2019年9月にApple Watch Series 5を購入した。
前モデルとなる「Apple Watch Series 4」から買い足すイメージで購入したのだが、以来ほぼ毎日身につけて使ってきた。
5代目となる「Apple Watch」だが、同時にSeries 4が販売終了になったのも納得できるくらい、Series 4と5の機能差は小さい。
- 常時表示Retinaディスプレイ搭載
- コンパスを搭載
- プロセッサの進化(S4→S5。S3より2倍高速らしい)
- チタン、セラミック素材の「Apple Watch Edition」が復活
- Cellular版は海外での緊急通報機能に対応
最大の特徴は初代モデルからの弱点を解消した、
常時表示Retinaディスプレイ搭載
なのだが、正直はじめて使う方にはメリットと感じづらい……。
ある意味「地味」なモデルだが、Apple Watchの使い方が変わるきっかけになったモデル。
この記事では、以下を紹介しようと思う。
- Apple Watch Series 5を使った感想
- ガジェットではなく「保険」として使うデバイスになった理由
- 購入をおすすめする方
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2024年11月時点の「Apple Watch Series 5」販売状況
「Apple Watch Series 5」は、2019年9月20日に発売された。
Apple Watchの販売状況は、簡単にまとめると以下のような感じ。
モデル名 | 販売状況 | 新品価格 | 中古価格 | |
---|---|---|---|---|
Appleストア | 家電量販店 | |||
Series 3 | ○ | ○ | 22,800円〜 | 15,000円前後 |
Series 4 | × | × | - | 25,000円前後 |
Series 5 | × | × | - | 30,000円前後 |
Series 6 | × | × | - | 40,000円前後 |
Series 7 | ○ | ○ | 48,800円〜 | - |
SE | ○ | ○ | 32,800円〜 | 25,000円前後 |
僕は初代モデルが発売した2015年4月以来Apple Watchを使っているが、はじめて買う方には最新モデルをおすすめしていない。
Apple Watch Series 5ファーストインプレッション
Apple Watch Series 5は2018年9月に発売された。
僕はいつものようにApple Storeで予約し発売日に入手。
Apple Watchの販売傾向は、iPhoneよりさらに「初動型」で発売日に入手する場合、Apple Storeでの購入が無難な選択。
ただ、iPhoneと異なるのは、発売後1ヶ月もたつと、どこでも手に入るようになり、需給関係が平準化する。
iPhoneと異なり「なくても困らないデバイス」なので、発売日に飛びつくのは僕のような「ガジェットヲタク」の割合が高い証拠だろう。
「毎年買う人」は極めて少ないので、前モデル「Series 4」の進化を改めて紹介すると以下のような内容。
- ディスプレイの大型化
- 全体的な薄型化
- デジタルクラウンのリニューアル
- プロセッサの進化(S3→S4。S3より2倍高速らしい)
- ワイヤレスチップの進化(W2→W3)
- 電気心拍センサー搭載
- 第2世代の光学式心拍センサー搭載
- 転倒検出搭載
- 加速度センサー、ジャイロスコープが進化
最大の進化は「ディスプレイの大型化」で、これはSeries 5でも同様。
数字で紹介すると、以下のように大きくなって・薄くなった。
項目 | Series 4以降 | Series 3まで |
---|---|---|
コンパクトタイプ | 40mmケース 759平方ミリメートル |
38mmケース 563平方ミリメートル |
大型タイプ | 44mmケース 977平方ミリメートル |
42mmケース 740平方ミリメートル |
厚み | 10.7mm | 11.4mm |
そんなに大きな画面ではないし、「大して変わらないでしょ?」と思っていたが、予想以上に広く感じて見やすくなった。
画面が大型化してもバンドは従来品がそのまま使える
画面の大型化は大きな進化だが、不安を感じる人も多かった。
画面が大型化すると、スマホがそうであるように、ケースなどの流用が効かなくなるのが普通だ。
Apple Watchについても同じだろうなぁと思っていたのだが、そのまま使えるように配慮されている。
Series 3まで | Series 4以降 |
---|---|
38mm用バンド | 40mm用バンド |
42mm用バンド | 44mm用バンド |
「Apple Watch」がもつ魅力の1つは、バンドの種類が豊富で着せ替え感覚で楽しめること。
従来品でもバンドが使えるように配慮されているのは、素晴らしい。
Apple Watch Series 5の魅力
「Series 4のブラッシュアップ版」という感じで、目立った進化はない。
しかし、僕にとっては「待望のモデル」だった。
「ディスプレイの常時表示」は僕が初代モデルの頃から言い続けていた、Apple Watchの弱点でこれが解消されたのはかなり大きい。
そして、その他にも便利な機能が搭載されており、より魅力的になったと思う。
僕が感じる、Apple Watch Series 5の魅力は以下の2点。
- 常時表示Retinaディスプレイ搭載
- 緊急通報機能が進化。Cellular版の魅力がアップ
常時表示Retinaディスプレイ搭載
繰り返しになるが、「Apple Watch Series 5」最大の特徴は、常時表示ディスプレイ。
2015年4月に発売した初代モデル以来、一定時間の経過後「ディスプレイは消灯」されていた。
これは、省電力を目的としたもので、スマホと考えたら当たり前だろう。
しかし、「時計」と考えた時、画面を見ても時間が分からないのは「不便」。
傾けると点灯するのだが、とくにPC作業をしている場合、不便だった。
5年ほど使えば慣れた面もあるのだが、やはりあるとないとでは大違い。
ディスプレイの常時表示はすごく便利!
