SIMパッケージが家電量販店で販売されたりするようになったせいか、最近このような相談を受けることが多くなった。
実際、親が使っていたお古のスマホに格安SIMを挿して子供に与えたという話もよく聞く。
それ自体は別に悪くないが、子供用のスマホに格安SIMを使う場合、親としては絶対に知っておいて欲しいことがある。
それは、格安SIMを利用した通信では青少年向けのネットワークフィルタリング機能は存在しないと言うことだ。
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青少年向けのインターネットフィルタリング機能とは
インターネットフィルタリング機能とは何か。
簡単に言えば、アダルトコンテンツなど青少年にとって好ましくないコンテンツを、閲覧させないための機能だ。
近年インターネットの普及で、従来ならある程度の年齢に達するまで閲覧出来なかったコンテンツが、いとも簡単に閲覧出来るようになった。
このため、端末(PC・携帯電話・スマホなど)はもちろん、ネットワークレベルでもそれを遮断するような仕組みが求められた。
もちろん全てを防ぐことは出来ないが、個人レベルで防ぐのは不可能に近いため、大きな枠組みを提供してくれる方が安全と言える。
それらをガイドラインとして規定している法律が、「青少年インターネット環境整備法」だ。
この法律内で、以下のように規定している。
携帯電話インターネット接続役務提供事業者として、携帯電話によるインターネットサービスを提供する際、契約者又は端末の使用者が青少年である場合には、フィルタリングサービスの提供を条件として役務を提供すること
大手キャリア(docomo・au・SoftBank)はフィルタリング機能を提供済
このため、大手キャリア(docomo・au・SoftBank)はこのガイドラインに従い、アクセス制限サービスを提供している。
回線契約時には必ず、フィルタリングサービスを申し込むかを確認されると思うが、そういう経緯がある。
では、格安SIMの場合どうなのかと問われたら、グレーゾーンという感じだ。
僕の子供も2019年4月に小学生になったのだが、このタイミングで回線を1つ契約したのだが、ドコモを選択した。
我が家がドコモメインだからというのが最大の理由だが、フィルタリングサービスに対する信頼性も選択理由としては大きい。
格安SIMのフィルタリング機能は「有料」が多い
格安SIMが普及し始めた2015年頃は、フィルタリングサービスは提供しても、啓蒙活動まで行う事業者は皆無だった。
しかし、2018年2月1日から施行の「改正青少年インターネット環境整備法」に従い、格安SIM業者もフィルタリングサービスの提供と啓蒙を行うようになった。
基本的には18歳未満の青少年が利用する場合、フィルタリングサービスの契約を義務付けるのだが(保護者が不要と言えば無しにできる)、難点がある。
これにはいくつかの理由が考えられるが、一番大きな理由は「コスト」だと思う。
格安SIM業者も、ネットワークフィルタリング機能の必要性は認識している。
しかし、現実問題として、
格安SIM=安い
という利用者の意識があるため、大手キャリアのようなネットワーク側で行う、大規模なフィルタリングサービスの提供が難しい。
その結果として格安SIM業者の多くが選択しているのは、
パソコンのウイルス対策ソフトと同じように、フィルタリングアプリを「安価に」提供する
というものだ。
では、MVNOの場合どうかと言えば、現状「ない」と言っても過言ではない。
正確には一部事業者が提供しているが、ほとんどはパソコンのウイルス対策ソフトと同じように、特定のアプリケーションをインストールする形となっている。
格安SIM業者の大半が提供するのは「iフィルター」
格安SIMが提供する、フィルタリングサービスの多くは、「iフィルター」という有償アプリケーションとして提供されている。
提供方式は大きく分けると2種類。
- 料金に含んでいる(=無償)
- 有償のオプションサービス
大手キャリアのフィルタリングサービスが、申込みするだけで自動適用されるのに対して、有償無償関係なくアプリケーションのインストールが必要となる。
フィルタリングサービスを提供する格安SIM
では、フィルタリングサービスを提供する格安SIMと料金はどんな感じなのか?
