり寄ったりのサービスとなった。
- SIMロック解除不要にするための、マルチキャリア対応(従来はドコモだけだったが、au・SoftBank回線に対応)
- 時間を限定した通話定額サービス
- スマホとのセット販売
ここ数年のトレンドは上記3つと思うが、どこかの業者が開始すれば、他社が追随するという構図なので、サービスはどんどん平準化していく……。
そして、格安SIM共通の「制限」として、以下のようなものがある。
- 全体的に大手キャリアと比較して「速度が遅い」
- 平日ランチタイムなど、夜間など混み合う時間帯の速度低下
- 「完全な通話定額サービス」がない
このあたりは、「BIGLOBEモバイル」においても同様なのだが、他社にない強みがある。
- 一部動画・音楽サービスのデータ通信が使い放題の「エンタメフリーオプション」
- KDDIグループなので「Aタイプ(au回線)」が安定してそう
一部動画・音楽サービスのデータ通信が使い放題の「エンタメフリーオプション」
BIGLOBEモバイルといえば「エンタメフリーオプション」
通信サービスに詳しい方はそういうイメージを持っている。
対応サービスの幅広さから、SoftBankの「ウルトラギガモンスター+」にお株を奪われた感じもするが、格安SIMで「使い放題」のインパクトは大きい。
ただ、BIGLOBEモバイルの通信サービスすべてに付帯していると思われがちだが、オプションサービスであることには注意して欲しい。
エンタメフリーオプションの月額利用料は以下。
契約方式 | 月額利用料(税込) |
---|---|
音声通話SIM利用時 | 528円 |
データSIM利用時 | 1,078円 |
普段からYouTubeの動画を見まくるような方には、最適なサービスといえるだろう。
ただ、対応サービスはそれほど多くない。
動画配信 | YouTube AbemaTV U-NEXT YouTube Kids |
---|---|
音楽・ラジオ配信 | Google Play Music YouTube Music Apple Music Spotify AWA Amazon Music LINE MUSIC radiko.jp らじる★らじる |
コミュニケーションアプリ | Facebook Messenger |
特に動画に関しては、「Amazonプライムビデオ」・「dTV」・「Netflix」など主要な動画配信サービスには対応していない。
音楽については充実しているが、Apple Musicの場合「ミュージックビデオの再生は対象外」など、なんでも使えるわけでもない。
僕のようにアイドルヲタクをしていると、YouTubeにMVやライブ動画が多数UPされるので嬉しい感じだ。
エンタメフリーオプションは、YouTubeを見るのが大好きな人向けのサービスだと思う
KDDIグループなので「Aタイプ」の回線が安定してそう
格安SIMの通信速度については、基本的にあまり期待をしてはいけないのだが、例外となる格安SIMがある。
両ブランドは格安SIMにカテゴライズされながら、格安SIMにありがちな、ランチタイムや夜間の通信速度の低下が少なく、「大手キャリア並みのサービス品質の格安SIM」という反則的な存在だ。
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つまり、公言はしないものの、大手キャリアのグループ会社であることは「有利な面」があると思わざるを得ない。
そう考えると、BIGLOBEモバイルはKDDIグループなので「au系」。
詳しくは後述するが、UQ mobileほどの速度は出ないものの、安定感があったので、他社と比較したメリットといえそうだ。
BIGLOBEモバイルは、以下の回線タイプを提供している。
- Dタイプ(docomo回線を利用)
- Aタイプ(au回線を利用)
料金的な違いはほとんどないのだが、スマホが対応しているなら「Aタイプ」を選ぶ方がよいと思う。
「UQ mobile」との違いはSIMのみプランの充実度
このように紹介すると、「UQ mobileと何が違うの?」と思う方もいるかもしれない。
実は料金プランや、販売方法をみると、両ブランドの違いが明確に見えてくる。
- BIGLOBEモバイルは「データ通信重視」
- UQ mobileは「通話重視」
UQ mobileは、Y!mobileに対抗することを義務付けられている。
つまり、Y!mobileと基本的には同じサービスを提供するので、以下のようなサービス内容になる。
- データ通信と5分間の通話定額が「コミコミ」
- データ通信は「月間10GB以内」
- 契約はスマホとセットが前提(「分離プラン」を導入する2019年10月からは変わる見込み)
- ネットでも契約できるが、実店舗の販売が多い
このあたりが分かりやすい違い。
少し乱暴に振り分ければ、「ライトユーザー向けのサービス」といえる。
BIGLOBEモバイルのプランは、データ通信は最大30GBまであるが、通話定額はオプション扱いになるなど、似ているようで位置付けはかなり異なる。
そして、「iPhone 7」など一部目玉となるスマホを販売しているが、SIMのみでサービスを提供する、「本来の格安SIM」サービスに専念している。
- 大手キャリアで購入したスマホを「SIMロック解除」して使う
- SIMフリー版のスマホを持ち込む
BIGLOBEモバイルの利用する場合は、基本このようになる。