と使って実感した。
ちなみに、細かい話だが秒針など常に書き換わる情報は、一定時間経過後に消灯される。
完全な意味での「常時表示」ではないのだが、利用上不便と感じることはまずないだろう。
そして、常時表示の弊害としてバッテリー駆動時間が短くなることも懸念されたが、おおむね「24時間」は持つという印象。
少し短くなった印象はあるが、毎日充電する分には問題ないだろう。
緊急通報機能が進化。Cellular版の魅力がアップ
「Apple Watch Series 4」以降の目玉機能は、転倒検出機能だと思う。
機能を有効にして、倒れてから一定時間応答がないと、緊急通報を行い、同時に「メディカルID」に登録した緊急連絡先にメッセージする。
本当にヤバいときにしか役に立たない。
ただ、あるとかなり心強いアイテムといえる。
2020年は新型コロナウイルス感染拡大により、国内はもちろん、国をまたいだ移動が難しい世の中だが、2019年まではグローバル化により、気軽に海外へいける時代だった。
コロナで奇しくも国毎の「医療アクセスの違い」が鮮明になったが、海外で何かあったとき、医療機関へのアクセスは簡単ではない。
とくに日本人は「病院に行けば、誰でも、安価に診察してもらえる」と思いがちだが、全ての国がそうでないどころが、日本が特殊ともいえる状況。
なので、海外で何かあったとき、確実に緊急通報できる安心感は大きいのだが、Apple Watch Series 5の緊急通報は「海外での利用」にも対応している。
「Cellular版であること」が利用条件になるが、海外へ行く機会が多い方は、この1点で使う理由になるのではないかと思う。
Apple Watchは「ガジェット」ではなく「保険」
2019年は生き方を見直すきっかけになる年だった。
というのも、「Apple Watch Series 5」を購入した直後の、2019年10月に倒れた。
自宅だったのだが、家族が皆寝ている早朝だったこともあり、誰にも気づかれない。
多分「10分程度」意識を失っていて、それで目覚めたから妻を呼べたが、もし本当にヤバかったら、そのまま死んでいたかもしれない。
- Apple Watchを身につけて
- 「転倒検出機能」を有効化
この条件がそろっていれば、命が助かるかは置いといて、おそらく緊急通報されただろうが、実はこの時設定していなかった。
機能としては知っていたが、プライバシーとの絡みもあるため、設定をためらっていたからだ。
ただ、このことをきっかけに考えを変え、設定することにした。
「保険」と考えた時「Series 5」は強力
Apple Watchは既に発売から5年経過し、ユーザーも随分増えた。
昔も今も基本は「iPhoneの通知を見るもの」であり、もう少し使い込んでいる人でも、Apple Payによる決済、ジョギングなどワークデータ取得程度だろう。
これらはデバイスとしての大小の差はあれど、ほぼiPhoneで代替可能なものだ。
なので、コスパという観点で見たとき、2024年11月現在販売されている、Series 3とSeries 5を比較すると、「Series 3」のコスパが圧倒的に高いという結論になる。
ただ、「命を守る保険」と考えると見方が変わる。
- 電気心拍センサーを搭載し、心電図(ECG)が作成できる(日本では未認可)
- 転倒検出機能
これらはSeries 4以降の機能。
必須かと問われたら、そうじゃない。
心電図なんてほとんどの場合「異常なし」なわけだが、異常があったとき、早期検出できるのがメリット。
「転倒検出機能」も倒れなければ使われることはない。
ただ、何かあった後で後悔しても遅い。
一度倒れた経験から、僕はこれらの機能を「掛け捨ての保険」と考え、Apple Watchを常に身につけるようにした。
その結果、普段は睡眠データが取得できたり、目覚ましに活用できたり、24時間365日身につけることで分かったメリットもある。
スペックの選び方
では、Apple Watch Series 5の購入を決めたとして、スペックをどう決めるか。
選定ポイントは大きく分けて4つある。
- ケースの素材はアルミニウムかステンレスか
- バンドは何にするか
- GPS版か通信機能を内蔵した「GPS+Cellular版」か
- ケースのサイズは40mmか44mmか
これらについて僕の考えを紹介しておこうと思う。
ケースの素材は安い「アルミニウム」、バンドはお好みで
Apple Watchのケースは、伝統的に2種類の素材が主流となっている。
- 安価なアルミニウム
- 少し高価なステンレス
僕は初代モデルではステンレス、その後はアルミニウムを買い続けている。
理由は単純で、安いからアルミニウムケースを選択している。
発売当初のApple Watchは、スーツで身につけても見劣りしないような高級感を持ち合わせていたが、徐々にカジュアルな製品に変わっていった。
同時に、
iPhoneと同じく数年に1度買い替える製品
という位置付けに変わっていったので、高級な素材を選ぶ理由がなくなった。
Apple Watchの特徴として、素材が変わってもスペックや機能に差はない。ステンレスだから高機能とかではないので、積極的に高いモデルを選ぶ理由は薄い。