有名どころをピックアップして調べてみた。
格安SIM名 | iフィルター | 料金 | 独自フィルタリング |
---|---|---|---|
LINEモバイル | ○ | 無料 | × |
IIJmio | ○ | 360円 | × |
楽天モバイル | ○ | 300円 | × |
mineo | ○ | 378円 | × |
b-mobile S | ○ | 360円 | × |
UQ mobile | × | 無償 | ○ |
Y!mobile | × | 無償 | ○ |
多少値段は違うが、格安SIMの多くは300円〜500円で「iフィルター」を提供している。
ただ、その中で異質な存在がある。
UQ mobileとY!mobileは大手キャリア同等のフィルタリングサービスが「無償」
格安SIM業者の大半が、有償サービスとして提供しているフィルタリングサービスを、「UQ mobile」と「Y!mobile」の2社は無償提供している。
- ネットワーク組み込み型、独自フィルタリングサービスあり
- ピークタイムでも通信が比較的安定して早い
など、他社が「優遇しすぎ」と批判するのも納得できるくらいの違いだ。
詳しい仕組みは不明だが、親会社と同じ仕組みを導入することで、システムの導入コストを大幅に低減していると思われる。
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大手キャリアのフィルタリングサービスとの違い
このように、大手キャリア・サブブランド・格安SIMのフィルタリングサービスは若干違いがある。
違いを簡単にまとめると以下の通りだ。
回線種別 | フィルタリングサービスの内容 | 料金 |
---|---|---|
大手キャリア | ネットワークレベル | 無料 |
サブブランド | ||
格安SIM | 「iフィルター」アプリをインストール | 大半が有償 |
【注意点1】大手キャリアのフィルタリングはLTE通信時のみ有効
アプリインストールが不要で、ネットワークレベルでフィルタリングされる大手キャリアのサービスはお手軽だが、欠点もある。
それは、
LTE通信時のみ有効になる
ということだ。
要するにキャリアのネットワークを経由しないと意味が無く、例えば自宅に光ファイバーなど固定回線があり、Wi-Fiアクセスを許可していると、Wi-Fi経由ではフィルタリングが効かない。
こちらは別途大作を検討する必要がある。
お勧めは、ちょっと高機能はWi-Fiルーターだと時間帯・端末毎に細かくアクセス内容を設定できたりするので、これを使うをだろうか。
ただし、これの設定にはネットワークに関する知識がある程度必要になる。
【注意点2】格安SIMの「iフィルター」は専用アプリ経由の通信のみ有効
逆にアプリをインストールする「iフィルター」は、Wi-Fi接続でも有効なのだが、専用アプリを経由したアクセスしかフィルターが効かない。
- iOSならSafari
- AndroidならChrome
ブラウザは基本この2つを使うだろうが、デフォルト設定ではこれらが標準ブラウザなので、設定変更が必要となる。
詳しくは公式サイトに記載されているが、特にiOSではかなり利用ハードルがたかいと言わざるを得ない。
終わりに
我が家の子供達は2013年と2014年生まれ。
今やインターネット無しの生活は考えられず、それは子供にとっても同じだろう。
同時に適切な管理も重要となっており、安いからといって何でもできるのもまずい。
僕なら基本は大手キャリアでの契約を軸にし、格安SIMならUQ mobileかY!mobileの2択とするだろう。
月3,000円以下で早い格安SIMを選ぶなら、Y!mobileがおすすめ
格安SIMを契約するなら、Y!mobileがおすすめです。
Y!mobileのメリットは以下のようなものがあります。
- 格安SIMなのに、通信品質がソフトバンク回線と同等で混雑しない
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通話をあまり使わないなら、UQ mobileも視野に入れてみよう
UQ mobileは以下のような人におすすめです。
- とにかくスマホ代を安くしたい人
- 通話をあまり利用しない人
- 余ったデータ容量を翌月に繰り越したい人
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UQ mobileとY!mobileの違いを、通話料金・データ通信・キャンペーンの観点から徹底比較し、それぞれに向いている人について解説しているので、以下の記事も合わせてご覧ください。
初心者向け「格安SIM」への乗り換えガイド
通信料の節約を目的に、大手キャリアから格安SIMへの乗り換える方が増えてきましたが、安いなら安いなりの理由があります。
ガイド記事では、スマホ初心者だったパパンダさんが、実際に体験したことを詳しく解説しています。
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