BIGLOBEモバイルを使った感想
以降は、BIGLOBEモバイルの通信速度など、肝心の使い勝手に関して僕の感想を紹介する。
利用したスマホは、格安SIMユーザーとしては2019年現在トップクラスに多いであろう、「iPhone 7」。
大前提として、格安SIMである以上、親回線となる大手キャリアのサービスを超えることはないということはご認識いただきたい。
- 通信速度はそれほど速くない
- AndroidはAPN設定、iOSはプロファイルインストールなど利用前に設定作業が必要
このあたりは、BIGLOBEモバイルに限らず、大手キャリアと比較した格安SIM共通の弱点だ。
そんな中で僕が使って感じた特徴は以下の4点。
- 通信速度は「格安SIMクオリティ」平日ランチタイムは遅い
- 岡山県倉敷市の計測で「下り10〜20Mbps」程度
- エンタメフリーオプションは「使える」
- iPhone 7など一部端末はプロファイルインストール不要
通信速度は「格安SIMクオリティ」平日ランチタイムは遅い
まず、一番重要な通信速度について。
これは、「格安SIM」としては一般的なクオリティだった。
格安SIMの一般的なクオリティとは僕の認識では以下。
- 平日昼間(主に12時〜13時)は遅い
- 平日の朝も遅い(通勤ラッシュ)
- 21時〜23時くらいも遅い
- 上記以外の時間なら、平均して「10Mbps程度」で通信できる
Y!mobileやUQ mobileなど「サブブランドは反則的なクオリティ」とよく言われるが、それはサブブランドは上記時間帯でも普通に通信できるから。
岡山県倉敷市の計測で「下り10〜20Mbps」程度
それを踏まえて、僕が測定ツールで計測した通信速度をみて欲しい。
時間帯 | 下り(Mbps) | 上り(Mbps) |
---|---|---|
平日 午前7時30分 | 3.73 | 8.05 |
平日 午前11時 | 15.27 | 8.50 |
平日 午後12時30分 | 1.02 | 7.73 |
平日 午後13時 | 15.32 | 8.32 |
平日 午後17時 | 8.34 | 8.13 |
鮮明に読みとれるのは、ランチタイムで混み合う平日12時〜13時は、速度が著しく落ちるということ。
これは、格安SIM全般にいえることだが、BIGLOBEモバイルも例外ではない。
しかし、個人的印象では1Mbpsと速度は落ちるものの、SNSの閲覧程度なら「我慢できるレベル」だった。
エンタメフリーオプションは「車で使うと便利」
動画を見るのも、会社員の方は昼休み中という方が多いだろう。
そう思っていたのだが……
画質は落ちるもののわりと普通に閲覧できた。
エンタメフリーオプションの対象サービスで、最も利用者が多いのは「YouTube」だと思う。
YouTubeを閲覧すると、空いている時間帯でも、画質はあまりよくないので、画質よりも再生できるように、通信網側で制御しているように感じた。
制御というと嫌らしく聞こえるかもしれないが、使い放題なのに混み合って使えない、というのはよくある事象で、そうならないように考えられているのには感心した。
そして、使いどころが悩ましかったが、僕が便利と感じたのは「車で動画再生に使うこと」。
今やDVDを見る機会も減った。
しかし、カーナビからYouTubeは直接閲覧できないのでスマホを繋ぐことになるが、メイン回線だと使いすぎが気になるからだ。
iPhone 7など一部端末はプロファイルインストール不要
また、これは全端末というわけではないのだが、格安SIM利用時の「面倒くさいこと」として、APN設定・プロファイルインストールという作業がある。
しかし、BIGLOBEモバイルは一部端末において、プロファイルインストールが不要。
iPhoneに関していうと、以下のモデルはプロファイルインストールが不要となるようだ。
実際今回検証に利用したiPhone 7(Y!mobile版をSIMロック解除したもの)だと、何もしなくても、SIMを挿したら勝手にLTE回線に繋がった(AタイプのSIM)。
さらに言えば、アンテナピクトにも「BIGLOBE」と表示されており、この辺りは「UQ mobile」と同じ動き。
KDDIグループである強みが活かされているように感じた。
終わりに
僕は長年「ドコモ」を利用しており、解約する気もないので、格安SIMはサブ回線・バックアップ回線として使うことが多い。
サブ回線に求めるのは、値段が安価で、ある程度安定していること。
そのためには、信頼性の高い事業者であることが重要なので、BIGLOBEモバイルは有力の選択肢になると思う。
3GB通信できる音声通話SIMで「月1,760円(税込)」なら、保険としても優秀な価格だ。
さらに、本気で使い込むなら「エンタメフリーオプション」も用意されており、ヘビーな使い方にも耐えられる。
- 信頼度の高い格安SIM
- 電話はあまり使わない
- 大容量通信を安価に使いたい
BIGLOBEモバイルはそんな方におすすめできる格安SIMだと思う。
初心者向け「格安SIM」への乗り換えガイド
通信料の節約を目的に、大手キャリアから格安SIMへの乗り換える方が増えてきましたが、安いなら安いなりの理由があります。
ガイド記事では、スマホ初心者だったパパンダさんが、実際に体験したことを詳しく解説しています。
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