高級モデル「Apple Watch Edition」としてチタン・セラミックケースは用意されているが、余程の理由がない限り選ぶ必要はないと思う。
また、バンドについては完全に好みなので、好きなものを選択すればよい。
僕は最近「スポーツバンド」を選び続けている。
- 安価であること
- 汚れやすいが、洗いやすいので汚れも落としやすい
この辺りが選択理由だ。
「GPS+Cellular版」は基本的に不要だが「保険」としては優秀
通信モジュールについても基本は「GPS版」でよいと思う。
- 単体で通信できない「GPS版」
- eSIMに対応し、単体で通信できる「GPS+Cellular版」
もちろんあるか無いかでいえば、「GPS+Cellular版」の方がよいのだが、以下の3点が理由で正直おすすめしづらい状況だ。
- 値段がGPS版と比較して、1万円程度高い
- 本体代金に加えて、eSIMの利用料が発生する(=ランニングコストがかかる)
- ドコモ・au・SoftBankでしか使えない(=格安SIMでは使えない)
やはりコスト面は気になるところだろう……。
キャリア | サービス名 | 月額利用料(税込) | 登録手数料(税込) |
---|---|---|---|
docomo | ワンナンバーサービス | 550円 | 550円 |
au | ナンバーシェア | 385円 | 0円 |
SoftBank | Apple Watchモバイル通信サービス | 385円 | 0円 |
eSIMの利用料は上記の通りで、高くないがランニングコストがかかることは、最大のデメリット。
ただ、前述の通り2019年から「Apple Watchは保険」という考えで使うようになった。
保険は、「いざという時」役に立たないと意味が無い
「転倒検出機能」など緊急時の機能は、iPhoneとセットでないと通信できない「GPS版」より、単体で通信可能な「GPS+Cellular版」の方が有効なのはいうまでもないだろう。
なので、僕は「GPS+Cellular版」を使っている。
ケースは画面の大きい「44mmケース」がおすすめ
- ケース素材は安価なアルミニウム
- バンドは一番安いスポーツバンド
- LTE通信非対応の「GPS版」
ここまでとにかく「安いモデル」をおすすめしてきたが、ケースサイズだけは「大型の44mmケース」をおすすめしたい。
僕は初代モデル以来、コンパクトな38mmケースを購入し続けていたので、Series 4において40mmケースを購入した。
ただ、画面が大きくなったメリットが予想以上に大きく、40mmケースを購入して後悔した。
なので、Series 5では「44mmケース」を購入したが、常時表示ディスプレイの利便性とセットで、画面が見やすくとても使いやすくて満足している。
終わりに
- パソコン
- iPhoneなどのスマートフォン
- iPadなどのタブレット
これらは時が経つにつれて、スペックが上がり便利になったが、使い方が大きく変わることはなかった。
どんなに進化しても、その形には理由があり、使うのが人間である以上、劇的に変わることは少ないし、変わる時は「使うものが変わる」というのが自然だろう。
そういう意味で、Apple Watchは時が経つにつれて、使い方が変わる珍しいデバイスだと思う。
2015年の発売当時、Appleがこの未来を描いていたのかは分からないが、「ウェアラブルデバイスの意義」をようやく認識できた気がする。
- 通知やApple Payの利用がメインなら「Series 3まで」
- 命を守る機能を重視するなら「Series 5」
どちらが正解というものではなく、使いたい機能によって選べばよいだろう。
後者の機能を重視するなら、Apple Watch Series 5は最良の選択になると思う。
Apple Watch Series 5を購入する
Apple Watch Series 5は販売終了しました
2024年11月現在は後継モデルとして「Apple Watch Series 7」が販売されています。Amazon・家電量販店・大手キャリアなど幅広く販売されていますが、在庫・納期面で一番おすすめは、Appleでの購入です。
Apple Watchはどこで買うのが安いのか?
店舗 | タイプ | 定価(税込) | 値引き | 実質価格 |
---|---|---|---|---|
Apple Store | GPS | 48,800円 | - | 48,800円 |
GPS + Cellular | 60,800円 | - | 60,800円 | |
Amazon | GPS | 48,800円 | 1,464ポイント | 47,336円 |
GPS + Cellular | 60,800円 | 1,824ポイント | 58,976円 | |
ビックカメラ.com | GPS | 48,800円 | 1,464ポイント | 47,336円 |
GPS + Cellular | 60,800円 | 1,824ポイント | 58,976円 |
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